東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Tetsuya Tomita教授の研究室は、炎症性関節疾患、特に rheumatoid arthritis(RA)を標的とした遺伝子治療や分子標的療法の開発を主な研究分野としています。NF-κBやEMMPRINを標的にした遺伝子デコイや薬理学的アプローチにより、関節の炎症と破壊の進行を抑制する新しい治療戦略の確立を目指しています。特に、関節内への直接的遺伝子導入による持続的効果の実現が、臨床応用に向けた重要な研究テーマです。
Ohkubo教授の研究室では、特にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の表面改質に注力しており、熱助剤プラズマ処理(HAP)を用いた接着不能材料の強固な接合技術の開発を主な研究テーマとしています。特に、接着剤を一切使用せずにPTFEとシリコーン系ゴム(PDMSやIIR)を強固に接合する「アドヘシブフリー接着」のメカニズム解明に取り組んでいます。また、酸化ケイ素(SiO₂)添加による接着強度の向上や、ガス種(He・Ar)の影響についても詳細に分析しています。
Suchada Chanprateep Napathorn教授の研究室は、バイオマテリアルの持続可能なリサイクルと資源効率の向上を目的として、ジャガイモやトウモロコシ、ジャガイモ由来の農業副産物を原料とするバイオプラスチック、特にポリヒドロキシアルカノエート(PHA)やポリヒドロキシブチレート(PHB)の生産・回収技術を開発しています。特に、マイクロ波を用いたセルロース由来原料の効率的糖化や、グリーンソルベントを用いたPHBの非毒性回収プロセスの確立が特徴です。また、バイオコンポジットとしての生分解性フィルムの開発や、組織工学応用を視野に入れた高機能性バイオマテリアルの創出にも取り組んでいます。
Wing教授の研究室は、自己免疫疾患や慢性炎症の発症メカニズムを解明するため、特に制御性T細胞(Treg)とその亜群、特にTfh様の機能を示すTfh抑制性T細胞(Tfr)の分化・機能・制御機構に焦点を当てた研究を推進しています。特に、腫瘍巣や発生巣、リンパ節におけるTregとTfrの局在的制御、およびその転写因子(Foxp3、BCL-6)と受容体(CXCR5、CD25)のダイナミクスを解明しています。この研究は、自己免疫疾患やワクチン効果の制御に応用可能な免疫調節の新規戦略を提供することを目的としています。
カウシューヴ・サニャル教授の研究室は、病原性酵母であるカンジダ・アラビカスやクロウチコッカス属の酵母をモデル生物として、染色体分離を制御するキネトコアの分子機構とその進化を解明することを主眼としています。特に、CENP-A(Cse4p)を含むキネトコアタンパク質がどのように特定のDNA配列に結合し、中心体領域を形成するかを染色体免疫沈降(ChIP)を用いて解析しています。また、RNAi機能の有無にかかわらず、クロウチコッカス属の中心体領域の進化的多様性や、交配様式の変化と中心体の進化の関連についても探求しています。
Shinohara教授の研究室は、アルツハイマー病の発症メカニズムと老化にかかわる遺伝的要因の解明を主眼としています。特にアポリポ蛋白E(APOE)の遺伝子多型、特にAPOEε2とAPOEε4の神経保護的・有害的役割のメカニズムを、神経変性、アミロイド・プチン蓄積、脳内ホメオスタシスの観点から解明しています。また、LDLレセプタースーパーファミリーのLRP1が脳内アミロイド代謝や脳の恒常性維持に果たす役割についても、臨床的・実験的アプローチを統合して研究を進めています。
Wenrui Zhang教授の研究室は、酸化物イオン導電体の新規材料開発に注力しており、特にデュオン=ジャコブソン相を用いた高速酸素イオン伝導体の発見で世界的に注目されています。主な研究方向性は、酸化物イオン導電性を示す層状酸化物の構造制御と、その電気的・物性特性の解明です。また、燃料電池や酸素分離膜への応用を見据えた新素材の創出を進めています。
Ohno教授の研究室は、半導体材料のナノ構造と界面特性に注目し、AlGaN/GaNヘテロエpitaxial構造における高電界耐性の向上や、ZnOやZnSeナノワイヤーの発光特性、さらにはDNA合成阻害剤の作用機構解明など、物性・材料科学と生命科学の境界領域を探索しています。特に、電子顕微鏡と光分光法を融合したin situ計測技術の開発により、微小領域における構造・光学的性質の相関を解明しています。
Sato教授の研究室では、DNAナノ構造を用いた液体-液体相分離を制御する新規なマクロ分子システムの構築をめざしています。特に、配列設計によるDNAドロップレットの形成・融合・形状制御や、その物理的性質の精密な調整を実現しています。さらに、脂質バイレイヤー上でのDNAオリガミの環境依存自己集合や、分子ロボットの開発にも展開しており、人工細胞やバイオミメティックデバイスの基盤技術の確立を目指しています。
Yusuke Sekiguchi教授の研究室では、脳卒中後の運動機能回復をめざし、歩行の運動制御や筋活動のメカニズムを三次元運動分析を用いて解明しています。特に、不整地歩行における適応性や関節モーメントの連合制御、歩行速度の低下要因の側帯差の解明を柱としています。また、装具(AFO)の適応や神経ブロックの循環系影響についても臨床的応用を視野に入れた研究が進められています。
