東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Masuda教授の研究室では、光受容タンパク質の構造と機能の解明を柱として、特にFADを補因子とするブルーライト受容ドメイン(BLUFドメイン)の光反応機構に注目しています。AppAやSlr1694をモデルとして、光刺激によるFADの微小な構造変化とその信号伝達メカニズムを分光法・赤外分光法を用いて解析しています。また、光応答性タンパク質が細胞内での遺伝子発現調節に果たす役割や、環境応答の分子機構についても探求しています。
Tadahiro Komeda教授の研究室では、分子スピントロニクスとナノスケール界面における電子スピンの制御を核とした研究を行っています。特に、金属ポルフィリニクレート複合体の分子構造とスピン状態の制御、Kondo効果を示す単分子磁性体のスピン状態の操作、およびスキャントンネル顕微鏡を用いた分子スピンの局所的制御と量子状態の観測が主な研究テーマです。低温・高精度なSTM/STS技術を駆使し、分子の幾何学的配置変化とスピン状態の相関を解明しています。
Sato教授の研究室は、アミノナフチリジン誘導体やアミロイド系分子を用いた核酸構造特異的蛍光プローブの開発を柱としています。特に、アバシック(AP)サイトやC-Cミスマッチを示す異常配列を標的にした高感度・高選択的蛍光センシング技術の創出を進めています。また、エクソソームの検出やマイクロRNAセンシングへの応用も視野に入れた、生体分子をリアルタイムで可視化する新規プローブの設計が特徴です。
Satoshi Yanagisawa教授の研究室は、心房細動(AF)と心不全を合併した患者を対象に、心電図的・神経humoral的バイオマーカーの意義を解明する研究を推進しています。特に、赤血球分布幅(RDW)や脳ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、心電活動の変動(HRV・PWD)といった非侵襲的指標が、再発予後や神経内分泌系制御に与える影響を詳細に解析しています。また、カテーテルアブレーション後の生理的変化や、ペースメーカー治療(CRT)への反応性に関連する背景因子の同定にも注力しています。
Inukai教授の研究室では、イネの根の形成と発生機構に焦点を当て、特に冠根と側根の形成を制御する遺伝的・分子的メカニズムを解明しています。主にオーキシンやサイトコイニンのシグナル伝達、輸送、および転写制御の役割に注目し、根の形態形成と環境適応性の関係を分子レベルで解明しています。特に、WOX遺伝子やAP2/ERF転写因子、PIN型輸送体など、根の発生を制御するキーファクターの機能を解析しています。
Rory Bunker教授の研究室は、スポーツにおける機械学習を活用した予測モデルの構築を主眼としています。特に、試合結果の予測やパフォーマンス要因の特定に焦点を当て、解釈可能性と実用性を両立したモデル開発を推進しています。代表的な研究では、プロスポーツの試合データを活用し、選手の能力や戦術的行動のパターンから勝敗を予測する手法を提案しています。また、試合内の時間的イベント系列から意味のあるプレーのパターンを抽出するための新規アルゴリズムの応用にも取り組んでいます。
伊藤博教授の研究室では、酸化ガリウムや有機半導体をはじめとする酸化物半導体・有機機能材料のエピタキシャル成長と物性制御に注力しています。特に、高品質な酸化物 heterostructure の構築を通じて、パワーデバイスや次世代スピントロニクス素子への応用を目指しています。また、強い電子相関や一次元的・二次元的電子状態を示す強相関系や有機超伝導体の圧力・ドーピング制御による相転移の解明も重要な研究テーマです。
Takeshi Mori教授の研究室は、生体適合性ポリマーとバイオマテリアルの開発を柱としており、特に温度応答性ポリマーと核酸のハイブリッド化による機能性ナノ粒子の設計に注力しています。また、臨床応用に向けた真菌バイオマーカーの定量的測定法の確立や、脂質移動タンパク質の分子生物学的解明など、医療応用に結びつくバイオマテリアル科学研究を展開しています。特に、疾患診断の革新と新規医療材料の創出を目的とした、基礎と臨床の橋渡しを図る研究が特徴です。
石井俊五教授の研究室は、医療現場における薬物治療の安全性と有効性を向上させるために、機械学習を活用した薬物リスク予測モデルの構築を主眼としています。特にバナコマイシンに伴う腎毒性の予測に焦点を当て、意思決定木やニューラルネットワークを用いた予測モデルの開発を進めてきました。臨床現場での即時応用を念頭に、投与直後のリスク評価が可能なアルゴリズムの構築が重要な研究課題です。
Daigo Nakazawa教授の研究室は、好中球が放出するネトワーク構造「ニュートロフィルデイグレット(NETs)」が、腎臓障害や自己免疫疾患、血栓症など多様な疾患の発症に深く関与するメカニズムを解明することを目的としています。特に、腎障害に伴う遠隔臓器障害や、MPO抗体関連血管炎、血栓症におけるNETsの異常な形成とその制御機構に注目し、炎症・凝固・自己免疫のクロスロードを解明しています。
