東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Hayashi教授の研究室は、腎臓の機能制御と疾患発症の分子機構に焦点を当てており、特にグロメルラスパッドチウールの機能維持とその障害が慢性腎疾患に与える影響を、転写制御(KLF4)やDNA修復・エピジェネティクス(DSB修復、メチル化)の観点から解明しています。糖尿病に伴う腎障害におけるパッドチウールの応答や、がん治療感受性に関連する遺伝子(REG I)の役割についても、代謝プロファイルや分子マーカーを用いて多角的に研究を展開しています。
Cyrus Ghaznavi教授の研究室は、日本の少子化・晩婚化・非婚化の進行を、人口統計的・社会的要因の観点から分析しています。特に、COVID-19パンデミックが結婚・出産・性的経験の変化に与えた影響や、若年層における非婚姻・非交際の増加、教育・収入格差と出生率の関係を、大規模な代表的データを用いて解明しています。近年の出生率の低下は、子を持つ人の割合の減少と、持っている人の平均子供数の減少の両面から生じており、その背景には社会経済的格差の拡大が関与しているとされています。
北西孝紀教授の研究室は、心疾患の発症メカニズムや予後予測に関する画像診断・生体情報の包括的解析を柱としています。特に心房細動の予測因子としての心膜外脂肪(EAT)量や、冠 artery 病変と関連する腎機能障害の関連、および動脈硬化のバイオマーカーとしての血流制御機能(CFR)や血圧変動の脳への影響を、多スライスCT や2Dエコー、ABPMを用いて解明しています。高齢者における心拍数や血圧の夜間パターンが脳虚血像に与える影響についても、神経循環代謝の分野と融合した研究を推進しています。
Ryota Katsumi教授の研究室では、シリコンフォトニクスと半導体量子ドットを融合した次世代量子光デバイスの開発を主眼としています。特に、CMOSプロセスと互換性を持つシリコン光集積回路に、高安定性な単一光子源をハイブリッド統合する技術的ソリューションを追求しています。トランスファープリントを用いたモジュラーな統合手法により、スケーラブルな量子フォトニクス回路の実現を目指しています。
Kan Takase教授の研究室は、光量子情報処理の基盤技術として、高効率で高精度な光学スレーダー状態やGKP量子ビットの生成に注力しています。特に、光子数測定やガウス型操作を応用した新しい状態生成手法の開発を通じて、実用的スケールの高速な量子状態生成を実現することを目的としています。また、波形制御可能な量子波形発生器(Q-AWG)の構築や、非ガウス状態の高精度波形測定技術の開発も進め、大規模で耐障害性のある光量子計算の実現に貢献しています。
Watanabe教授の研究室は、物性物理学の根幹をなす対称性と位相的性質に着目し、時間結晶や磁性体における新しいトポロジカル相の理論的基盤を築いています。特に、スピン・軌道結合系における電子バンド構造や磁性空間群に起因する物質的性質の理解を深め、強い電子相関や非晶質的対称性がもたらす新奇な量子相の発生を解明しています。また、Nambu-Goldstoneボソンの数や分散関係の一般論的記述を通じて、対称性の spontaneously broken 状態における低エネルギー物理を統一的に理解することを目指しています。
松久直治教授の研究室は、柔軟・伸縮性電子デバイスの基盤技術として、高導電性かつ高延性を両立した印刷可能なエラスティックコンダクタの開発を主眼としています。特に、銀フラクタルとフッ素系界面活性剤を組み合わせた機能インクの設計により、応力下でも安定した導電ネットワークを形成する新規インク技術を確立しています。また、生体適合性の高い導電性ハイドロゲルや有機電気化学トランジスタを用いた生体インターフェースデバイスの開発も進め、ウェアラブルセンサーやソフトロボティクスへの応用を目指しています。
Yuko Ono教授の研究室では、セルロースをはじめとするバイオマテリアルの分子構造と物性の関係を解明することを目的としています。特に、リグニンやセルロースの酸化修飾、ナノファイバーの形成、およびLiCl/DMAcを用いた高分子溶液のサイズ排除クロマトグラフィーを用いた分子量分布の精密測定が主な研究手法です。また、タバコスモークに起因する皮膚老化の分子機構についても、細胞培養を用いた分子生物学的手法を応用した研究を展開しています。
Yuki Okada教授の研究室は、エピジェネティクスと生殖生物学の分野に焦点を当てており、特にヒストンメチル化のダイナミクスとその制御機構の解明を主な研究テーマとしています。特に、H3K9メチル化を脱メチル化するJmjCドメインを有する酵素(JHDM2A)の機能解明を通じて、精子形成におけるエピジェネティックな制御機構を解明しています。また、アミロイドβの膜上凝集が神経毒性を示すメカニズムの解明や、非コーディングRNAの機能的役割についても関連研究を展開しています。
Yi Wan教授の研究室では、自動車分野における軽量化を実現するための炭素繊維強化熱可塑性樹脂(CFRTP)の開発に注力しています。特に、短繊維のランダム配向材料における成形歪みや応力集中のメカニズム解明、ひずみの統計的変動の評価、および曲げ部の破壊メカニズムの解明を柱としています。流体の非定常的流れの高精度計測技術を応用した流動解析も併せて展開しており、材料開発とプロセス最適化の両面から革新的な複合材料の実用化を目指しています。
