東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
北村善紀教授の研究室では、有機合成化学の分野において、金属を用いた高効率で選択的な反応手法の開発を主眼としています。特に、金属錯体を用いた脱プロトン化反応や、求核的置換反応、酸化的置換反応の反応条件の最適化が進んでいます。また、反応の選択性を制御するためのリガンド設計や、反応系の環境適合性(水中反応、固体支持体反応など)にも注力しています。
Kai Wu教授の研究室では、脳の構造的・機能的ネットワークのトポロジー的特性に注目し、発達段階や年齢、性別、知能指数などの要因が脳ネットワークの効率的組織に与える影響を、fMRIやMRIを用いたグラフ理論的手法で解明しています。特に、小世界的性質やコミュニティ構造の変化を定量的に分析することで、発達や加齢に伴う脳の情報処理機構の変化を明らかにしています。また、精神疾患や教育的要因が脳ネットワークに与える影響についても、機械学習や心理的要因の統合的分析を実施しています。
当研究室は、心血管疾患の予防と個別化医療を柱として、特にアフリカ・アメリカンを対象とした心血管リスク要因の低減に注力しています。長期間にわたるコhort研究を活用し、遺伝子情報、代謝物質、環境要因(自然災害など)の統合的解析により、個々のリスクに応じた予防戦略の確立を目指しています。また、血圧自己測定や血清カロテノイドの役割といった、臨床的実用性の高いバイオマーカーの意義解明にも貢献しています。
Ohata教授の研究室では、大気中の黒炭(BC)や積雲モードエアロゾルの微物理的挙動とその気候影響を、地上観測、航空機搭載測定、および室内実験を統合して解明しています。特に、BCの酸化・コーティング過程、湿潅除去メカニズム、およびその大気中での混合状態の変化に注目し、気溶媒の環境・気候影響を高精度に評価するための新規測定技術を開発しています。
西直哉教授の研究室では、界面・界面科学を核として、自己組織化膜やイオン液体を用いた新規界面の構造と電気的・物性的性質を、高度な分光法や界面測定技術を駆使して解明しています。特に、金(111)表面上のアルカンチオール自己組織化膜の分子配列や、イオン液体と水の界面における電荷分離、イオンの輸送挙動、さらには界面に形成される多層構造の解明が中心です。これらの研究は、次世代のエネルギー変換・貯蔵デバイスや高感度センサーの開発に貢献する基盤を提供しています。
Takuya Kubo教授の研究室は、磁性ナノ粒子や分子認識ポリマーを応用したスマートな薬物送達システムの開発を柱としています。特に、Fe₃O₄ナノ粒子を基盤にした磁熱反応性デリバリー系や、タンパク質の特異的捕捉を可能にする分子イムプリンティング技術の開発が進んでいます。また、光反応性カップリング剤やフラーレン修飾シリカモノリスを用いた高効率なナノ材料固定技術や、π-π相互作用を活用した分離材料の開発も展開しています。
Takayoshi Shimizu教授の研究室は、変形性腰椎疾患における脊髄圧迫の緩和と脊椎固定の臨床的成績向上を目的として、画像診断に基づく個別化された手術戦略の確立に注力しています。特に、間接的脊柱接着術(LIF)による脊柱管拡張効果や、酸化チタン被膜を施した生体活性ポリエーテルエテルケトン(bioactive PEEK)インプラントの骨接着力向上に関する研究が特徴です。また、脊椎の sagittal balance と下肢補償行動の関連性を解明し、術前評価における下肢補償の予測可能性を高めることにも貢献しています。
Yuta Murakami教授の研究室では、強い電子相関系における非平衡量子多体系のダイナミクスを、ダイナミカル・メトロロジー理論やFloquet理論を応用して解明しています。特に、光駆動下でのフォノン自由度の制御が超伝導性やMott絶縁体の高次調波生成に与える影響を、数値的・理論的アプローチで追求しています。phonon-phonon結合や電子-フォノン結合の非平衡応答、特に非摂動的強い場下での励起状態の形成とエネルギー再結合メカニズムの解明が中心です。
Kawagoe教授の研究室では、複合材料の成形プロセスとその機械的・熱的特性を、分子スケールからマクロスケールまで多スケールで統合的に解明する研究が進められています。特に炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の成形歪みや熱伝導特性の制御に注力しており、分子動力学シミュレーションや多スケールモデリングを駆使した材料設計支援技術の開発が特徴です。ナノスケールの孔内ガス流れや多層膜の異方的熱伝導性についても、分子シミュレーションを応用した基礎的知見の構築が行われています。
Takehito Seki教授の研究室は、電子顕微鏡を用いた原子レベルの構造解析を核として、金属・セラミックス・準周期的構造を有する材料の原子配置や局所的不規則性、界面構造を高分解能で解明することを目的としています。特に、低線量電子顕微观測定技術(OBF-STEMやDPC-STEM)の開発と応用により、放射線感受性材料の原子構造を損傷を与えずに可視化する画期的な手法を確立しています。また、ナノスケールの熱運動や電磁場分布の直接観察を通じて、材料の物性と微視的構造の関係を解明する研究が進んでいます。
