東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Takashi Nozawa教授の研究室では、心筋の力学的・エネルギー的特性と細胞内シグナル伝達の両面から循環器系の機能を解明しています。特に心室の圧-容量関係とエネルギー効率の関係を動物モデルを用いて解析しており、心不全のメカニズム解明に貢献しています。また、細菌感染における細胞自食体の制御機構についても、GAS感染をモデルとして分子メカニズムを解明しています。
Hashimoto教授の研究室は、霊長類の行動・生態とその環境要因の関係を、統計的解析と行動観察を融合して解明する研究を展開しています。特に、ウガンダのカリンズ森林における植生の多様性とチンパンジーの声の行動の関連を、主成分分析を用いて環境要因と人為的影響の指標として解明しています。また、ボノボの低オス比(OSR)とその社会的行動の特徴についても、繁殖行動のメカニズムに着目した研究を進めています。
福田康行教授の研究室では、がん発症の初期段階における正常細胞と変異細胞の相互作用に注目し、特に「細胞競争」と呼ばれる現象ががん予防に果たす役割を解明しています。特に、Lglやp53の変異型がどのように周囲の正常細胞と相互作用し、細胞死や細胞の剥離を引き起こすかを分子メカニズムレベルで解明しています。また、食事や炎症ががん予防機構をどのように妨げるのかも、マウスモデルを用いて解析しています。
渦巻き型の白血病やリンパ腫をはじめとする血液疾患の分子病態解明を柱としており、特に急性promyelocytic leukemia(APL)における新規融合遺伝子の同定や、その治療抵抗性のメカニズム解明に注力しています。また、Fe-Sクラスターの生合成系や酵素の構造・機能に関する基礎研究を通じて、がんや血液疾患に関連する代謝異常の解明にも貢献しています。
Tomoo Mizugaki教授の研究室では、酸化物サーフェスに担持されたパラジウムやプラチナなどのレアメタルナノ粒子を用いた高効率な触媒反応の開発を進めています。特に、バイオマス由来の酸化的な前駆体を高選択性に転換する触媒反応に注力しており、添加剤を不必要とする環境に配慮した反応条件の確立が特徴です。ナノ粒子の構造と表面状態の制御を通じて、反応選択性と反応性の両立を実現しています。
邱仁华教授の研究室は、有機合成化学の分野において、C–H結合の選択的活性化と金属触媒を用いた効率的で環境に配慮した反応開発を柱としています。特にパラジウムや銅を用いたチオエーテルやセロエーテルの合成、ならびに空気安定性を有する有機ビスマス触媒を用いた水中反応が特徴です。これらの研究は、医薬品や機能性材料の合成に応用可能な持続可能な合成手法の確立を目的としています。
Ho Ngoc Nam教授の研究室は、エネルギー変換・蓄積に向けた新規機能材料の設計と物性解明を柱としています。特に、高エントロピー合金や金属酸化物、金属有機フレームワーク(MOF)を用いたナノ構造材料の創製と、その電気的・熱的・触媒的性質の第一原理計算を組み合わせた包括的研究を推進しています。主な応用分野は、太陽電池、熱電変換、酸素還元反応触媒など、持続可能なエネルギー技術の実現に貢献するものです。
Kana Fujioka教授の研究室では、酸化物半導体やスピンオーバーラップ酸化物を対象に、電子相関効果や電子状態の精密な解明を目的とした光電子分光およびX線吸収スペクトロスコピーを用いた第一原理計算と一体的な研究を展開しています。特に、スピン・トラニッション・オーバーラップ酸化物SrRuO₃における電子相関の影響を、実験と理論の一致・乖離から解明しています。また、非線形光学結晶(KDP/DKDP)の光学的特性と同位体置換の影響についても、超広帯域位相一致の実現に向けた基礎的研究を進めています。
Fei Li教授の研究室は、高エントロピー酸化物をはじめとする新規機能材料の設計・合成・応用に注力しています。特に、高融点・高耐熱性を示す高エントロピーペロブスカイト型酸化物やUltra-High Temperature Ceramics(UHTC)の開発を通じて、宇宙用エンジンや核融合炉など極限環境下でも安定に働く材料の創出を目指しています。また、2次元高エントロピー水酸化物やスピンエルス型高エントロピー酸化物を用いたセンシング材料の開発も進め、環境ガス検出やエネルギー変換応用への展開を図っています。
高齢者の口腔機能と身体的・認知的健康の関連を解明する研究を展開しています。特に、奥歯の咬合支持の欠如が認知機能の低下や歩行速度の低下を予測する要因となること、また舌圧や咬合力が高齢化に伴い変化する兆候を示していることが明らかになっています。これらの口腔機能は、筋力や身体機能の低下、さらにはサルコペニアや認知症の予防に重要な役割を果たす可能性を追求しています。
