東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Yoshinori Katsumata教授の研究室は、心筋細胞におけるプロスタグランジンD2の代謝経路とグルココルチコイドの心筋保護作用に注目し、虚血再灌流障害に対する心機能の維持機構を解明しています。特に、L-プロスタグランジンD合成酵素(L-PGDS)を介したPGD2産生が心筋細胞に与えるシグナル伝達経路の制御機構を、遺伝子発現ネットワークの観点から解析しています。また、臨床的応用の可能性も視野に入れ、PCIにおける心筋保護戦略の開発にも貢献しています。
福谷耕一教授の研究室は、遺伝性網膜疾患、特にStargardt病(STGD1)や閉鎖性黄斑症(OMD)を対象とした遺伝子診断と臨床的・画像的表現型の解析を柱としています。特にABCA4遺伝子の多様な変異とその臨床的意義、およびRP1L1遺伝子変異が関与する網膜変性の病態解明に注力しています。次世代シーケンシング(NGS)を活用したスクリーニング戦略の確立により、疾患の予後予測や将来の遺伝子治療への応用に貢献しています。
Maeda教授の研究室は、自然発生する犬のがん(特に膀胱がん)をモデルとして、免疫細胞、特に制御性T細胞(Treg)の腫瘍微小環境における役割を解明しています。特にTregの浸潤機構とその標的療法の可能性を、犬を用いた臨床的・分子生物学的アプローチで研究しており、人間のがん治療への応用も視野に入れた翻訳的研究を推進しています。また、腸管免疫調節や線維化疾患(OPLL)に関連する遺伝的要因の解明も併行して行っています。
Lei Jin教授の研究室は、光ファイバー・レーザーの高反復周波数化と高安定化、ならびに量子コherencesの制御を柱とする光科学・量子工学分野を専門としています。特に、超短パルスレーザーの実現や、光・音響・スピンモードの相互作用を活用したハイブリッドオプトメカニカル系における量子状態制御が主な研究テーマです。また、自然界の水循環プロセスや神経疾患の血流評価にも応用的な視点を加え、光技術の多様な分野応用を推進しています。
和田拓克试教授の研究室は、波動の非線形安定性および極端波の発生機構に注目し、実験的・数値的・観測的手法を統合して深海波動の進化を解明しています。特に、風の影響を伴う非線形波動の不安定性(ベーリン=フェア不安定性)や、北極の氷-free海域における波の極値の長期的トレンド、黒潮のメソスケール渦との相互作用など、海洋環境下での波動ダイナミクスの理解を深めています。実験施設と衛星データ、波浪モデルの統合的応用が特徴です。
Hayashi教授の研究室では、スピントランスポート効果を応用した次世代メモリ技術、特に磁気ランナットメモリ(racetrack memory)の実現に向けた基礎研究が進められています。主にナノスケールのニッケル鉄(パーマロイ)ナノワイヤーを用いたドメインウォールの制御、電流駆動による磁化構造の動的制御、およびスピンホール効果を応用した新しいスピン流の生成メカニズムの解明が焦点です。特に、スピン軌道相互作用を介した音波駆動スピン流(音響スピンホール効果)の発見は、低消費電力スピントロニクスデバイスの基盤技術として注目されています。
T. Nakatsuka教授の研究室は、脂肪肝疾患(NAFLD)と糖尿病が関連する肝細胞癌(HCC)の発症メカニズムに注目し、特にエピジェネティクスの役割やDNA損傷応答におけるキラースタンスの解明を進めています。特に、ヒストンメチルトランスフェラーゼG9aがHCCの発がんを促進するメカニズムをマウスモデルを用いて解明しており、がんの早期発見や標的療法の開発に貢献する可能性を示しています。また、画像解析技術や血行動態のモニタリングを応用した肝疾患の早期診断法の確立にも取り組んでいます。
稲井内教授の研究室は、がん疫学と生活習慣病の関連を解明するため、大規模なコhort研究を基盤にした疫学的・予防医学的研究を展開しています。特に胃がんのスクリーニング効果や糖尿病とがんリスクの関連、代謝因子ががん発症に与える影響について、長期間にわたる追跡データを活用した分析が特徴です。また、睡眠時間や女性ホルモン因子ががんや死亡リスクに与える影響についても、性差や年齢の影響を考慮した包括的な解析が行われています。
Yoshiki Ogawa教授の研究室は、都市空間の主観的評価と画像認識技術を融合した都市スケールのインテリジェント分析を柱としています。特に、街路の視覚的画像(ストリートビュー)から建物の建設年や構造を推定する深層学習モデルの開発が顕著です。また、分子の振動スペクトル解析を通じて、分子の立体障害や回転異性体の安定性を解明する物理化学的研究も並行して実施しています。これらの研究は、都市計画の意思決定支援と環境問題の科学的解明の両面で応用が可能です。
Tada教授の研究室は、二酸化炭素をメタノールに効率的に変換するための新規触媒の開発と反応機構解明を柱としています。特に銅・ジルコニア系触媒やニッケル・セリア系触媒における界面サイトや金属-酸化物界面の構造と反応性の関係を、XASやTEMを用いた精密な分析を通じて解明しています。また、Zn-doped ZrO2を用いた新しい触媒系の創出や、反応機構における酸素空孔の役割についても理論的・実験的アプローチを組み合わせて研究を進めています。
