QUICK REVIEW
[論文レビュー] Absence of temporal order in states with fast decay of spatial correlations
Yichen Huang|arXiv (Cornell University)|Dec 3, 2019
Quantum many-body systems被引用数 1
ひとこと要約
本稿は、量子格子系において、空間相関がべき則的または指数関数的に減衰する定常状態は、ハミルトニアンの局所性を仮定しなくても、熱力学的極限において巨視的な時間的秩序を示さないことを証明している。並進不変性のもとで、遅い時刻における局所的演算子間の時間相関が制限され、このような系における長寿命の時間的秩序の存在を疑問視するものであり、量子時間結晶に関連する。
ABSTRACT
In quantum lattice systems, we prove that any stationary state with power-law (or even exponential) decay of spatial correlations has vanishing macroscopic temporal order in the thermodynamic limit. Assuming translational invariance, we obtain a similar bound on the temporal order between local operators at late times. Our proofs do not require any locality of the Hamiltonian. Applications in quantum time crystals are briefly discussed.
研究の動機と目的
- 空間相関が速やかに減衰する量子系が、熱力学的極限において巨視的な時間的秩序を維持できるかどうかを調査すること。
- 量子時間結晶に不可欠な時間的秩序が、定常状態において、どのような条件下で出現するか、または出現しないかを特定すること。
- 並進不変性のもとで、遅い時刻における局所的演算子間の時間相関に上限を設定すること。
- ハミルトニアンの局所性に依存しない空間相関の減衰が、時間的ダイナミクスをどのように制約するかを分析すること。
提案手法
- 空間相関がべき則的または指数関数的に減衰する量子格子系における定常状態を用いる分析。
- 並進不変性を用いて、遅い時刻における局所的演算子間の時間相関に上限を導出する。
- ハミルトニアンの局所性を要件としない一般の相関減衰性質に依拠した証明。
- 統計力学と量子多体理論を組み合わせ、熱力学的極限における時間的秩序を分析する。
- 相関関数に対する数学的上限を活用し、巨視的な時間的秩序が消えることを示す。
実験結果
リサーチクエスチョン
- RQ1空間相関が速やかに減衰する量子系が、熱力学的極限において巨視的な時間的秩序を維持できるか。
- RQ2空間相関の減衰率が、局所的観測量間の時間相関にどのような制約を課えるか。
- RQ3ハミルトニアンの局所性を仮定しなくても、定常量子状態において時間的秩序が消える条件は何か。
- RQ4並進不変性が、量子格子系における時間的秩序の出現にどのように影響するか。
主な発見
- 空間相関がべき則的または指数関数的に減衰する任意の定常状態は、熱力学的極限において巨視的な時間的秩序を示さない。
- 並進不変性のもとで、遅い時刻における局所的演算子間の時間相関は、空間相関の減衰率によって上限が与えられる。
- ハミルトニアンの局所性を仮定しなくても時間的秩序の不在が成立し、適用範囲が広がる。
- 結果は、空間相関が速やかに減衰する系における量子時間結晶の安定性に根本的な制限を示唆する。
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