東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Kishikawa教授の研究室は、ATP合成酵素(V/A-ATPaseやF-ATP synthase)の構造と機能解明を柱としており、特に回転型ATPアーゼの分子機構、膜タンパク質の構造的・機能的制御、および一般麻酔薬がエネルギー代謝に与える影響を解明しています。単分子解析や低温電子線 microscopy を用いた高解像度構造解析により、ATP合成のメカニズムや抗菌標的の分子機構を解明しています。
Murakami教授の研究室は、炎症反応と関節疾患の発症メカニズムに焦点を当てており、特にNLRP3インフラマスコンの活性化機構や、関節の破壊を促進するサイトカインの機能解明を進めています。ERストレス応答やG蛋白共役型受容体のシグナル伝達がインフラマスコン制御に果たす役割についても、分子レベルでのメカニズム解明を推進しています。また、骨・関節の恒常性を維持する因子としてのGDF5の機能や、Sema4Dのような新規炎症性シグナル分子の同定も重要な研究テーマです。
ダニエル・パストール=ガラーノ教授の研究室は、地球の大陸塊が集まって超大陸を形成する過程、特にパラジア超大陸の形成メカニズムに焦点を当てています。主にパレオマグネティズムと物理的モデル実験を用いて、イベリア半島に見られるS字型の造山帯の形成過程——特に中央イベリア曲がりの幾何学的・運動学的成り立ち——を解明しています。超大陸形成におけるリムズト・リグィッド・スーパープレートの成立時期や、リソスフィアとマントルの相互作用の役割についても探求しています。
松澤敦史教授の研究室は、細胞内のシグナル伝達と酸化還元バランスの制御が、細胞死(アポトーシス)や炎症反応(NLRP3インフラマスイオン活性化)にどのように関与するかを、分子生物学的・細胞生物学的アプローチで解明しています。特に、ストレス応答経路における赤酸化状態の制御、TAK1-JNK経路の活性化、およびリソソーム破綻に伴う炎症反応の誘導メカニズムに注目しています。また、アポトーシスの制御機構や、酸化リン脂質を標的とする酵素(PAF-AH)の機能解明も進めています。
Arita教授の研究室は、高圧下における制御性の高い高分子合成、特にRAFT重合を核として、分子設計と反応条件の最適化による高機能性高分子の創出を目的としています。特に、二酸化炭素を溶媒として用いる超臨界流体中でのポリマー合成や、ナノ粒子の分散制御、磁性ナノ粒子を用いた機能性ミクロ粒子の開発にも注力しています。また、PMMAブラシを用いたナノ粒子分離技術の確立や、高分子の自己集合による新規構造材料の創出も進んでいます。
Masuhara教授の研究室は、カーボンナノ材料(フラーレン、ペロブスカイト量子ドットなど)の精密制御と、それらを応用した新規機能性材料の開発を柱としています。特に、再沈着法を用いたフラーレン微結晶の形状・サイズ制御や、ポリジアセチレンと金属ナノ粒子のハイブリッド結晶の光電子的相互作用の解明が顕著です。また、プロトン伝導性を有するポリマー修飾シリカナノ粒子を用いた高分子電解質膜の開発や、超音波を用いたペロブスカイトナノクリスタルの効率的合成手法の確立にも取り組んでいます。
岡崎康正教授の研究室では、非平衡大気圧プラズマ(NEAPP)が生体分子に及ぼす酸化的損傷のメカニズムを、エレクトロンスピン共鳴を用いたスピントラップ法で解明しています。また、ミルク由来のルチフェリンが腎臓における酸化的損傷に及ぼす抗酸化作用のメカニズムをラットモデルを用いて解析しており、疾患予防における機能性成分の役割を追求しています。さらに、鉄を含むアスベスト由来の酸化的ストレスが関与する悪性線種性肉腫の発癌機構を、マイクロRNA発現プロファイルの解析を通じて解明しています。
Muye Yang教授の研究室では、鋼構造物におけるガルバニック腐食のメカニズムとその制御に焦点を当てた腐食科学・材料工学の研究を推進しています。特に、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)と鋼鉄の界面で生じる腐食挙動、環境要因(湿度、温度、水膜状態)の影響、および効果的な腐食防止技術(例如:犠牲アノード方式、熱溶射被覆、水分保持繊維)の開発を実践的・実験的に検討しています。近年では、屋外環境下における長寿命化技術の確立を目指した、電気化学的評価と加速試験を組み合わせた包括的アプローチが特徴です。
Takiguchi教授の研究室は、獲獣医学分野における急性時相タンパク質や炎症マーカーの同定・評価を柱としています。特に、イヌにおけるCRPの精製と特性解明、ならびに炎症性腸疾患や肝疾患、心疾患に関連するバイオマーカーの探索が進んでいます。画像診断技術(超音波エ elastography)を用いた臓器障害の評価や、ビタミンD状態と心臓リモデリングの関連性の解明も重要な研究テーマです。
Atsushi Yamaguchi教授の研究室は、遺伝子工学と合成生物学を融合したタンパく質工学を柱としています。特に、拡張された遺伝子コードを用いたタンパク質のサイト特異的修飾技術の開発に注力しており、Z-リジン誘導体を用いたプロテインコンjugation技術の確立が顕著です。また、新規PylRS-tRNAペアの開発を通じて、大腸菌を用いた高効率な非通常アミノ酸の組み込みを実現しています。これらの技術は、がん標的薬やバイオ医薬品の開発に応用可能です。
