東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
大塚栄真教授の研究室は、超弦理論と代数的幾何学を融合した高次元時空の構造から、4次元宇宙の素粒子物理学的性質を解明することを目的としています。特に、Calabi-Yau多様体の複素構造とモジュラー対称性の関係を通じて、CP対称性の幾何的起源やスピン系の自発的破れを研究しており、素因数の階層構造やCP対称性の破れのメカニズムを弦理論的枠組みで解明しています。近年では、深層学習を用いた弦のランドスケープ解析を通じて、3世代の標準模型実現に適したCalabi-Yau多様体の特徴を特定する取り組みも展開しています。
中西小次郎教授の研究室では、音響力を利用した新規な界面制御技術を基盤とし、界面に特化したナノスケールの分散系を創出し、その応用を追求しています。特に、界面活性剤を一切使用しない「ターンキュー音響エマルジョン」技術により、ナノメートルサイズの均一なモノマー液滴を有する透明で安定なエマルジョンを形成し、高導電性ポリマー膜やナノワイヤーの創出に成功しています。さらに、反応速度を劇的に向上させるW/Oナノエマルジョンを用いた相溶媒触媒反応の開発も進んでいます。
Ohmagari教授の研究室は、エピタキシャルダイヤモンド成長と欠陊制御を核として、高品質なダイヤモンド半導体デバイスの実現を目指しています。特に、ワイヤーからのタングステンドーピングを用いた熱フィラメントCVD法による低欠陊密度膜成長や、マルチクリスタルダイヤモンドウェーハの界面欠陊制御技術の開発が進んでいます。また、ショットキー接合やp型ドーピングを含む電気的特性評価を通じて、次世代パワー半導体の材料基盤を構築しています。
劉宇琪教授の研究室は、中国の都市化と移住者問題に焦点を当て、特に都市移住者の主観的幸福度と居住環境の関係を分析しています。都市再開発が地域社会の結束に与える影響や、都市環境要因とメンタルヘルスの関連についても、広州を事例に実証的研究を展開しています。近年では、スマートホーム市場の発展や技術の都市生活への統合についても、社会的・空間的側面から考察しています。
Jahidul Hassan教授の研究室では、持続可能な農業と食品の安全性を両立するため、下水汚水の農業利用に伴う重金属蓄積のリスク評価や、廃棄物の有効利用、乾燥技術の最適化、および果菜類の品質・保存性向上に向けた新技術開発を主な研究テーマとしています。特に、産業排水の再利用や太陽乾燥、包装技術、多倍体育種を応用した無籽野菜の開発など、環境負荷低減と栄養価維持を両立する革新的なアプローチを展開しています。
Mugihito Oshiro教授の研究室は、発酵食品、特に種まき法で継続されるライスドウ(天然酵母)の微生物コミュニティのダイナミクスに焦点を当てています。特に、乳酸菌と酵母の相互作用やpH変化が微生物群集の遷移に与える影響を、モデル培養系と実際のライスドウを用いて解明しています。また、16S rRNA遺伝子を用いた定量的マイクロバイオーム解析技術の開発や、有用な発酵菌のゲノム解析にも取り組んでいます。
Kunimasa Saitoh教授の研究室では、光ファイバーやフォトニクス結晶ファイバー(PCF)を応用した次世代光通信技術の開発を主眼としています。特に、超低損失・超平坦な分散特性を持つPCFの構造設計や、マルチコアファイバーにおける空間多重伝送の実現、偏光制御型PCFの開発が進んでいます。数値シミュレーション手法の高度化(例えば、有限要素法とPMLを組み合わせた高精度解析)を駆使し、実用的応用に直結する光ファイバーデバイスの設計・評価を推進しています。
Sumitaka Kobayashi教授の研究室では、妊娠中の環境要因が胎児発達に与える影響を、母体の重金属・環境ホルモン・生活習慣の影響を多角的に分析しています。特に、母体血中水銀・PFOS/PFOA・喫煙喫煙由来物質(コチニン)の影響と、妊娠糖尿病や体重増加の影響が胎児の出生時サイズや神経発達に及ぼすメカニズムを、日本における出生コhort研究を基盤に解明しています。研究は、母胎健康の予防的支援に貢献する臨床的・疫学的知見の提供を目的としています。
伊藤博志教授の研究室では、ロボットが人間が日常的に行う複雑なタスクを低コストで柔軟に実行できる知能型制御技術の開発を進めています。特に、自然言語指示に基づくリアルタイムな運動生成や、環境変化に強いロボット動作の学習手法に注力しており、プログラミングベースと学習ベースの長所を融合したハイブリッドなロボットアーキテクチャの設計も行っています。また、力の制御や動的環境下でのタスク実行にも応用可能な深層強化学習の応用も進めています。
Carina Hanashima教授の研究室は、脳の発生において神経細胞の運命がどのように決定されるかを解明することを目的としています。特に、トランスクリプション因子Foxg1が初期神経前駆細胞の運命決定に果たす抑制的役割や、脳皮質の層別の神経形成における細胞周期制御や分化プログラムの調節を分子的に解明しています。また、Cajal-Retzius細胞の発生メカニズムや、脳領域特異的な発生プログラムの制御機構についても、遺伝子ノックアウトや条件付き遺伝子操作を用いて研究を進めています。
