東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Hironori Hojo教授の研究室では、骨再生のための幹細胞および前駆細胞の機能解明と、骨形成にかかわる転写因子と遺伝子調節ネットワークの解明を柱としています。特に、Sp7 や Runx2 といった核内転写因子が骨細胞への分化をどのように制御しているかを、ゲノムスケールな解析と単細胞解析を組み合わせて解明しています。また、ヒト由来幹細胞を用いたin vitro・in vivo連携モデルを構築し、ヒト骨発生のリアルな動態を再現する研究も進めています。
Junya Kanda教授の研究室は、造血幹細幹細胞移植(HCT)後の免疫再建や移植後の長期予後を解明することを柱としています。特に、移植後のグレフト対宿主病(GVHD)の影響、自己免疫的反応と白血病制御の関係、および免疫再建の速度と質が予後にもたらす影響を、大規模な後向き解析やメタアナリシスを用いて解明しています。また、鉄ホメオスタシスやABO適合性の影響といった、移植後の代謝的・免疫的マーカーの動態についても包括的な研究を進めています。
Hiroaki Adachi教授の研究室は、植物の免疫システム、特にNLR受容体ネットワークの構造・機能とその進化を解明することを主眼としています。特に、病原体を認識するセンサーネルと効果を発揮するヘルパーNLRの相互作用メカニズムや、ROS発生の制御機構、ならびに病原体がこれらのネットワークを標的にするための進化的な戦略を分子・遺伝学的アプローチで解明しています。また、NRCファミリーの機能的最小領域の同定や、NLRの進化的保存性・多様性の解明にも貢献しています。
Ayako Kohno教授の研究室は、発展途上国における児童婚の要因解明とその防止に向けた包括的アプローチを主眼としています。特に、社会的・文化的要因や法制度、家族の価値観、宗教的信念、個人の知識・意識の多層的要因を質的・統合的アプローチで分析しています。また、日本在住の高齢者を対象にした医療利用の障壁やケアニーズの解明を通じて、文化的に適応した保健サービスの提供方法の模索も行っています。
当研究室は膵臓がんや膵巣腫瘍の病態解明と個別化医療の実現を目指し、遺伝子変異やメチル化マーカー、液体生検を用いたバイオマーカーの同定を主な研究テーマとしています。特に、膵がんの治療標的としてのAURKA遺伝子の機能解明や、膵巣腫瘍の悪性度予測に有効な腫瘍液由来のDNAメチル化解析、および手術後の合併症管理に関する臨床的アプローチも展開しています。
Junko Okuyama教授の研究室は、災害やパンデミックといった社会的・環境的ストレス要因が子ども・思春期に与える心理的影響に注目しています。特に、COVID-19や東日本大震災などの出来事が、若年の発達段階にある人々の心の健康に及ぼす影響を、疫学的・臨床的アプローチで解明しています。また、学校の先生や看護師が実施できる心理的支援のあり方や、回復力(レジリエンス)の育成に関する実践的支援システムの構築にも取り組んでいます。
川本優一教授の研究室では、インターネット・オブ・シングス(IoT)と人工衛星・無人航空機(UAV)を活用した次世代通信インフラの構築を主眼としています。特に、都市部の混雑管理や孤立地域の通信インフラ整備を目的に、マルチレイヤー衛星ネットワークやUAVを用いた効率的で柔軟なリソース割り当て技術の開発を進めています。また、リアルタイムなデータ収集と通信効率の向上を実現するため、センサネットワークと衛星・無人航空機の統合制御に関する研究も展開しています。
Xun Tang教授の研究室は、有機発光デバイスの高効率化と長寿命化を目的とした新規材料の設計・開発を主軸としています。特に、自己修復性を有するリチウムイオン二次電池用のガリウムベース材料や、高色純度・高耐久性を実現する多機能有機発光材料の開発が進んでいます。また、Förster共振エネルギー移動や励起子の空間的制御を活用した、色再現性と効率性を両立するWOLEDの構造設計にも貢献しています。
Hisaya Kojima教授の研究室は、淡水湖や堆積物から新規の化学栄養性細菌を分離・同定し、その代謝機構と環境適応性を解明することを主眼としています。特に硫黄酸化細菌の代謝経路や、好気的・嫌気的条件下でのエネルギー代謝の多様性に注目しており、環境微生物学とゲノム生物学を融合した研究を推進しています。また、メタゲノム解析と純粋培養の統合的アプローチにより、環境中の微生物の機能と遺伝的基盤を解明する基盤を構築しています。
Yasuko Orba教授の研究室は、ウイルスのゲノム複製と宿主細胞周期への影響を解明するウイルス学的研究を柱としています。特に、ジャコブ・ウイルス(JCV)やマダニウイルスに代表されるパピロービルス科ウイルスの複製機構と、それらが宿主の細胞周期チェックポイントを操作するメカニズムを分子生物学的手法を用いて解析しています。また、RNA干渉を用いたウイルス感染の制御戦略の開発にも取り組んでおり、感染後におけるウイルスの排除に向けた新規治療法の可能性を追求しています。
