東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Masaki Kuwatani教授の研究室では、膵がんをはじめとする消化器がんの治療戦略の最適化を目的として、画像診断(PET・CT)、画像ガイドド治療、およびがんゲノム解析の統合的アプローチを展開しています。特に、化学療法の効果予測や予後予測に役立つ画像バイオマーカーの同定、およびEUS-FNAを用いたがん組織からの高精度な遺伝子解析技術の開発が主な研究テーマです。臨床応用に直結する革新的な診断・治療戦略の確立を目指しています。
Mamoru Oshiki教授の研究室は、嫌気的アンモニウム酸化(アンモキシド)細菌の代謝機構と生態を解明することを柱としています。特に『Candidatus Brocadia sinica』を対象に、窒素循環における役割や、鉄(II)酸化と併合する新たな代謝経路の解明を進めています。また、膜生物反応槽を用いたプラズマチックな細菌の培養技術の確立にも貢献しています。
吉田正樹教授の研究室は、水酸化反応を効率的に行うための金属錯体触媒の開発を柱としています。特にルトジュムを用いた水酸化触媒の機構解明や、配位子の電子的性質や二次 coordination サーラウンドの設計が反応性に与える影響を詳細に研究しています。また、O–O結合形成のメカニズム解明や、医療応用に向けた線溶性・抗線維化効果を持つ新規化合物の開発にも取り組んでいます。
本研究室は、非結核性マイコバクテリア(NTM)、特に急速増殖性マイコバクテリア(RGM)の感染症に注目し、抗菌薬感受性試験と耐性遺伝子解析を基盤に、臨床的有用な治療法の確立を目指しています。特にMycobacteroides abscessusの耐性メカニズムや、末梢疾患に対する新しい抗菌薬(例:チジエクライン)の有効性についての臨床的・分子的検討を進めています。また、COVID-19関連の肺障害や心臓外科後の合併症など、感染症と呼吸器疾患の複雑な臨床像に対しても多角的なアプローチをとっています。
福本悠教授の研究室は、分散型エネルギー管理とスマートシティの実現に向け、太陽光発電や風力発電を効率的に統合するための予測・最適化技術を主軸に研究を展開しています。特に、需給両側の連携によるコスト削減、バッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)の多目的活用、およびエッジコンピューティングを活用した個別家庭向け需要予測の高精度化が柱です。これらの技術は、再生可能エネルギーの高比率導入に伴う電力系統の安定化と持続可能な都市社会の実現に貢献します。
Heming Sun教授の研究室は、動画像・静止画像の高効率符号化技術に焦点を当てており、特にHEVCやVVCといった最新の映像符号化標準における計算複雑度の低減と、学習ベースの画像符号化(LIC)の実用化を主眼としています。高精度な符号化を維持しつつ、ハードウェア実装に適した低コスト・低消費電力アーキテクチャの設計や、固定小数点演算によるモデル圧縮技術の開発も進めています。特に、学習型符号化の実装可能性を高めるための量化技術や、符号化性能を損なわずモデルサイズを大幅に削減する手法の研究が特徴です。
李佳龍教授の研究室では、自己適応型システム(SAS)の高度化をめざし、大規模言語モデル(LLM)や強化学習、離散的制御合成などの先進技術を活用した自律的適応メカニズムの構築を主な研究方向としています。特に、要件の自動緩和や実行時におけるモデルの動的再構築により、変化する環境下でも信頼性の高いシステム動作を実現する仕組みの研究が進んでいます。実世界のロボットや宇宙飛行ソフトウェアを対象に、理論的基盤と実装の両面から実用的で効果的な自己適応技術の開発を推進しています。
桜崎健一教授の研究室は、神経発生におけるRNA結合タンパク質の機能とその調節機構に焦点を当てており、特にMusashiファミリーのタンパク質が神経幹細胞の自己複製と線従分化を制御するメカニズムを解明しています。また、神経幹細胞の細胞周期制御や、神経線形成における後天的修飾(SUMO化)の役割についても研究を進めています。これらの研究を通じて、脳の発達障害や神経変性疾患のメカニズム解明に貢献することを目的としています。
Miguel Esteban教授の研究室は、主に津波災害の現場調査と波浪・高潮のリスク評価に注力しています。特に東日本大震災における津波の痕跡と被害の詳細な記録を通じて、沿岸地域の災害脆弱性を解明しています。また、気候変動に伴う台風の強化や海面上昇が防波堤の安定性に与える影響を、数値シミュレーションと確率論的設計手法を用いて定量的に評価しています。
Takuya Kochi教授の研究室では、遷移金属触媒を用いた新規炭素-炭素結合形成反応や、エナンチオ選択的合成手法の開発が中心です。特に、パラジウムやルビジウムを用いたC-H活性化反応、および金属オルガニック種を用いた高エナンチオ選択的反応の開発が進んでいます。また、天然物の効率的合成や、高機能性ポリマーの創出にも貢献しており、有機合成化学の多様な分野に影響を与えています。