Tetsuya Hirata教授の研究室は、慢性炎症性疾患である子発症症の発症メカニズムに注目し、特にTh17細胞とインターロイキン-17Aの役割を解明しています。IL-17Aの産生やCCL20/CCR6シグナルによる炎症性細胞の浸潤、さらにはTLR4による炎症応答の活性化といった、免疫系と子発症症の関連を細胞・分子レベルで解明しています。また、再生医療分野においてもiPSCの再プログラミング機構の解明を進め、幹細胞の制御に関する基盤的研究も展開しています。
Kei Ito教授の研究室は、宇宙の初期期に形成された高赤方偏移の静止銀河(Quiescent Galaxies)の性質を、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)をはじめとする最新の観測データを用いて解明しています。特に、z > 2.5の高赤方偏移領域における質量の大きな静止銀河の集団的構造や、それらの星形成活動の抑制、そして合体過程の解明に注力しています。また、X線・電波・赤外域からの多波長的アプローチにより、銀河の進化とその環境要因の関係を統合的に探求しています。
Ryo Kurihara教授の研究室は、セメントコンクリートの微細構造と水分挙動に着目した先端的な材料科学研究を展開しています。特に、C-S-Hのナノスケール構造とその水分吸着・脱着挙動、乾燥収縮のメカニズム解明に注力しており、CO₂の電気還元反応を用いた炭素循環技術の開発とも連携した革新的な研究を推進しています。また、ナノ添加材や収縮低減剤の効果を多角的・多スケールで解明することで、長寿命で環境に配慮したコンクリート材料の創出を目指しています。
Kiyono教授の研究室は、腸管免疫学と粘膜免疫のメカニズムを解明することを柱としています。特に、腸管上皮バリアと免疫系の相互作用、腸管関連リンパ組織における共生性細菌(例:アルカリゲネス属)の役割、およびそれらが誘導する特異的IgA応答の制御機構に注力しています。また、鼻内ワクチン接種の安全性と有効性を非ヒト霊長類を用いて評価する革新的なナノゲルデリバリー技術の開発も進んでいます。
Toshihiko Masui教授の研究室は、膵島や膵外分泌部の発生機構を解明するため、転写因子PTF1aの機能と制御機構に焦点を当てた発生生物学的研究を推進しています。特に、RBPJからRBPJLへの置換が膵臓のアシナール細胞への分化にどのように寄与するかを分子メカニズムレベルで解明しています。また、膵がんの進行や転移に関与する因子(RECK、IL-6、VEGF、エンドプラズミックリトスフィアストレスなど)の機能解明を通じて、がんの病態解明と治療標的の同定をめざしています。
Nishimura教授の研究室では、生体適合性ポリマーを用いた自己集合型ナノファクトリーとナノリアクターの開発を柱としています。特に、膜透過性を制御したポリマーべジクルを用いた生酵素を封入したナノデリバリーシステムや、プロドラッグを標的部位で活性化する酵素プロドラッグ療法の基盤技術の確立を目指しています。また、環境中でのフッ化物イオンの高感度測定にも寄与する分子センサーの開発も並行して行っています。
Takehito Nakazawa教授の研究室は、特に菌類の代謝産物の生合成とその遺伝的制御を主軸に、白黒菌やオイスターマッシュルーム、クロウチウス・シネレアなどの菌類をモデル生物として、遺伝子編集やゲノム・ミニングを活用した自然産物の同定と機能解明を進めています。特に、サイレントな二次代謝遺伝子クラスターの発現制御や、リグニン分解酵素の機能解明に焦点を当て、分子遺伝学的手法と次世代シーケンシングを融合した革新的なアプローチを展開しています。
Uemura教授の研究室は、アルツハイマー病やパーキンソン病をはじめとする神経変性疾患の病態解明を目的としており、特にαシヌクレインの凝集とその神経内・神経間での伝播メカニズムに注目した研究を推進しています。遺伝子変異モデルやヒト由来のシヌクレイン凝集体を用いた動物モデルを駆使し、病巣の拡散経路や細胞型特異的病態を解明しています。また、神経活動の制御が疾患進行に与える影響についても、治療的アプローチの可能性を模索しています。
教授の研究室は、脳・行動・身体運動の計測と理解を柱とした、脳・行動・身体のインタラクションを解明する研究を推進しています。特に、EEGやウェアラブルセンサーを用いた脳インターフェース、行動認識、およびゲイット(歩行)に基づく年齢・性別の推定に注力しており、医療分野での神経リハビリテーションや高齢者支援への応用を視野に研究を展開しています。近年は、深層学習とセンサーフュージョン技術を活用した低コストで高精度な行動認識システムの開発にも取り組んでいます。
Ebina教授の研究室は、ウイルス感染の根本的解決を目指し、HIV-1のエレベートド・レジervo(潜伏ウイルス)を標的にしたゲノム編集技術の開発に取り組んでいます。特にCRISPR/Cas9を用いたHIVプロウイルスの切除や、SARS-CoV-2やB19ウイルスに対する新しいワクチン戦略の確立が主な研究テーマです。また、RNAワクチンやトランスクリプトーム工学を応用した感染症対策の革新にも貢献しています。