東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Seitaro Nomura教授の研究室は、心血管疾患の発症メカニズムを単細胞レベルのゲノム解析によって解明することを目的としています。特に、心筋細胞のリモデリングやがん微小環境におけるシグナル伝達機構に注目し、単細胞RNAシーケンシングやエピジェネティクス解析を応用して、心不全やがんの進行における細胞内プログラムの転換を解明しています。また、老化関連因子や成長因子の標的療法の開発にも取り組んでいます。
Akinobu Shibata教授の研究室は、マルテンサイト鋼の微細組織と結晶学的特徴に着目し、特に水素脆化や応力誘起相変化に伴う亀裂挙動のメカニズムを、電子バックスクattering回折(EBSD)やFIB-SEM連続切断法、高分解能TEMを用いて解明しています。特に、{011}面に沿った亀裂成長や中核部(midrib)の形成機構、水素が局所的加工硬化を促進するメカニズムの解明が主な研究テーマです。
福浦有教授の研究室は、森林における死木の分解メカニズムとその生態的役割に焦点を当てた研究を展開しています。主に菌類の腐敗タイプ(白腐・褐腐・ソフトロット)が、サプロキシリックな生物群集や炭素循環に与える影響を、実験的・生態学的アプローチで解明しています。特に、菌類の菌糸の意思決定行動や、共生・競争的相互作用が死木の分解速度に与える影響にも注目しています。
Kohei Shitata教授の研究室では、胃がんや食道がんを対象としたがん免疫療法の最前線の研究が進められています。特にPD-1阻害剤を用いた治療戦略や、HER2陽性・陰性胃がんに対する標的療法の効果的応用に注力しており、臨床的有用性の高い治療法の確立を目指しています。また、免疫チェックポイント阻害剤に対する耐性メカニズムの解明や、予後予測因子の同定も重要な研究テーマです。
Naoto Shirahata教授の研究室は、半導体ナノ結晶、特にシリコン量子ドット(Si QDs)に注目し、その合成法、表面修飾、光物性の制御を軸に、持続可能な社会に貢献する次世代光エレクトロニクス材料の開発を進めています。近赤外領域まで発光する量子ドットの開発や、生体イメージングに適した発光プローブの設計、さらに白熱LEDへの応用まで、基礎から応用に至る広範な研究が展開されています。特に、酸化シリコンを介さない直接的なSi-C結合による表面修飾技術の確立は、ナノデバイスの安定性と応用可能性を飛躍的に高めています。
Katherine Kedzierska教授の研究室は、ウイルス感染、特にHIV-1およびインフルエンザウイルス感染における免疫応答の分子メカニズムを解明することを目的としています。特に、マクロファージや樹状細胞をはじめとする骨髄系免疫細胞の役割、T細胞やB細胞の応答、ならびに肺に局在する記憶T細胞(Trm細胞)が感染防御に果たす役割に注目しています。また、ワクチン接種後の免疫記憶形成や、ウイルスの病原性に寄与する宿主因子の解明にも取り組んでいます。
Satoshi Gando教授の研究室は、重症患者における播種性血管内凝固症候群(DIC)の診断・予後予測およびその病態メカニズムの解明を柱としています。特にJAAM DIC診断スコアリングシステムの有用性や、凝固・炎症反応のクロストークが多臓器障害症候群(MODS)に与える影響を臨床的・実験的に解明しています。DICの早期発見と治療介入の可能性を高めるためのスコアリングの日常的活用や、凝固因子(アンチトロンビン、プロテインC、PAI-1)の役割についても前向きな研究を進めています。
Waku Hatta教授の研究室は、早期胃がんの内視鏡的治療を中心に、特に内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)後の予後予測や出血リスクの評価に注力しています。特に、がん特異的生存予後を予測するスコアリングシステムや、リンパ節転移のリスクを評価するeCuraシステムの開発を通じて、治療意思決定の支援をめざしています。また、オプト体断層撮影(OCT)を用いた腫瘍の前治療ステージングの可能性や、神経内分泌腫瘍の転移リスク要因の解明など、診断技術の高度化にも貢献しています。
Mahdieh Safyari教授の研究室は、アルミニウム合金や低炭素マルテンサイト鋼を対象に、水素破壊のメカニズムとその抑制戦略を、ナノスケールの界面・不純物・微細組織と結びつけて解明しています。特に、添加製造や表面処理によって生じる微細構造の制御が水素吸蔵・捕捉に与える影響を、原子レベルの観察とマルチスケールシミュレーションを融合して研究しています。水素の捕捉メカニズムの解明を通じて、高強度アルミ合金や鋼材の耐環境破壊性を向上させる材料設計の基盤を構築しています。
Daisuke Ono教授の研究室では、脳の視交叉上核(SCN)に存在する生物時計の分子機構と神経回路メカニズムを、遺伝子編集や画像計測技術を用いて解明しています。特にGABAのシナプス伝達が神経活動とサーカディアンリズムの調整に果たす役割に注目し、細胞内クロールイオン濃度の変動がGABAの興奮性・抑制性の両面的効果を決定づける仕組みを解明しています。また、生体発光を用いた長期間モニタリング技術により、個々の神経細胞のリズムとネットワーク全体の同期化の関係をリアルタイムで解析しています。
