東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Shigeru Tsunoda教授の研究室は、食道がんの病態解明と治療戦略の確立を主眼としており、特にABC transporterや神経栄養因子の異所的発現ががんの進行や予後に関与するメカニズムを解析しています。特にABCg2陽性細胞の腫瘍内存在が腫瘍の悪性度に与える影響や、NGF-TrkA自己分泌ループの臨床的意義を解明しています。また、手術後の合併症リスクを予測するための手術指標の確立や、内視鏡的評価の意義についても臨床的意義の高い研究を展開しています。
島川淳教授の研究室は、天然物質の効率的・ステレオ選択的全合成を柱とし、特に複雑なスパiro骨格やジアゼチン環系を有する天然化合物の合成に注力しています。遷移金属触媒を用いた新規反応開発や、シリル化反応の新規戦略を組み合わせることで、合成の柔軟性と効率性を実現しています。また、生合成にインspiredした多様な天然物家族の合成戦略の構築にも貢献しています。
本研究室は、自然災害と経済成長の関係を、空間的不均一なインfra構造への被害を考慮した内生的経済成長モデルで分析しています。特に、都市部における洪水リスクと社会的脆弱性の関係を、ムンバイのスラム地域を事例に、生活リスクと災害リスクの連関を解明しています。多変量降雨設計とコプーラ法を用いた小流域洪水リスク評価手法の構築にも取り組んでいます。
Hiroki Shiomi教授の研究室は、急性心筋梗塞(STEMI)における再灌流治療のタイムラインが予後に与える影響を解明しており、特に発症時からカテーテル治療開始までの時間( onset to balloon time)の短縮が長期的臨床予後に与える利益を重視しています。また、左冠動脈回旋枝疾患(ULMCAD)を有する患者においては、バイナリー冠動脈形成術(PCI)と冠動脈形成術(CABG)の長期的成績を比較し、解剖学的複雑性の高い症例ではCABGが優れた結果を示す可能性を示唆しています。これらの研究を通じて、患者の早期受診促進と適切な再灌流戦略の選択が、心血管疾患の予後改善に不可欠であることを追求しています。
Dongsheng Wu教授の研究室では、アーク溶接およびアディティブマニュファクチャリングにおける多物理場現象の解明を柱として、溶接プロセスにおける熱源分布、キーホール形成、溶池の流れ、元素混合挙動を高精度な数値シミュレーションと実験的計測を融合して研究しています。特に、TiAl合金を含む高機能材料の溶接成形において、均一な元素分配と高品質な溶接組織を実現するプロセス設計をめざしています。
Ramy Gadallah教授の研究室は、溶接構造物の信頼性と耐久性を高めるため、溶接ひずみ・応力の評価とその制御を主な研究テーマとしています。特に、溶接ガスの組成が溶接部の溶接性や疲労寿命に与える影響、溶接残留応力の測定とシミュレーション、ひびわれのひび割れ力学的挙動の解析に注力しています。高強度鋼の溶接部におけるひびわれの駆動力や、過渡的荷重が疲労寿命に与える影響についても、非線形有限要素解析と破壊力学的手法を応用して精密に評価しています。
Tetsuya Kodama教授の研究室は、がんの転移メカニズムと治療戦略の解明を柱としており、特にリンパ節転移の非画像的モニタリングや、がん治療における分子送達技術の開発に注力しています。マウスモデルを用いたリンパ路を介した転移の可視化や、超音波・マイクロバブルを用いた細胞内分子導入技術の応用も進んでいます。太陽光を用いた水素・合成ガスの生成プロセスの開発も併せて実施しており、再生可能エネルギー分野との融合も目指しています。
Hisashi Nakamura教授の研究室は、反応工学と制御工学の分野を融合した革新的な研究を推進しています。特に、アンモニアの高温・中間温度域における酸化反応機構の解明を目的とした微小フラワーレアクターを用いた化学動力学的分析が特徴です。一方で、高精度位置決めを実現する新規位相同期ループ(PLL)を応用したサーボ制御技術の開発も進めており、高効率・高精度の工作機械応用が実現されています。
本研究室は、ウイルス性肝炎の病原メカニズムと治療戦略の解明を柱としており、特にヘパチティスEウイルス(HEV)とヘパチティスBウイルス(HBV)のゲノム・病原性・ウイルス成熟メカニズムに焦点を当てた研究を進めています。HEVの遺伝子多様性と重症度の関連、HBVの細胞内成熟・放出機構におけるMVBおよびオートファジー系の役割、さらには天然由来化合物のウイルス抑制作用についても解明を進めています。
Masaki Okumura教授の研究室は、タンパク質の折りたたみとジスルフィド結合形成のメカニズムに焦点を当てており、特にPDI(タンパク質ジスルフィドイsoマー化酵素)の構造・機能と、その折りたたみ支援機構の解明を主な研究テーマとしています。また、植物の膜タンパク質(H⁺-ATPアーゼ)の活性制御や、環境由来の内分泌攪乱物質(BPA)がタンパク質の機能に与える影響についても、生化学的・構造生物学的手法を用いて解明を進めています。これらの研究は、タンパク質ホメオスタシスと細胞内環境の維持に関する基本的メカニズムの解明に貢献しています。
