東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Chunlan Lian教授の研究室は、植物と菌類の相互作用、特にエクトミクラジアル菌根菌(EMF)とその環境適応機能に注目した研究を展開しています。特に、ジャガイモやマツ、ケヤキなどの樹木に共生する菌根菌(例:Cenococcum geophilum)が、重金属汚染地帯や乾燥環境における植物の生存・成長に果たす役割を分子・生態学的アプローチで解明しています。また、フラボノイド代謝の制御に関与するBBX転写因子の機能や、倒木を再生の基盤とする樹木の遺伝的構造解析にも取り組んでいます。
Miyoshi教授の研究室では、天然物の構造と生物学的活性の関係を解明するため、特にフェノール系天然物の立体化学的特徴に注目した合成化学的研究を展開しています。特に、ロテンオン類のエピステレオイソマーを効率的に合成し、呼吸鎖阻害作用の立体選択性を解明することで、タンパク質のリガンド結合様式の解明を目指しています。この研究は、神経毒性や農業用途に関連する天然物の作用機構解明に貢献しています。
Atsuto Seko教授の研究室では、第一原理計算と機械学習を融合した材料設計手法を軸に、熱電材料やスピンエル反応性酸化物の新規構造・物性の予測を進めています。特に、格子熱伝導率の低減や非化学 stoichiometricな酸化スズの構造安定性の予測といった、エネルギー応用に向けた実用的材料の探索が特徴です。データ駆動型材料科学の基盤を構築するため、特徴量設計やクラスターエンリッチドモデルの高度化にも取り組んでいます。
本研究室では、腎臓の高浸透圧環境下における細胞の浸透圧バランス維持機構、特にタウリンなどのオスマールートの輸送機構とその分子メカニズムを解明しています。また、発達期のストレスが成人期のストレス反応に及ぼす長期的影響、特にHPA軸の不適応と脳の可塑性変化との関連について、行動学的・分子生物学的手法を用いて研究を進めています。特に、ストレス感受性の分子基盤としてのエピジェネティクスの役割にも注目しています。
Megumi Mukoyoshi教授の研究室では、金属-有機フレームワーク(MOFs)とナノ粒子の複合材料を核に、新規触媒材料の設計・開発をめざしています。特に、金属酸化物や合金ナノ粒子を含むハイブリッド材料の構造・電子状態・機能性の相関をX線吸収スペクトロスコピーを活用して解明しており、エネルギー変換・環境対応触媒の開発を推進しています。
Haruki Nishio教授の研究室は、環境変化に適応するためのエピジェネティクス的メカニズムに焦点を当てており、特に植物における長期間の温度変化記憶とその染色体構造制御のメカニズムを解明することを目的としています。H3K27me3やH3K4me3といったヒストン修飾の季節的ダイナミクスを解析し、自然環境下での遺伝子発現の柔軟な調節を解明しています。また、神経生物学分野においてはセロトニン受容体に対する薬剤の結合特性や、胎児期・新生期のストレスが行動に与える長期的影響についても研究を展開しています。
Albert C. M. Yang教授の研究室では、人工知能(AI)を活用した学習支援システムの開発と分析に注力しています。特に、自己評価行動の分析や学習記憶のサイクルを考慮した適応型フォーマティブ評価、AIを活用した学習課題の自動生成、テキストマークのスコア算出による学習プロセスの可視化といった分野で革新的な研究を進めています。学生の学習行動を的確に捉え、個別最適化された教育支援を実現するための知的基盤の構築が主な研究方向性です。
Fumihiko Sato教授の研究室は、植物の二次代謝産物、特にアルカロイドの生合成経路に焦点を当てた研究を行っています。特に、ナス科植物に由来するニコチンやスコポラミン、ケイソウ科植物のベルベリンなど、医薬的価値の高いアルカロイドの代謝工学的制御を目的としています。サイクリックなP450酵素の機能解明や、遺伝子発現制御による代謝流の制御技術の開発も進んでいます。
Hashidzume教授の研究室は、シクロデキストリンを核とした分子認識と自己集合を基盤に、機能性高分子やナノ構造材料の設計・開発を進めています。特に、シクロデキストリンと高分子側鎖の相互作用をモデルとして、刺激応答性系やドラッグデリバリー用ナノ粒子、スライドリングゲルなどの macroscale 機能材料の構築を目指しています。また、分子間力の選択性や集合効果を制御するための構造制御も重要な研究テーマです。
Dongjin Kim教授の研究室は、高周波帯域における高効率・高精度なアンテナアレイと、次世代パワー半導体デバイスの高信頼性を支える熱管理技術を主な研究分野としています。60GHzおよび120GHz帯の波長用に、焼結銅板による高精度なスロットアレイアンテナの開発や、SiCを用いた高耐熱評価技術の確立が進んでいます。特に、銀スニンティング接合技術や熱界面材料を活用した高精度な熱特性評価手法の開発が特徴です。
