東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Weiwei Zhou教授の研究室は、炭素ナノ材料、特にシングルウォール・カーボンナノチューブ(SWNTs)のエピタクシャル成長とそのナノスケール制御を核として、高品質で高密度なSWNTアレイの創出を目的としています。特に、銅を触媒として用いる新規なCVD法や、水を用いた金属性ナノチューブの選択的除去技術により、半導体的性質を有するSWNTアレイの高効率合成を実現しています。また、ナノ粒子の形状制御や複合セラミックスの高導電化・高強度化にも取り組んでおり、次世代エレクトロニクスやEMIシールド材料の開発に貢献しています。
鈴木泰彦教授の研究室は、結核菌や環境微生物を対象とした分子生物学的・遺伝学的解析を柱としています。特に、抗結核薬(カナマイシン、ピラジナミド)耐性の分子機構や、微生物におけるリボソームRNA遺伝子の構造・機能、および環境汚染物質の微生物的還元機構の解明を進めています。これらの研究を通じて、感染症の診断法の開発や、バイオレメディエーションの応用に繋がる基盤技術の確立を目指しています。
Eguchi教授の研究室では、特にウイルス性肝炎を背景とする肝細胞癌(HCC)の術後再発メカニズムに注目し、ウイルス型に応じた個別化された治療戦略の確立を目指しています。長期間にわたる臨床的フォローアップを基盤に、ウイルス性肝炎がHCC再発に与える独立した影響を解明しており、特にB型・C型肝炎ウイルスの役割を詳細に解析しています。これにより、再発予防のための個別化医療の実現に貢献することを目的としています。
郭海新教授の研究室では、バイオマスを効率的に利用するための新規触媒開発とプロセス技術の確立を主眼としています。特に、セルロースを原料とするスーパーパラマグネティックな固体酸触媒の開発や、イオン液体を用いたバイオエタノール誘導体(5-EMF)の高効率合成に注力しています。また、リン酸塩の効果的除去を目的としたランタン系酸化物触媒の開発や、デキストリンやヘミセルロースを効率的に分解するためのデリグニフィケーション技術の開発も進めています。
中島慎一郎教授の研究室は、てんかんやうつ病、統合失調症を代表とする精神疾患の神経生理学的メカニズムを、非侵襲的脳刺激法(TMS)と脳波計測(EEG)を組み合わせた先進的アプローチで解明しています。特に、皮膚の興奮性・抑制性のバランス(E/Iバランス)と神経可塑性の観点から、精神疾患の病態を神経回路レベルで解明することを目的としています。また、認知症の予防に寄与する脳予備能(brain reserve)のメカニズムについても教育歴の影響を検証しており、神経科学と臨床医学の融合的研究を推進しています。
Rumi Ueha教授の研究室では、加齢に伴う嗅覚機能低下の細胞・分子機構に注目し、嗅感覚神経細胞の再生メカニズムや、神経栄養因子・炎症関連因子の発現変化を解明しています。特に、老化に伴う嗅上皮の構造的・機能的変化と、それに関連する幹細胞系の機能低下を、マウスモデルを用いて詳細に解析しています。また、SARS-CoV-2感染リスクを考慮した嚥下療法の安全性や、嚥下障害を有する患者に対する治療戦略の最適化についても、臨床的・実験的アプローチを併用して研究を進めています。
Mori教授の研究室は、自然災害に伴う津波や高潮の発生メカニズム、波浪環境の変化、および流体計測技術の高度化を柱とする。特に、2011年東日本大震災における津波の詳細な現場調査データの収集と解析を通じて、津波の予測・防災に貢献している。また、波浪の非ガウス的性質や気候変動が波浪環境に与える影響についても、数値モデルと現場データの統合的分析を進めている。
Osada教授の研究室では、2次元酸化物ナノスケール材料の創製と応用に注力しています。特に、酸化チタンやタンタル酸ストラトナイトをはじめとする層状酸化物から得られるナノスケール材料を用い、高誘電率・高耐久性のナノデバイス材料の開発を進めています。磁性・スピン・光機能を統合した次世代エレクトロニクス材料の創出が、研究の核となっています。
石田武志教授の研究室では、有機半導体およびカーボンナノテクノロジーを応用した次世代エレクトロニクスデバイスの開発を主眼としています。特に、単結晶有機半導体を用いた高効率な発光トランジスタや、インクジェット印刷による高品質な単層カーボンナノチューブフィルムの低コスト製造に注力しています。これらの研究は、透明で柔軟な電子デバイスや、電流駆動型有機レーザーの実現に向けた基盤を提供しています。
田中史彦教授の研究室では、食品の熱処理や保存特性に影響を与える物性の理解を深めるため、特に食品の誘電率や熱的性質の温度・周波数依存性を精密に測定・分析しています。特にエビやさつまいもを対象に、凍結・加熱処理が食品の物理的性質や酵素活性に与える影響を、科学的根拠に基づいて解明しています。この研究は、食品の加工プロセス最適化や品質維持に貢献する、実用的で応用性の高いものです。
