東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Shintaro Shiba教授の研究室は、イベントカメラを活用した次世代ビジョン技術の基盤を構築することを目的としています。特に、時間的に高分解能で効率的なイベントデータを用いたオプティカルフロー推定、自己運動推定、深度推定のための高精度で軽量なアルゴリズム開発に注力しています。また、イベントカメラならではの特徴を活かしたSchlierenイメージングや可視光通信への応用など、応用分野の拡張も行っています。
Shimizu教授の研究室は、社会的・心理的要因が高齢者に対する偏見やスマートシティへの受容性にどのように影響するかを、主に心理学的・行動的アプローチで解明しています。特に、高齢者差別の背景にある自己利益的動機や、病原体への嫌悪感が高齢者像に与える影響を実証的に分析しています。また、スマートシティにおける個人情報の収集と利用に対する市民の懸念や信頼の構造についても、リスク認識や公正感、利便性の認識を統合的に検討しています。
福澤周児教授の研究室では、セルロースナノファイバー(CNF)やキチナンドナノファイバー(ChNF)を用いたナノコンposite材料の開発を主軸としています。特に、ピケリングエマルションを応用したナノ構造制御技術により、高分子マトリックス中に均一分散したナノファイバーを形成し、機械的・熱的・光学的特性を向上させる研究が進められています。また、医療・食品・建材分野への応用を見据えた、生分解性・生体適合性に優れた持続可能な材料の創出を目指しています。
Yasuo Tsutsumi教授の研究室は、がんや自己免疫疾患を標的にした創薬技術の開発を主眼としています。特に、抗体医薬やリコンビナントタンパク質の化学修飾(例:PEGylation)による半減期延長や効果向上、および標的治療のための分子設計に注力しています。また、ナノ材料を用いたドラッグデリバリー技術の安全性と有効性の解明も重要な研究分野です。
山口悟教授の研究室では、CAD/CAM技術を活用した歯科修復材料の信頼性向上を目的とした、画像認識と機械学習を応用した先進的で臨床的応用に直結する研究が進められています。特に、複合レジンクラウンの接着剥離予測や、ナノ構造を有する構造色材料による色適合性の向上、仮想現実を用いた歯科治療スキルの習得支援など、デジタル・デンタル分野の最前線を担う研究が特徴です。また、インプラント周囲の骨ストレス解析や、材料の機械的特性を予測する機械学習モデルの構築など、材料科学と臨床応用の融合が進んでいます。
Wataru Umishio教授の研究室は、住まいの熱環境と健康の関連に注目し、特に血圧変動や心血管疾患リスクと住宅の室内温度の関係を疫学的・実世界のデータを基に解明しています。特に、冬期の屋内温度低下が血圧に与える影響や、断熱改修による血圧改善の実効性を大規模な全国調査で明らかにしてきました。また、新型コロナ禍における在宅勤務の増加に伴い、住環境と生産性の関連についても新たな視点を提供しています。
Harada教授の研究室では、炭化ケイ素(SiC)半導体の結晶成長と欠陥制御を核に、高効率で高信頼性なパワー半導体デバイスの実現を目指した研究を行っています。特に、スクリュー型ヘリカル欠陊の低減や多型転移の抑制、および高品質な4H-SiC単結晶の成長技術開発に注力しており、X線トモグラフィーやラマン分光を用いた微視的欠陊挙動の解明も進めています。また、酸化チタン系の熱電材料についても、微細構造制御による性能向上に関する研究も併せて展開しています。
Toru Kondo教授の研究室は、心不全、特に射出分率低くない心不全(HFrEF)における治療戦略と予後予測の高度化を目的としています。特に、虚弱度や筋肉機能が運動耐容量や生存に与える影響、ならびにSGLT2阻害薬やRAAS阻害薬などの薬剤療法の効果が左室射出分率に応じてどのように変化するかを、大規模な登録研究や臨床試験を活用して解明しています。また、心房細動のない患者においても脳卒中リスクが同等である可能性がある群の同定や、抗凝固療法の妥当性の検証にも注力しています。
Koseki教授の研究室では、食中毒を引き起こす細菌の胃内不活化挙動を数学的にモデル化することで、感染症の感染・発症メカニズムの解明を進めています。特に、リステリア・モノサイトゲネス、エシカリア・コリ・O157: H7、サルモネラ属など主な食中毒菌のpH依存的不活化挙動を、シミュレートされた胃液を用いて解析しています。微分方程式モデルを用いた動的挙動の定式化や、pHと不活化速度の関係を記述する平方根モデルの構築が主な研究テーマです。
Murakami教授の研究室は、免疫系におけるサイトカインのシグナル伝達機構とその恒常性制御に焦点を当てています。特にIL-15とIL-2が記憶T細胞の維持に果たす相反する役割、ならびにIL-6/gp130シグナルが炎症反応を強化するフィードバックループのメカニズムを解明しています。また、亜鉛の代謝が免疫機能やがん発症に与える影響についても、細胞内シグナルと遺伝子発現の観点から研究を進めています。
