東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Takafumi Yatabe教授の研究室は、主にナノ粒子触媒を用いた環境に配慮した有機合成反応の開発を柱としています。特に、金ナノ粒子やパラジウムナノ粒子をサポートした層状水酸化物触媒を用いた、酸化的脱水素化反応や一撃的合成法の確立が特徴です。天然物類縁体の効率的合成や、原子効率の高い反応系の構築を目指しており、触媒の多機能性と反応選択性の向上に注力しています。
Ichijo教授の研究室では、細胞死やストレス応答を制御するシグナル伝達経路、特にMAPキナーゼカスケードとその中心的役割を果たすASK1の活性化機構を解明しています。酸化的ストレスによるASK1の活性化メカニズムや、ThioredoxinやTRAF2/6を介した調節機構の解明が進んでいます。また、JNK経路がミトコンドリア機能に与える影響やMcl-1のリン酸化による細胞死制御のメカニズムについても、細胞死の分子機構を深く解明しています。
Ueki教授の研究室では、オリゴヌクレオチドを用いた成長因子シグナルの人工模倣と制御に焦点を当てた革新的な研究を展開しています。特に、DNAアプタマーを基盤にした成長因子模倣体の設計や、標的臓器への効果的送達を実現する新規化学的戦略の開発が進んでいます。このアプローチにより、再生医療やがん治療における安全で安価な代替療法の創出を目指しています。
Kensuke Miyake教授の研究室では、B細胞の機能制御に関与する膜分子の機能解明を柱としており、特にRP105というレセプターがB細胞の生存と増殖に与えるシグナル伝達機構を分子・細胞生物学的手法を用いて解析しています。放射線やステロイドに起因する細胞死からの保護機構の解明は、がん治療や自己免疫疾患の治療戦略の開発にも応用が期待されます。
Matsumoto教授の研究室は、高エネルギー天体物理学を柱とし、特に重力波・電磁気対応現象や、短時間短パルス的爆発現象(sGRB、LRN、SN precursorsなど)の発生メカニズムを、理論的・数値的モデルを用いて解明することを目的としています。特に、ニュートリノ星やジェット、降着物質のエネルギー放出メカニズムが関与する「中心源活動」(central engine)の役割に注目し、macronovaや短パルスγ線バーストの光曲線を解釈する新しい理論フレームワークを構築しています。また、観測と理論の融合を目指し、VLBIや重力波・電磁気同時検出データを活用した高精度な天体物理シミュレーションも展開しています。
Kumiko Oguma教授の研究室は、紫外線を用いた水処理技術の開発とそのメカニズム解明を柱としています。特に、UV-LEDを用いた微生物の不活化挙動や、UV照射によるDNA損傷(シチジン二量体)の定量的評価に注力しており、微生物の感受性とUV波長の関係を解明しています。また、病原微生物の不活化に有効な最適なUV波長の選定や、反応器設計の最適化についても実験的・理論的アプローチをとっています。
Ryo Mizuuchi教授の研究室は、RNAを用いた自己複製系の進化を実験的に解明する分野に取り組んでいます。特に、RNAの複製と進化がどのようにして生命の起源に至るかを、膜を形成しないコンパートメントや鉱物表面の役割を組み合わせて解明しています。長期間にわたる進化実験を通じて、宿主とパラサイトのRNAが共存する複雑な複製ネットワークの形成を再現しており、生命の出現に不可欠な情報拡張と機能複雑化のメカニズムを解明しています。
Akio Ikeda教授の研究室は、てんかんや運動制御の神経メカニズムを、臨床的・電気生理学的手法を用いて解明する分野に属します。特に、脳内にチップを長期的に埋め込んだ患者を対象とした皮質電位の記録を通じて、運動の準備や発現、てんかん巻き込みの神経基盤を解明しています。また、皮質性振戦(cortical tremor)の発見や、てんかん巻き込みにおける直流成分(DC shift)の特徴の解明など、臨床的意義の高い神経生理学的知見を多数得ています。
Hanakawa教授の研究室は、脳の運動機能と認知機能の神経基盤を、fMRIやSPECTを用いた神経画像法によって解明しています。特に、運動実行と運動想起の神経基盤の類縁性や、パーキンソン病における視覚的刺激がもたらす歩行の改善(パラドキシカル・ゲイティング)の脳内メカニズムに注力しています。また、tDCSを用いた脳機能調節の研究を通じて、神経可塑性や運動・認知機能の向上に関する基礎的知見を追求しています。
岡本優一教授の研究室では、テラヘルツ波を用いた高感度な生体分子検出技術の開発を進めています。特に、ポリビニリデンフラウリド膜を基板として用い、生体分子の結合に伴う屈折率変化をテラヘルツ時間領域分光法で高精度に捉える新規イメージング手法を確立しています。この技術は標識を必要としないラベルフリーデテクションであり、医療診断やバイオセンシングへの応用が期待されています。
