東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Goto教授の研究室は、寄生性プロトゾアに由来する疾患、特にリーマニア症やチクリョウ病、ヘリコバクター・ピロリ関連がんの病態解明とワクチン・診断法の開発を主眼としています。特に、トランスポーター領域を有する抗原タンパク質の同定や、疾患に関連する遺伝子多型の解析を通じて、感染制御とがん予防に貢献する新規バイオマーカーの発見を目指しています。
当研究室は、妊娠に伴う循環器的・代謝的変化の分子メカニズムに注目し、特に胎盤におけるHIF-1αの恒常的活性化とアデノシンシグナルの異常亢進が、妊娠中毒症(妊娠高血圧症候群)の発症に寄与するメカニズムを解明しています。特に、アテノロールやsiRNAを用いた標的療法の可能性も含め、胎盤障害の根本的治療戦略の確立を目指しています。また、心筋症や胎盤残留などの妊娠関連疾患の予後予測や管理戦略の確立にも貢献しています。
Satoshi Sasaki教授の研究室は、食事摂取と生活習慣疾患の関連を解明するため、食事摂取量の正確な評価手法の開発と、その疫学的・臨床的応用を主な研究テーマとしています。特に、日本人の食事摂取を的確に把握できる自己記録式食事摂取頻度アンケート(DHQ)の開発と妥当性の検証に貢献しており、心血管疾患やがんの予防に資する食事アセスメント手法の確立を目指しています。また、食事と睡眠の質、甲状腺機能との関連についても、長期にわたるフリーライフの日本人女性を対象とした疫学的アプローチを展開しています。
中川慎太郎教授の研究室では、高分子のナノ構造と物性の関係を解明するため、ナノスケールに制限されたポリマー系の結晶化挙動や、三次元ネットワーク構造を制御した機能性ゲル・エラストマーの開発を主な研究テーマとしています。特に、ポリエチレングリコールやポリエチレンオキサイドを基盤とした自己組織化系のゲルや、星形ポリマーを用いた均一な高分子ネットワークエラストマーの設計・合成に注力しています。また、X線回折や赤外分光法、SANSを用いた微視的構造解析により、物性と微細構造の相関を解明しています。
東教授の研究室は、海洋養殖における生簀の構造的・流体力学的特性に注目し、網目の形状や配置、素材の特性が抗力や内部水流に与える影響を数値シミュレーションと実験で解明しています。特に、魚の行動と生簀の流体・構造連成挙動の関係をモデル化し、環境に配慮した閉鎖型養殖システムの設計や、作業効率を高める新規収穫装置の開発にも応用しています。研究は、持続可能な養殖技術の実現に向けた実用的で科学的な基盤を提供しています。
Kosei Nagata教授の研究室は、血小板と白血球の相互作用が炎症反応や関節リモデリングに与える影響を、主に細胞接着分子(Pセレクチン/sLeX)と酸化的なシグナル伝達のメカニズムに焦点を当てて研究しています。特に、血小板活性化が好中球やモノサイトの好酸化酵素産生を促進する過程を解明しており、炎症性疾患や変形性関節症の病態解明に貢献しています。また、Runx転写因子の機能解析を通じて、軟骨の恒常性と関節炎発症の分子機構についても探求しています。
T. Hassan教授の研究室は、高エネルギー天文学を基盤とし、ガンマ線・電波・可視光など多波長観測を統合して宇宙の高エネルギー現象を解明することを目的としています。特に、Blazarの高エネルギーギャンマ線放射やFRB(急激な無線パulses)の多波長対応を探る国際共同研究が特徴です。また、機械学習を活用したAGN分類や、宇宙背景放射(EBL)の測定など、理論的・観測的アプローチを融合した先端的研究を推進しています。
若木賢太郎教授の研究室は、光合成膜タンパク質の構造と機能解明を柱として、特にペイロキシシスム膜に位置する光システムIIとNADH脱水素酵素複合体の分子機構に注目しています。特に、水酸化反応を促進する酸素発生中心の構造的安定化や、電子伝達系における膜内外のタンパク質相互作用の解明を進めています。近年では、膜外側に位置する補因子タンパク質の多様化とその機能的分岐のメカニズムにも関心を寄せています。
Sotaro Katayama教授の研究室では、ロボットの制御理論と最適制御の分野に焦点を当て、特に多脚ロボットやヒューマノイドロボットのためのモデル予測制御(MPC)の理論的・実装的課題に取り組んでいます。近年のハードウェアと計算性能の進展に応じ、接触を伴う剛体系の動的モデルと効率的な最適化アルゴリズムの統合が中心的な研究テーマです。特に、スイッチング時刻最適化や逆運動学に基づく高速最適化手法、およびJupyter環境を活用したNMPC用コード生成ツールの開発も進めています。
Satoru Seo教授の研究室では、画像診断と手術ナビゲーションの融合をめざし、特にPET画像を用いた肝細胞癌の生物学的特性の予測や、術中リアルタイムナビゲーション技術の開発を進めています。特に、FDG-PETが腫瘍の分化能やP-糖鎖放出体の発現と関連することを明らかにし、治療予後予測の新しい指標としての可能性を示しています。また、手術中の解剖学的ランドマークを的確に特定するための新規内視鏡的ナビゲーションシステム(MIPS)の開発も進めており、肝切除手術の精度と安全性の向上を狙っています。
