東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Daiki Suenaga教授の研究室では、強い相互作用が支配する量子色力学(QCD)の非摂動的性質に注目し、核物質中におけるハドロンの質量・幅の変化を、素因数理論的・場の理論的手法を用いて解明しています。特に、クォーク・グルーオン系の相転移や、カイラル対称性の部分的復元がハドロン性質に与える影響を、線形シグマ模型やパリティ二重模型、スカーミオン模型を用いて系統的に研究しています。また、重味ヒッグス粒子や重いバリオンの構造についても、クォークのスピン・フレーバー対称性を考慮した有効場理論的アプローチを展開しています。
和田部平児教授の研究室では、半導体界面の原子レベルでの構造と物性の関係を、高感度な表面分析技術を用いて解明しています。主にSiおよびSiCを基板とする酸化膜・酸化シリコン界面の成長機構や熱的安定性、界面欠陊の形成挙動を、SREMやXPS、STMを用いて精密に解析しています。特に、酸化シリコンのナノスケール形成・分解挙動や、HfO₂やZrO₂などの高k膜とSiとの界面反応について、真空下での制御的酸化・アニールプロセスの開発を進めています。
Watanabe教授の研究室は、内分泌かく乱物質の分子機構とその生物学的影響を解明することを主眼としています。特に、エストロゲンやアルキルフェノールなどの環境ホルモンが遺伝子発現に与える影響を、マウスモデルを用いたDNAマイクロアレイ解析によって解析しています。また、細菌と淡水動物の共生関係が食物連鎖に与える影響や、ウイルス転写因子の新規サブユニットの同定など、分子生物学的・生態学的アプローチを併用した多角的研究を展開しています。
Tamami Nakano教授の研究室は、視線動態とまばたきの行動的・神経的メカニズムに注目し、発達障がいの特徴や注意の制御メカニズムを解明することを目的としています。特に、自閉症スペクトラム症候群(ASD)における視線パターンの発達的変化や、自発的まばたきが注意の切り替えに果たす役割を、動画視聴下での眼動追跡と脳活動測定を組み合わせて分析しています。また、乳児の予測的学習や注意の内因的制御の神経基盤についても、脳波やfNIRSを用いて研究を進めています。
Kondo教授の研究室は、顕著な体色パターンを示すゼブラフィッシュをモデルとして、発生途中の皮膚に形成されるメラニン細胞、イリドフォア、キサントフォアの三種の色素細胞の相互作用がどのようにパターン形成に寄与するかを解明することを目的としています。特に、反応拡散モデル(Turingモデル)が皮膚パターン形成にどのように関与するかを、細胞の再生や遺伝子欠損モデルを用いて解析しています。また、細胞間の接触様式や細胞骨格を介した輸送機構についても電子顕微鏡的・分子遺伝学的アプローチを併用して研究を進めています。
Noa García教授の研究室は、コンピュータビジョンと機械学習を応用し、芸術作品の自動分析や視覚的・文脈的知識の統合を主眼としています。特に、絵画のスタイルや内容に加え、画家、芸術運動、時代といった芸術的属性間の関係を捉えたコンテキストに強い表現を学習する手法を開発しています。また、視覚言語モデルにおける社会的バイアスの分析や、芸術理解を目的とした質問・回答データセットの構築など、AIと芸術の交差分野の課題に取り組んでいます。
高機能金属有機フレームワーク(MOF)や金属錯体を用いた新規機能性材料の創出を主眼としており、特に電導性を有する金属錯体やスピンフラストレーション、Mott相転移、スピンペイエルズ状態を示す一维性ホスホレート系錯体の設計・特性評価を進めています。電気伝導性と多孔性を併せ持つMOFの開発や、リチウムイオン電池用電極材料としての応用可能性にも注力しています。
Takeru Kondo教授の研究室は、歯周病の発症メカニズムに着目し、特に初期段階におけるマクロファージや線維芽細胞の役割、および骨吸収を制御する酵素(カテプシンK)の活性を可視化する新規プローブ技術を用いた基盤研究を推進しています。また、生体材料としてのバイオグラスの改良や、インプラントの表面修飾による免疫応答制御による骨形成促進の研究も展開しており、臨床応用に繋がる革新的な治療戦略の開発を目指しています。
本研究室は、肥満・メタボリックシンドロームに伴う動脈硬化や腎機能障害の発症メカニズムを解明し、特にエイコサペンタエン酸(EPA)やトキシジン誘導タンパク質(TXNIP)といった栄養素・分子標的の作用機序に注目しています。また、糖尿病に伴う神経炎症や筋肉の恒常性維持、NASHの進行予防に関連する天然フラノイド(タキシフォリン)の効果についても、細胞・動物モデルを用いて分子レベルでのメカニズム解明を進めています。主な研究は、代謝性疾患に伴う臓器障害の予防と、その治療標的にする新規バイオマーカーや標的分子の同定に向けた基盤研究です。
Katahira教授の研究室では、行動実験から得られるデータを統計的・計算的手法を用いて解析し、人間や動物の意思決定行動の背後にある認知的・神経的メカニズムを解明しています。特に強化学習モデルや線形回帰モデルを用いた行動データの定量的分析を通じて、報酬予測誤差や選択履歴の影響、学習率の非対称性といった行動の内面的要因を解明しています。また、ベイズ推論の高速化手法(変分ベイズ)を応用し、複雑な確率モデルの構造特定にも貢献しています。