高感度な生体イメージング技術を駆使し、がんの転移メカニズムや腫瘍マーカーの動的挙動をナノスケールで解明する研究を推進しています。特に、量子ドットを用いた超高精度な膜動態観察や、蛍光ナノ粒子を用いた定量的免疫染色技術の開発が特徴です。がん診断の精度向上と、HER2陰性がんを標的にした新規バイオマーカーの同定を目指したトランスレーショナル研究も展開しています。
Saikat Das教授の研究室は、ポーラス有機材料、特に金属-有機フレームワーク(MOFs)と共價結合有機フレームワーク(COFs)を核とした新規材料の設計・合成に注力しています。特に、結晶性・非晶質なポーラス有機材料の構造制御とその応用、特にガス分離・吸着・触媒反応における性能向上を追求しています。また、環境に配慮した合成法や、安価な前駆体を用いたキラル性の制御といった持続可能性に配慮したアプローチも重視しています。
カロル・バールトシエヴィッチ教授の研究室では、ガーネット系酸化物半導体を基盤とした新規発光材料の設計・合成と、その応用技術の開発を主な研究テーマとしています。特に、イットリア系やランタニドドープガーネット結晶における不等価不準位子の導入がもたらす構造的・光学的影響を精密に制御し、高効率な光変換・閃光特性を持つ新素材の創出を目指しています。また、溶融法を用いた高品質単結晶の成長技術開発も進めており、LEDやレーザー駆動白色光源、放射線検出器への応用が期待されています。
Gimyeong Seong教授の研究室では、酸化セリウム(CeO₂)をはじめとする金属酸化物ナノ材料の創製と応用に注力しています。特に、超臨界定域を活用した非平衡反応法による高不純物固溶体ナノ粒子の合成や、結晶面制御、金属ドーピングによる酸素バリアブル特性の制御が主な研究テーマです。これらの材料は、低品位バーミンの改質、CO酸化、CO₂捕集、光触媒反応など、環境・エネルギー分野の応用に向けた高性能触媒としての可能性を追求しています。
Noriyuki Ouchi教授の研究室では、肥満と血管疾患の関連を解明するため、脂肪細胞から産生されるホルモン・アディポネクチンの血管保護作用に注目しています。特に、アディポネクチンが内皮細胞の炎症応答やマクロファージの発泡様細胞化を抑制するメカニズムを、cAMP-PKAとNF-κB経路のクロスティングを通じて解明しています。また、アディポネクチンが血管新生を促進するシグナル伝達経路(AMPK/Akt/eNOS)に与える影響について、in vitroおよびin vivoでの実験的アプローチを用いて研究を進めています。
井上祐史教授の研究室では、固体酸化物型燃料電池技術を応用した高容量・高効率な金属空気電池の開発を主眼としています。特に鉄・マグネシウム・シリコンを用いた酸化物イオン伝導型電池において、酸素ショートカットメカニズムや水素・水をメディエーターとする反応系の工夫により、長寿命で安定した充放電特性の実現を目指しています。室温から高温域(1073 K)での動作を想定した全固体型電池の開発も進めており、次世代バッテリーテクノロジーの実現に貢献しています。
Kazunari Katayama教授の研究室では、核融合発電におけるトライチウムの生成・制御・隔離を柱とした先端的で実用志向の高い研究が進められています。特に、高温ガス冷却炉を用いたトライチウム生産や、酸化アルミニウムやジルコニウムを用いたトライチウム遮蔽技術の開発が中心です。また、炭素材料やタングステン被覆層におけるトライチウムの保持・放出挙動の解明を通じて、長期運転に耐える核融合炉の安全性と信頼性の確保を目指しています。
Toshifumi Fujiwara教授の研究室は、がんの治療抵抗性や骨代謝疾患の細胞・分子機構を解明するため、がん由来エクストラセルラー・バキュールス(EVs)や成長因子受容体のシグナル伝達、および骨芽細胞の機能調節に関与するタンパク質の働きを、細胞生物学的・分子生物学的アプローチで研究しています。特に口腔がんにおけるEGFRシグナルの異常や、オステオクロルストの骨吸収機能制御機構に注目し、治療標的の解明と新規治療戦略の開発を目指しています。また、幹細胞関連因子の機能や、がん微小環境におけるエクソームの役割についても探求しています。
大垣幹貴教授の研究室は、酸化物半導体を用いた高効率な熱電材料の開発を主眼としています。特に亜鉛酸化物にアルミニウムをドーピングすることで、高い電気伝導度と良好なゼーベック係数を両立した新規酸化物材料の創出に成功しており、1000°CでZT=0.30の優れた熱電特性を達成しています。また、ナノ粒子の安定分散と担持技術の開発にも取り組んでおり、金属ナノ粒子を高機能ポリマーで保護・固定する手法を確立しています。
当研究室は、肝臓や膵臓をはじめとする臓器の発生・再生機構を解明するため、希少な幹細胞をFlow Cytometryやクローン培養を用いてProspectiveな分離・同定を進めています。特に、肝幹細胞や膵幹細胞の表面マーカーの同定と、その分化・自己複製の制御メカニズムを成長因子や extracellular matrix の観点から解析しています。また、Embryonic Stem Cellsにおける多能性維持機構に関しても、転写因子とシグナル伝達のクロストークを解明しています。