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QUICK REVIEW

[論文レビュー] Origin of the heavy elements in HD 140283. Measurement of europium abundance

C. Siqueira Mello, B. Barbuy|Scientific Electronic Library Online (São Paulo Research Foundation, Latin American and Caribbean Center on Health Sciences Information, Conselho Nacional de Desenvolvimento Científico e Tecnológico)|Nov 4, 2012
Stellar, planetary, and galactic studies参考文献 24被引用数 8
ひとこと要約

本研究は、CFHTで取得した高分解能・高SN比スペクトルを用いて、金属不足星HD 140283におけるイットリウムの同位体組成を測定し、中性子捕獲元素が主にr過程由来であることを確認した。得られたA(Eu) = -2.35 ± 0.07 dexおよび[Eu/Ba] = +0.58 ± 0.15 dexは、強力なr過程寄与が成立することを示しており、バリウム同位体分析による以前の矛盾を解消した。

ABSTRACT

HD 140283 is a nearby (V=7.7) subgiant metal-poor star, extensively analysed in the literature. Although many spectra have been obtained for this star, none showed a signal-to-noise (S/N) ratio high enough to enable a very accurate derivation of abundances from weak lines. The detection of europium proves that the neutron-capture elements in this star originate in the r-process, and not in the s-process, as recently claimed in the literature. Based on the OSMARCS 1D LTE atmospheric model and with a consistent approach based on the spectrum synthesis code Turbospectrum, we measured the europium lines at 4129 Å and 4205 Å, taking into account the hyperfine structure of the transitions. The spectrum, obtained with a long exposure time of seven hours at the Canada-France-Hawaii Telescope (CFHT), has a resolving power of 81000 and a S/N ratio of 800 at 4100 Å. We were able to determine the abundance A(Eu)=-2.35 dex, compatible with the value predicted for the europium from the r-process. The abundance ratio [Eu/Ba]=+0.58 dex agrees with the trend observed in metal-poor stars and is also compatible with a strong r-process contribution to the origin of the neutron-capture elements in HD 140283.

研究の動機と目的

  • HD 140283における中性子捕獲元素の起源に関する長年の矛盾、特にバリウム同位体分析からの矛盾する解釈を解消すること。
  • r過程の主要な tracer であるHD 140283におけるイットリウム同位体組成の信頼性の高い高精度測定を提供すること。
  • この金属不足のハローサブ巨星における重元素生成に、r過程かs過程が支配的であるかを検証すること。
  • 理論的r過程予測と太陽系核合成モデルとの整合性を、同位体比の観点から検証すること。
  • 従来の1次元LTE解析および同位体に基づく解釈に起因する不確実性を解消する、誤差解析を含めた堅牢なイットリウム同位体組成を提供すること。

提案手法

  • 7時間の合計積分時間にわたり、CFHTのESPaDOnSを用いて、HD 140283の高分解能(R = 81,000)かつ高SN比(4100 ÅでS/N ≈ 800)スペクトルを取得した。
  • 星のパラメータを導出するためにOSMARCS 1次元LTE大気モデルを用い、4129 Åおよび4205 ÅのEu線の超微細構造を完全に取り入れたスペクトル合成をTurbospectrumコードを用いて実施した。
  • 一貫性のある原子データを用い、H、HeおよびH₂によるファンデルワールス幅拡大効果を考慮し、NLTE補正を適用してLTE結果の信頼性を検証した。
  • Gallagherら(2010, 2012)が事前に測定したバリウム同位体組成と組み合わせ、[Eu/Ba]比を計算した。
  • 得られた[Eu/Ba]比を、理論的r過程およびs過程の同位体組成比(例:Simmererら 2004年)と比較し、相対的寄与度を評価した。
  • [Eu/Ba]比の誤差解析を実施し、バリウムにおけるs過程寄与度を、EuおよびBa同位体組成の不確実性を考慮して推定した。

実験結果

リサーチクエスチョン

  • RQ1HD 140283におけるイットリウム同位体組成は、標準核合成モデルが予測するように、中性子捕獲元素がr過程由来であることを支持するか?
  • RQ2HD 140283における測定された[Eu/Ba]比は、純粋なr過程およびs過程寄与の理論的予測とどのように一致するか?
  • RQ3高精度なイットリウム同位体組成は、100%s過程寄与を示唆するバリウム同位体比と、低金属量であることに起因するr過程支配を示唆するHD 140283の間にある顕著な矛盾を解消できるか?
  • RQ4イットリウムが主にr過程由来であると仮定した場合、新しい[Eu/Ba]比に基づき、バリウムにおけるs過程寄与度は定量的にどの程度か?
  • RQ5以前の同位体に基づく解析における不一致は、1次元LTEモデルの限界に起因するものか、それとも標準r過程パラダイムに根本的な欠陥があることを示唆するものか?

主な発見

  • 高分解能・高SN比分光法を用いて、HD 140283におけるイットリウム同位体組成をA(Eu) = -2.35 ± 0.07 dexとして測定し、これまでで最も高精度な決定が得られた。
  • 得られた[Eu/Ba]同位体比は+0.58 ± 0.15 dexであり、他の金属不足星で観測される傾向と良好に一致しており、r過程支配の核合成パターンを示している。
  • [Eu/Ba]比は強力なr過程寄与とわずかなs過程成分を示しており、誤差伝搬に基づき、s過程によるバリウム同位体組成寄与は最大で23.9%であると評価された。
  • この結果は、HD 140283における中性子捕獲元素がr過程が主因であることを支持しており、バリウム同位体分析から100%s過程寄与であるとされた主張とは矛盾する。
  • 新しいイットリウム同位体組成は、以前のバリウム測定と整合的であり、[Eu/Ba] = +0.60 ± 0.13 dexの組み合わせ比が得られた。これはGallagher ら(2010)が設定した上限+0.66 dex以内に収まった。
  • NLTE補正は、この星におけるイットリウムに対してわずかにしかならず、LTEに基づく同位体組成決定の信頼性を強化した。

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このレビューはAIが作成し、人間の編集者が確認しました。