Ashok Zachariah Samuel教授の研究室では、ラマン分光法を応用した分子構造の高精度同定と画像解析に注力しています。特に、生体・医薬・食品分野における非標識多成分同時同定や、ポリマーの結晶化度評価、ナノ構造の自己集合挙動の解明を柱としています。マルチバリアントカーブリソリューション(MCR)を活用したスペクトル解析技術の開発が、実用的で高精度な分析を可能にしています。
富岡正人教授の研究室は、聴覚系における炎症反応とその細胞・分子機構を解明することを主眼としています。特に内耳のスパイラル・リガメントに局在する線維芽細胞やマクロファージの役割、ならびに酸化的損傷やノイズ過刺激に伴う炎症反応の時間的推移を分子生物学的手法を用いて解析しています。また、遺伝性難聴疾患(例:ウルフラム症候群)の病態解明や、聴細胞の再生機構についても、動物モデルを用いた多角的な研究を展開しています。
Mashino教授の研究室では、ナノサイズのフラーレン誘導体を用いたがん細胞への標的制御や、がん治療における薬剤耐性のメカニズム解明を主な研究テーマとしています。特に、水溶性フラーレン誘導体が白血球腫瘍細胞に与えるアポトーシス誘導作用や、p62/Nrf2シグナル伝達経路を標的にした新規抗がん剤の開発に注力しています。ROS発生やミトコンドリア機能障害を介した細胞死誘導機構の解明も進んでいます。
Yanagisawa教授の研究室は、感情のメカニズムと人間の感性(Kansei)を解明するため、認知科学・神経科学・工学的アプローチを融合した研究を推進しています。特に、新しい経験がもたらす驚きや感情の変化、ユーザーの嗜好に基づくデザインの進化を数学的・計算的モデルで定式化しています。また、顧客の感情的反応を的確に捉えるための支援システム開発や、感情的品質の多様性を定量的に評価する手法の構築にも取り組んでいます。
北川直義教授の研究室は、主に北海道の太平洋沿岸を対象に、歴史的・地質的記録を用いた津波災害の復元と、その発生メカニズムの解明を目的としています。特に17世紀の駒ヶ岳噴火に伴う山体崩壊津波の規模や波源の特定に焦点を当て、イベント堆積物の分布と粒度・鉱物組成の解析を通じて、津波の遡上高や地震マグニチュードを推定しています。また、数値シミュレーションと統合した地質的・堆積的証拠の統合的解析により、過去4000年間にわたる巨大地震・津波の繰り返しの記録を解明しています。
Oishi教授の研究室は、分子時計が代謝行動に与える影響を解明するため、肝臓や脂肪細胞をはじめとする末梢組織におけるサーカディアンリズムの分子機構を解析しています。特に、CLOCK遺伝子やPPARα、FGF21といった転写因子・ホルモンの働きを通じて、脂質・糖代謝のリズム的制御がどのように行われるかを遺伝子発現解析や遺伝子ノックアウトモデルを用いて解明しています。また、食事誘因の肥満や脂質代謝異常における時計遺伝子の役割についても、動物モデルを用いた機能解析を展開しています。
趙旺教授の研究室では、コンクリート構造物の長寿命化を目的として、微視的から巨視的スケールにまで及ぶ多スケール・マルチフィジックス統合解析を基盤とした耐久性評価技術の開発を進めています。特に、水分・イオン移動、電気場・化学反応、ひび割れ挙動、および腐食挙動の連成メカニズムに注目し、実験と数値シミュレーションを融合したプラットフォームを構築しています。環境的・機械的影響下におけるコンクリートの長期的性能変化を高精度に予測するためのソリューションを提供しています。
石塚俊明教授の研究室は、医療制度と医療行動の経済学的分析を柱としており、特に医師の処方意思決定における利害の対立(医師・患者間の代理人問題)に注目しています。日本における処方・製薬の二重機能(処方と販売の併存)が、医療費の増大やジェネリック薬の低利用率に与える影響を、実証データを基に解明しています。また、直接消費者広告(DTCA)の影響や、教科書市場におけるリビジョン戦略など、市場メカニズムと行動経済学的要因の交錯を分析しています。
伊藤淳平教授の研究室では、宿主とレトロウイルスの長年の共進化の歴史を、遺伝子発現異常やエピジェネティクスの観点から解明しています。特に、ヒトに由来する内因性レトロウイルス(HERV)ががんやウイルス感染の制御に果たす役割を、ゲノムワイドな解析と実験的アプローチで解明しています。A3遺伝子とERVの共進化、HERV由来の転写調節因子ががんにおける遺伝子発現異常を引き起こすメカニズムの解明が主な研究テーマです。
Seiki教授の研究室は、大気中の雲とエアロゾルの相互作用を高解像度大気モデルを用いて解明する研究を推進しています。特に、雲微物理プロセスの正確な表現が気象・気候予測に与える影響を、非圧積モデルやNICAMのようなグローバルな高解像度モデルを用いて定量的に評価しています。雲の形成・発達におけるエアロゾルの凝結効果や、氷雲の形状・核生成メカニズムが放射収支に与える影響についても、観測データとモデルの統合的解析を進めています。