東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
山形桃子教授の研究室は、歩行や立ち姿勢の安定性に寄与する筋肉の協調制御、特に拮抗筋の共同活性化と下肢・体幹筋の協調的働きが運動制御に与える影響を、生体力学的・神経制御的視点から解明しています。特に、姿勢 sway の分解(ラムブリング・トゥーリング)や筋活動モード(M-modes)を用いた分析により、筋肉の協調的制御が身体中心質量の安定性にどのように寄与するかを定量的に評価しています。また、膝関節症(KOA)の進行や転倒リスクの予測に関連する筋肉の機能的役割や性差の影響についても、高精度な筋骨格モデルを用いて研究を進めています。
松浦健二教授の研究室は、社会性昆虫、特にシロアリの社会行動とその背後にある化学的・微生物的メカニズムに焦点を当てた研究を展開しています。特に、フェロモンによる生殖抑制、腸内微生物がもたらすニestメイト認識のメカニズム、および卵の保護行動を誘発する「卵模倣菌」の発見など、社会性の進化とその分子基盤を解明しています。また、アリやシロアリの繁殖戦略や共生微生物の役割についても、生態的・進化的視点から包括的な研究を進めています。
エイサン・サクァー教授の研究室は、物質使用症候群(SUD)の治療格差や高齢者における治療アクセスの問題に注目し、特に高齢の物質使用障害者に対するスクリーニング・治療の質的・定量的要因を解明しています。また、治療の継続性や患者中心の医療の実現に向け、患者の声や行動の変動を考慮したスクリーニングツールの信頼性についても研究を進めています。主に州レベルの治療データを用いた後向き分析を通じて、政策立案や臨床現場への実践的応用を目的としています。
Rui Kang教授の研究室は、ネットワークスライシングや仮想ネットワーク関数(VNF)の最適配置を柱とした、サービスの継続性と信頼性を高めるためのインフラ最適化技術を研究しています。特に、仮想マシンの稼働スケジュールを考慮した時間的連続性の最大化や、障害に強いバックアップ配置戦略の構築に注力しており、Kubernetes環境と連携する高度なスケジューリング手法の開発も進めています。また、教育分野においても、回路理論の理解を深めるための応用的学習手法の開発や、多様性教育における物語ベースの学びの有効性を検証する教育的アプローチも展開しています。
Bo Yang教授の研究室では、高効率・高密度の電力変換技術に注力しており、特にLLC共振コンバータを軸にしたDC/DC変換回路の最適化と応用を研究しています。広範な入力電圧範囲での効率的動作、スイッチング損失の低減、および二次側の効率向上を実現するための磁気統合構造や過電流保護技術の開発が進められています。また、半導体デバイスの高周波化やVLSI技術の進展に対応した次世代電源システムの設計にも貢献しています。
Kitagawa教授の研究室は、希土類元素ドープな酸化物・窒化物・ホウ酸塩などの機能性蛍光材料を対象とし、特に蛍光の発光メカニズムやトラップ状態の制御に注力しています。主な研究対象は、線量計測用の光刺激蛍光(OSL)材料や、長時間持続する持久的発光(persistent luminescence)材料の開発です。また、Eu³⁺ や Ce³⁺ などの希土類イオンの局所環境と発光特性の相関関係を、X線・中性子回折や時間分解分光を用いて精密に解明しています。
Okawa教授の研究室では、骨・歯のミネラライゼーション異常を特徴とする代謝性骨疾患・低リン酸アラセラーゼ症(HPP)の遺伝子異常と臨床像の解明を主眼としています。特に、ALPL遺伝子変異に起因する骨・歯の石灰化異常とその治療戦略、特に酵素補充療法(ERT)の歯牙への効果について、臨床的・分子的アプローチで研究を進めています。また、動物モデルを用いた遺伝子治療の有効性の検証も併せて行っています。
Katsumi Imada教授の研究室は、細菌の鞭毛の構築と機能を解明するため、鞭毛の形成に不可欠なタイプIIIショートカット輸送系の構造的・機能的メカニズムに焦点を当てています。特に、FliI ATPアーセスやFlhA、FliPといった膜貫通型輸送ゲート成分の三次元構造解明を通じて、鞭毛の極性成長とタンパク質輸送の制御機構を解き明かしています。また、シャペロンやスイッチタンパク質の役割を通じて、遺伝子発現と構造形成の連携メカニズムの解明も進めています。
福井彰彦教授の研究室では、有機半導体材料を用いた電荷輸送と発光特性の解明を柱として、ポリシルアンやポリメチルフェニルシルサンをはじめとするシルコン系ポリマーを用いた発光ダイオード(ELデバイス)の開発を行っています。特に、紫外〜可視領域にまで及ぶ高効率な発光を実現するための材料設計とデバイス構造の最適化に注力しており、金属フリーなフタロシアニンやポリシルアンを用いた新規EL素子の創出を進めています。
Mehrzad Alizadeh教授の研究室では、電気化学的エネルギー変換デバイスの高性能化を目的として、反応・拡散現象を統合的に取り扱う多スケールな数値モデリングと、最適形状設計手法(トポロジー最適化)を駆使した材料構造の最適設計を推進しています。特に、多孔質電極の微細構造を制御することで、物質移動と反応速度の向上を実現し、エネルギー変換効率の向上と不可逆損失の低減を同時に目指しています。また、エントロピー生成解析を組み合わせた包括的評価フレームワークの構築も進んでいます。
