東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Masubuchi教授の研究室は、複雑な絡み合いを示す高分子液体の動的挙動を、メソスコピックスケールの粗粒化モデルを用いて解明することを目的としています。特に、鎖の「プリミティブチェーン」としての記述と、エンタングルメントノードの力のバランスを考慮したブラウン運動シミュレーション手法を開発し、リアプションや制約解放といったメカニズムを包括的に再現しています。このアプローチにより、実験データと高い定量的整合性を持つ線形粘弾性の予測が可能になっています。
ユ・モン・サウ教授の研究室は、ミャンマーにおける公衆衛生と健康格差の解消を主眼とした研究を展開しています。特に、若年層のネットいじめやアルコール乱用、医療人力不足、高齢者の生活習慣と健康格差といった社会的・健康的課題に焦点を当て、政策立案に役立つ実証的知見の提供を目的としています。また、MDGs達成に向けた健康政策の評価や、HIV/結核併存患者の治療成績向上のための戦略的アプローチも重要な研究テーマです。
Tetsu Tatsuma教授の研究室は、酸化チタンを基盤とする光機能材料の開発を柱としています。特に、可視光応答型ナノ粒子(金・銀)をドーピングしたナノ多孔質酸化チタン膜を用いた光電変換、光触媒、および光クロミズムのメカニズム解明が主な研究テーマです。UV光による還元エネルギーのW O3に効率的に蓄積・保存する仕組みの解明や、プラズモン励起による電荷分離(PICS)の機構と応用についても深く研究しています。
Tachiki教授の研究室では、炭化ケイ素(SiC)を用いた高効率・高耐久性のパワー半導体デバイスの実現を目的として、酸化シリコン/SiC界面の特性制御に注力しています。特に、H₂エッチングや窒素アニール処理を組み合わせたプロセスによって、界面状態密度の低減と高い移動度を両立する技術開発が進められています。また、短チャネル効果の抑制や、高ドーピング下での性能維持に関する基礎的・応用的知見の構築も重要な研究テーマです。
Ibrahim Abdo教授の研究室は、300GHz帯の高周波・高データレート通信を実現するためのCMOSおよび異種半導体(InP、HEMTなど)を融合したハイブリッドRF・ミリ波トランシーバーの開発を主軸としています。特に、ミキサー構造の最適化(ミキサー・ラスト方式)、LOフィードスルーの低減技術、およびビームフォーミングを実現する4要素アレイ構造の実装に注力しており、高効率で広範囲のビームステアリングを実現しています。また、無線通信の高速化と高精度な変調方式(64QAMなど)の実現にも成功しています。
田中宏正教授の研究室では、低温大気圧プラズマを用いたがん治療の新規戦略を開発しています。特に、プラズマで処理した液体(PAMやPAL)を用いて、がん細胞を正常細胞に対して選択的に死滅させる仕組みの解明を進めています。AKTシグナル伝達経路の不活性化や、がん細胞内での活性酸素種の蓄積が、その選択的効果の鍵であると示唆されており、臨床応用に向けた基盤を構築しています。
Wataru Shinoda教授の研究室は、分子動力学シミュレーションを基盤とし、物質の力学的性質や自己集合挙動を解明するための計算手法開発を主眼としています。特に、原子レベルの詳細なシミュレーションを効率化するための新規アルゴリズムや、粗粒化モデルを用いた界面・膜系の物理的性質の再現に注力しています。また、界面張力や表面圧、構造分布といった重要な熱力学的性質を正確に再現できる力場の構築にも貢献しています。
Kinichi Nakashima教授の研究室は、神経発生における細胞接着やシグナル伝達のメカニズムに焦点を当てており、特にLIFやBMP2といったサイトコイニンが神経幹細胞から星細胞への移行をどのように調節するかを分子レベルで解明しています。gp130を介したシグナル伝達が神経細胞の生存と分化に不可欠であることも明らかにしており、神経系の発達・維持機構の理解に貢献しています。また、蛇毒に含まれるリン脂質アミラーゼの遺伝子構造や進化的保存性の解析を通じて、タンパク質の機能と遺伝子の進化の関係についても研究を展開しています。
Eto教授の研究室は、ゲージ理論におけるソリトン解、特にヒッグス期におけるドメインウォール、ベーテルスキー、モノポール、インスタントンなどのBPS状態の構造とそのモジュライ空間の解明を主眼としています。特に、モジュライ行列という新規な数学的ツールを用いて、複雑なソリトン系の分類とその幾何的性質を体系的に解明しています。また、ボーズ・アインシュタイン凝縮や高次元ゲージ理論における量子揺らぎや相互作用の解析を通じて、物性・素粒子理論の接点を探究しています。
Susumu Katsuma教授の研究室は、ウイルス・細菌と宿主の相互作用に注目し、特に昆虫を対象とした宿主・病原体間の分子的相互作用を解明しています。バキュロウイルスが宿主の行動を制御するメカニズムや、Wolbachiaが宿主の性決定を操作する分子機構を解明しており、感染症の制御や生物制御への応用が期待されています。また、脂肪酸受容体やシグナル伝達経路の制御に関連する細胞内シグナル伝達の解明も併行して行っています。
