東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
中川清隆教授の研究室は、植物由来の生理活性成分、特にポリフェノールやフラワノイド、グルコシダーゼ阻害剤などの代謝・吸収機構を解明することを主眼としています。特に、緑茶に含まれるエピガロカテキンガレート(EGCg)やアスタキサントシン、ルテオリン、1-デオキシノジリミシンなどの成分の体内動態とその抗酸化・抗糖尿病作用を、動物モデルおよび臨床試験を用いて解析しています。HPLCを用いた高感度分析法の開発も併行し、成分の正確な測定とその生理的意義の解明を目指しています。
Kimura教授の研究室では、膜汚染のメカニズム解明とその制御に焦点を当てた水処理技術の高度化を研究しています。特に膜バイオリアクター(MBR)における膜汚染の原因物質や操作条件(F/M比、泥齢など)の影響を実規模実験で解明しており、化学洗浄による再生可能性や、有機物の性質と膜の親和性の関係にも注力しています。持続可能な水処理プロセスの実現に向け、膜技術の信頼性と経済性を高める基盤技術の確立を目指しています。
Taguchi教授の研究室は、アルブミンやヘモグロビンを用いた新規医療材料の開発を柱としており、特にがん治療や炎症疾患の治療を目的としたドラッグデリバリー・システム(DDS)の構築に注力しています。血清アルブミンを核とするナノ粒子や、ヘモグロビンを基盤とする酸素キャリアの開発を通じて、薬物の長時間循環、高効率な標的送達、生体適合性の向上を実現しています。また、遺伝子治療用キャリアの開発や、一氧化炭素によるマクロファージのプロフェノタイプ制御といった、疾患メカニズムに直接働きかける革新的な戦略も展開しています。
中庵文夫教授の研究室では、リチウムイオン電池や固体電池の高効率化を目的として、酸化物イオンやリチウムイオンの高速拡散機構を第一原理計算を用いて解明しています。特に、ドーピング効果が酸化物セラミックスにおける点欠陥形成やイオン移動メカニズムに与える影響を理論的に分析しており、燃料電池やセンサー応用にも応用可能な材料設計の基盤を構築しています。また、固体電解質界面の安定性や電極反応機構の解明にも注力し、次世代エネルギー変換・貯蔵デバイスの実現に貢献しています。
当研究室は、主に筋肉の筋線維型の構造的・機能的特徴と、鉄コンクリート複合構造の接合部の力学的挙動に注目した研究を進めています。特に、家畜の筋肉におけるミオフィラーマイオシンアーゼのpH感受性を組織化学的に解明することで、筋線維型の多様性と機能的分担を明らかにしてきました。一方で、地震時の反復荷重に耐える鋼コンクリート複合部材の性能評価を目的に、パフォーブンド接続部の耐久性や応力伝達挙動を実験的に解明しています。
Yuki Hattori教授の研究室では、神経発達におけるミクログリアの役割とその動態に注目し、脳内での分布変化、神経幹細胞への影響、および発生段階に応じた機能的シグナル伝達のメカニズムを解明しています。特に、CXCL12シグナルによるミクログリアの移動制御や、神経細胞のサブタイプ分化への影響が焦点です。また、マクロファージ由来のミクログリア前駆細胞の脳内定着や、細胞外マトリックスの影響についても、画像解析と遺伝子操作を組み合わせたアプローチで研究を進めています。
ヤナヒラロ教授の研究室は、特発性肺線維症や間質性肺炎をはじめとする進行性肺線維化疾患の病態メカニズムを解明することを目的としています。特に肺上皮細胞のサルコーシスやプロファイブロティックなシグナル伝達経路、免疫細胞の異常活性化に注目し、個別化医療に応用可能な標的治療戦略の確立を目指しています。高スループットな薬剤スクリーニングや生体外モデル(精密切断肺スライス)を用いた新薬開発の基盤構築も重要な研究分野です。
ノザキ教授の研究室は、寄生性原虫、特にアメーバの病原体であるイントラマトゥス・エントロコアの細胞内小器官と代謝機構に焦点を当てた研究を行っています。特に、酸素を必要としない環境下でも機能するミトコンドリア由来小器官(MROs)の構造・機能の解明や、Fe-Sクラスター形成機構、システイン合成経路、および食細胞の成熟メカニズムの分子機構を解析しています。これらの研究は、病原性のメカニズム解明と、寄生虫特異的標的の同定に貢献しています。
Koichiro Yasaka教授の研究室では、画像診断における深層学習(CNN)の応用に注力しており、動脈期・遅延期強化CTを用いた肝腫瘍の分類や、Gd-EOB-DTPA強化MRIを用いた肝線維化のステージングに向けたAI支援診断技術の開発を進めています。画像ノイズ低減技術やテクスチャ解析を応用したレーマンスティクス解析の最適化も行い、臨床的応用に向けた高精度で信頼性の高い画像診断支援システムの構築を目指しています。
Fan-Yan Wei教授の研究室は、RNA修飾と翻訳調節の分子機構に焦点を当てた基礎研究を推進しています。特にtRNAの化学修飾(ms²t⁶Aや2'-Oメチル化)がタンパク質合成の正確性に与える影響を解明しており、その異常と代謝疾患・神経疾患の関連を明らかにしています。また、m⁶A修飾やCdk5の制御機構を通じて、細胞周期や神経可塑性の調節にも寄与していることが示されています。
