東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Uemura教授の研究室は、前立腺がんの治療抵抗性や転移のメカニズムを解明することを目的としており、特にホルモン refractory 前立腺がん(HRPC)におけるステロイド代謝酵素の役割や、がん由来エクソームのプロテオーム解析を通じた新規治療標的の同定を進めています。特に、腫瘍微小環境や体液中を循環するエクソームを標的にしたがんの進行メカニズム解明が、今後の治療戦略の立案に貢献すると期待されています。
Sreekanth Kumar Mallineni教授の研究室は、口腔内における材料の生体適合性と安全性の向上を目的としており、特にナノ材料の応用や感染対策に配慮した歯科材料の開発を進めています。COVID-19の影響下での歯科医療の安全性や、特殊なニーズを持つ患者に対する全身麻酔下治療の有効性についても、臨床的・疫学的視点から研究を展開しています。また、銀ナノ粒子を用いた細菌対策や、過剰歯の原因解明など、多様な口腔疾患のメカニズム解明にも注力しています。
Gota Kikugawa教授の研究室では、分子動力学(MD)シミュレーションを核として、高分子材料や界面における熱伝導・反応挙動のメカニズムを解明することを目的としています。特に、ポリエチレンやポリスチレンの架橋構造が熱伝導に与える影響、自己集合体膜と溶媒の界面での熱移動特性、およびエポキシ樹脂のカーリング反応挙動のシミュレーションが中心です。計算手法の高度化や特殊ハードウェア(MDGRAPE)の応用を通じて、大規模・長時間スケールのシミュレーションを実現し、実験と一致する精度の高い予測を可能にしています。
Shikhar Verma教授の研究室は、IoT環境におけるリアルタイムデータ分析と高効率通信技術の統合を柱としています。特に、Wi-Fi 7や5G/6Gを活用した低遅延・高スループットなネットワークアーキテクチャ、およびリモートセンシングやミリ波通信におけるハイブリッドレフレクティング・サーフェス(HIRS)の応用を研究しています。また、制限されたリソースを持つIoTデバイスのセキュリティ脆弱性を効果的に評価するためのインターネットスキャン技術や、動的ネットワーク状態に適応する自律的通信手法の開発にも注力しています。
Minagawa教授の研究室では、量子情報理論と熱力学の交差分野に焦点を当て、量子デバイスにおける誤り緩和の限界や、情報とエネルギーの関係を理論的に解明しています。特に、量子計算における誤りの根本的制限や、マクスウェルの悪魔のパラドックスに代表される情報と熱力学の関係を、一般の物理理論の枠組みで探求しています。また、量子情報処理における一回測定容量や相対エントロピーの一般化理論の構築にも貢献しています。
Kondo教授の研究室は、主に極域の氷河・氷河融雪水の変動とその環境・気候への影響を、観測データと数値モデルを統合して解明しています。特にグリーンランドにおける氷河融解水の時間的・空間的変化、およびその気象的要因の特定を重点的に研究しています。近年の異常な融雪洪水や気温上昇に伴う融雪量の増加といった現象のメカニズム解明が、主な研究テーマです。
Weiren Cheng教授の研究室は、酸素反応を効率的に行うための新規電気触媒の開発とその原子レベルでの反応機構解明を柱としています。特に、白金やルービウムに依存しない非貴金属触媒の設計、金属有機フレームワーク(MOF)を用いたナノ構造触媒の創出、および電気化学的界面での構造動態のリアルタイム観察に注力しています。高精度なシンクロトロン分光法を用いた「オペランド」分析により、触媒の活性部位の動的変化を解明し、次世代エネルギー変換・貯蔵デバイスの基盤技術を構築しています。
Keitaro Kubo教授の研究室では、筋肉・腱複合体の生体力学的特性に注目し、特に超音波を用いた非侵襲的測定技術を駆使して、腱の粘弾性特性や剛性の変化を生体内で定量的に解析しています。主な研究対象は、運動トレーニング(筋力トレーニング、パワートレーニング、ストレッチング)が腱の機械的特性に与える影響であり、特にジャンプパフォーマンス向上のメカニズム解明を目的としています。また、トレーニング後の筋・腱の構造的・機能的適応を精密に評価するための高精度な測定法の開発も進んでいます。
Hidehiro Yoshida教授の研究室では、酸化物セラミックスの高致密化と高温特性の向上を目的とした粉体工学的・プロセス工学的アプローチが展開されています。特に、スパークプラズマ焼結(SPS)やフラッシュ焼結を用いた低・中温焼結技術の開発が中心であり、Y₂O₃やAl₂O₃、MgAl₂SiO₄スピンエルなどの酸化物セラミックスのナノ構造制御と界面化学の理解が進んでいます。また、ドーピングによる界面拡散の抑制と高温強度向上のメカニズム解明にも注力しています。
Kazuki Shibanuma教授の研究室では、金属材料の破壊挙動、特に延性破壊とせん断破壊のメカニズムを、多スケールモデリングと実験を融合したアプローチで解明しています。特に、微細組織の影響を考慮した疲労寿命予測や、クリープ・破壊のメカニズムを高精度に再現する数値シミュレーション技術の開発が主な研究方向です。近年は、高強度鋼やハイブリッド微細組織鋼を対象とした破壊挙動の予測モデルの構築にも精力的に取り組んでいます。
