東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
中村大輔教授の研究室では、流体力学と機械学習の融合を柱とした先端的研究を推進しています。主に乱流や三次元複雑な流れの低次元モデル化に注力し、深層学習を用いた流動状態推定や、直接時分解シミュレーション(DNS)データを活用した次元削減手法の開発を進めています。特に、畳み込みニューラルネットワークとLSTMを組み合わせた機械学習ベースの低次元モデル(ML-ROM)の構築が中心であり、流体工学分野における知的予測・制御の基盤を構築することを目的としています。
Moju Zhao教授の研究室では、変形可能で多自由度を有する空中ロボットの開発に注力しています。特に、二重ローターを内蔵した多リンク構造を持つDRAGON型ロボットを用いて、空中での自己変形と全身を用いた空中操作(aerial manipulation)を実現する技術を研究しています。飛行制御、グリップ形状の最適化、およびローターのベクトル制御を統合した新規な制御アーキテクチャの構築が主な研究テーマです。
北森岳彦教授の研究室は、微小な流路を用いた液体の制御と分析技術を基盤とし、医療診断や環境モニタリングに応用可能な高感度・高効率なマイクロフルイディクスチップ技術の開発を進めています。特に、複数サンプルの同時分析が可能なマルチチャネル型マイクロチップや、酵素ラベルを用いた高感度バイオセンシング技術の構築が特徴です。また、ナノスケールの物性や反応挙動を解明するための拡張ナノスケール研究にも進出しています。
Zehuan Hu教授の研究室は、電力需要・発電予測の高精度化と再生可能エネルギー統合型スマートビルの最適運用を柱としています。大規模言語モデルを活用した時系列予測フレームワークの構築や、強化学習を用いた分散型エネルギーシステムの最適スケジューリングに関する革新的な研究を進めています。特に、プロンプト設計を不要とする多様な特徴抽出機構の開発や、エネルギー格差の視点を統合した需要側応答の定量的評価にも注力しています。
Yongjie Zhang教授の研究室では、低炭素鋼の微細組織制御とナノサイズ合金カーバイドの析出挙動に注目し、特に相界面析出による強化機構の解明を進めています。主にバナジウム、ニオブ、チタンなどの微合金化元素が形成するナノカーバイドの析出挙動とその力学的特性への寄与を、三次元原子プローブを用いた高分解能分析を通じて解明しています。また、熱処理条件や化学成分の最適化による鋼の高強度化・高延性化を目的とした材料設計にも取り組んでいます。
Pradeep Khatri教授の研究室は、大気中のエアロゾルと雲の相互作用が気候変動に与える影響を、地上観測(SKYNET, AERONET)と人工衛星データ(CloudSat, CALIPSO)を統合して解明しています。特に、エアロゾルの光学特性(単一散乱アルベド、粒子径分布)と雲微物理の関係、ならびに都市・砂漠・工業地域など異なる大気環境下でのエアロゾルの放射冷却効果や気候影響を、長期間にわたる観測データを用いて定量的に分析しています。COVID-19ロックダウン期のエアロゾル減少が気候に与えた影響の評価も重要な研究テーマです。
Hashida教授の研究室では、次世代無線通信システム、特にIRS(インテリジェントリフレクティングサーフェス)を活用した高度な無線伝送技術の研究が進められています。特に、空中ユーザーを対象とした通信カバレッジ拡張や、多数のIRS要素に起因するチャネル推定のオーバーヘッド低減技術、さらには動的な環境変化に適応する最適なIRS配置設計についての研究が特徴です。これらの研究は、6G通信の実現に不可欠な高効率・高信頼性な無線環境の構築を目的としています。
Motoi Kikusato教授の研究室は、家禽(とくに broiler チキン)の健康と生産性を向上させるため、植物由来の生理活性物質(フィトバイオティクス、オレウロペイン、トレハロースなど)の機能とその分子メカニズムを解明することを主眼としています。特に、熱ストレス下における酸化的な損傷やミトコンドリア機能の変化に注目し、avUCP や PGC-1α といった関連遺伝子の発現制御を解明しています。また、腸管バリア機能や炎症反応、エネルギー代謝の調節機構についても、栄養的介入の可能性を探っています。
岸土敦史教授の研究室では、光応答性分子や液晶を用いた機能性材料の設計を柱とし、特に光刺激によって分子配向や相転移を制御する新規なプロセス技術の開発に注力しています。反射モードを用いた高速な光学スイッチング測定や、染料不使用のスキャン波光重合による大面積2次元分子配向制御技術の確立が特徴です。また、ハロゲン結合を活用した非分子性成分間の超分子自己集合とその光応答性の解明も進んでいます。
東山秀利教授の研究室は、有機合成化学を軸に、フルーテンやアルキン誘導体を用いた新規反応の開発や、天然物の全合成を主眼としています。特に、金属触媒を用いたC–H活性化や酸化的なシクラリゼーション反応により、複雑な骨格を効率的に構築する手法の確立が目立ちます。また、光誘導反応や酸素化反応を応用した新規合成経路の開拓も進んでいます。