Takashi Kiuchi教授の研究室では、エノクロマティックな昆虫、特にクロオオマルハナムシ(Bombyx mori)をモデルとして、遺伝子の発現制御や発生・形態形成の分子機構を、ゲノム情報と分子生物学的手法を統合して解明しています。特に、色素沈着のメカニズムや、発生における環境応答(例:光周期によるジアップーゼの誘導)、およびpiRNAを介した性決定機構の解明が主な研究テーマです。近年では、長距離および短距離読みのハイブリッドアセンブリを用いた高精度ゲノム解析にも取り組んでいます。
Hiroaki Matsui教授の研究室は、酸化物半導体におけるドーピング技術とナノ構造の制御を柱として、ZnOやTiO2、VO2などの機能酸化物を対象に、レーザー分子線エpitaxyを用いた高品質な薄膜成長とその物性制御を研究しています。特に窒素ドーピングによるバンドギャップ制御や、VO2の金属-絶縁体転移を活用した温度応答性プラズモン現象の解明が顕著です。また、ナノスケールの周期的ナノ構造の形成機構や、表面エネルギー・原子拡散の制御によるナノスリーブやナノドットの自己組織化メカニズムの解明にも貢献しています。
Shuji Shinohara教授の研究室では、音声の生理的・心理的特性を定量的に分析する音声バイオメトリクスの分野に注力しています。特に、抑うつ症状の重症度と関連する声の特徴(例如:活力感、情動の覚醒度)を抽出する音声指標の開発を進めています。スマートフォンを用いた自由な会話データからの声質評価手法の確立も目指しており、臨床的応用に向けた実用的で信頼性の高い音声診断技術の構築を目指しています。
Satoshi Sawai教授の研究室は、細胞の自己組織化と集団的挙動に着目し、特にシロアリクズダマシ(Dictyostelium discoideum)をモデル系として、反応拡散系によるパターン形成や細胞の走化性、集団的な周期的リズム、そして細胞移動の形状ダイナミクスを、実験と理論・シミュレーションの融合によって解明しています。特に、生物的自己組織化の背後にある物理的・化学的メカニズムの解明に注力しており、Turingパターンや細胞の方向転換行動の制御原理を解き明かすことを目指しています。
Taro Toyota教授の研究室では、自己駆動型油ドロップレットや巨大リン酸脂質バイレイヤー膜(GUVs)を用いた人工細胞の構築をめざし、化学的エネルギーを機械的運動や自己複製に変換する非平衡系の創出を研究しています。特に、自己駆動・自己複製を実現するための反応駆動型界面制御や、生体適合性ナノコンタクトプローブの開発が柱です。また、MRIを用いた細胞追跡技術の開発や、超解像イメージングを応用した動的膜挙動の解明も進めています。
Sho Kano教授の研究室では、核融合炉のプラズマ・ベタリング環境に耐える高強度・高耐久鋼の開発を主眼として、F82H鋼をはじめとするフェライト・マーテンサイト鋼の微細組織と機械的性質の制御に注力しています。特に、熱処理や溶接条件が炭化物析出に与える影響、および高速中性子照射下における析出相の安定性の解明が中心的研究テーマです。TEMや抽出残留法、ナノインデンテーションを用いた多角的解析により、材料の長期的信頼性を高めるための基礎的知見を提供しています。
伊藤恒生教授の研究室では、高圧・超臨界状態におけるマイクロスケールプラズマの生成と制御を主軸とした研究を展開しています。特に、超臨界CO2中での低圧プラズマ生成や、ナノスケールギャップにおける高速電界プロファイルの直接観測、熱電子を用いた安定プラズマ生成技術の開発が特徴です。また、微小推進装置の性能評価や、高精度電界測定技術(フィールド誘起コherent Raman散乱)の応用にも取り組んでいます。
福津公人教授の研究室は、化学情報学と分析化学の分野において、主に分光データの解析とその応用に注力しています。可視・近赤外分光法を用いた土壌成分やりんごの糖度予測のための波長選択アルゴリズム(GAWLS)の開発を通じて、高精度で安定した予測モデルの構築を追求しています。また、産業プロセスにおけるソフトセンサの適応性向上や、NMR分光データを用いた構造決定支援システムの開発など、データ駆動型の化学情報学的ソリューションの開発が中心です。
Bo-Kyung Son教授の研究室は、血管石灰化と心血管疾患の発症メカニズムに焦点を当てた研究を推進しています。特に、アポトーシスや成長因子(Gas6)を介した細胞シグナル伝達経路の制御、ならびにステチンやテストステロンといったホルモン・薬剤の血管保護作用を分子レベルで解明しています。また、耐性菌対策としてのバクテリオファージ由来エンドリシナの開発や、炎症関連因子(GM-CSF)の役割解明にも取り組んでいます。
Ryota Masuki教授の研究室では、高温・高圧下や有限温度における結晶構造の安定性と相転移を第一原理的計算に基づいて解明しています。特に、準調和近似(QHA)や自己無撞着フォノン(SCP)理論を用いた熱的性質の高精度な予測が特徴で、熱膨張やピロエレクトリシティ、相転移温度の予測に成功しています。近年は、強いフォノン非調和性が顕著な材料、たとえば極性金属や遷移金属酸化物の温度依存的構造変化にも応用を広げており、物性と構造の関係を深く解明する研究が進められています。