Matsushita教授の研究室では、低温プロセスを活用した酸化物半導体およびフェリット薄膜の創製に注力しています。特に、90°C以下の低温度でスピンスプレー法を用いた溶液プロセスにより、高透光性・高導電性のスズ酸化物薄膜や、高周波特性に優れたニッケル・亜鉛・コバルトフェリット薄膜の作製に成功しています。これらの薄膜は、プリント基板上への直接被着が可能で、電磁ノイズ抑制素子やセンサー応用に向けた実用的応用が期待されています。
Jingu教授の研究室は、がん治療における画像誘導放射線治療(SBRT)の最適化に注力しています。特に、結腸癌由来肺転移巣の局所制御を高めるための線量増強戦略や、再発食道がんに対する化学放射線治療の有効性を検証しています。また、治療成績の改善に向けた個別化医療の実現を目指した臨床的・生物学的アプローチを展開しています。
中屋島教授の研究室は、がん化学療法における多剤耐性の分子機構と、ヒトヘリコバクテル・ピロリに起因する胃疾患の細胞内シグナル伝達機構を解明することを主眼としています。特に、MDR1遺伝子の過剰発現ががん治療の失敗に与える影響や、VacAトキシンがPI3K/Akt/GSK3β/β-カデーヒンン経路を介して細胞機能を変化させるメカニズムを解析しています。また、口腔病原体ペルオドニウム・ジンガリスの病原性因子が免疫応答に与える影響についても、分子的・細胞生物学的手法を用いて研究を進めています。
Chris J. Pickard教授の研究室は、第一原理電子構造計算を基盤として、物質の原子配置や電子状態を高精度に予測する理論的・計算的手法の開発に取り組んでいます。特に、NMR化学シフトやEPR gテンソルのab initio予測、高圧下での新相の探索、およびランダム構造探索法(AIRSS)を用いた新規固体相の発見が特長です。これらの手法は、半導体、金属、高圧物質、触媒材料など多様な材料系の理解と設計に応用されています。
安藤大輔教授の研究室では、金属材料の新機能創出を目的として、メタマテリアル的特性を示す形状記憶合金や超弾性を示すマグネシウム合金の開発を進めています。特に、軽量で高強度なマグネシウム基板合金の形状記憶効果や水素発生特性の向上に注力しており、環境に配慮した水素供給源や次世代構造材料の実現を目指しています。また、AIを活用した合金設計手法の開発を通じて、高耐熱性アルミニウム合金の創出にも貢献しています。
Kuroha教授の研究室では、消化器がんの早期診断に向けたバイオマーカーの同定を主眼としており、特に腸管由来のオルガノイドから放出されるエクソソームミクロRNAの診断的意義を解明しています。また、内視鏡的治療の最適化を目指し、生検を回避するエビデンスの構築にも取り組んでいます。さらに、希少な消化器リンパ腫の内視鏡像を高倍率内視鏡技術で詳細に解析する研究も進めています。
Kumi Nakai教授の研究室では、高次元データの推定に向けたセンサ選択技術や、最適実験設計に基づくマルチオミックスなセンサ配置手法を展開しています。特に、D-、A-、E-最適性基準に基づくグリーディ法や、Pareto順位を用いた多目的最適化手法の理論的基盤を強みとしています。また、プラズマアクチュエータの数値シミュレーションや、地震波場の高精度再構成に向けた観測地点選定手法の開発も進めています。
阿部義夫教授の研究室は、腸管免疫調節や炎症性腸疾患(IBD)の病態解明を柱としており、特にDSS誘導性コリトスのメカニズムと、腸内細菌叢・短鎖脂肪酸の役割に注目した研究を展開しています。マスターセルの機能や腸上皮細胞の応答、ならびにキチン・ペプチドグリカン代謝酵素の特性解明など、多角的なアプローチで消化管免疫の恒常性を解明しています。
鄭州周教授の研究室は、エントレプレナーシップと情報技術の融合を軸に、企業のデジタルトランスフォーメーションを支えるエントレプライズアーキテクチャ(EA)の構築と最適化を研究しています。特に、ArchiMateを活用したアーキテクチャモデリングや、非機能要件(NFR)の定量的評価手法の開発を通じて、システムの信頼性・安全性・価値創出の可視化を実現しています。医療4.0や自動運転のセキュリティ・信頼性向上といった分野への応用も進めており、実社会の課題解決に貢献する技術開発を推進しています。
カタヤマ教授の研究室は、環境中の有害化学物質である農薬や汚染物質の微生物的分解機構に注目し、特にDDTやペンタクロロフェノール(PCP)などの難分解性有機汚染物質を効率的に分解する真菌や細菌の機能を解明しています。特に、トリコデルマ・ハルジアナムによるエンドオスルファンの代謝経路や、嫌気的条件下でのPCPの脱塩素化と完全 mineralization の達成が特徴です。また、土壌中の微生物群集構造の変化をquinoneプロファイルでモニタリングする手法の開発も進んでいます。