山本義彦教授の研究室は、遷移金属触媒を用いたアルキンの新規付加・環化反応に注力しており、特にルトジュムや銀、銅を用いた高効率で選択的なC–H官能化や[2+2+2]環化反応の開発が特徴です。これにより、多機能性を有する芳香族骨格やヘテロシクロランを効率的に合成することが可能になっています。近年では、天然物合成や医薬品中間体の合成応用にも展開されており、有機合成の分野で高い評価を受けています。
三浦佳子教授の研究室では、糖鎖を有する高分子(グリコポリマー)を設計・合成し、その生体機能を活用したナノバイオテクノロジーの基盤を構築しています。特に、糖とタンパク質の多価相互作用を模倣するグリコポリマーの開発を通じて、がん細胞やウイルスの認識、アミロイド線維の抑制、肝細胞接着制御などの医療的応用をめざしています。また、酵素を用いた選択的エステル化反応を応用したグリココンジュゲート高分子の合成法も確立しており、生分解性と生体適合性を両立する新規材料の創出を目指しています。
Hiroki Ago教授の研究室では、カーボンナノチューブやグラフェンを含む2次元材料の合成・物性制御に注力しており、特にカーボンナノチューブと有機半導体の複合材料を用いた高効率な太陽電池の開発が進められています。また、エピタキシャル成長による均一なグラフェン膜の作製や、遷移金属ジ chalcogenides のドーピング制御による電界効果トランジスタへの応用も行われており、次世代の柔軟・薄型エレクトロニクスの基盤技術の確立を目指しています。
Xudong Zhou教授の研究室は、地球システムモデルと水文動態モデルを統合して、河川の水文的挙動と人為的要因の影響を高解像度で解明することを目的としています。特に、ORCHIDEEやCaMA-Floodといったグローバルスケールの水文モデルを用いて、河川流出、洪水リスク、水管理の影響を機械的・定量的に評価しています。地形データ(HydroSHEDS)や衛星観測データと統合したモデルの精度向上にも注力しており、気候変動や人間活動に伴う水循環の変化を解明する基盤を提供しています。
Wataru Shihoya教授の研究室は、Gプロテイン共役型受容体(GPCR)の構造生物学に焦点を当てており、特にエンドセリン受容体やβ3-アドレナリン作動性受容体の構造と機能の解明を進めています。X線結晶構造解析と低温電子顕微鏡(cryo-EM)を駆使し、リガンド結合様式や受容体の活性化メカニズムを高分解能で解明しています。また、疾患治療に応用可能な選択性の高いリガンドの設計にも貢献しています。
Shin Kaneko教授の研究室は、再生医療とがん免疫療法の融合を柱として、iPSCを用いたアルログリフト用免疫細胞の開発を進めています。特に、がんを標的とするT細胞やNK細胞、iNKT細胞の幹細胞由来生成と機能制御に注力しており、長期的な抗がん効果と移植片対宿主病(GVHD)のリスク制御の両立を目指しています。また、遺伝子導入による細胞の機能制御や、iPSC由来Treg様細胞の作製を通じて、免疫調節の新たな戦略を模索しています。
渡辺知章教授の研究室では、乱流境界層や混合層、ジェット流における非定常的で非定常な乱流界面(TNTI)の構造と輸送特性を、直接数値シミュレーション(DNS)を用いて解明しています。特に、非乱流領域への混合や物質移動のメカニズムを、渦度、ストレイン率、スカラー量の局所的輸送と関連づけて分析しています。界面の移動を考慮した局所座標系における物理量の輸送方程式の構築や、界面近傍におけるスケーリング則の解明が主な研究テーマです。
本研究室では、精神疾患の神経回路メカニズムの解明を目的とし、特に統合失調症や薬物依存の病態に寄与する脳内回路と神経伝達物質系の機能を、遺伝子操作マウスモデルや神経回路レベルの動的制御技術を用いて解明しています。特に、前頭前頭皮質や線条体、伏隔核における神経回路の可塑性や神経伝達物質(ドーパミン・アセチルコリン)のバランスが行動に与える影響を、画像解析や行動実験と組み合わせて研究しています。近年では、人工知能を用いた神経回路のモデリングや、神経回路の非対称的制御の仕組みについても探求しています。
Mizuki Tada教授の研究室は、酸化物表面に担持された金属錯体を用いた新規触媒の設計とその反応機構解明を柱としています。特に、燃料電池の白金カソードにおける動的表面反応や、不斉酸化的カップリング反応のための高選択性触媒開発が顕著です。XAFSを用いた非破壊な4次元イメージング技術の開発により、触媒の化学状態と三次元分布を同時に可視化する画期的な手法を確立しています。
Sugimori教授の研究室では、深層学習を活用した医療画像診断支援技術の開発を主軸としています。特に、CTやMRI、PET画像における自動診断・アノテーション・品質保証のためのAIモデルの構築に注力しており、臨床現場での迅速かつ正確な意思決定支援を実現することを目的としています。また、患者の体重推定や画像のアーティファクト補正、解剖構造の自動検出など、画像処理と臨床応用を結びつける実用的で信頼性の高いAIソリューションの開発が進んでいます。