[論文レビュー] Yields and polarizations of prompt $\jpsi$ and $\psits$ production in hadronic collisions
本稿は、ハドロン衝突装置におけるプロンプトJ/ψおよびψ(2S)生成の次-leading-order(NLO)非相対論的QCD(NRQCD)解析を提示する。χcJおよびψ(2S)の崩壊からのフィードダウン寄与を含む。高運動量荷重(pT)カット(11 GeV)を用いたテバトロンデータへのフィットにより、色八重項長距離行列要素(LDME)を決定し、3S[8]1と3P[8]Jチャネルの間でキャンセルが生じるため、J/ψ生成はほぼ無極化となる。これにより、生成断面積と極化の両方について一貫した予測が得られる。
We give predictions of $\jpsi$ and $\psits$ yields and polarizations in prompt production at hadron colliders based on non-relativistic QCD factorization formula. We calculate short-distance coefficients of all important color-octet intermediate channels as well as color-singlet channels up to $\mathcal{O}(α_S^4)$, i.e. next-to-leading order in $α_S$. For prompt $\jpsi$ production, we also take into account feeddown contributions from $χ_{cJ}$(J=0,1,2) and $\psits$ decays. Color-singlet long-distance matrix elements (LDMEs) are estimated by using potential model, and color-octet LDMEs are extracted by fitting the Tevatron yield data only. The predictions are satisfactory for both yields and polarizations of prompt $\jpsi$ and prompt $\psits$ production at the Tevatron and the LHC. In particular, we find our predictions for polarizations of prompt $\jpsi$ production have only a little difference from our previous predictions for polarizations of direct $\jpsi$ production.
研究の動機と目的
- ハドロン衝突装置におけるプロンプトJ/ψ生成の長年の極化不一致を解消すること。実験的に測定されたλθ ≈ 0は、一次近似NRQCD予測の横極化と矛盾する。
- 従来のNLO解析で無視されていたχcJおよびψ(2S)崩壊からのフィードダウン寄与を含めることで、理論的予測を改善すること。
- テバトロンデータに高pTカット(11 GeV)を適用し、色八重項LDMEをフィットすることで、J/ψおよびψ(2S)の極化データを統一的に説明すること。これは、再結合要件とも整合する。
- 異なるpTカットやLDME仮定が極化予測に与える影響をテストすることで、NLO NRQCD予測の頑健性を評価すること。
提案手法
- NRQCD因子化を用いて、O(αS⁴)、すなわちαSの次に高い順序(NLO)における、すべての主要な色単重および色八重項チャネルの短距離係数(SDC)を計算する。
- ポテンシャルモデルを用いて色単重LDMEを推定し、ψ(2S)では11 GeV、J/ψでは7 GeVのpTカットを用いたテバトロンデータにフィットすることで、色八重項LDMEを抽出する。
- 測定済みの分岐比とSDCを用いて、χcJ(J=0,1,2)およびψ(2S)崩壊からのフィードダウン寄与をプロンプトJ/ψ生成に組み込む。
- 前方および中央迅速度領域における観測された極化傾向と整合するように、すべての色八重項LDMEに正の符号を仮定する。
- ヘリシティ座標系における極化観測量λθを用い、テバトロンのCDF実験データと理論予測を比較する。
- ψ(2S)極化をよりよく記述できるよう、より高いpTカット(11 GeV)を用いたテバトロンデータへの新しいフィットを実施する。
実験結果
リサーチクエスチョン
- RQ1テバトロンにおけるプロンプトJ/ψの観測されたほぼゼロ極化は、フィードダウン寄与を含めたNLO NRQCDで説明可能か?
- RQ2高pTカット(例:11 GeV)が、色八重項LDMEの抽出およびそれに続く極化予測に与える影響は何か?
- RQ3同じNLO NRQCDフレームワーク内で、統一されたLDMEセットを用いて、J/ψおよびψ(2S)の両方の極化データを一貫して説明できるか?
- RQ43S[8]1と3P[8]J色八重項寄与の間のキャンセルが、プロンプトJ/ψの最終的極化に与える影響は何か?
- RQ5すべての色八重項LDMEに正の符号を仮定することは、実験的データおよび理論的期待と整合するか?
主な発見
- χcJおよびψ(2S)崩壊からのフィードダウン寄与を含めても、プロンプトJ/ψの極化予測はほとんど変化せず、依然としてほぼ無極化のままである。
- ψ(2S)極化データに良好なフィットを得るには、ψ(2S)データに11 GeVの高pTカットが必要であり、これは小pT領域における再結合要件と整合する。
- 3S[8]1と3P[8]J色八重項寄与の間のキャンセルにより、1S[8]0チャネルが支配的となり、結果としてJ/ψは無極化生成となる。
- テバトロンおよびLHCにおけるプロンプトJ/ψおよびψ(2S)の断面積および極化予測は、実験データと満足できる一致を示す。
- 11 GeVのpTカットを用いた新しいフィットは、以前の低カットフィットと比較して、ψ(2S)極化データの記述を改善している。
- 結果から、高pTデータカットと適切なLDME抽出を組み合わせたNLO NRQCDフレームワークは、J/ψおよびψ(2S)状態におけるクォーカー生成極化を一貫して説明可能であると考えられる。
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