Adachi教授の研究室は、代謝疾患や血管疾患の病態解明を目的とし、特にエンドプラズミックリトゥーリューム(ER)ストレスと unfolded protein response(UPR)の制御機構、ならびに糖尿病や動脈硬化における代謝シグナル伝達の分子メカニズムに注目しています。特に、バナジウム錯体のインスリン様作用の解明や、血管周囲脂肪組織(PVAT)のビーディング反応が血管リモデリングに与える保護的役割の解明が進んでいます。また、光誘導型一酸化窒素(HNO)放出剤の開発や、AMPK活性化を介したアミノ酸センサーの機能解明など、新規医薬候補の創出をめざした多様な化学的・生物学的アプローチを展開しています。
本研究室は、医療分野におけるイノベーションと社会的インパクトの実現を柱として、特にデジタルヘルス、医療機器の知的財産とイノベーション、および規制環境が医療技術の発展に与える影響を研究しています。機械学習やナッジ理論を活用したがん検診受診率の向上、社会的インパクトボンド(SIB)を活用した医療イニシアチブの実践的展開にも注力しています。また、バイオテクノロジースタートアップの研究開発戦略や、国際的な幹細胞研究の比較分析を通じて、グローバルな医療イノベーションのダイナミクスを解明しています。
Hajime Yoshifuji教授の研究室は、自己免疫疾患、特に皮膚筋炎・多発性筋炎に合併する間質性肺炎や、血管炎、狼瘡性腎炎、IgG4関連疾患などの自己免疫性炎症疾患の病態解明と、そのバイオマーカーの同定を柱としています。特に抗ARS抗体やオsteopontインの断片化形態を用いた疾患活動性の評価、および生物学的製剤やトコリズマブを用いた治療戦略の検討が進んでいます。臨床的意義に即した分子標的治療の確立を目指した、基礎と臨床を結ぶ研究が特徴です。
Ko Yamamoto教授の研究室は、心血管疾患、特に複雑な冠動脈疾患に対する介入的治療の最適化を目的としています。特にIVUSガイドドPCIやDAPT(二重抗血小板療法)の最適期間の特定に注力しており、臨床的アウトカムの改善と出血リスクの低減を両立する治療戦略の確立を目指しています。近年の臨床試験(OPTIVUS-Complex PCI、STOPDAPT-2など)の結果を基盤に、個別化医療に向けたエビデンスを提供しています。
阿久津義典教授の研究室では、細菌の膜タンパク質の品質管理機構に注目し、特に膜に埋め込まれたプロテアーゼ(FtsH、HtpX、YaeLなど)が細胞膜の恒常性を維持する役割を解明しています。特に、不要な膜タンパク質の分解や、ストレス応答におけるシグマ因子の制御機構、ジスルフィド結合形成の支援因子(DsbA/PpfA)の機能について、生化学的・遺伝学的アプローチを用いて研究を進めています。細菌の膜タンパク質の折りたたみ・分解・成熟のメカニズムを分子レベルで解明することを目的としています。
Washizu教授の研究室は、分子動力学シミュレーションを核として、ナノスケールの物質界面における水の輸送、潤滑挙動、および電荷を帯びた分子系の静電的性質を解明することを目的としています。特に、イオン性液体結晶やグラフェン系ナノ粒子、DNAなどの自己組織化系における分子間相互作用とその macroscale な物性との関係を、大規模な計算手法を用いて解明しています。また、潤滑膜の微視的挙動や、電荷の凝集・分配がもたらす極性の異方性といった、物性の根源的メカニズムの解明が主な研究テーマです。
中田芳文教授の研究室は、量子情報理論と量子多体系物理学の交差点に位置し、特にエンタングルメントや量子エントロピーの新しい概念を展開しています。アディ・ド・サイトリー(AdS)/CFT対応における幾何的双対性を用いた擬似エントロピーの定式化や、時間発展演算子の性質と量子情報の漏洩メカニズムの解明が主なテーマです。また、量子誤り訂正や量子もつれの熱的安定性といった、量子情報処理と統計力学の接点を探究しています。
柴田麻州教授の研究室は、一般相対性理論と数値相対性理論を基盤に、中性子星合体やブラックホール-中性子星系の高精度な数値シミュレーションを展開しています。特に、GW170817に伴う重力波と電磁波観測の統合的解釈を通じて、合体後の高密度物質の性質や短時間ガンマ線バーストの中心駆動機構の解明をめざしています。近年の重力波観測結果を踏まえた核物質状態方程式の制約や、超質量中性子星の長寿命性に関する新たな知見も得られています。
Keisuke Hagihara教授の研究室は、慢性炎症・代謝疾患および加齢関連疾患の病態解明を柱とし、特にSAA(血清アミロイドA)の発現制御機構や、STAT3・NF-κBシグナルによる炎症反応の調節に注目した分子メカニズムの解明を行っています。また、がん治療支援としてのケトジェニックダイエットの臨床的有効性や、神経炎症に起因する神経障害性疼痛の改善に寄与する和剤(後発医薬品)の作用機序についても、臨床的・実験的アプローチを併用して研究を推進しています。さらに、高齢社会におけるフレイルの早期スクリーニングや、伝統的漢方医学に基づく健康評価スケールの開発にも貢献しています。
杜俊平教授の研究室では、金属材料の原子レベルの挙動を第一原理計算と分子動力学シミュレーションを融合して解明しています。特にニッケル基体高張力超合金や多要素合金における不純物や合金化元素の影響、欠陥・界面・格子不整合のエネルギーバランスや拡散挙動を精密に予測しています。また、神経ネットワークを用いた大規模シミュレーション技術を駆使し、材料の微視的構造と宏観的物性の関係を解明する研究が進んでいます。