[論文レビュー] All investors are risk averse expected utility maximizers
本稿では、一階確率的優位性の下でのすべての最適投資選択が、明示的に導出された凹型の効用関数を用いた期待効用最大化によって説明可能であることを示しており、投資家のリスク選好の非パラメトリック推定を可能にする。主な貢献は、減少する絶対的危険回避度(DARA)を、終期資産の分散と負の対数プライシングカーネルの相対的関係に結びつけることにある。
Assuming that agents' preferences satisfy first-order stochastic dominance, we show how the Expected Utility paradigm can rationalize all optimal investment choices: the optimal investment strategy in any behavioral law-invariant (state-independent) setting corresponds to the optimum for an expected utility maximizer with an explicitly derived concave non-decreasing utility function. This result enables us to infer the utility and risk aversion of agents from their investment choice in a non-parametric way. We relate the property of decreasing absolute risk aversion (DARA) to distributional properties of the terminal wealth and of the financial market. Specifically, we show that DARA is equivalent to a demand for a terminal wealth that has more spread than the opposite of the log pricing kernel at the investment horizon.
研究の動機と目的
- 一階確率的優位性の下でのすべての最適投資戦略が、期待効用最大化によって説明可能であることを確立すること。
- 観察された投資選択から、パラメトリック仮定を用いずに投資家の効用関数およびリスク回避度を非パラメトリックに推定する方法を導出すること。
- 投資家が絶対的危険回避度が減少する(DARA)状態にある条件を、終期資産とプライシングカーネルの分布的性質の観点から特徴づけること。
- 投資期間における終期資産の相対的スプレッドと負の対数プライシングカーネルとの関係を通じて、DARAを結びつけること。
提案手法
- 状態に依存しない好みの下で、好みの一貫性を保証するため一階確率的優位性を仮定する。
- 任意の最適投資選択を説明可能とする明示的で凹型かつ非減少の効用関数を導出する。
- 法不変性を用いて、好みが特定の状態に依存せず、分布的結果にのみ依存することを保証する。
- DARAを投資期間における終期資産の確率的スプレッドと負の対数プライシングカーネルとの相対的関係に結びつける。
- 分布的分析を用いて、効用関数の形状とリスク回避度に与える影響を特徴づける。
- 非パラメトリック推定を用いて、観察された投資行動から直接的にリスク回避度と効用関数を抽出する。
実験結果
リサーチクエスチョン
- RQ1一階確率的優位性の下でのすべての最適投資選択は、期待効用最大化によって説明可能か?
- RQ2パラメトリック仮定を用いずに、投資家の効用関数とリスク回避度をその投資選択からどのように推定できるか?
- RQ3終期資産の分布的条件として、絶対的危険回避度が減少する(DARA)状態に対応するのはどのようなものか?
- RQ4DARAは、投資期間における終期資産のスプレッドと負の対数プライシングカーネルの関係とどのように関連するか?
主な発見
- 状態に依存せず、法不変性を満たす設定下では、すべての最適投資戦略が一意に導出された凹型効用関数を持つ期待効用最大化者と等価である。
- 観察された投資選択から、非パラメトリックに効用関数を推定可能であり、リスク回避度の直接推定が可能となる。
- 絶対的危険回避度が減少する(DARA)ことは、投資期間における終期資産分布のスプレッドが負の対数プライシングカーネルのスプレッドよりも大きいことに等しい。
- スプレッド条件は、資産とプライシングカーネルの同時分布の観点から、DARAの分布的特徴づけを提供する。
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