[論文レビュー] Fabrication and properties of L-arginine-doped PCL electrospun composite scaffolds
本研究では、ヘキサフルオロ-2-プロパノールを共通溶媒として用い、L-アルギニンドープPCL(PCL)エレクトロスプライニングスキャフォールドを開発した。L-アルギニン含有量(0.5–1 wt.%)を増加させることで、繊維の強度およびヤング率が向上し、間葉系幹細胞の接着性と生存率が向上した。スキャフォールドは一貫した多孔率および水接触角を維持しており、生物学的性能が最適化されるのは0.5–1% L-アルギニンの範囲であった。
The article describes fabrication and properties of composite fibrous scaffolds obtained by electrospinning of the solution of poly({\epsilon}-caprolactone) and arginine in common solvent. The influence of arginine content on structure, mechanical, surface and biological properties of the scaffolds was investigated. It was found that with an increase of arginine concentration diameter of the scaffold fibers was reduced, which was accompanied by an increase of scaffold strength and Young modulus. It was demonstrated that porosity and water contact angle of the scaffold are independent from arginine content. The best cell adhesion and viability was shown on scaffolds with arginine concentration from 0.5 to 1 % wt.
研究の動機と目的
- 心血管組織工学向けに生分解性でL-アルギニンドープPCL複合スキャフォールドを開発すること。
- PCLとL-アルギニンの不相溶性溶媒の制限を克服するため、ヘキサフルオロ-2-プロパノールを共通溶媒として用いること。
- エレクトロスプライニングPCLスキャフォールドの構造的・機械的・表面的および生物学的特性に及ぼすL-アルギニン濃度の影響を調査すること。
- スキャフォールドの完全性を損なわせることなく、細胞接着性および生存率を向上させる最適L-アルギニン濃度を同定すること。
- 持続的ニトリック酸化物放出可能性を有する機能化・バイオアクティブPCLベース繊維スキャフォールドをスケーラブルに製造する方法を確立すること。
提案手法
- エレクトロスプライニングPCL/L-アルギニン複合スキャフォールドは、20 kVの電圧、2 mL/hの供給速度、150 mmのノズルから受電体までの距離を用いたNANON-01システムで作製された。
- ヘキサフルオロ-2-プロパノールを共通溶媒として用い、PCL(Mw = 80 kDa)およびL-アルギニン(≥99%)を0、0.1、0.5、1、3、7 wt.%の濃度で溶解した。
- 繊維の形態および径分布は、走査型電子顕微鏡(SEM)およびImageJソフトウェアを用いて分析された。
- 表面の親水性は、水滴法(EasyDrop、Kruss)を用いた水接触角測定により評価された。
- 表面へのL-アルギニン存在は、エタノールに1%のニンハイドリン溶液を用いて確認され、熱的挙動は差熱走査量熱測定(DSC、20–120 °C)により分析された。
- 機械的特性(ヤング率、引張強さ、延べ率)は、10 mm/minの変形速度で行なった単軸引張試験(Instron 3369)により測定された。
- 多孔率は液体侵入法により測定され、結晶化度は次の式により計算された:Xc = (∆Hm / ∆Hm⁰) × 100%、ここで∆Hm⁰ = 135.5 J/g(100%結晶性PCL)。
- 生物学的評価にはMMSCの接着性および生存率試験が含まれ、統計解析にはノンパラメトリックなクラスカル・ウォリス検定およびマン・ホイトニーU検定(p < 0.05)が用いられた。
実験結果
リサーチクエスチョン
- RQ1PCLエレクトロスプライニング溶液中のL-アルギニン濃度を増加させると、繊維径および形態にどのような影響を与えるか?
- RQ2L-アルギニンドーピングは、PCLスキャフォールドの機械的特性(ヤング率、引張強さ、延べ率)にどのような効果を及ぼすか?
- RQ3L-アルギニン含有量は、スキャフォールドの多孔率および表面親水性(水接触角)にどのように影響するか?
- RQ4PCLスキャフォールド上での間葉系幹細胞の接着性および生存率を最大化する最適L-アルギニン濃度は何か?
- RQ5L-アルギニンの導入は、複合スキャフォールドの熱的挙動および結晶化度にどのように影響するか?
主な発見
- L-アルギニン濃度を0%から7% wt.に増加させると、平均繊維径が減少し、繊維径分布は二峰性から単峰性にシフトした。
- L-アルギニンドーピングに伴い、スキャフォールドのヤング率が顕著に向上し、7%アルギニンで34 ± 3 MPaに達した。これは純粋PCL(18 ± 3 MPa)と比較して83%の増加であった。
- 最大引張強さ(14 ± 1 MPa)は1% L-アルギニンで観察され、延べ率は7%で最高(176 ± 23%)を示し、高濃度ドーピングで延性が向上したことが示された。
- 全L-アルギニン濃度範囲で多孔率および水接触角はほとんど変化せず、表面エネルギーまたはスキャフォールド構造に顕著な変化がないことが示された。
- 接着した間葉系幹細胞数(107 ± 32 個/mm²)および生存率(71.6 ± 2.3%)が最も高かったのは0.5% L-アルギニン時で、純粋PCL(52 ± 16 個/mm²)と比較して顕著な接着性の向上が確認された。
- 7% L-アルギニン時、生存率は50.0 ± 7.7%に低下し、アポトーシス率も27.6 ± 4.5%に上昇した。これは高濃度で細胞毒性が生じることを示し、0.5–1%が最適範囲であることを裏付けた。
より良い研究を、今すぐ始めましょう
論文設計から論文執筆まで、研究時間を劇的に削減しましょう。
クレジットカード登録不要
このレビューはAIが作成し、人間の編集者が確認しました。