Mengcen Wang教授の研究室は、植物の葉面微生物叢(phyllosphere microbiota)の時系列的ダイナミクスとその病原菌抑制機能に注目し、茶や稲をモデルとして、微生物と植物の相互作用が病害抵抗性に与える影響を解明しています。特に、植物由来代謝物と微生物代謝産物の相互作用、およびバイオコントロール微生物が病原菌の病原性を抑制するメカニズムを分子レベルで解明しています。農業の持続可能性を高めるための微生物ベースの病害管理戦略の開発が、研究の主眼です。
Yūsuke Yokoyama教授の研究室は、地球の気候変動と海面上昇の歴史を、堆積記録やサンゴ段丘、放射性炭素年代測定を用いて解明する分野に従事しています。特に、氷床の崩壊や海面上昇の痕跡を、南極・パプアニューギニアの海底地形やサンゴ段丘から読み取り、過去の温暖化イベントのメカニズムを解明しています。また、超微小サンプルにおける加速器半導体法(AMS)の高度な測定技術開発も進め、年代測定の精度向上を図っています。
アントニオ・デ・フェリス教授の研究室では、一般相対性理論に基づく重力理論の一般化と、宇宙論的応用を主眼としています。特に、第二階微分方程式で記述されるスカラー場理論(例:ガリレオン理論、ホルンデスキ理論)の安定性と観測的特徴を解明しており、ダークエネルギーのメカニズムやインフレーション期の非ガウスノイズの生成を対象としています。また、質量のあるベクトル場や非線形重力理論における不安定性の解析も進めており、理論的整合性と観測可能性の両立を目指した研究が特徴です。
竹脇一郎教授の研究室では、地震動に対する構造物の応答を低減するための最適制振システムの設計に焦点を当てた研究が進められています。特に、ダンパーの最適配置や慣性質量ダンパーの力学的メカニズムの解明に注力しており、長周期地震動に対するベース-isolated高層建築物の応答特性の解明も重要なテーマです。非線形性や不確実性を含む入力に対するロバスト設計を実現するための臨界入力の特定手法の開発も進んでいます。
福田宗一郎教授の研究室は、筋肉幹細胞(筋細胞済生細胞)の自己対応と機能制御の分子機構を解明することを柱としています。特に、筋細胞済生細胞の静止状態(クーリング)の維持、活性化、および筋再生における役割に注目し、Notch経路やCalcr受容体、YAP1/TAZシグナルなど、細胞内シグナル伝達の制御機構をゲノム・スケールで解析しています。また、筋萎縮や筋肥大のメカニズムに関連する幹細胞の応答も解明しており、再生医療や加齢性筋疾患の治療戦略の基盤を築いています。
Run-Zi Wang教授の研究室は、高温環境下での構造材料のクリープ・疲労挙動とその信頼性評価を主軸とした研究を展開しています。特に、GH4169やInconel 718といったニッケル基超合金を対象に、微視的組織変化とマクロ的力学挙動の関係を解明し、寿命予測のための統一的Viscoplasticityモデルや損傷評価手法の構築を進めています。また、実用的な設計指針に結びつけるため、応力・ひずみ履歴に応じた損傷累積評価法や、酸化を含む複合損傷メカニズムの数値予測技術の開発も行っています。
白須教授の研究室では、エポキシ樹脂やカーボンナノチューブ(CNT)をはじめとするナノ材料の分子構造と力学的特性の関係を、分子動力学シミュレーションと実験を融合して解明しています。特に、反応ステイキオメトリリオの違いがエポキシ樹脂の靭性に与える影響や、界面における分子分離と架橋構造の形成が接着性に与える影響を追求しています。また、カーボンナノチューブの欠际や層数が強度に与える影響についても、理論的・実験的アプローチで解明しています。
Murata教授の研究室は、エプスタイン=バーグウイルス(EBV)の潜伏感染とリカバリーの分子メカニズムに焦点を当てており、特にウイルスの即時早期遺伝子BZLF1の発現制御と、リカバリータイプの活性化メカニズムの解明を進めています。また、EBV関連がんの発癌機構や、がん細胞におけるウイルスの持続的生存戦略、さらにはウイルスリカバリを誘導する治療的アプローチ(オンコリティック療法)の可能性についても探求しています。
和田部俊教授の研究室では、有機半導体における分子ドーピングや界面制御技術を応用し、高効率な電荷輸送と熱電特性を実現する新規なナノスケール構造の創出をめざしています。特に、液体界面を用いた分子配列制御(LB・LS法)と高分子半導体の結晶性制御を組み合わせることで、金属的性質に近い電気的特性を有する高純度な膜を創出しています。また、超短パulsesレーザーの発展や有機トランジスタの低雑音特性の解明にも貢献しており、次世代の有機エレクトロニクスの基盤技術開発を推進しています。
阿部一朗教授の研究室では、植物のミトコンドリアの形態形成と動態に注目し、分裂・融合の分子機構や、遺伝子発現のダイナミクスが細胞のエネルギー代謝に与える影響を解明しています。特に、動物や酵母とは異なり、植物に特有のミトコンドリア分裂機構の解明が主な研究テーマであり、DRP3A/BやADL2bといったドリル様タンパク質の機能を解析しています。また、ミトコンドリアゲノムの遺伝子編集技術「mitoTALENs」の開発を通じて、植物ミトコンドリアの遺伝子改変の可能性を広げています。