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QUICK REVIEW

[論文レビュー] Capital and Labor Income Pareto Exponents in the United States, 1916-2019

Ji Hyung Lee, Yuya Sasaki|arXiv (Cornell University)|Jun 9, 2022
Fiscal Policy and Economic Growth被引用数 6
ひとこと要約

この論文は、米国の租税当局が公開する集計済み税務データと、極値理論に基づく新しい推定手法を用いて、1916年から2019年までの米国の資本所得および賃金所得のパレート指数を推定している。資本所得のパレート指数は1985年以降安定的に約1.2であり、賃金所得は2.0である。これは、従来の推定よりも上位尾部の不平等性が顕著であることを示しており、富裕層の一人当たりの経済的影響は、従来のモデルが示唆するよりも2倍に達する。

ABSTRACT

Accurately estimating income Pareto exponents is challenging due to limitations in data availability and the applicability of statistical methods. Using tabulated summaries of incomes from tax authorities and a recent estimation method, we estimate income Pareto exponents in U.S. for 1916-2019. We find that during the past three decades, the capital and labor income Pareto exponents have been stable at around 1.2 and 2. Our findings suggest that the top tail income and wealth inequality is higher and wealthy agents have twice as large an impact on the aggregate economy than previously thought but there is no clear trend post-1985.

研究の動機と目的

  • 1916年から2019年までの米国の資本所得および賃金所得のパレート指数を推定すること。この期間は、データ制限のため従来は未解明であった。
  • 租税当局が提供する集計データのみを用いて、資本所得および賃金所得の別々のパレート指数を推定するという課題を克服すること。
  • 個人レベルのデータや観察可能な所得グループの閾値を必要としない統計的手法を適用し、公に入手可能な集計データからの推定を可能にすること。
  • 従来の推定値が上位尾部の所得不平等を低く見積もっていたことの是正を図り、実際のパレート指数が以前に報告された値よりも小さい(すなわち、尾部が重い)ことを示すこと。
  • パレート指数推定の精度を高めることで、最適課税政策や一般均衡モデルのキャリブレーションに必要なより正確な入力を提供すること。

提案手法

  • IRSが公開する米国の所得税申告書の集計データを用い、年間1億件を超える観察データをカバーしている。
  • TodaとWang(2021)が提唱した極値理論に基づく最尤推定法を適用し、所得グループ内の平均値と納税者数の集計値のみを必要とする。
  • 順序統計量の依存性を考慮した手法であり、資本所得および賃金所得ごとに別々の所得グループの閾値が入手できないという制約を克服している。
  • 上位所得シェアとグループ平均値から推定を実施しており、個人レベルのデータが入手不能な状況でも推定が可能である。
  • 限られた個人レベルデータ(例:PSID、CPS)を用いた妥当性検証と、調査ベースの推定値(例:LIS)との比較により、推定の頑健性とバイアスの有無を評価した。
  • 極値理論の統計的手法を用い、所得分布の上位尾部をパレート指数αを有する力関数としてモデル化した。

実験結果

リサーチクエスチョン

  • RQ11916年から2019年までの米国の資本所得および賃金所得のパレート指数に、時間的トレンドは存在するか?
  • RQ2集計済み税務データと調査データを用いたパレート指数推定の違いは何か。これは測定バイアスに何を示唆するか?
  • RQ3特に資本所得に関して、上位尾部の所得不平等は、従来の推定よりもどれほど顕著に高いとされるか?
  • RQ4推定されたパレート指数は、富裕層が集計経済変数に与える影響に、どのように影響を与えるか?
  • RQ5より正確なパレート指数推定値は、最適課税政策および一般均衡モデルのキャリブレーションに、どのような意味を持つのか?

主な発見

  • 1985年以降、資本所得のパレート指数は安定的に約1.2であり、1960年から1970年にかけて一時的に2.0に上昇した。これは上位尾部の不平等性の一時的低下を示唆している。
  • 1985年以降、賃金所得のパレート指数は約2.0で安定しており、1960年代から1970年代にかけてピークで約2.0を記録した。これは上位尾部の不平等性が比較的安定していることを示している。
  • 本研究で得られた資本所得のパレート指数1.2および賃金所得の2.0は、従来の推定値よりも小さい。これは、上位尾部の所得不平等が従来の推定よりも顕著であることを示唆している。
  • 資本所得のパレート指数が1.2であるという重い尾部の性質により、富裕層の一人当たりの集計経済への影響は、従来の推定よりも2倍に達する。
  • 調査ベースの推定値(例:LIS)は上向きバイアスを示しており、高所得者層が収入を低く報告するか、調査への回答率が低い可能性がある。
  • TodaとWang(2021)の手法により、個人レベルのデータの入手制限やグループ閾値の不明瞭さという課題を克服し、集計データのみからも正確な推定が可能である。

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このレビューはAIが作成し、人間の編集者が確認しました。