Palyam Subramanyam教授の研究室は、太陽光を用いた効率的な水素生成を実現するため、半導体酸化物を基体にした光電極の開発を主眼としています。特に、可視光応答を広げるとともに、電荷分離と輸送を効率化するためのナノスケールの異種半導体複合材料(例:Bi₂Se₃/TiO₂、Bi₂S₃@rGO、CuBi₂O₄)の設計に注力しています。また、希土類元素を含まない安価で安定した材料を用いた、持続可能で経済的な光電解水素生成技術の実現を目指しています。
高橋一孝教授の研究室は、海洋生態系における生物の分布・行動と物理的環境の関係を、主に北太平洋の沿岸・黒潮付近を対象として解明しています。特に、ドリオリド類やマラカス類のプランクトンが海洋環流や密度層にどのように影響を受けるか、また捕食者との相互作用を動的観察技術を用いて分析しています。研究は、海洋生態系のダイナミクスを理解するための高解像度の現場観察と、多スケールな環境要因の統合的解析を特徴としています。
大規模構造の赤方偏移空間歪み(RSD)と固有形状相関を、スローンデジタルスカイサーベイ(SDSS)やFastSoundなどの大規模赤方偏移サーベイデータを用いて精密に測定しています。特に、一般相対性理論の宇宙規模での検証や、銀河の形状・スピンの自己相関、重力赤方偏移と固有形状の相関(GI相関)の理論的モデル化に注力しています。N体シミュレーションと観測データの照合を通じて、宇宙論的パラメータの制約や、銀河の形成・進化におけるハローとの整合性を解明しています。
Tsuchiya教授の研究室では、自然のタンパク質にインspiredした機能性ポリペプチドや高機能性ポリマーの設計・合成を柱としており、特に酵素を用いた化学的・チオエステルを介した合成法(ケモエンzymアティックポリマー化)を応用した新しい材料開発が特徴です。スパイディン由来の多機能性ポリペプチドの再現や、低誘電率・高耐熱性を有する芳香族エーテルポリマーの開発も進んでいます。これらの研究は、バイオ医療、エレクトロニクス、環境に配慮した材料開発に貢献するものです。
稲貫慎介教授の研究室は、有機合成化学を基盤とし、特に天然物の効率的・エナンチオ選択的全合成を主眼としています。Pd(0)触媒を用いた新しい炭素–炭素形成反応や、光レドックス触媒を活用した反応手法の開発が特徴で、エゴットアルカロイドや海洋天然物など複雑な骨格を効率的に構築しています。近年では、可視光駆動反応やフォローアップ反応を組み合わせた新規合成戦略の構築にも注力しています。
Bahareh Kamranzad教授の研究室では、気候変動が波浪環境に与える影響を高解像度数値シミュレーションを用いて定量的に評価する研究が進められています。特に、波エネルギーの持続可能性や長期的変動の影響を検証し、インド洋や中国南岸周辺を対象に、波力の長期的変化とその評価に必要な時間スケールの重要性を明らかにしています。また、データが乏しい海域における波浪モデルの妥当性や、再解析データの性能比較についても精力的に研究しています。
Takane Katayama教授の研究室は、母乳に含まれるヒトミルクオリゴサッカリド(HMO)の代謝機構に注目し、特にビフィド bacillusがHMOを効率的に利用する分子機構を解明することを主眼としています。特に、α-(1→2)-リボース結合を切断する1,2-α-L-フコシダーゼや、タイプ1およびタイプ2のHMOを認識するβ-ガラクトシダーゼの酵素機能、ならびにHMOを輸送するトランスポーターの同定を行っています。また、糖転移酵素の変異体を用いた糖鎖合成技術(グルコシンターゼ技術)の応用にも取り組んでおり、医療的応用が期待される希少糖鎖の合成に貢献しています。
Ohtani教授の研究室は、分子磁性と協調性を持つ金属有機フレームワーク、特にスピン遷移を示す協調性ポリマーを対象に、外部刺激(温度、ホスト・ゲスト相互作用、ホウ酸化状態変化など)に対する精密制御を追求しています。特に、イソチオシアネートやハロゲンなどのゲスト分子がフレームワークのスピン状態に与える影響を、熱力学的・構造的分析を基盤に解明しています。また、ゼロ熱膨張や異方的熱膨張を示す2次元協調性ポリマーの設計にも貢献しており、次世代スマートマテリアルの創出を目指しています。
伊田橋進一教授の研究室は、大気汚染物質の化学的挙動とその輸送・変化を、化学輸送モデル(CTM)を用いて定量的に解明することを柱としています。特に、東アジア地域におけるPM2.5やオゾンの濃度分布、排出源からの寄与度、および排出削減政策の効果を評価する研究が中心です。近年の中国や日本における排出規制の影響を、衛星観測とモデル統合解析によって解明する研究も進んでいます。
Rika Yano教授の研究室は、高齢者入院患者を対象とした快適性の向上や、看護職員の疲労軽減に向けた実証的アプローチを柱としています。特に、ナプ・ポジションや皮膚ケアの最適化、睡眠の質と疲労の関連性に関する革新的な研究が進められています。臨床現場に即した客観的評価ツールの開発や、看護実践の根拠強化にも貢献しています。