西沢清一教授の研究室は、主に分子認識と蛍光センシングを柱とした超分子化学を展開しています。特に、酸化物イオンやヘキサフルオロアルミネートなどのアニオンを高感度で検出可能な有機分子センサーの開発に注力しており、蛍光の「光り方」の変化を利用した特異的で高感度な検出技術の構築を目指しています。また、DNAやRNAを標的にした特異的結合型プローブの開発や、光誘導電子移動(PET)を応用したセンサー設計にも取り組んでいます。
Masanori Koshimizu教授の研究室では、有機・酸化物・ナノコンpositeを含む新規セミコンダクタ材料の開発を柱とし、特に放射線検出に応用可能な高効率・高速応答型シンチレーターの材料設計と物性解明を進めています。主に有機結晶シンチレーター、液体・プラスチックシンチレーター、および無機ナノ粒子をドープしたナノコンposite材料の開発が行われており、光出力の向上や時間分解能の向上に貢献する材料設計の基盤を構築しています。また、ポジトロンライフタイム分光法を用いたメソポーラス材料の微細構造評価など、多様な物性測定技術を駆使した材料評価も特色です。
塩化物系および酸化物系の高分子状液体やガラスの構造と物性の関係を、NMR分光法や高温物理測定を用いて解明する研究を行っています。特に、アルミノケイ酸塩系の溶融状態における粘度・表面張力・密度の温度・組成依存性を精密に測定し、微視的構造とマクロな物性の相関を明らかにしています。また、酸素結合の種別や金属陽イオンの配位状態に注目したNMRを用いた構造解析も進めており、非晶質材料の物性制御に貢献する基盤技術の確立を目指しています。
山田俊介教授の研究室では、生体適合性・生分解性を備えた次世代エレクトロニクスを実現するため、イオン液体と水溶性ポリマーを組み合わせた「イオンゲル」を基盤技術として開発しています。特に、水に触れると自然に分解する温度センサーやスーパーキャパシタ、圧力センシングに適したフィールド効果トランジスタなど、生体内や極限環境に埋め込み可能な「一時的で消失する電子デバイス」の開発を進めています。その応用は医療用インプラント、ウェアラブルセンサー、ソフトロボティクスにまで広がります。
Ikue Mori教授の研究室は、ショートエンドリックなモデル生物・ショートエンドリックな神経回路を用いて、温度感覚と行動の神経機構を解明することを目的としています。特に、神経可塑性や学習記憶の神経基盤を、線虫の温度走性行動をモデルとして解明しています。A/DやAWCといった感覚神経細胞の機能と、Gタンパク質共役型受容体を介した信号伝達機構の解明が中心です。
Matsumura教授の研究室は、量子もつれと重力・時空構造の関係を理論的に解明することを柱としています。特に、光力学系における重力誘発もつれや、de Sitter時空における大スケールの多粒子もつれの生成機構を、正確な解析と数値シミュレーションを用いて解明しています。また、量子力学の基礎的問題であるLeggett-Gargの不等式の破れが重力によってどのように影響を受けるのかも探求しており、重力と量子もつれの本質的関係を解明する理論的枠組みの構築を目指しています。
S.M. Asik Ullah教授の研究室は、バングラデシュの沿岸地域、特にテクナフ野生生物保護区を対象に、環境保全と持続可能な開発の両立をめぐる社会的・経済的要因を解明する研究を展開しています。特に、ローリング難民の流入に伴う地域社会への影響、森林資源の過剰利用、燃料木の消費行動、そして地域住民の参加型森林管理(コ・マネジメント)の有効性について、実地調査と定量的分析を組み合わせた研究が特徴です。研究は、環境保護と地域住民の生活向上の両立に貢献する政策的知見の提供を目的としています。
Siddabasave Gowda B. Gowda教授の研究室では、生体活性脂質の一つであるFAHFA(ヒドロキシ脂肪酸エステル化脂肪酸)に注目し、その抗酸化作用やNrf2活性化メカニズムの解明を進めています。また、昆虫由来の栄養脂質や海藻の脂質体解析を通じて、機能性脂質の多様な生物学的役割や代謝制御への影響を非標的脂質体解析法を用いて解明しています。特に、代謝性疾患に関連する脂質代謝と酸化的な損傷の関係に注目し、疾患予防に寄与する脂質の機能を解明する研究が中心です。
Noboru Noguchi教授の研究室では、農業分野における自律移動ロボットの開発を柱として、RTK-GPSとIMUを統合した高精度ナビゲーション技術の研究を進めています。特に、FOGのバイアスをリアルタイムで同定・補正するセンサフュージョンアルゴリズムの開発により、田畑における高精度な経路追従制御を実現しています。また、屋外農業環境に適した耐久性と自律走行性能を持つロボットの実用化にも取り組んでおり、耕運、播種、除草、作物の管理作業の自動化を実現しています。
Konno教授の研究室は、子宮体がんの発がんメカニズムと治療抵抗性の分子機構に焦点を当て、非コードRNA(miRNA、piRNA、lncRNA)の機能とそのシグナル伝達経路の解明を進めています。特に、miR-101 や MEG3 といった非コーディングRNAが腫瘍抑制や薬剤感受性に与える影響を、がん細胞内在的メカニズムとして解明しています。また、GLUT1 や PD-L1 といった代謝・免疫関連分子の制御機構についても、がんの進行と治療反応に与える影響を分子レベルで解明しています。