Yoko Ogawa教授の研究室では、移植後や自己免疫疾患に伴う乾眼症の発症機構を、特に涙液分泌器である涙腺における免疫反応と線維化のメカニズムに焦点を当てて研究を進めています。特に慢性移植対宿主病(cGVHD)に伴う乾眼症において、線維芽細胞の異常活性化やT細胞の浸潤が病態に与える影響を解明しており、新たな治療戦略の確立を目指しています。また、全身的・局所的免疫抑制療法の有効性についても臨床的・実験的アプローチを併用して検討しています。
宮本一則教授の研究室は、酸化状態の高い金属と有機触媒を用いた新規酸化反応の開発を柱としています。特に、C=CやC≡C結合の酸化的切断反応や、ヒポバルェントヨウ素化合物を用いた新しい酸化メカニズムの解明が顕著です。金属フリーな触媒系や分子酸素を酸化剤として用いる環境に配慮した反応系の構築にも貢献しており、有機合成の効率化と安全性の両立を目指しています。
シュテファン・ツーレマー教授の研究室は、液体状態の水や水溶液の電子状態を高精度な光電子分光法を用いて解明する研究を展開しています。特に、液体水や過酸化水素、鉄イオンを含む水溶液における電子励起状態や非放射的弛緩過程の詳細な観測を通じて、溶媒効果や電子非平衡状態の理解を深めています。真空マイクロジェットを用いた液体光電子分光法(LJ-PES)の開発と応用が特徴で、低エネルギー領域における電子散乱やイオン化エネルギーのずれのメカニズムを解明しています。
Akihiro Morita教授の研究室は、分子動力学シミュレーションを基盤として、界面における分子構造と動的挙動を高精度に解明する理論的・計算的手法の開発を主眼としています。特に、表面・界面における非線形光学応答(SFG分光)の第一原理的解析や、溶媒効果、電子的分極、振動エネルギー移行のメカニズムをミクロなスケールから解明しています。実験と一致するシミュレーションを実現するための非経験的理論モデルの構築が特徴です。
石本拓哉教授の研究室は、金属材料の制御的加工と生体適合性の両立を柱として、特に選択的レーザー溶融(SLM)を活用した金属アディティブマニュファクチャリング分野で革新的な研究を展開しています。低弾性率のチタン合金やバイオハイエントロピー合金(BioHEA)の開発を通じて、生体インプラントに最適な機械的・生体適合性を実現。さらに、骨再生機構や結晶学的 Texture の制御・安定性の解明により、次世代医療用金属材料の設計原理を確立しています。
Tomoki Ozawa教授の研究室では、格子系や光波導アレイを用いたフォトン系におけるトポロジカル物性の実験的・理論的探求が進められています。特に、人工ゲージ場や合成次元を導入することで、光子系における量子ホール効果やトポロジカル伝播の実現を追求しています。また、量子幾何学的性質(量子メトリック、量子体積)の測定や、多準拠系におけるトポロジカル相の安定性についても深く研究しています。
Takuya Noguchi教授の研究室は、細胞内シグナル伝達の分子機構に焦点を当てており、特に酸化的ストレス応答やアポトーシスの制御に関与するキナーゼ系(AS1K、TAK1、p38 MAPKなど)の活性化機構を解明しています。ATPや活性酸素種が細胞死を引き起こす際のシグナル伝達経路や、ホルモン・栄養素が代謝酵素遺伝子(ピルビンキナーゼ)の発現に与える影響についても、分子生物学的手法を用いて詳細に解析しています。主にラットを用いた分子生物学的・遺伝子発現解析を通じて、疾患関連のシグナルメカニズムの解明を目指しています。
Yukio Tanaka教授の研究室は、トポロジカル物質と超伝導体の界面に現れるエキゾチックな量子状態に注目し、特にチルアル・マヨラナモードや時間反転対称性を保つマヨラナ励起状態の発生を理論的・実験的に解明しています。非中心対称超伝導体におけるスピン三重項ペアリングとスピンオービット結合の効果、ならびにトポロジカル絶縁体表面におけるフェルミ磁性体・超伝導体ヘテロ構造の輸送特性も対象としています。特に、マヨラナフェルミオンに由来するゼロバイアス導電度ピークや非反転性の整流効果といった実験的特徴を予測・解明する研究が進んでいます。
神戸大学の近藤哲夫教授らの研究室では、セルロースの分子構造とその超分子自己集合挙動に着目し、ナノスケールのセルロース材料の設計・制御をめざしています。特に、水素結合の規則的配向が与える物性への影響を、FTIRや固相NMRを用いた精密な分光解析によって解明しています。また、ナノセルロースを用いた新しい界面材料や、生体由来高分子の機能的応用にも展開しています。
Satoru Kase教授の研究室は、網膜・硝子体疾患の病態解明と新規治療法の開発を柱としています。特に、熱ショックプロテインやオsteopontinをはじめとする細胞外マトリックス関連タンパク質の役割、網膜新生血管形成の制御機構、および細胞塊法を用いた硝子体液の細胞診断技術の確立に注力しています。また、網膜色素変性や糖尿病性網症における微小循環障害の評価や、網膜陥凹の手術的治療法の最適化についても臨床的・基礎的両面から研究を進めています。