Yasuko Osakada教授の研究室では、DNAを用いたナノスケールの電気的特性やエネルギー移動を制御する新規分子設計を展開しています。特に、DNAの配列設計に基づく電荷移動の制御や、光・X線刺激下での発光特性を利用した生体イメージングプローブの開発が中心です。また、有機金属錯体やポリマー点を用いたX線励起発光材料の創出や、バイオマテリアルを用いたスマートな光スイッチングデバイスの開発も進めています。
奥田晃史教授の研究室は、計算生物学と分子動力学シミュレーションを基盤として、薬物代謝酵素であるサイトクロムP450の構造・機能解明を主なテーマとしています。特に、遺伝子多型がもたらすタンパク質の構造的・動的変化や、リガンドとの結合メカニズムの予測に注力しており、薬物感受性の個人差の解明にも貢献しています。また、分子ドッキングやスコアリング戦略の最適化を通じて、創薬シーズのスクリーニング精度を高める研究も進めています。
井上忠志教授の研究室は、非晶性高分子の力学的・光学的性質に着目し、ガラス転移付近における分子運動と応力-光学則に基づく屈折率異方性の動的測定を展開しています。特に、高分子鎖のアレイ形成やRouseモードに起因する力学的応答の解明を進め、分子構造とマクロな物性の関係を定量的に解明することを目的としています。この分野における基礎的知見は、高分子材料の設計や物性制御に応用可能です。
Kuriko Kagitani‐Shimono教授の研究室は、神経発達障害、特に自閉症スペクトラム症候群(ASD)とクライベ病の神経生物学的メカニズムを、主に脳画像法(MEGやDTI)と動物モデルを用いて解明しています。聴覚過敏症を有するASD患者における一次聴覚皮質の異常な応答様式や、ミエリン障害に伴う神経炎症反応の解析が中心であり、神経可塑性や神経保護機構の解明を目指しています。また、クライベ病モデルマウスを用いた神経炎症制御や神経保護因子の機能解明も進んでいます。
本研究室では、胎児発生におけるカルシウムシグナル伝達と幹細胞の自己複元・線維化制御の分子機構を解明することを目的としています。特に、IP3受容体を介するカルシウム放出が体軸形成に与える影響や、ヒト induced pluripotent stem (hiPS) 細胞を用いた膵島β細胞への効率的分化誘導系の構築を行っています。また、ドーパミンD2受容体阻害剤がβ細胞の増殖と生存を促進するメカニズムの解明にも取り組んでいます。
本研究室は、特に東北・東南アジアを対象として、気候変動や環境要因が稲作や大豆栽培に与える影響を、フィールド観察、ドローン画像解析、土壌・生育指標の定量的評価を統合して解明する研究を推進しています。特に雨生稲における地形的要因と土壌肥沃度の関係、作物生育の非破壊的モニタリング技術の開発が柱です。近年では、UAVを活用した病害の空間的・時系列的変化の可視化や、高温化に伴う収量・品質の変化メカニズムの解明にも取り組んでいます。
山口武史教授の研究室は、環境に配慮した次世代エネルギー技術と人的要因に基づく安全確保の両輪を軸に研究を展開しています。特に、プラスチック基板を用いた染料感受性太陽電池の効率向上や、赤外線領域にも応答するオスミウム系染料の開発により、太陽光発電の効率的利用を追求しています。一方で、湿った床面での転倒防止に資する靴底の摩擦特性や、高齢化に伴うバランス機能の変化を解明する運動学的・力学的分析も重要な研究テーマです。
Kyosuke Yoshimi教授の研究室では、高温構造材料の開発を目的として、Fe-Al系合金やMo-Si-B-O系複合材料の相関動態と微細構造制御に焦点を当てた研究を行っています。特に、格子欠陥の集積が引き起こすプランルフォールトやアンチフォース境界の形成機構を、電子線顕微鏡を用いて解明しています。また、超高温環境に耐える人工複合材料の設計においては、「擬似インサイト複合材料」という新概念を導入し、反応性の高い相間でも局所的平衡を実現する材料設計の新戦略を提案しています。
三上滋実教授の研究室では、スピンホール効果やスピン波動の制御を基盤とし、強誘電性・強磁性を併せ持つ酸化物やスピントロニクス材料の磁気的性質とスピンダイナミクスを、フェロマグネティック共鳴(FMR)や時間分解モード光学効果を用いて精密に解明しています。特に、高磁気アニソトロピーと低ギルバート減衰を両立する新規磁性体(Mn-Ga系、Pt/Co/PtスティッキーやHeusler合金など)の創出とそのメカニズム解明が中心であり、スピンデバイスへの応用に向けた材料設計の基盤を構築しています。
Chida教授の研究室では、高エントロピー合金を用いた新規電気触媒の開発を柱とし、原子レベルで制御された単結晶モデル触媒を真空プロセスを用いて構築しています。特に、Ptを表面に積層した3d遷移金属系高エントロピー合金や酸化スズを基板とする構造を用い、酸素還元反応(ORR)における活性および安定性の向上を追求しています。機械学習を活用した合成条件の最適化や、電子線ドーピングやアーカイブプラズマ法を用いた高精度な界面制御も実施しており、電気触媒の微視的メカニズム解明を目的としています。