Sugawara教授の研究室は、半導体量子ドットを用いた次世代光デバイスの基礎と応用を研究しています。特に、自己組織的形成したInAs/GaAsやInGaAs/GaAs量子ドットを用いたレーザー素子や光増幅器の高機能化に注力しており、室温でも安定した高出力・高帯域幅動作を実現する技術開発を進めています。また、量子ドット内の電子・励起子の光学的性質やスピン・フォノン相互作用の理論的解明も重要な研究テーマです。
Osada研究室は、非マウス哺乳類のゲノム解読を通じて、進化的・遺伝的多様性の解明を主眼としています。特にサル類のゲノム解析から、遺伝子発現の調節機構や遺伝子重複の進化的意義を解明しており、疾患モデルやバイオ医薬品開発に応用可能な細胞株のゲノム的特徴の解明も進めています。近年では、ミトコンドリア遺伝子と核遺伝子の協同的進化や、遺伝子発現多様性の起源に関する分子進化のメカニズムにも注力しています。
Mai Thanh Nguyen教授の研究室では、液体を用いたスパッタリング法を応用したナノ粒子のグリーン合成に注力しています。特に、金属および合金ナノ粒子の形状・組成・物性を精密に制御する新規合成手法の開発が進められており、生体適合性の高いポリマーを液体基質として用いることで、環境に配慮したナノ材料の創出を実現しています。また、酸化に強く、高比表面積を有する亜鉛ナノプレートの合成や、金銅合金ナノ粒子の構造的・光学的特性の制御にも成功しています。
Kuribayashi教授の研究室は、視覚に障がいをもつ人々の自立的な移動を支援するためのインテリジェントなナビゲーション技術を開発しています。特に、事前マップが不要な地図なしナビゲーションや、人間の記憶に基づく自然な経路指示を理解するロボット支援技術に注力しています。視覚的・音声的・触覚的フィードバックを統合したインタラクティブな支援システムの開発が特徴です。
Hiroshi Nishi教授の研究室は、腎疾患に関連する代謝異常や炎症反応のメカニズムを解明することを柱としています。特にビタミンD代謝とフィブロブラスト成長因子23(FGF-23)の関連、ならびに好中球が関与する腎小球腎炎の炎症反応の制御機構に注力しています。また、慢性腎疾患における筋萎縮(尿毒症性筋症)や移植後腎機能障害の予防戦略についても臨床的・実験的アプローチを展開しています。
Naito教授の研究室は、核密度汎関数理論を基盤とし、核子間力の対称性破れ(特にアイソスピン対称性破れと電荷対称性破れ)が原子核の構造に与える影響を精密に解明することを目的としています。特に、鏡核の電荷半径差や中性子皮膜の厚さといった物理量を、実験データと第一原理計算を融合して解釈する新しい手法の構築に注力しています。また、エネルギー密度汎関数の改良や、スピン軌道相互作用やテンソル力の寄与を解明する理論的・計算的アプローチも展開しています。
Jun Fujishiro教授の研究室は、主に臓器移植における免疫抑制療法の最適化と、新生児・小児における外科的・薬理的介入の効果を検証する分野に従事しています。特に、S1P受容体作動薬を用いた腎移植拒絶反応の長期的制御や、小児複雑性虫垂炎におけるドレーン留置の臨床的意義を解明しています。また、神経伝達物質系に及ぼす薬剤の作用を評価する行動薬理学的アプローチも展開しており、神経免疫調節のメカニズム解明を狙っています。
Nozomu Yachie教授の研究室は、合成生物学とゲノムテクノロジーを基盤に、タンパク質相互作用の高スループット解析や、DNAを用いた情報記録技術の開発を進めています。特に、BFG-Y2H法を用いた全スクリーニングによるタンパク質相互作用マップの構築や、バチルス・サビルスのゲノムに冗長に組み込まれた合成DNAを用いた耐久的かつコンパクトなデータストレージの実現を目指しています。また、ベースエディターや質量分析を活用したリン酸化修飾の網羅的解析を通じて、遺伝子機能とシグナル伝達の理解を深めています。
Yoshimi教授の研究室は、物性物理学と第一原理計算を基盤とし、有機金属固体や低次元強相関系における電子相関効果、特に電荷秩序、スピン秩序、超伝導の競合・共存メカニズムを理論的に解明することを主眼としています。特に、分子固体における幾何的フラストレーションや電子的不均一性がもたらす特異な相転移や秩序状態の発現を、第一原理的ハミルトニアンの導出と多体理論的手法(RPA、Eliashberg理論、モンテカルロ法など)を用いて解明しています。近年では、機械学習を活用した最適化手法(PHYSBO)の開発を通じて、材料探索の高速化にも貢献しています。
Aburatani教授の研究室では、酸化的損傷によって発生するDNA塩基傷害、特に8-ヒドロキシグアニン(8-OH-G)の修復機構に注目し、その修復に関与する酵素「hMMH」の機能解明を進めています。特に、酸化的ストレスが引き起こす遺伝子変異やがん発症のメカニズムの解明を目指しており、遺伝子修復系の分子機構を解析しています。