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QUICK REVIEW

[論文レビュー] The Arrow of Time and Correlations in Quantum Physics

Vlatko Vedral|arXiv (Cornell University)|May 3, 2016
Advanced Thermodynamics and Statistical Mechanics参考文献 6被引用数 3
ひとこと要約

この論文は、ユニタリな時間発展の過程で系と環境の間の相関が増加すること(フォン・ノイマンの相互情報量で定量化)によって、量子的な時間の矢が生じると提案している。系と環境の初期状態に相関がない場合に限り、エントロピー増加が保証されるが、初期相関が存在する場合にはエントロピーが減少しうることを示しており、これは第二法則に反する可能性を秘めた初期相関がリソースとして機能しうることを示唆している。

ABSTRACT

We discuss the arrow of time in terms of the increase of correlations between the system and its environment. Here we show that the existence of the arrow of time, based on deleting correlations, requires a strict absence of initial correlations between the system and the environment. We discuss our work in relation to other approaches addressing the same problem and emphasise similarities and differences.

研究の動機と目的

  • 系と環境の間の相関の観点から、量子力学における時間の矢の起源を調査すること。
  • ユニタリダイナミクス下での相互情報量の増加が、エントロピー増加と不可逆性を説明できるかどうかを明らかにすること。
  • 初期相関がエントロピー増加を逆転させる可能性を有する役割を評価し、第二法則の普遍性に疑問を呈すること。
  • 熱化の役割に着目したクロウズのフラクチュエーション定理などの代替的アプローチと対比すること。

提案手法

  • 初期状態が独立である複合系と環境におけるグローバルなユニタリ時間発展を分析:$\rho_{SR} = \rho_S \otimes \rho_R$。
  • 全エントロピーの変化を $\Delta S_S + \Delta S_R = I(S':R')$ として計算し、$I$ は最終状態におけるフォン・ノイマンの相互情報量である。
  • 相互情報量の非負性を用いて、エントロピー増加が相関の生成と等価であることを示す。
  • 初期相関の影響を検討:$\rho_{SR}$ が積状態でない場合、エントロピー変化は負になり得るため、第二法則の破れが理論的に可能である。
  • クロウズのフラクチュエーション定理と比較し、ここでの不可逆性は相関の消失ではなく、熱化に起因することを示す。
  • 前向きと逆向きの確率分布間の相対エントロピーを用いてエントロピー増加を定量化し、相互情報量とは区別する。

実験結果

リサーチクエスチョン

  • RQ1量子力学における時間の矢は、系と環境の間の相関の増加によって説明可能か?
  • RQ2系と環境の間の初期相関が非ゼロの場合、第二法則はどのように変化するか?
  • RQ3熱化に基づくフラクチュエーション定理のアプローチと比較して、相関に基づく不可逆性の説明はどのように異なるか?
  • RQ4ユニタリな量子時間発展において、どのような条件下でエントロピーが減少しうるか、そして第二法則にどのような含意を持つのか?
  • RQ5時間の矢は根本的に相関の消失に起因するのではなく、初期状態に起因するのだろうか?

主な発見

  • 初期状態が相関なしの場合、ユニタリ時間発展における全エントロピーの増加は、最終状態における系と環境の間の相互情報量 $I(S':R')$ に丁度等しい。
  • 初期相関が存在する場合、エントロピー変化は負になり得るため、第二法則が原理的に破られる可能性がある。
  • この論文は、初期状態が相関なしでない限り、ユニタリ時間発展下では第二法則が普遍的に成り立たないことを示している。
  • 相関に基づく時間の矢の説明は、検証可能である:将来的な観測で熱の放出なしにエントロピーが減少する事例が確認されれば、このモデルを支持する証拠となる。
  • このアプローチはクロウズのフラクチュエーション定理とは異なり、不可逆性は相関の消失ではなく、最終状態からの逆方向プロトコルの開始に起因する。
  • 量子測定は時間の矢を説明できない。なぜなら、それらは時間反転対称的に定式化可能であり、自発的に時間反転対称性を破るわけではないからである。

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このレビューはAIが作成し、人間の編集者が確認しました。