久保澤弘之教授の研究室は、薬物の体内動態を支配する膜運搬体の分子機構を解明することを目的としています。特に、OAT、OCT、MATE、BCRPなどのSolute Carrier(SLC)スーパーファミリーに属する運搬体の機能と遺伝子発現調節を解析し、薬物相互作用や個体差のメカニズムを解明しています。臨床的応用を視野に入れ、マイクロドーズ法を用いた臨床的薬物動態評価や、天然由来化合物(カイロシンなど)が運搬体に与える影響の解明も進めています。
中尾章威教授の研究室は、ナノスケールにおける熱輸送現象に注目し、低次元ナノ材料やアモルファス材料におけるフォノン輸送のメカニズムを理論的・シミュレーション的手法を用いて解明しています。特に、量子閉じ込め効果や曲面性、界面効果が熱伝導に与える影響を精密に解析しており、次世代の熱電材料やナノフォノニクスデバイスの設計に貢献しています。低温におけるコherentな熱輸送や、乱用状態の熱伝導機構の解明にも取り組んでいます。
和田部隆史教授の研究室は、主に木材化学と生物分解反応機構に焦点を当てた研究を展開しています。特に、セルラーゼやβ-グルコシダーゼを用いたセルロース・キチノーゼの分解機構や、真菌が行うリグニンの非細胞内的分解機構の解明が中心です。また、リグニンと炭水化物の結合様式をDDQ酸化法を用いて解明する独自の化学的手法を開発し、LCC(リグニン-炭水化物複合体)の構造解明にも貢献しています。
Umezawa教授の研究室は、植物のセルロース・リグニンバイオマスの構造と代謝を解明するため、主にリグナンおよびリグニンの生合成経路に注目した研究を展開しています。特に、コンフェリルアルコールからの立体選択的カップリングや、酵素触媒によるリグナンの生合成機構の解明に貢献しており、植物細胞の特異的タイプに特異的にリグニンを改変するバイオマス改良戦略の開発も進めています。
Baoqi Guo教授の研究室では、金属材料の微細構造と相変態の動的挙動を、顕微鏡的・回折的・電気的測定を組み合わせたin-situ手法を用いて解明しています。特に、ジルコニウム合金やレーザー粉末床溶融法で製造されたチタン合金における相変態や不純物拡散のメカニズムに注目し、材料の力学的特性と微細構造の関係を定量的に解明しています。熱処理や加工過程における原子の移動や不純物の分配が、材料の強度や延性に与える影響を精密に制御・予測することを目指しています。
Toyota教授の研究室は、有機金属化学と超分子化学を融合した分野で、特にボロン含有分子の構造・性質とその反応性を解明することを目的としています。特に、B–N協性結合の電子的・幾何的特徴とその解離メカニズム、ならびにナノスケールの環状分子とフラーレンの間の非共有結合相互作用(CH⋯π)の制御を柱としています。また、サイクル系ジアリールボラネートやジオキサボラノール誘導体を用いた新しい合成手法や、ダイヤモンドプリズム型骨格を示すエチニレン架橋サイクルテトラマーの立体化学的振るまいの解明も進んでいます。
大島教授の研究室では、複雑な水素化物を用いた新規固体電解質の開発に注力しており、特にリチウム・ナトリウムイオンの高速拡散を実現する材料の設計と物性解明を進めています。特に、イコサヘドロン型カチオンを有するB₁₂H₁₂²⁻やCB₉H₁₀⁻といった大径アニオンを担う水素化物が示す超イオン伝導性に着目し、次世代リチウムイオン電池やナトリウムイオン電池の固体電解質としての可能性を追求しています。また、相転移温度の低減と電導度の向上を目的とした化学的・構造的改質の研究も展開されています。
Koichi Fujiwara教授の研究室では、産業プロセスの品質管理や医療分野におけるリアルタイム推定技術の開発を柱としています。特に、プロセスの変動に強いソフトセンサーやドライバーの眠気検出アルゴリズムの開発が進められており、心電図や心拍変動解析を活用したウェアラブルセンシング技術の応用も視野に研究が展開されています。また、医療データの不均衡問題への対応や、ナノ材料の合成・特性評価についても、機械的反応法を用いた新規合成手法の開発が行われています。
中原武史教授の研究室では、皮膚免疫学と皮膚炎症疾患の病態解明を柱として、特にアトピー性皮膚炎の発症メカニズムに注目した研究を進めています。T細胞のバランス制御や樹状細胞の機能変化、皮膚バリア機能の維持・修復に関与するシグナル経路(NRF2/AHR)の解明が主な研究テーマです。また、臨床応用に結びつく治療戦略の開発も目指しており、タクロリムスやオキシタチルエキス(OFIE)といった薬剤の多様な皮膚保護作用のメカニズム解明も進んでいます。
Hashimoto教授の研究室は、神経生物学と眼科医療の交差点に焦点を当てており、特にカルシウムシグナル伝達系が神経機能に与える影響を分子レベルで解明しています。また、網膜神経線維症の早期診断を目的としたOCTとHFAの連携解析や、眼科的画像診断の高度化にも貢献しています。臨床的応用に結びつくバイオマーカーや予測モデルの構築が、研究の柱です。