東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Kota Kadoi教授の研究室では、溶接・アディティブマニュファクチャリング分野における溶融状態の凝固挙動と割れの発生機構に注目し、特に高周辺速度溶接やレーザー溶接における固相化割れのメカニズムを解明しています。主にステンレス鋼やアルミニウム合金を対象に、溶接条件や合金成分、粒子相の影響を実験的に評価し、材料の加工性向上に資する基礎的知見を提供しています。また、Varestraint試験や水平引張試験を用いた定量的評価手法の確立にも取り組んでいます。
本研究室では、関節リモデリングや再生医療を柱として、特に靭帯・半月板の修復・再生に注力しています。特に、傷跡形成に伴う機械的特性の低下を改善するためのコラーゲン線維の再形成や、間葉系幹細胞(MSC)を用いた関節炎治療の最適化を追求しています。また、iPSC由来神経crest由来細胞を介した骨軟骨再生細胞の創出や、ヒト血清を用いた幹細胞の培養最適化についても革新的な研究を進めています。
Tokita教授の研究室は、中赤外域(3μm前後)の高出力・高効率ファイバーレーザーの開発を柱としており、液体冷却を用いた連続波レーザーや、Qスイッチドパルスレーザー、さらに可変波長タイプのレーザーでも世界最高水準の性能を達成しています。また、レーザー加速電子ビームのパルス圧縮や、Fe:ZnSeを用いたフェムト秒モードロックレーザー、さらには金属ワイヤー上を伝わる高強度テラヘルツ表面波の生成・制御といった、超高速・超短パルス光技術の分野でも革新的な成果を挙げています。これらの研究は、次世代の超高速計測、材料加工、医療応用、および次世代光科学技術の基盤を築くものです。
ピユーシュ・ガシヤ教授の研究室は、SNSや新聞メディアを対象とした自然言語処理(NLP)とネットワーク分析を用いて、グローバルな社会的・政治的出来事における言語的・感情的傾向を解明する研究を行っています。特に、パンデミック時における報道の傾向、宗教的・民族的差別、戦争報道、国際関係におけるメディアの役割など、社会的緊張や危機状況における情報発信の仕組みに注目しています。近年では、Twitter や Telegram などのプラットフォームを活用した大規模なテキスト分析を通じて、極右思想やイスラム嫌悪、国家的イデオロギーの言説的展開を定量的に分析する取り組みも展開しています。
Sunil Kumar Maurya教授の研究室では、グラフ構造を活用した機械学習技術、特にグラフニューラルネットワーク(GNN)の理論的・応用的展開に注力しています。特に、情報伝播やネットワークの接続性を評価する中心性指標(例:バーテックス中心性)の高速近似手法の開発が特徴で、GNNを用いたインダクティブなフレームワークの構築を進めています。また、動的ネットワークにおける最適到着時間の計算や、GPUを活用した高速処理手法の研究も実施しており、実社会の交通・サプライチェーン最適化などに応用を図っています。
Tsubasa Okaze教授の研究室では、風・雪・環境の相互作用を数値シミュレーションと実験によって解明する研究が進められています。特に、雪だらけの地形における風雪の動きを高精度に予測するためのCFDモデル開発や、大規模渦乱モデル(LES)を用いた人間の快適性に影響する風環境の予測が主な研究テーマです。また、脳波(EEG)を用いた快適性の客観的評価手法の開発にも取り組んでおり、個人に最適な環境制御の実現に貢献することを目的としています。
Huie Zhu教授の研究室では、ポリビニリデンフラウールド(PVDF)をはじめとするフェロエレクトリックポリマーのナノスケール制御とその応用に注力しています。特に、Langmuir-Blodgett法を用いた高密度・高純度なβ相PVDFナノ膜の創出や、ナノスケールで厚さを精密に制御可能な薄膜の創製技術を開発しています。これにより、非揮発性メモリーや磁気抵抗素子をはじめとする次世代有機エレクトロニクスデバイスの実現に貢献しています。
森本晋司教授の研究室は、大気中のメタン(CH₄)およびその炭素同位体比(δ¹³C)の観測データを統合して、排出源別メタン排出量を高精度に推定する大気逆問題フレームワークを開発しています。特に、1990年代後半以降のメタンの大気濃度上昇の主な要因が微生物由来であることを示す国際的な知見を裏付けています。また、北極圏のNy Ålesundでの長期間にわたる観測データを活用し、メタン排出の季節変動や異常増加要因の解明にも貢献しています。
Yuuki Shimizu教授の研究室は、心不全やリンパ浮腫の発症メカニズムに深く関与する血管新生(特に新生リンパ管形成)と細胞保護機構の解明を主眼としています。特に、心臓由来のサイトオキニン(例:Fstl1)や酸化ストレス応答分子(例:Nrf2、DJ-1)が循環器系と腎臓の連携に果たす役割を、遺伝子欠損モデルや薬理的介入を用いて解析しています。また、間質広義の間葉系細胞(ADRCs)やサルファイド供与(Na2S)による治療的アプローチの可能性についても、分子機構と機能的改善の両面から研究を進めています。
Park教授の研究室は、III-V族半導体材料、特にµLED(マイクロLED)の高効率化とデバイス性能向上を主眼としています。特に、側壁表面の状態がµLEDの性能に与える影響を解明し、エッチングプロセスによるダメージ低減や表面平坦化技術の開発を進めています。また、グラフェンを用いたvan der Waalsエpitaxyや、Remote Epitaxy技術の基盤となる2次元材料の安定性に関する研究も展開しており、次世代半導体デバイスの実現に向けた基盤技術の確立を目指しています。