Murakami教授の研究室は、循環器疾患の発症メカニズムに焦点を当て、インスリン抵抗性やアディポネクチン、ナトリウムイオンチャネル、renin-angiotensinシステムの機能的役割を解明することを目的としています。特に高血圧や心不全における血管・心臓の代謝的・生理的変化、ならびに遺伝子発現制御の分子機構を、臨床的・実験的アプローチを融合して研究しています。また、血管生物学におけるkallikreインヒビター系の役割や、超合金材料の微細構造制御についても応用的研究を展開しています。
Yuki Enoki教授の研究室は、慢性腎疾患に伴う筋萎縮(サルコペニア)の病態メカニズムを解明することを主眼としています。特に、尿毒性物質であるインドール誘導体(特にインドキシル硫酸)が筋細胞の機能障害やミトコンドリア機能障害を引き起こすメカニズムを解析しており、apelin-Apj系の制御が筋委縮の治療的標的になる可能性を示唆しています。また、抗酸化作用を有する抗生物質の肺疾患に対する応用可能性についても、炎症性活性酸素種の制御という観点から研究を展開しています。
Uwamino教授の研究室は、感染症の迅速かつ正確な診断を目的とした分子診断技術の開発を主眼としています。特に、SARS-CoV-2の唾液由来RT-PCR検査の有効性や、非結核性アスペルギルス菌やマイコバクテリウム属菌の臨床的意義についての研究が進んでいます。また、結核や非結核性マイコバクテリウム症の迅速同定を可能にするPCR-rSSO法を応用した検査パネル「Myco-Panel」の開発・臨床応用にも貢献しています。
福田桂太郎教授の研究室は、皮膚がん(メラノーマ)の免疫逃避メカニズムとその治療戦略に焦点を当てており、特に腫瘍微小環境におけるDNAセンサー(STING・AIM2)の相反する機能や、樹状細胞を用いたワクチン療法の開発を進めています。また、皮膚のバリア機能とそのpHバランス、微生物叢との相互作用についても、生体イメージングを用いた革新的な解析を展開しています。これらの研究は、がん免疫療法の効果を高める新たな標的の同定と、個別化医療の実現に貢献しています。
Chao Lin教授の研究室は、都市部の空気質と都市空飛行モビリティ(UAM)の安全性を両立させるための流体力学的・大気化学的統合的アプローチを展開しています。主に、交通から発生するNO₂やPM10などの汚染物質の時間変動的拡散を、CFDと化学箱モデル(SSH-Aerosol)を連成して高精度に予測する研究が中心です。また、風洞実験とPIV測定を用いて、建物のルーフ上における風速・乱流の変化を解明し、UAMの安全な離着陸環境の設計に貢献しています。
中谷順教授の研究室は、プラスチックごみや廃棄物のリサイクル・リユースに向けた持続可能な管理システムの構築を目的としています。特に、ライフサイクルアセスメント(LCA)を基盤に、リサイクルプロセスの環境負荷評価や、材料フロー分析を用いた都市ごみ管理の最適化を進めています。発展途上国における廃棄物管理の現状と将来のシナリオを、温室効果ガス排出やエネルギー収支の観点から定量的に評価する研究が特徴です。
高齢化社会に伴う廃棄物処理の重要性に鑑み、都市ごみ焼却灰に含まれる重金属の化学状態と挙動をXAFS・XANESを用いて解明する研究を推進しています。特に、ダイオキシン類の生成機構に深く関与する銅や鉛、亜鉛の化学的挙動を、実焼却灰およびモデル灰を用いて詳細に分析しています。環境中での重金属の移行・安定性を予測し、持続可能な廃棄物管理に貢献することを目的としています。
Kino教授の研究室は、機械学習を活用した社会的健康格差の解明を柱としています。特に、非定型データ(テキスト・画像・音声)を活用した健康行動やメンタルヘルスの分析を通じて、社会的決定要因が健康に与える影響を定量的に評価しています。また、医療保険制度の拡大や災害後の回復力といった政策的要因の社会的不平等への影響についても、革新的な分析手法を駆使して研究を進めています。
滋賀医科大学・柴津教授研究室では、重症患者における腸内細菌叢の変化とその全身的影響に注目し、特にSIRSや敗血症における腸内環境の変化が感染症合併症や多臓器障害に与える影響を、臨床的・実験的アプローチで解明しています。腸内細菌叢のバランスが予後を予測するバイオマーカーとなる可能性にも注力しており、腸内環境制御が重症患者の治療戦略にどう生かせるかを追求しています。
Seiichi Nagano教授の研究室は、神経変性疾患、特に筋萎縮性側索硬化症(ALS)やアルツハイマー病の発症メカニズムに焦点を当てた基礎研究を行っています。特に、酸化的損傷や金属イオンの不正な挙動が神経細胞に与える影響、ならびにRNA代謝異常とタンパク質凝集の関連を解明しています。軸索輸送や局所翻訳の異常に関しても、神経修復や疾患進行のメカニズムを解明する研究が進められています。