南谷章太教授の研究室は、発達・行動神経科学とエピジェネティクスを融合した研究を展開しています。特に、乳児の臭覚に伴う母親の脳活動(前頭前野の血流変化)や、児童虐待がオキシトシン遺伝子のメチル化に与える影響を、脳画像・唾液由来DNAメチル化解析を用いて解明しています。また、パンデミック下における親の育児ストレスの国別比較や、母乳育児とオキシトシンの関連性についても、神経内分泌と行動の関連を解明する研究が進められています。
Ohara教授の研究室では、非線形超音波を用いた微小欠陊の高感度検出技術を開発しています。特に閉じたひびわれ(閉鎖ひびわれ)の高精度な評価を目的とし、サブハーモニック波と位相配列技術を融合した新規イメージング法「SPACE」の開発が中心です。この技術により、従来の方法に比べて誤差を大幅に低減したひびわれ深さの測定が可能となり、原子力発電所の腐食ひびわれなど産業的応用が期待されます。
鄭陽彰教授の研究室は、リサイクルと循環型社会の実現に向け、材料の流れを定量的に追跡・分析するマテリアルフローモデルを基盤に、食品・肥料の国際的供給不安定要因や農業プラスチック汚染の定量的評価、アルミニウムや鉄鋼合金のリサイクルプロセスにおける素材損失の特定を進めています。特に、リマニュファクチャリングや高度なリサイクル技術の効果をマテリアルフロー分析によって可視化し、持続可能な資源利用のための政策的知見を提供することを目的としています。
Takahisa Yamamoto教授の研究室では、カーボナイト系硬質合金の微細構造と界面挙動に注目し、VCドーピングがWC/Co界面の形状発達に与える影響を高分解能電子顕微鏡とEDS分析を用いて解明しています。特に、固体状態での界面フェーシング構造の形成機構や、ナノスケールでの界面エネルギーの制御が、材料の力学的・耐熱的特性に与える影響を追求しています。
Goshima教授の研究室は、細胞分裂における微小小管アレイの形成と制御を、Drosophila S2細胞をモデル系として分子生物学的・画像解析的手法を用いて解明しています。特に、スプライントラスミッドの形成に不可欠な「アウミン」複合体や、キネトコア・中心体の構築、ミオシン・モーターの機能など、細胞分裂の精密な制御機構を遺伝子レベルで解明しています。また、細胞サイズに依存しないスパイナール長の制御機構の解明にも注力しています。
Maki Yokomoto-Umakoshi教授の研究室は、副腎皮質ホルモンの代謝異常が骨・筋・血管の老化に与える影響を、遺伝子情報と疫学的エビデンスを統合したメタボロミクス的・遺伝疫学的手法(Mendelian randomizationを含む)で解明しています。特にコルチゾールやDHEASの血中濃度と骨密度・筋力・骨折リスクとの因果関係に注力しており、加齢関連疾患の予防戦略の構築を目指しています。また、内分泌腫瘍(副腎腫瘍・パラゴンギリア)に伴う骨転移や骨イベントのメカニズム解明も重要な研究テーマです。
Yuzo Miyazaki教授の研究室は、大気中の水溶性有機炭素(WSOC)や有機窒素(ON)を含む気溶媒の化学的・同位体的特性を、都市部から海洋域にかけての広域的・長期的観測を通じて解明しています。特に、生物由来の揮発性有機化合物や燃焼由来の前駆体が大気中でどのように二次的酸化反応を経て気溶媒に転換するかに注目しており、季節変動や地域的要因が大気質に与える影響を明らかにしています。また、同位体比(δ13C)を用いた生物活動との関連解明も進めており、環境変動に対する大気化学的反応の理解を深めています。
Nakanishi教授の研究室は、細胞の力学的・環境的微小環境が細胞機能に与える影響を解明するため、動的・可塑性のあるバイオマテリアルの開発と、その応用に注力しています。特に、光刺激で細胞接着性を制御できるスマートな基板や、細胞の引っ張り力に応じて構造を変化させるインターフェース材料の開発が特徴です。また、生きた細胞内でタンパク質の構造変化をリアルタイムで可視化する新規プローブの開発も進め、細胞行動の動的制御とそのメカニズム解明を統合的に推進しています。
Ayu Washizu教授の研究室は、スマートシティやスマート農業、エネルギー管理システムといったICTを活用した持続可能な都市・地域社会の構築を柱としています。特に、地域の社会的資本の醸成やエネルギー効率の高い住宅の普及に向けた政策的要因、および家庭でのエネルギー管理システムの受容性に関する実証的研究を進めています。技術の導入と人間行動の関連を分析することで、社会的・経済的効果を実現する政策立案の支援を目指しています。
竹村健二郎教授の研究室では、超音波モーターを用いた多自由度駆動技術の開発を柱として、微小な空間で高精度な位置制御が可能なアクチュエータの設計と制御に注力しています。特に、球形ローターと板状ステータを用いた新規な超音波モーターの構造と駆動原理の創出が特徴で、医療機器やロボット分野への応用が期待されています。また、細胞操作技術の分野でも、表面弾性波や共振振動を応用した非酵素的細胞分離技術の開発も進めています。