東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Kitajima教授の研究室は、素粒子物理学と宇宙論の交差点に位置し、特にアクシオンやダークフォトンを含む新しいニュートリノ的暗黒物質の生成メカニズムを、数値格子シミュレーションを用いて精密に解明しています。特に、アクシオンの非摂動的ダイナミクスがダークフォトンにエネルギーを効率的に転送する「タキオン的不安定性」のメカニズムや、宇宙初期におけるドメインウォール崩壊から発生する重力波の生成を理論的に解明しています。また、Pulsar Timing Arrayのナノヘルツ帯重力波揺らぎやCMBの偏光回転といった最新観測結果との整合性を追求しており、実験的検証可能性を重視した理論的アプローチを展開しています。
Chul-Moon Yoo教授の研究室では、一般相対性理論と宇宙論の分野において、初期宇宙における原始ブラックホールの形成メカニズムや、非ガウスノイズがその生成に与える影響を、ピーク理論を用いて精密に解析しています。また、ブラックホールが周期的境界条件を満たす格子構造をとる宇宙モデルの時間発展を数値的にシミュレートし、局所的な不均一性が宇宙の全体的膨張に与える影響を解明しています。さらに、エリスワームホールの重力レンズ効果によるスペクトルmodulationを用いた探査法の可能性や、LTB型非一様宇宙モデルにおける赤方偏移の時間変化(赤方偏移ドリフト)の特徴についても理論的・数値的アプローチを展開しています。
佐藤一秀教授の研究室では、近赤外光を用いた画像診断と治療を統合した画期的ながん治療法「NIR光免疫療法(NIR-PIT)」の開発に取り組んでいます。抗体と光感光剤を結合させたコンjugateを用い、がん細胞に特異的に集積させ、近赤外光照射で局所的な細胞死を誘発する仕組みを解明しています。特に、細胞表面の物理的性質の変化や免疫抑制T細胞(Treg)の選択的破壊といった、がん微小環境の制御メカニズムの解明にも貢献しています。
中村孝義教授の研究室は、分子集合体の構造・機能制御を核として、分子回転、磁気・電気的性質の統合、およびナノスケールの機能性膜の創出を主な研究テーマとしています。特に、カウントカチオンとクマールエーテルの超分子相互作用を活用した分子回転子の設計や、金属錯体を用いた導電性LB膜の開発が進んでいます。また、超分子構造と物性の相関を解明することで、次世代のスマートマテリアルの創出を目指しています。
Terao教授の研究室では、遷移金属触媒を用いた新しいC–C結合形成反応の開発に注力しており、特にニッケルや銅触媒を用いたアルキル-アルキルクロスカップリング反応の効率化に貢献しています。Grignard試薬やアルキルハライド、スルホネートを用いた反応系において、リン配位子を不使用で高収率で反応を達成する新規触媒系の開発が進んでいます。また、1,3-ブタジエンやテトラエン系添加剤の効果を解明し、反応機構の理解を深めるとともに、π-コンjugatedポリマーの電荷移動性向上のための新規分子設計も展開しています。
Xuan Song教授の研究室は、自然災害と人的行動の予測を柱とした大規模なデータ駆動型研究を推進しています。特に、GPSデータや画像解析を活用した災害時の人々の移動行動の特定・予測、ならびに鉄鋼素材の欠陊検出における深層学習応用に注力しています。都市スケールの交通行動予測や災害被害の予測的マッピングの実現を目指しており、社会的インフラの強化に貢献する研究を展開しています。
Alok Sharma教授の研究室は、ゲノムデータや脳波信号を含む高次元で複雑なオミックスデータの解析に、深層学習とコンvolutionニューラルネットワークを応用した新規解析手法の開発を主眼としています。特に、非画像データを画像に変換する「DeepInsight」のようなアプローチにより、遺伝子のクラスターや脳波パターンの微細な差を効果的に抽出し、疾患のメカニズム解明や脳・コンピュータインターフェースの高精度分類を実現しています。臨床応用に向けたリアルタイムかつ高精度な予測モデル構築が、研究の核となっています。
Yagi教授の研究室は、肝再生および肝移植後の長期的成績を高めるため、特に門脈血流動態や移植後における血管新生・成長因子の役割に注目した研究を推進しています。特に、成人および小児への生体供肝移植における移植肝の機能予後や、門脈圧が再生に与える影響を、臨床的・生理学的アプローチで解明しています。また、ドナー年齢や移植肝体積比(GRWR)が予後要因として果たす役割についても、精密な解析を実施しています。
山口陽平教授の研究室は、都市部の建物集積のエネルギー効率向上とカーボンニュートラル化を実現するため、GIS統合型都市建物エネルギーモデルやBIPV(ビルダーメンテーション型太陽光発電)の潜在的発電能力を高精度に評価する手法を開発しています。特に、時間的・空間的分解能の高い建物エネルギー需要と脱炭素化可能性の定量的分析を柱とし、都市スケールでの温暖化対策とヒートアイランド現象の緩和に貢献するモデルを構築しています。また、住民の行動行動を定式化する確率的イベントモデルを用いた、家庭部門のエネルギー需要予測の高度化も進めています。
Shin Sugiyama教授の研究室は、主に氷河の動態とその環境要因の関係を、地上観測と人工衛星データを統合して解明しています。特に、氷河の表面流速や融解、湖面変化、底面水圧の時間的変動に注目し、氷河の後退や融解メカニズムを高分解能で解明しています。研究はアルプスやヒマラヤ、グリーンランド、パタゴニアの氷河を対象とし、氷・水・地盤の相互作用を詳細に分析しています。
