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QUICK REVIEW

[論文レビュー] Pseudogap in electron-doped cuprates: Strong correlation leading to band splitting

Masafumi Horio, Shiro Sakai|arXiv (Cornell University)|Jan 12, 2018
Physics of Superconductivity and Magnetism被引用数 4
ひとこと要約

本研究では、電子ドーピングされた銅酸化物系の準ギャップが、反強磁性(AFM)バンドフォールディングではなく、モット絶縁体に近接することに起因することを示している。角度分解光電子分光法(ARPES)による観測で、運動量に依存するs対称性の準ギャップが確認され、反ノード領域でその大きさが減少することが示された。これらの結果は、クラスターダイナミカル平均場理論(CDMFT)計算と整合しており、空孔ドーピング系と電子ドーピング系の両方における準ギャップの普遍的起源がモット物理学に起因することを支持する。

ABSTRACT

The pseudogap phenomena have been a long-standing mystery of the cuprate high-temperature superconductors. The pseudogap in the electron-doped cuprates has been attributed to band folding due to antiferromagnetic (AFM) long-range order or short-range correlation. We performed an angle-resolved photoemission spectroscopy (ARPES) study of the electron-doped cuprates Pr$_{1.3-x}$La$_{0.7}$Ce$_x$CuO$_4$ showing spin-glass, disordered AFM behaviors, and superconductivity at low temperatures and, by measurements with fine momentum cuts, found that the gap opens on the unfolded Fermi surface rather than the AFM Brillouin zone boundary. The gap did not show a node, following the full symmetry of the Brillouin zone, and its magnitude decreased from the zone-diagonal to ($π$,0) directions, opposite to the hole-doped case. These observations were reproduced by cluster dynamical-mean-field-theory (CDMFT) calculation, which took into account electron correlation precisely within a (CuO$_2$)$_4$ cluster. The present experimental and theoretical results are consistent with the mechanism that electron or hole doping into a Mott insulator creates an in-gap band that are separated from the upper or lower Hubbard band by the pseudogap.

研究の動機と目的

  • 電子ドーピングされた銅酸化物系における準ギャップの起源を、スピンガラスおよび不規則な反強磁性(AFM)秩序が存在する状況において調査すること。
  • 従来の提案通り、準ギャップがAFMに起因するバンドフォールディングに起因するかどうかを、その運動量依存性とギャップの大きさを検証すること。
  • 電子ドーピング系における準ギャップが、空孔ドーピング系におけるものと同一の起源を持つかどうか、特にモット絶縁体に近接することによるものかどうかを特定すること。
  • 実験的ARPESデータとクラスターダイナミカル平均場理論(CDMFT)計算を比較し、モット物理学のシナリオを検証すること。
  • 長年の論争である、準ギャップの普遍性を、電子ドーピング系と空孔ドーピング系の挙動を対比させることで解明すること。

提案手法

  • 10 Kで、保護的アニール処理を施したPr1.3-xLa0.7Ce xCuO4(PLCCO, x=0.02)単結晶を用い、16.5 eVの円偏光光を用い、エネルギー分解能15 meVで角度分解光電子分光法(ARPES)を実施した。
  • 試料は850 °Cおよび400 °Cでの保護的アニールにより調製され、準粒子散乱を抑制し、スペクトルの明瞭さを向上させた。
  • 超高真空(<3×10⁻¹¹ Torr)下でARPES測定を実施し、クリーンな切断面と高品質なデータを確保した。
  • クラスターダイナミカル平均場理論(CDMFT)計算は、2×2の相互作用クラスタを8個のバストレースに接続し、ゼロ温度で正確な対角化法により解いた。
  • スペクトルはエネルギー幅の広がり因子0.05tと、実験的分解能を模倣するための累積分布補間法を用いて計算した。
  • ミュオンスピン回転(μSR)および磁化率測定による磁性特性評価で、140 K未満で不規則なAFM、15 K未満でスピンガラス的挙動が確認された。

実験結果

リサーチクエスチョン

  • RQ1電子ドーピングされた銅酸化物系における準ギャップは、従来の提案通り反強磁性によるバンドフォールディングに起因するのか?
  • RQ2特に反ノード領域(π,0)および(0,π)近辺において、準ギャップの大きさは運動量空間でどのように変化するのか?
  • RQ3観測された準ギャップは、モット絶縁体に近接することに起因するs対称性ギャップと整合しているのか?
  • RQ4クラスターダイナミカル平均場理論(CDMFT)計算は、ARPESで観測された運動量依存性の準ギャップを再現できるのか?
  • RQ5電子ドーピングされた銅酸化物系における準ギャップは、空孔ドーピング系におけるものと同一のモット物理学的起源を持つのか?

主な発見

  • 電子ドーピングされたPLCCO(x=0.02)における準ギャップは強く運動量依存的であり、反ノード点(π,0)および(0,π)で消失することが判明した。これは、AFMブリユアンゾーン境界に沿って一定のギャップが存在するという予想とは矛盾する。
  • 反ノード付近では、ギャップの開く位置がAFMブリユアンゾーン境界からずれている。これは、AFMバンドフォールディングモデルとは整合しない。
  • ARPESデータは、反ノード領域に近づくにつれて準ギャップの大きさが明確に減少しており、CDMFT計算で予測された(π,0)におけるギャップの最小値を示している。
  • ハーブルトモデルに基づくCDMFT計算は、観測された運動量依存性を再現しており、特に反ノードに最小値を持つs対称性準ギャップであり、バンドフォールディングは生じない。
  • 結果は、空孔ドーピング系と電子ドーピング系の両方における準ギャップが、モット絶縁体に近接することに起因する普遍的起源を持つことを支持しており、準ギャップはミニチュア化されたモットギャップに類似している。
  • AFM BZ境界に一貫した強い定常ギャップが存在せず、バンドフォールディングの図式が成立しないことから、準ギャップは長距離AFM秩序に起因するのではなく、モット物理学に内在する強い電子相関に起因することが示された。

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このレビューはAIが作成し、人間の編集者が確認しました。