柴崎晶子教授の研究室は、神経細胞におけるショートレンジおよびミクロスケールのトラフィック制御を解明するため、ミケルスケールのモーターたんぱく質であるキネシンスーパーファミリー(KIFs)の構造・機能と、その神経疾患関連メカニズムを分子細胞生物学的手法を用いて解析しています。特にKIF1AやKIF5Aの動的制御機構、自己阻害機構、および神経変性疾患(てんかん、筋萎縮性側索 sclerosis、SPGなど)との関連を、生化学的・細胞生物学的・画像解析的アプローチで統合的に解明しています。
Hirata教授の研究室では、金属ガラスや酸化ケイ素などの非晶質材料の原子配列と構造の安定性に注目し、電子線回折やX線回折を用いた高分解能な構造解析を展開しています。特に、局所的なイコーサヘドラ秩序の幾何学的不整合や、非周期的構造がもたらす物性の特異性を解明することを主眼としています。また、ミリ波を用いた光エレクトロニクス技術の開発も併行して行っています。
Xiao Xu教授の研究室では、ヘーシュラ型合金や形状記憶合金を対象に、相転移と物性の関係を解明する研究が進められています。特に、冷却誘発形状記憶効果や逆温度依存性の超弾性といった新規な物性現象の発見が目立ち、低温応用に向けた革新的な材料開発が目指されています。また、医療用バイオマテリアルやエラストカリオリティック冷媒技術への応用も視野に入れた、多様な応用指向の研究が展開されています。
福永久紀教授の研究室は、放射線が精子形成に及ぼす影響を、実験的・疫学的データを統合的に解明することを目的としています。特に、マイクロビーム放射線療法(MRT)を用いた精巣の生体外モデルを駆使し、放射線被曝下における精子形成細胞の生存と再生のメカニズムを高精度で解析しています。 mitochondrial機能障害や発達期の環境影響(DOHaD理論)との関連についても探求しており、男性の不妊予防やがん治療後の生殖機能保存(オンコフェルティリティ)に貢献する基盤研究を推進しています。
Pan Liu教授の研究室では、高熱安定性と優れた電気化学的耐久性を併せ持つ多成分合金の創出を目的としたデアロイリング戦略の開発に取り組んでいます。特に、触媒活性を高めつつ長寿命化を実現する新規材料の設計が主な研究テーマです。この分野では、エネルギー変換デバイスや燃料電池の効率向上に貢献する革新的な材料の創出を目指しています。
Carlos Mendez教授の研究室は、発展途上国における地域格差の動態とその収束メカニズムを、非線形動的要因モデルや分布ダイナミクス、クラスタリング手法を用いて分析しています。特にインドネシアやボリビアの地方レベルでの生産性・人間開発格差の推移に注目し、収束クラブの存在やその決定要因を解明しています。また、人材育成やインfra整備といった人的・物的資本の蓄積が地域発展に与える影響を、空間的相関や地理的要因を統合的に分析するアプローチを展開しています。
内山実人教授の研究室では、金属を用いない制御性の高い陽性イオン性連鎖移動重合(RAFT重合)を基盤とし、特にエーテルやアルコキシスチレン系モノマーを対象とした高分子の精密合成を展開しています。特に、トリフリル酸を触媒として用いることで、分子量制御性に優れ、多分散比が1.1未満の狭い分子量分布を実現。さらに、ブロックコポリマーの合成や、主鎖に加水分解性を有するチオアセタール結合を導入した生分解性ポリマーの開発にも成功しています。
Ryo Kitaura教授の研究室では、金属錯体を基盤とした多孔性フレームワーク材料の設計・合成を柱とし、特に超臨界ガス吸着による構造可逆性や、ナノスケールの空間制限下での分子配向制御を応用した新規ナノ材料創出を進めています。特に、金属イオンの協性不飽和状態を利用した表面官能化や、カーボンナノチューブ内でのナノテンプレート反応による一维的金属ナノワイヤーの創製が特徴です。これらの研究は、ガス分離・貯蔵、分子センシング、次世代ナノエレクトロニクスへの応用が期待されています。
Atsushi Noro教授の研究室では、自己組織化を駆動とする超分子ポリマーとイオン液体を組み合わせた新規機能材料の設計・創出を主軸としています。特に、水素結合や金属配位子協同結合を介した可逆的凝集を制御し、温度応答性を示す物性を実現する「超分子ポリマーイオンゲル」の開発が進んでいます。また、分子設計と微相分離の関係を精密に制御することで、ナノ構造とマクロな物性の相関を解明する研究も展開されています。
Akane Tsushima教授の研究室は、氷床コアや木の年輪に含まれる酸素同位体比や黒煙粒子の分析を通じて、過去の気候変動と環境変化を高分解能で解明する研究を推進しています。主にアジアモンスーン地域やヒマラヤ、アラスカ、グリーンランドの極域から採取された氷や木のサンプルを対象とし、長期にわたる水文・気候記録の構築を目的としています。特に、同位体比と大気エアロゾルの同時分析により、人為的要因の影響を精確に評価する技術的・分析的革新にも貢献しています。