Sameh Eltaybani教授の研究室は、特に集中治療・長期ケア・ palliative care分野における看護の質と患者安全を軸に、人的・組織的要因が看護誤りやケアの質に与える影響を解明しています。夜間や深夜の看護体制の見直し、看護師のバーンアウト対策、健康リテラシーに配慮した個別化された看護介入の開発が主な研究テーマです。また、教育現場におけるeラーニングの導入や、文化的・宗教的背景を踏まえた終末期ケアの在り方の改善にも注力しています。
Seiya Yamayoshi教授の研究室は、ウイルスの病原性や感染メカニズムを解明することを目的としており、特にエントロウイルスやインフルエンザウイルス、SARS-CoV-2などのRNAウイルスの細胞内での複製機構や受容体利用メカニズムを分子生物学的手法を用いて解析しています。特に、SCARB2やPSGL1といったウイルス受容体の機能と感染感受性の関係、ウイルス遺伝子のスプライシングによる新規タンパク質の発現など、ウイルスと宿主の相互作用の解明に注力しています。また、臨床的応用にもつながる迅速診断法の感度比較や、新興感染症ウイルスの病原性機構の解明も重要な研究テーマです。
Akinori Hata教授の研究室は、低線量・高精細な画像診断技術の開発と、その臨床応用に注力しています。特に、深層学習を用いた画像ノイズ低減技術と反復再構成法の統合による画像品質向上が、間質性肺炎や間質肺異常(ILA)の早期発見・精度診断に貢献しています。動的なX線イメージングやLung-RADSへの応用も視野に入れ、画像診断の質的向上と患者の予後予測に貢献する研究を推進しています。
Kodama教授の研究室では、全固体リチウムイオン二次電池の高効率化を目的として、X線コンピュータ断層撮影(CT)と深層学習を融合した三次元微細構造解析技術を開発しています。特に、高吸収係数材料を有する電極や固体電解質の高分解能・高コントラストな非破壊観察を実現し、圧力下における粒子挙動や界面挙動の解明を進めています。また、電池の高性能化に不可欠な電極構造の最適化やリチウムデンドリットの抑制機構の解明にも取り組んでいます。
Hiroshi Abe教授の研究室は、主に核酸化学とバイオセンシングを基盤とし、特異的かつ高感度な核酸検出技術の開発を進めています。特に、蛍光プローブやオリゴヌクレオチドの自己ラベリング反応、リボソームによる環状RNAの翻訳効率化といった、分子認識と反応性の制御を核とした新規プローブ技術の開発が特徴です。また、反応誘導型蛍光プローブやFRETを応用した低背景信号検出法の開発を通じて、生体内でのリアルタイム核酸イメージングの実現を目指しています。
Yoko Ozawa教授の研究室では、視細胞や網膜色素上皮細胞の酸化的損傷とその防御機構に注目し、特にルテインをはじめとする栄養補助食品が網膜の酸化ストレスに対して果たす分子的保護機構を解明しています。特に、視細胞の感光物質であるロドプシンの維持や、炎症シグナルの制御に関与するSOCS3の役割、糖尿病性網膜症における神経変性のメカニズムについて、遺伝子ノックアウトモデルや電気視細胞図(ERG)を用いた機能的解析を進めています。網膜の神経保護と予防的アプローチの基盤を、分子・細胞・機能レベルで統合的に解明することを目指しています。
Karim I. Abdrabo教授の研究室は、都市の洪水リスクと都市の持続可能性を柱とした都市工学・都市計画分野の研究を展開しています。特に、気候変動や都市化に伴う洪水リスクの増大に対応するため、都市の脆弱性評価、リスクマップ作成、空間計画との統合的アプローチを重視しています。GISを活用した都市密度化の可能性評価や、都市計画と洪水リスク管理の統合手法の開発も重要な研究テーマです。
Kohju Ikago教授の研究室では、地震動に対する構造物の耐久性を高めるための新規制振動制御デバイスの開発に注力しています。特に、ボールスクリュー機構を用いた「チューブド・ビジコス・マスダンパー(TVMD)」の理論的・実験的検証が進んでおり、低周期構造における変位応答の抑制に優れた性能を示します。また、周波数に依存しない線形減衰(RILD)の効果や、エネルギー入力の観点からの最適設計手法の確立にも取り組んでいます。
劉輝新教授の研究室は、地球の熱層と電離圏の相互作用を主軸に、人工衛星データを用いて大気密度、風、電子密度の全球的分布とその変動を解明しています。特にCHAMP衛星の高精度加速度計データを活用し、低緯度域における熱層質量密度の異常分布や、磁気ストーム時の急激な密度上昇、および太陽活動に伴う風の変化を詳細に分析しています。研究は、地球上層大気のダイナミクスと電離圏の物理的メカニズムの理解を深める上で、世界的にも重要な貢献をしています。
Zhe Wang教授の研究室は、大気質と気候変動の両者に影響を与える微小粒子状物質(PM2.5)や光化学ス smog の主要成分である一次および二次汚染物質の挙動を、観測と化学輸送モデルを統合して解明しています。特に、有機炭素(OC)、黒炭(BC)、窒素酸化物(NOx)、アンモニア(NH₃)の時空間分布と反応性に注目し、都市部における大気汚染の原因とその制御効果を評価しています。近年の研究では、垂直分布の観測や、砂漠ダストと anthropogenic 汚染物質の異相反応の影響についても詳細に分析しています。