QUICK REVIEW
[論文レビュー] Open and Hidden Charm Production in d$A$ Collisions at RHIC and LHC
R. Vogt|arXiv (Cornell University)|Dec 21, 2004
High-Energy Particle Collisions Research参考文献 35被引用数 2
ひとこと要約
本稿は、RHICにおけるdAu衝突およびLHCにおけるd+Pb衝突におけるオープン charmおよび隠れcharm生成の理論的計算を提示する。次-leading-order QCDに、シャドウイングや核吸収といった核効果を組み合わせたものである。結合したシャドウイングと中程度の吸収(σabs ≈ 3 mb)が、PHENIXのJ/ψ dAu/pp比を説明でき、LHCのd+Pb衝突においては特に中間迅速度領域で吸収がシャドウイングを上回るため、強い中心性依存性が予測される。
ABSTRACT
We discuss aspects of open and hidden charm production in deuterium-nucleus collisions at RHIC and LHC energies. We describe calculations of the total $c \\bar c$ cross section and the charm quark transverse momentum distributions. We next explain how shadowing and moderate nuclear absorption can explain the PHENIX $J/\\psi$ dAu/$pp$ ratios and predict the combined effect of shadowing and absorption in 6.2 TeV d+Pb collisions.
研究の動機と目的
- RHICおよびLHCにおけるdA衝突におけるJ/ψおよびオープン charm生成に及ぼす核効果(シャドウイングおよび吸収)の相乗的相互作用を理解すること。
- QCD計算と実験データの乖離、特にSTARおよびPHENIXによる全charm断面積の過大評価を是正すること。
- 6.2 TeVにおけるLHCのd+Pb/pp比の予測を、急速度および中心性依存性に焦点を当てて行い、LHC実験の指針とすること。
- ALICEおよびCMSの測定の文脈において、不均一なシャドウイングおよび吸収の役割を評価すること。
提案手法
- 全charmクォーク断面積および横運動量分布を計算するために、次次-leading-order(NLO)微小なQCDを用いる。
- dA衝突における核シャドウイングをモデル化するために、EKS98核パートン密度パラメータ化を適用する。
- 有効断面積σabs = 1–5 mbを用いて核子吸収を組み込み、吸収は衝突パラメータおよび中心性に依存する関数として扱う。
- CEMおよびNRQCDモデルを用いて、スピン・シングレットおよびオクテットJ/ψ生成チャネルの両方において、シャドウイングと吸収効果を統合する。
- 核内を通過するパス長に比例する不均一シャドウイングパラメータ化を用いて、急速度依存性の核効果をモデル化する。
- RHIC(200 GeV)およびLHC(6.2 TeV)の両エネルギーで計算を実施し、PHENIXおよび将来のALICE/CMSデータと比較する。
実験結果
リサーチクエスチョン
- RQ1RHICにおけるdAu衝突において、シャドウイングと吸収がJ/ψ生成比にどのように共同で影響を与えるか?
- RQ2STARおよびPHENIXの全charm断面積がNLO QCD予測を上回る理由は何か?これは、相空間の外挿法の改善によって解消可能か?
- RQ36.2 TeVにおけるd+Pb衝突におけるJ/ψ生成比の期待される中心性依存性は何か?急速度領域によってどのように異なるか?
- RQ4不均一シャドウイングは、均一シャドウイングと比較して、J/ψ dA/pp比のNcoll依存性にどの程度影響を与えるか?
- RQ5LHCのd+Pb衝突でy ≈ −3.9のデータを用いることで、シャドウイングから吸収効果を分離可能か?これはキャリブレーションにどのように寄与するか?
主な発見
- NLO QCD計算は、STARデータと比較して全charm断面積を約4倍低く見積もっており、これは相空間の外挿法やフラグメンテーションモデルに問題がある可能性を示唆している。
- RHICにおけるJ/ψ dAu/pp比は、EKS98シャドウイングと中程度の吸収(σabs ≈ 3 mb)を組み合わせることでよく説明され、予備のPHENIXデータのトレンドと一致する。
- RHICにおいて、dAu/pp比のNcoll依存性は中間迅速度(y ≈ 0)で最も強く、ここでは吸収がシャドウイングを上回る。一方、y ≈ −2では反シャドウイングのため、Ncoll依存性はほとんどない。
- 6.2 TeVのd+Pb衝突においては、EKS98シャドウイングの急速度依存性が弱いため、y = −4, −2, 0, 2, 4の間でJ/ψ比はほぼ一定であるが、中心的衝突では強いNcoll依存性を示す。
- 結果から、ALICEのミュオンアーム(y ≈ −3.9)がNcoll依存性を測定することで、吸収効果をシャドウイングから分離可能であり、不均一シャドウイングのキャリブレーションに役立つと示唆される。
- NRQCDにおいてオクテットとシングレット両方の吸収を組み込むと、有効吸収が低下し、抑制効果が弱まり、J/ψ比の形状がオクテットのみのモデルと比べて変化する。
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