Yoshikawa教授の研究室は、がん治療の新しいアプローチとして、常温大気圧プラズマを用いた治療法の開発を主眼としています。特に、プラズマ活性化培地(PAM)が卵巣がんや子宮体がんの転移や増殖を抑制するメカニズムの解明を進めています。また、TP53変異を有するがんに対して効果を示す薬剤(PRIMA-1MET)の臨床的応用可能性についても研究を展開しており、がんの再発予防や栄養状態のバイオマーカーとしてのPNIの意義解明も行っています。
Masato Nagino教授の研究室は、胆道癌をはじめとする肝・胆道・膵疾患の治療における手術的アプローチの最適化を目的としています。特に高位胆管癌における積極的切除戦略や、門脈・肝動脈の同時再建を伴う大規模肝切除の技術的・予後的検討が中心です。また、術後の腸管バリア機能の回復や胆汁代替療法の有効性についても臨床的・実験的根拠を積み重ねています。
Toshiro Matsui教授の研究室は、食事誘因の血糖上昇を抑える働きを示す天然由来化合物のスクリーニングとそのメカニズム解明を柱としています。特にアントシアニンやカテキン、テアフラビン、プロポリスに含まれるフェノール化合物のαグルコシダーゼ阻害作用に注目し、小腸に存在する膜貫通型酵素を模倣した阻害実験を実施しています。その結果、マルターゼに対して特異的な阻害作用を示す化合物の同定や、構造と活性の相関関係の解明が進んでいます。
Terakawa教授の研究室では、レーザーを用いた新規材料加工技術を開発し、生体適合性・生分解性を備えた次世代エレクトロニクスの実現を目指しています。特に、フェムト秒レーザーを用いた生分解性ポリマーのナノ構造制御や、セルロースナノファイバーからの高導電性カーボンの作製、さらには生分解性のTriboelectricナノジェネレータの開発が主な研究テーマです。環境に配慮したスマートデバイスの創出を目的としています。
福井康介教授の研究室は、連続変数量子情報処理を基盤とし、特にGKP qubitを核とした耐障害性量子計算の実現に注力しています。光学系における高精度なエラー補正や、非古典的状態の生成・制御、量子中継器の構築を柱とした研究を展開しており、スケーラブルで実用に耐える量子技術の構築を目指しています。特に、アナログ情報とデジタル情報の統合的利用や、最大尤度推定を用いたエラー耐性の向上が特徴です。
Takato Mitsudome教授の研究室では、酸化物支持金属ナノ粒子を用いた高効率で選択的かつ再利用可能な固体触媒の開発に注力しています。特に、酸素を酸化剤として用いる酸化反応や、添加剤を不必要とする脱水素反応において、水酸化ホウ石(hydrotalcite)を担体に用いることで、反応性と選択性を両立する触媒系を構築しています。また、コア-シェル構造を有するナノ粒子触媒の設計を通じて、反応機構の解明と工業的応用への展開を進めています。
Ludovico Minati教授の研究室は、神経変性疾患や脳血管障害の病態メカニズムを解明するため、非侵襲的脳イメージング技術(MRS、fMRI、DTI、NIRSなど)を応用した神経科学研究を展開しています。特に、加齢に伴う認知機能低下やアルツハイマー病における脳の代謝・機能・構造的変化の評価に注力しており、臨床応用に向けたバイオマーカーの同定や、呼吸制御が脳・循環系に与える影響の神経基盤の解明も行っています。
Hisabori教授の研究室では、植物・藍細菌のチラコイド膜に位置するタンパク質の赤酸化還元制御機構に注目し、特にチオレドキシンを介した電子伝達とタンパク質の還元的スイッチングのメカニズムを解明しています。特にHCF164やサイクロフィリン、ペルオキシドキシナーゼなどのターゲットタンパク質の構造的・機能的特徴を、還元還元反応の分子機構として解明しています。また、チオレドキシンアフィニティクロマトグラフィーを応用したターゲットプロテインスクリーニング技術の開発も進めており、赤酸化還元ネットワークの全体像の解明を目指しています。
Watanabe教授の研究室は、神経変性疾患、特に多発性発達性萎縮(MSA)やレビー小体病変(DLB)を対象とした神経画像診断と生体アッセイの研究を専門としています。特に、MRSやMIBGシンチグラフィーを用いた神経変性の早期診断や病態解明に貢献しており、臨床的・画像的所見の整合性を高める研究が進んでいます。
Kazuno Negishi教授の研究室では、視細胞の生体電気的応答と神経伝達物質の役割に注目し、魚の網膜におけるヒスタミンやカテコールアミンの影響を電気生理学的手法で解明しています。特に水平細胞の光応答に及ぼす神経調節のメカニズムを、光刺激と薬理学的介入を組み合わせて解析しています。また、人工観察レンズ(IOL)の光学的特性が網膜像質に与える影響についても、色収差の観点から研究を展開しています。