Kondo教授の研究室では、陸上生態系の炭素収支と炭素循環のメカニズムを、観測データとモデルを統合した「トップダウン」と「ボトムアップ」の両手法を用いて解明しています。特に、気象観測データや衛星データを活用した大気中CO₂濃度からの炭素フラックス推定や、生態系の回復・植生回復が炭素吸収に与える影響を定量的に評価しています。近年では、GOSATなどの人工衛星データを用いた炭素循環の逆推定技術の精度向上にも貢献しています。
長尾正紀教授の研究室は、糖鎖を有する合成高分子(グリコポリマー)の精密設計に注力しており、インフルエンザウイルスのヘマグルタニンに対する特異的結合を制御することで、病原体標的化医薬の開発を目指しています。特に、ポリマーの構造的・動的特性(鎖長、糖密度、分子移動度)が生物認識に与える影響を、制御重合と分光学的手法を用いて解明しています。また、3D細胞培養における自己修復性ゲルやゾロイオン性ポリマーを用いた細胞の凍結保存技術の開発も進めています。
Nguyễn Đăng Khoa教授の研究室は、呼吸器疾患の感染メカニズムと大気汚染の環境影響を、数値流体力学的手法を用いて解明する分野に特化しています。特に、咳による飛沫生成や繊維状粒子の気道内沈着挙動のシミュレーションを通じて、感染リスクの評価や環境汚染物質の植物による浄化効果を定量的に分析しています。研究は、公衆衛生や環境政策に貢献する実用的応用を重視した、人間工学的・生物学的要因を組み込んだ高精度な数倉モデルの構築を進めています。
Kitashima教授の研究室では、レーザー材料工学と合金の微細組織制御を柱に、特にレーザー粉末床積層造形(LPBF)を用いた高機能材料の創出を目的としています。純ニッケルやチタニウム合金を対象に、レーザープロファイルやスキャン戦略の最適化による単結晶構造の無 Seed 実現、微細組織の制御、および高温環境下での機械的・化学的安定性の向上を研究しています。相場図計算(CALPHAD)と相場関数法の統合による微細組織予測技術の開発も進んでいます。
Somamoto教授の研究室は、顕著な進化的保存性を示すCD2ファミリー受容体の系統的多様性を、イワシ目魚類をモデルとして解明しています。特に、ギンブナヤドリやゼブラショウジョウなどの顕微鏡的・分子生物学的手法を用いて、免疫応答に関与するレセプターの機能的多様性を解明しています。また、クイック・カープに発症する「新規潰瘍病」の正確な診断法開発にも貢献し、特異的モノクローナル抗体の作製とその応用を進めています。
UCHIUMI教授の研究室は、膜タンパク質の機能制御とその遺伝子発現機構に焦点を当てており、特に多剤耐性関連タンパク質(MDR1、MRP2)や細胞周期制御に関与するキナーゼ(PLK)の発現調節機構を分子遺伝学的手法を用いて解明しています。また、YB-1 や ERAL1 といった転写・翻訳調節因子の機能とその発生・細胞内局在における役割についても、遺伝子ノックアウトやRNA干渉を用いた解析を進めています。特に、がんや先天性疾患に関連するタンパク質の機能異常とその細胞内メカニズムの解明が中心的な研究テーマです。
モハメド・アブウアララ教授の研究室では、ミリ波帯・マイクロ波帯を活用した高効率な無線エネルギー伝送技術と、IoTデバイスに適したデュアルバンド・アンテナ・レシーバー(レクティナ)の開発を主軸としています。特に、エネルギー収集とデータ通信を併せ持つレシーバーアンテナの設計、メタサーフェスを用いた近接結合型無線パワー伝送の最適化、およびMIMO対応の小型化されたミリ波アンテナの実現が進んでいます。これらの研究は、スマートシティや自律型IoTセンサー網の実現に不可欠な無線給電技術の基盤を築くことを目指しています。
Tani教授の研究室は、ポルフィリン誘導体を基盤とした超分子自己集合系の設計とその機能制御に注力しています。特に、カーボン・ファイバーに類似したナノチューブ構造の形成や、C60やリチウムイオンを効率的に包み込む超分子複合体の構築が特徴です。光吸収・電荷分離・エネルギー移動といった光化学的プロセスの解明を通じて、次世代の有機太陽電池や光触媒の開発に貢献することを目的としています。
Yoshihiro Tsujimoto教授の研究室は、酸化物・チalcogenides・ハロゲン化物を含む複雑な酸化物固溶体や層状酸化物半ペロブスカイトを、高温高圧法やフラックス法を用いて合成・制御することを柱としています。特に、酸素・ハロゲン・硫化物などの多種のアニオンを制御的に組み込んだ新規酸化物材料の設計とその物性解明に注力しており、紫外線応用可能な広帯ギャップ材料や磁性を示す酸化コバルト系酸化フッ化物の創出を進めています。
Takeshi Umazume教授の研究室は、妊娠中の母体および胎児の健康状態を包括的に評価する臨床的研究を展開しています。特に、胎児死亡や胎児異常の予測因子、鉄貯蔵に関する早期マーカーの同定、および妊娠に伴う心機能の変化の解明に注力しています。また、COVID-19下での母体ケアの在り方として、テレメディスンの有効性や患者満足度の向上についても実践的・臨床的アプローチをとっています。