小林正樹教授の研究室では、微生物における栄養素の輸送機構とその調節機構、特に窒素代謝に関与するABCトランスポーターの構造・機能解明を主な研究テーマとしています。特にシアンバクテリアにおける硝酸・亜硝酸輸送系の制御機構や、Posttranslational調節の分子機構を解析しており、PⅡタンパク質やNrtCのC末端ドメインの役割を解明しています。また、臨床薬理学的視点からも、抗がん薬と胃酸分泌抑制薬の相互作用や、妊娠・授乳期における薬物移行に関する研究も展開しています。
Kota Kodama教授の研究室は、情報通信技術の進展を背景に、特に若年層を対象としたモバイルヘルス(mHealth)の導入促進に向けた行動意思決定要因の解明を主眼としています。また、建設業界における作業者の健康リスクと生産性のバランスを高めるためのワークロードリスク評価手法の開発や、心理的要因と身体的指標の関連性の解明も行っています。特に、ウェアラブルデバイスを活用した実態測定と行動データの統合的分析が特徴です。
Max Hirschberger教授の研究室は、格子構造が非中心対称でない系においてもスピンキュリー状態やスカイミオン格子を実現する新規磁性体の探索を進めています。特に、ランタノイド系金属化合物を用いたスピン揺らぎやトポロジカルなスピン配置の制御に注力しており、磁気的相転移やスピン励起のトポロジカルな性質を熱電的・熱伝導的測定で解明しています。また、スカイミオン格子に伴う巨大なトップオールド効果や熱ホール効果の発現機構を、物質設計と理論的モデルの両面から解明しています。
Haruhiko Miyata教授の研究室では、精子の運動機能と受精能に不可欠なカルシウム依存性ホスファターゼ「スプライム特異的カルシニューリン」や、ミトコンドリア由来のマコロイドタンパク質「SPATA33」、ミトコンドリア関連のキネシン「KIF9」の機能解明を進めています。特に、精子の鞭毛運動の制御機構や、受精に必要な膜融合反応の分子機構に焦点を当て、不妊の原因解明と非定型的男性避妊薬の開発を目的としています。遺伝子ノックアウトマウスを用いた機能解析と、タンパク質間相互作用のスクリーニングが研究の柱です。
本研究室は、代謝のダイナミクスと細胞の恒常性、特に糖新生と好糖解糖系の制御が細胞の増殖・生存に与える影響を、マウス胚性線維芽細胞や胚性幹細胞をモデルとして解明しています。特に、糖分解酵素(PGMやGPI)の活性上昇が細胞の不死化と酸化的ストレスへの耐性を促進することを発見し、がん化や加齢関連疾患のメカニズム解明に貢献しています。また、代謝プロファイルの変化が寿命延長やストレス耐性に与える影響を、メタボロミクス的手法を用いて解析しています。
Takeda教授の研究室では、哺乳類細胞におけるDNA修復機構、特に塩基除去修復(BER)の分子メカニズムを解明しています。特に、XRCC1というシルクレースタンプタンパク質がPARP1の過剰な活性化を制御し、修復過程でのタンパク質の「トラップ」を防ぐ役割を明らかにしています。この研究は、がん治療におけるPARP阻害剤の効果メカニズムや遺伝性疾患の病態解明にも寄与しています。
松林信行教授の研究室は、分子間力と構造の関係を解明するため、統計力学的アプローチと分子動力学シミュレーションを融合した理論・計算化学を展開しています。特に、水の水素結合の温度・密度依存性や、溶媒化の熱力学的性質をエネルギー空間における分布関数の観点から解析する独創的な「エネルギー表現」手法の構築が特徴です。これにより、溶媒の構造変化や溶質の柔軟性に伴う溶媒 shell のエネルギー的性質を高精度に評価することが可能になっています。
Wan-Ting Chiu教授の研究室は、電気化学的センシングとエネルギー変換材料の開発を柱としています。特に非酵素的グルコースセンサーに用いられる金属および酸化物系ナノ材料の設計・特性評価を進めるとともに、熱電材料や形状記憶合金を含む機能性金属材料のプロセシングと物性制御にも注力しています。スパッタリングや超臨界CO₂を用いたナノコーティング技術を応用した生体適合性・導電性デバイスの開発も特色です。
教授の研究室は、社会的ジレンマや感染症の拡散メカニズムを、進化ゲーム理論と平均場近似を組み合わせたフレームワークで解明しています。特に、予防接種の意思決定における自己評価(懐具合)と模倣行動の共存が集団的行動に与える影響を、数学的モデルで分析しています。また、ウイルスの変異や資源の過剰利用といった社会的・生物学的ジレンマの共通構造にも注目し、長期的持続可能性の実現に向けた戦略的知見を提供しています。
Kunio Kaiho教授の研究室は、地球の過去の環境変動と生物絶滅イベントのメカニズムを、主に微化石(foraminifera)と同位体比(炭素・硫黄・ストロンチウム)を用いて解明しています。特にペルム期末の大絶滅や白亜紀・古第三紀境界の特異な環境変動に注目し、小惑星衝突や巨大火山活動が地球システムに与えた影響を高解像度の地層記録から解明しています。近年では、高分子炭化水素(コロネン)と水銀の同時増加を用いた火山活動の精密な追跡も進めています。