Shiro Imagama教授の研究室では、神経変性疾患の病態解明を目的として、特に糖鎖(ケラタン硫酸)の神経保護的役割に注目した研究を推進しています。特に筋萎縮性側索硬化症(ALS)における細胞-autonomousおよび非細胞-autonomousな病態メカニズムの解明を進め、神経機能の維持に寄与する糖鎖の生物学的意義を解明しています。また、手術リスク要因の同定や、術中神経機能モニタリングの最適化による合併症予防にも貢献しています。
Naoko Okibe教授の研究室は、極限環境に適応した酸酸性好熱性微生物を対象に、バイオレーチングや重金属・ヒ素の除去を含む環境微生物学的プロセスの開発を主眼としています。特に、硫化鉱物の生物酸化やレアメタル・レアアース元素の回収、ヒ素の不活性化技術に注力しており、産業廃水処理やリサイクル技術の基盤を築いています。微生物の代謝機構や遺伝子制御機構の解明を通じて、持続可能なバイオプロセスの実用化を目指しています。
Tomoya Ishida教授の研究室は、生体分子の構造と機能の解明を基盤とし、特にプロテアーゼ阻害剤の作用機構や運動制御における下肢関節モーメントの変動要因を解析しています。X線結晶構造解析を用いた酵素阻害剤の結合モード解明や、重心位置の変化がスクワット動作に与える影響を力学的・運動学的に解明する研究が特徴です。特に女性における膝関節の制御メカニズムやACL損傷のリスク要因の解明にも貢献しています。
Masashi Tsuge教授の研究室は、宇宙環境を模倣した極低温マトリックス中で発生する反応種の精密な同定を目的としており、特にプロトン化・ヒドロゲン化された有機分子や希土類ガスハイドライド、酸化物種の生成と性質を、赤外分光法と高精度理論計算を融合して解明しています。特に、宇宙空間に存在するとされる未知の赤外発光帯(UIR)の発光メカニズムの解明に向け、プロトン化ポリサイクル芳香族炭化水素(H⁺PAH)の実験的同定に成功しています。また、反応中間体のリアルタイム検出を可能とする新規マトリックス法の開発にも注力しています。
教授の研究室は、主に動物の共生微生物叢(マクロバイオーム)と病原体の相互作用に注目しており、特に象やラクダ、イヌバエなどの野生動物および媒介昆虫に生息する微生物の構成とその変動を、メタゲノム解析や分子生物学的手法を用いて解明しています。環境変化や人為的要因が微生物叢に与える影響、ならびに病原体の拡散メカニズムや共生細菌の伝搬経路の解明を柱としています。また、軟体チーズ(アーガシドチーズ)を含む多様な媒介生物の微生物叢の解析を通じて、病気の予防や生態的適応のメカニズムを解明する研究を推進しています。
Tetsuya Ogata教授の研究室では、人間とロボットの相互作用を深めるため、言語と運動の統合的認識、感情を再現するロボットの設計、そして人間の認知メカニズムを模倣した神経ネットワークモデルの構築を柱とした研究を行っています。特に、ロボットが実際の行動経験に基づいて言語と動作の対応を学習し、対話的で状況に適応した行動を実現する仕組みの開発が進められています。また、自閉症スペクトラム症候群の認知メカニズムを神経ネットワークで再現する試みを通じて、精神疾患の神経基盤の解明にも貢献しています。
Hiroki Kabata教授の研究室は、特にIgAやIgGなどの抗体産生細胞の制御機構や、TSLP(胸腺基質線維芽細胞由来求心性チロシンキナーゼ)が関与するタイプ2炎症反応の分子メカニズムに注力しています。特に、IgA産生細胞の発生と制御、およびTSLPが引き起こすアレルギー性疾患や喘息における免疫応答の制御機構を、遺伝子ノックアウトマウスを用いた細胞特異的解析によって解明しています。近年では、神経系と免疫系のクロスロードや、ILC2細胞の恒常的制御機構についても新たな知見を提供しています。
宮本健史教授の研究室は、骨の形成と破壊のバランスを制御するオステオクロックの発生と機能の分子機構を、単細胞解析や遺伝子調節網の解明を通じて解明しています。特に、マクロファージ・樹状細胞・オステオクロックの共通前駆細胞からの線維分化の制御、NFATc1を抑制する転写因子Bcl6とBlimp1の機能、および細胞間融合を制御するOC-STAMPやDC-STAMPの役割に注目しています。骨の健康維持やがんの骨転移予防に寄与するメカニズムの解明が、今後の治療戦略の基盤となります。
高田耕司教授の研究室は、海鞘(Ciona intestinalis)をモデル生物として用い、発生生物学とシステム生物学の融合を目指した研究を推進しています。特に、発生段階に伴う形態形成や遺伝子発現の動態を高解像度画像とオントロジーを統合した「FABA」アトラスを構築し、発生の可視化と標準化を図っています。また、Brachyury転写因子を核としたnotochord形成の分子機構や、Ca²⁺シグナルが関与する変態の初期機構の解明にも取り組んでいます。
Sujino教授の研究室は、腸管免疫学とマイクロバイオームの相互作用に焦点を当てており、特に腸管における制御性T細胞(pTreg)とインターリーブトランスクリプション因子(ThPOK)を介したT細胞の環境適応メカニズムを解明しています。腸内微生物叢がT細胞のフェノタイプ転換やキヌレニック酸を介したマクロファージ誘導に与える影響、さらには皮膚疾患と炎症性腸疾患の関連性についても革新的な知見を提供しています。特に、アーロン受容体(AhR)リガンド「インディゴナチュラルス」の臨床的応用可能性についても実験的に検証しています。