Hanaoka教授の研究室は、生物学的応用に適した高感度・高選択性を備えた蛍光センサーの開発を主軸としています。特に、ジンクイオン(Zn²⁺)や低酸素状態(ヒポキシア)を特異的に検出できる時間分解蛍光法を用いた新規プローブの設計・合成に注力しています。長寿命蛍光を示すランタニド錯体や、内部電荷移動(ICT)を応用したオフ・オン型センサーの開発を通じて、生体イメージングの高精度化を実現しています。
Masako Kataoka教授の研究室は、主に診断的MRI技術の高度化に注力しています。特に、心臓疾患のリスクを早期に評価するための乳腺画像解析や、腎臓や子宮頸部の高分解能MRI画像の最適化が目立ちます。また、撮影時間の短縮と画像品質の両立を実現する迅速・高精度なスキャン技術の開発も進んでいます。臨床応用に直結する実用的で革新的な画像診断技術の確立を目指しています。
Muto教授の研究室は、頭頸部および食道のがんの早期発見に向け、窄波内視鏡法(NBI)やマクロスコピックな血管・表面構造の評価技術を応用した内視鏡診断の高度化を主眼としています。特に、胃がんにおけるM-NBIを用いた病変の微細構造解析や、アルコール代謝関連酵素の遺伝子多型と多病巣癌発生の関連解明にも取り組んでいます。また、口腔内細菌が発生させるアセトアルデヒドの役割を解明することで、上部消化管・呼吸器がんの発癌メカニズムの解明を目指しています。
Binh Quang Nguyen教授の研究室は、気候変動と人為的影響が水循環に与える影響を、主にベトナムの河川流域を対象として解析しています。特に、SWATモデルを用いた水文的予測や、ダム・貯水池の運用が流域の流出に与える影響を定量的に評価しています。また、都市化に伴う地表面温度上昇や堆積物バランスの変化についても、長期間にわたる観測データと現場調査を組み合わせた分析を実施しています。
Chi Xu教授の研究室は、歩き方(ゲイツ)を用いた顔認証や指紋認証に次ぐ次世代バイオメトリクス技術の確立を目指しています。特に、視覚的変化(視点の違い、加齢による外見の変化、部分的遮蔽)に強く対応できる高精度なゲイツ認識・年齢推定・性別分類のための深層学習アーキテクチャを開発しています。また、大規模なゲイツデータベースの構築を通じて、統計的に信頼性の高い性能評価を可能にしています。
Wei Gao教授の研究室では、インダストリアルコントロールシステム(ICS)のセキュリティを強化するためのサイバー攻撃のメカニズムとその検出手法を研究しています。特に、MODBUSやDNP3などの制御プロトコルにおける認証欠如に起因するコマンドインジェクションやDoS攻撃の実装と、それらを検知するインラインセンシング型侵入検知システムの開発を進めています。また、高周波成分を含む精密な表面形状測定技術の開発も併行して行っています。
Soichiro Ogi教授の研究室では、分子の自己集合に基づく超分子ポリマーの形成機構に注目し、熱力学的平衡と動的制御の両面から、ナノスケールの機能性自己組織化構造の設計と制御を目指しています。特に、アミド置換ペリレンビスイミドやボロン含有π共有系分子を用いた、キネティクスに支配される超分子重合とそのメタスタブル状態の制御を独自の手法で実現しています。また、J集積体とH集積体の競合的形成や、種子誘導による時間発展制御など、非平衡系における自己組織化のメカニズム解明を進めています。
Toshiaki Nakano教授の研究室は、慢性腎疾患(CKD)に伴う血管炎症や心臓障害の発症メカニズムに注目し、特にオートファジー関連受容体OATP2B1とDll4-Notchシグナルのクロスティックな相互作用、およびFGF23による心筋肥大のシグナル伝達経路の解明を進めています。また、皮膚の常在菌と抗菌ペプチド(デルモシジン)の関係や、FSGSの病理型による予後予測の可能性についても臨床的・分子的アプローチを展開しています。腎疾患と心血管合併症の病態解明を柱に、臨床応用に繋がる基盤的研究を推進しています。
Wada教授の研究室は、心肺停止後の全身虚血再灌流障害やDICに伴う凝固・線溶系の制御異常が、急性肺障害(ALI/ARDS)や多臓器障害症候群(MODS)に与える影響を、血管新生関連因子(sVEGFR2、Ang2)や凝固・線溶系マーカーの動態に基づいて解明しています。特に、SARS-CoV-2感染に伴うコagulopathyや、心肺蘇生後のハイファイブリノリシス状態が臨床予後に及ぼす影響を、分子メカニズムと臨床的バイオマーカーの両面から研究しています。
Chung-Yuen Hui教授の研究室は、ソフトマテリアルの力学的挙動と界面挙動に焦点を当てた研究を展開しています。特にエラストマーインキや水gelの破壊力学、接着界面の強度、および拡散制御による相転移挙動の解析が中心です。微小構造の変形安定性やひずみ局在化、ひずみエネルギーの散逸機構についても、実験的・理論的アプローチを併用して解明しています。