Qian Niu教授の研究室は、公衆衛生とデジタル技術の交差点に焦点を当てており、特にSNS上での感染症に関する世論やワクチンへの態度を分析することで、政策立案に役立つ知見を提供しています。COVID-19の影響下におけるワクチン接種の意思決定要因や、テレワークに伴う健康リスクの解明にも取り組んでいます。また、大規模言語モデル(LLM)と人間の認知プロセスの類似性を分析し、AIと認知科学の統合的アプローチを模索しています。
Seiji Yamazoe教授の研究室では、金属ナノクラスターの精密合成と構造・電子状態の解明を柱として、酸化還元反応や光触媒反応におけるナノサイズ金クラスターの機能を原子レベルで解明しています。XAFSやXANESを用いた多様なX線吸収スペクトロスコピー技術を駆使し、クラスターの電子状態や局所構造の精密制御が反応機構に与える影響を解明しています。特に、酸素分子の活性化やホスホルジスルフィド修飾金クラスターの力学的性質の解明が近年の主なテーマです。
Hideki Kanemoto教授の研究室は、神経変性疾患、特にレビー小体病(DLB)をはじめとする神経疾患の神経画像・行動症状・生活機能への影響を、臨床的・統計的・信号処理的手法を融合して解明しています。特に、視覚・聴覚幻覚や運動機能低下といった前駆症状の神経基盤や、認知機能低下に伴う家族介護者の負担要因の特定に注力しています。また、電波環境下における通信システムの誤り性能向上に関する信号モデルの構築も併行して行っています。
本研究室は、がんの根本的治療を目指し、特に白血病や脳腫瘍、多発性マイローマなどの血液悪性腫瘍に特異的に発現するがん幹細胞(LSC)や腫瘍形成性前駆細胞の表面マーカーを同定することを柱としています。WT1遺伝子の発現を制御するメカニズムや、Bmi-1を含む自己複製能を制御する転写因子の機能解明も進めています。また、これらの標的抗原を標的にした免疫療法やモノクローナル抗体療法の開発にも貢献しています。
Yutaro Motoori教授の研究室では、高レイノルズ数乱流におけるスケール分離した渦構造の生成・維持機構を、直接数値シミュレーションを用いて解明しています。特に、壁面近傍の乱流境界層や円柱後方の流れにおいて、複数スケールのコherentな渦構造(たとえばストリークやチューブ状渦)の階層的形成とその動的相互作用に注目しています。また、慣性粒子の挙動や粒子 wakes が乱流に与える影響についても、数値シミュレーションを基盤にした乱流制御のメカニズムを解明しています。
Kawabata教授の研究室は、溶血性レンサ球菌(Group A Streptococcus)の病原性機構に焦点を当て、細菌の宿主接着・侵入機構や免疫逃避機構の解明を進めています。特に、線溶性フィブロネクチン結合タンパク質(Fba、FbaB)の同定や、プロテアーゼSpeBによる上皮バリアー破壊のメカニズム、およびC3bの分解による補因子逃避の機構を解明しています。これらの研究は、新たなワクチン標的の同定や、重篤な感染症の病態理解に貢献しています。
Li Yi教授の研究室は、ミリ波・テラヘルツ(THz)帯を活用した高精度なレーダーイメージング技術の開発を主眼としています。特に、光技術を応用したフォトニックレーダーを用いた3次元高分解能イメージングや、GPRデータの高効率な補間・再構築手法の研究が進んでいます。また、電磁波の速度推定やECT(電気的コンダクタンストモグラフィー)におけるノイズ耐性の高い再構築アルゴリズムの開発も行っています。これらの技術は、舗装の精密点検や地下構造物の非破壊診断など、実社会応用に向けた基盤技術としての可能性を秘めています。
東野知章教授の研究室では、単一分子レベルでの電子移動挙動を解明するため、分子ティップを用いたスキャントンネル顕微鏡技術を駆使した分子界面の電子的性質の解明を進めています。特に、水素結合や金属配位結合を介した電子移動のメカニズムや、そのスイッチング特性の制御に注力しており、分子レベルの電子デバイスの構築に向けた基盤を提供しています。また、特定の官能基の選択的可視化や、電荷移動の局在的プロセスの観察にも成功しています。
Hiraku Matsukuma教授の研究室は、レーザー技術と光デバイスの分野において、特に中赤外域(3.5 μm前後)のファイバーレーザー開発に注力しています。高効率な側面励起用ファイバーコンビナーターや、超短パルスレーザーを用いた高精度角度測定技術の開発も進めています。また、極端紫外光(EUV)の生成メカニズムや、顕微鏡的測定技術の高精度化に関する研究も展開しており、産業応用に直結する光学技術の創出を目指しています。
Tetsuo Endoh教授の研究室は、次世代非揮発性メモリとスピントロニクスデバイスの開発を柱としています。特に、STT-MRAMやSOT-MRAMをはじめとするスピントロニクスベースの高速・低消費電力メモリ技術の実用化に向け、300mmプロセスを活用した高信頼性・大容量化技術の確立を進めています。また、ゲートアラウンド構造を応用した次世代トランジスタや、垂直スタック型メモリセル構造の開発を通じて、メモリと論理回路の統合的ソリューションの実現を目指しています。