Skip to main content
QUICK REVIEW

[論文レビュー] Lifshitz critical point in the cuprate superconductor YBa2Cu3Oy from high-field Hall effect measurements

David LeBoeuf, N. Doiron-Leyraud|arXiv (Cornell University)|Sep 10, 2010
Physics of Superconductivity and Magnetism被引用数 15
ひとこと要約

本研究では、ドーピング $p_{\rm L} = 0.08$ のアンダードープYBa₂Cu₃Oᵧにおいて、フェルミ準拠面に存在する電子パケットが消滅することで、低温における電導度が著しく低下し、抵抗率が急激に上昇する、Lifshitz遷移が同定された。高場ホール効果測定により、$p_{\rm L}$ より低いドーピング領域でホール係数が負から正に変わることが判明し、これはストライプ秩序またはスピン密度波の再構成によって引き起こされるフェルミ準拠面のトポロジー変化(電子的性質から正孔的性質へ)を示している。

ABSTRACT

The Hall coefficient R_H of the cuprate superconductor YBa2Cu3Oy was measured in magnetic fields up to 60 T for a hole concentration p from 0.078 to 0.152, in the underdoped regime. In fields large enough to suppress superconductivity, R_H(T) is seen to go from positive at high temperature to negative at low temperature, for p > 0.08. This change of sign is attributed to the emergence of an electron pocket in the Fermi surface at low temperature. At p < 0.08, the normal-state R_H(T) remains positive at all temperatures, increasing monotonically as T o 0. We attribute the change of behaviour across p = 0.08 to a Lifshitz transition, namely a change in Fermi-surface topology occurring at a critical concentration p_L = 0.08, where the electron pocket vanishes. The loss of the high-mobility electron pocket across p_L coincides with a ten-fold drop in the conductivity at low temperature, revealed in measurements of the electrical resistivity $ρ$ at high fields, showing that the so-called metal-insulator crossover of cuprates is in fact driven by a Lifshitz transition. It also coincides with a jump in the in-plane anisotropy of $ρ$, showing that without its electron pocket the Fermi surface must have strong two-fold in-plane anisotropy. These findings are consistent with a Fermi-surface reconstruction caused by a unidirectional spin-density wave or stripe order.

研究の動機と目的

  • アンダードープYBa₂Cu₃Oᵧにおける高磁場下でのホール係数のドーピングおよび温度依存性を調査し、フェルミ準拠面トポロジーを解明すること。
  • 低温輸送特性の変化を検討することで、銅酸化物系における金属-絶縁体遷移の起源を特定すること。
  • フェルミ準拠面のトポロジー変化を示す臨界ドーピング $p_{\rm L}$ を特定すること。
  • 電子パケットの消失と、低温度における強い面内抵抗率異方性および抵抗率の増加との関連を特定すること。
  • フェルミ準拠面の再構成がストライプ秩序またはスピン密度波秩序によって引き起こされ、観測された輸送異常を駆動しているという仮説を検証すること。

提案手法

  • 超伝導性を抑制し、常態を調べるために、60 Tまでの高磁場下でYBa₂Cu₃Oᵧ単結晶を用いてホール効果測定を実施した。
  • アンダードープ領域におけるホールドーピング $p$ を 0.078 から 0.152 の範囲で変化させ、温度依存のホール係数 $R_{\rm H}(T)$ を測定した。
  • ドーピング $p > 0.08$ において低温で $R_{\rm H}$ の符号が負から正に変わることを、電子パケットの出現およびその後の消滅の証拠と解釈した。
  • 電気抵抗率 $\rho$ を高場下で測定し、電導度の変化を評価し、金属-絶縁体遷移の特定を試みた。
  • 面内異方性 $\rho_a / \rho_b$ を分析することで、$p_{\rm L}$ より低いドーピング領域におけるフェルミ準拠面の対称性破れを検出した。
  • 観測されたLifshitz遷移を説明するため、ストライプ秩序またはスピン密度波秩序によるフェルミ準拠面再構成の理論モデルとデータを比較した。

実験結果

リサーチクエスチョン

  • RQ1YBa₂Cu₃Oᵧにおけるフェルミ準拠面トポロジーがLifshitz遷移を経るドーピングは何か?
  • RQ2アンダードープYBCOの常態において、ホール係数 $R_{\rm H}$ は温度およびドーピングとともにどのように変化するか?
  • RQ3電子パケットの消失と、抵抗率における金属-絶縁体遷移の観測との関連は何か?
  • RQ4臨界ドーピング $p_{\rm L}$ において、面内抵抗率異方性 $\rho_a / \rho_b$ は増加するか? これはフェルミ準拠面の対称性に何を示唆するか?
  • RQ5観測されたLifshitz遷移は、ストライプ秩序またはスピン密度波秩序によるフェルミ準拠面再構成と整合するか?

主な発見

  • 臨界ドーピング $p_{\rm L} = 0.08$ において、YBa₂Cu₃Oᵧのフェルミ準拠面トポロジーが電子的性質から正孔的性質へと変化するLifshitz遷移が発生する。
  • $p > 0.08$ の領域では、低温でホール係数 $R_{\rm H}$ が負であり、ブリユアンゾーンの $(\pi,0)$ 点に中心を持つ高移動度の電子パケットが存在することを示している。
  • $p_{\rm L} = 0.08$ より低いドーピング領域では、$R_{\rm H}$ は正となり、絶対零度に向かって単調に増加する。これは電子パケットの不在を示している。
  • 電子パケットの消失は、抵抗率 $\rho$ の急激な上昇に伴い、低温電導度が10倍低下する現象と一致しており、これはフェルミ準拠面のトポロジー変化に起因する。
  • 面内抵抗率異方性 $\rho_a / \rho_b$ は $p_{\rm L}$ より低いドーピング領域で顕著に増加し、フェルミ準拠面における強い2重対称性の破れを示している。
  • 臨界温度 $T_c$ のドーピング依存性および $T_0$(フェルミ準拠面再構成の指標)の変化は、$p = 1/8$ でピークを示し、直接相関している。これはストライプ秩序がLifshitz遷移を駆動する役割を果たしていることを支持する。

より良い研究を、今すぐ始めましょう

論文の読解から最終レビューまで、研究時間を劇的に削減しましょう。

クレジットカード登録不要

このレビューはAIが作成し、人間の編集者が確認しました。