岡川晋人教授の研究室は、内分泌かく乱物質やエストロゲン受容体のスプライシングバリアントが疾患発症に与える影響を解明することを柱としています。特に、エストロゲン受容体βの新規スプライシングバリアント「ERbetacx」の機能とその細胞内シグナル伝達機構に注目し、がんや加齢関連疾患における分子メカニズムの解明を目指しています。また、核受容体補因子NCoRがマクロファージにおけるAP-1依存遺伝子ネットワークを制御する役割を解明し、慢性炎症と加齢関連疾患の関連性の解明にも貢献しています。
Rodolfo T. Gonçalves教授の研究室では、浮体構造物の流体励振挙動、特にボルテックス誘発振動(VIM)や流体励振動(FIM)のメカニズム解明に注力しています。特にモノコアムプラットフォームや浮体型風力タービン(FOWT)を対象に、実験的・数値的アプローチを融合した動的応答解析を実施しており、摩耗・疲労寿命の予測精度向上を目的としています。非定常的・非線形な運動特性を高精度に評価するためのHHT(ヒルベルト・フラウン・変換)を用いた新規解析手法の開発も進んでいます。
島田一雄教授の研究室は、Gプロテイン共役型受容体(GPCR)の構造と機能の解明を主眼としており、特にNMR分光法を用いて膜タンパク質の動的構造とその機能的変化を高感度で解析する技術開発を進めています。特に、脂質二重層中でのGPCRの立体的状態や、リガンドによる受容体の活性化メカニズムの解明に貢献しています。また、細胞内NMRを応用した生体膜タンパク質の機能解析や、疾患関連タンパク質の相互作用の解明にも取り組んでいます。
A. Simionescu教授の研究室は、銀河団の高温ガス(ICM)の熱的・化学的性質を、X線観測データを用いて高精度で解明することを目的としています。特に、SuzakuやXMM-Newtonを用いた深宇宙観測を通じて、銀河団の外縁部におけるガスの温度構造、金属量、および非定常的運動の痕跡を解明しています。研究の柱の一つは、磁場が熱伝導を抑制することで生じる多相ガス構造の解明であり、これにより銀河団の形成・進化に関する新しい知見が得られています。
Kozo Tomita教授の研究室は、RNAの構造・機能とその制御機構に焦点を当てた分子生物学的研究を展開しています。特に、tRNAの特異的切断(コリシンD)、m6A修飾のスプライシング制御機能(METTL16)、CCA末尾の酵素的修復機構(CCA-adding enzyme)、ミトコンドリアtRNAの特異的処理と翻訳の柔軟性、およびウイルスRNA複製の分子機構を解明しています。これらの研究は、RNAの機能的多様性と遺伝子発現制御の基本メカニズムを解き明かす基盤を提供しています。
西川俊義教授の研究室は、有機金属化学と高分子化学の融合を軸に、ボロン含有ポリマーの設計・合成およびその機能性を追求しています。特に、ボロンを内包する単体を用いたラジカル重合や制御重合により、従来困難とされてきた構造の高分子を創出し、光・電気・化学刺激応答性を示すスマートマテリアルの開発を進めています。また、らせん構造を有するポリマーによる円二色性発光(CPL)や、ボロンを用いた高分子の制御的分解機構の解明も重要な研究テーマです。
Endo教授の研究室は、海洋の微細 phytoplankton、特に珪藻類とハプトフィトフラグエートの生態的役割と環境応答を、次世代シーケンシングを活用した分子生物学的手法で解明しています。特に北西太平洋の海域、例えばオヤシオや黒潮流域を対象に、CO2上昇や鉄不足が自然の藻類群集に与える影響を実験と現場調査で統合的に解析しています。また、炭素循環に関与する微小真核生物の群集構造とその深海への輸送機構についても、沈降粒子と水中懸濁粒子の比較を通じて解明を進めています。
Kitazumi教授の研究室では、酵素と電極の直接的な電子移動(DET)を実現するためのナノ構造電極の設計と、酵素のタンパク質工学的改変を組み合わせたバイオエレクトロケミストリーの研究を行っています。特に膜貫通型アルデヒド脱水素酵素を用いた酸化還元反応のメカニズム解明や、反応の方向性制御に注力しており、エネルギー変換やセンシング応用に向けた基盤技術の構築を目指しています。
Takayuki Kato教授の研究室は、電子線を用いた超高分解能構造生物学を核として、DNAナノ構造や細菌の鞭毛をはじめとする膜貫通タンパク質複合体の原子分解能構造を解明することを目的としています。特に、低温電子顕微鏡(cryoEM)を応用し、ナノスケールの生物分子の立体構造とその動的機能を解明する技術的・生物学的枠組みを構築しています。近年では、鞭毛の基底小体やフック構造の高分解能3次元構造解明に成功し、分子の自己集合機構や力学的安定性のメカニズムを解明しています。
Jacqueline Urakami教授の研究室では、人間とロボットの対話における非言語的コミュニケーションの設計に注力しています。視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚の五感を活用した非言語的コードの定式化や、感情の共感を示す自律的システムの設計に関する研究が進められています。また、SNS上の誤情報対策としてのメタ認知スキルの育成支援や、認知機能の継続的評価を目的としたシリアスゲームの開発も実施しており、人間中心のデザインと技術の融合を追求しています。