[論文レビュー] The impact of the COVID-19 pandemic on academic productivity
本研究は、2007年から2021年までのarXivへのプレプリント提出データを用いて、新型コロナウイルス感染症の影響下における学術的生産性を分析している。全体としての生産性は安定を保ったが、2020年のプレプリント総数は12.6%増加した。一方で分野ごとの大きな変動が見られ、特にCOVID-19関連の定量的生物学分野では50%の急増が確認され、分野間での研究優先順位の変化と、全体としての研究活動の回復力が浮き彫りになった。
'Publish or perish' is an expression describing the pressure on academics to consistently publish research to ensure a successful career in academia. With a global pandemic that has changed the world, how has it changed academic productivity? Here we show that academics are posting just as many publications on the arXiv pre-print server as if there were no pandemic: 168,630 were posted in 2020, a +12.6% change from 2019 and $+1.4σ$ deviation above the predicted 162,577 $\pm$ 4,393. However, some immediate impacts are visible in individual research fields. Conference cancellations have led to sharp drops in pre-prints, but laboratory closures have had mixed effects. Only some experimental fields show mild declines in outputs, with most being consistent on previous years or even increasing above model expectations. The most significant change is a 50% increase ($+8σ$) in quantitative biology research, all related to the COVID-19 pandemic. Some of these publications are by biologists using arXiv for the first time, and some are written by researchers from other fields (e.g., physicists, mathematicians). While quantitative biology pre-prints have returned to pre-pandemic levels, 20% of the research in this field is now focussed on the COVID-19 pandemic, demonstrating a strong shift in research focus.
研究の動機と目的
- プレプリントデータを用いて、新型コロナウイルス感染症の影響が科学分野全体の学術的生産性に与える影響を評価すること。
- パンデミック関連の乖離を特定するために、arXivのプレプリント提出の長期的傾向をモデル化すること。
- 国際会議のキャンセルや研究施設の閉鎖など、分野ごとの混乱要因を同定すること。
- パンデミック関連研究の急増、特に定量的生物学分野における急増を定量的に評価すること。
- 集計されたプレプリント数だけでは、個々の研究者やコミュニティレベルでの生産性への影響の不均一性が見えにくくなるという限界を浮き彫りにすること。
提案手法
- 2007年4月から2021年5月までの1,475,914件のarXivプレプリントのメタデータ(作成日、分野、題名、著者、要旨)を収集した。
- 長期的な線形トレンドと季節的変動を捉えるために、ガウス過程と準周期的カーネルを用いた月次プレプリント数のモデル化を行った。
- 妥当性の検証として、季節項を含む自己回帰統合移動平均(ARIMA)モデル(p=d=q=1、P=D=Q=1、m=12)を用いた。
- タイトルまたは要旨に「pandemic」「COVID」「SARS-CoV-2」「lockdown」「coronavirus」などのキーワードが含まれるプレプリントを、パンデミック関連のものとして特定した。
- 著者名の曖昧さを解消するため、姓と名の頭文字で著者をグループ化し、著者識別における誤分離や誤統合を最小限に抑えた。
- 観測された2020年のプレプリント数とモデルの予測値を比較し、統計的有意水準(例:全般では+1.4σ、定量的生物学分野では+8σ)を用いて顕著な乖離を検出した。
実験結果
リサーチクエスチョン
- RQ1新型コロナウイルス感染症の影響により、arXivプレプリント提出数に反映される学術的生産性に測定可能な変化が生じたか?
- RQ2国際会議のキャンセルや研究施設の閉鎖といった分野ごとの混乱要因が、異なる研究分野におけるプレプリント出力にどのように影響したか?
- RQ3パンデミック関連のプレプリントの急増の規模と発生源は何か、特に定量的生物学分野においては?
- RQ4集計されたプレプリントのトレンドは、個々の研究者やコミュニティへの影響の不均一性をどの程度隠蔽しているか?
- RQ5ガウス過程やARIMAといった統計モデルは、プレプリント提出パターンのベースライントレンドをどの程度的確に捉えられるか?
主な発見
- 2020年のarXivへのプレプリント総数は168,630件であり、モデルが予測した162,577 ± 4,393件(+1.4σの乖離)を12.6%上回った。
- 最も顕著な乖離は定量的生物学分野に見られ、プレプリント数は50%増加(+8σの乖離)し、この分野の研究の20%がパンデミック関連に集中した。
- 格子物理学(hep-lat)分野では、毎年12月にピークを示す国際格子場理論会議のキャンセルにより、2020年にプレプリント数が急激に減少した。
- 素粒子物理学(hep-ex)分野では、予測値より20%少ないプレプリントが出されたが、これは研究施設の閉鎖や実験データへのアクセス制限による可能性が高い。
- ガウス過程モデルは、hep-lat分野の低下トレンドをARIMAよりも的確に捉えており、非定常的季節パターンをモデル化する上で優れていることが示された。
- 分野レベルの混乱にもかかわらず、全体の学術的生産性は安定を保った。これは、パンデミックが大多数の分野において研究活動の系統的低下を引き起こさなかったことを示している。
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このレビューはAIが作成し、人間の編集者が確認しました。