東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Ryotaro Shimizu教授の研究室は、ファッション分野における意思決定支援技術としての「ファッションインテリジェンス」の構築を主眼としています。特に、視覚的・意味的特徴を統合した埋め込みモデル(VSE)を応用し、衣類の各部位ごとの感覚的表現(例:「オシャレ感」「カジュアルさ」)を高精度に捉える部分的VSEの開発を進めています。また、ECにおける購買行動とユーザーの価値観・意識の関係を解明するための潜在クラスモデルや、推薦結果の説明可能性を高める感情を考慮した評価フレームワークの構築も行っています。
石谷治教授の研究室は、有機合成化学分野において、特に金属触媒を用いたエナンチオ選択的反応の開発を主軸としています。特にジルコニウムを基軸とするキラル触媒を用いたマンニヒ型反応やストレーカー反応、アールドール反応など、エナンチオ選択的かつ高効率な炭素–炭素・炭素–窒素結合形成反応の開発が顕著です。これらの反応は、天然物や医薬品の合成に応用可能な高機能性中間体の創出を可能にしています。
Kuzuyama教授の研究室は、ステレオ選択的かつ効率的な生合成経路、特に非メバロン酸経路(nonmevalonate pathway)に焦点を当てており、微生物がステロイドやキノン、フェニルプロパノイドなど多様なイソプレノイドを合成するメカニズムを解明しています。特に1-デオキシ-D-キシルロース5-リン酸(DXP)を中間体とする代謝経路と、その関連酵素の構造・機能解明を進めており、医薬品やバイオ燃料の合成に応用可能な新規酵素の同定にも貢献しています。
Sachihiro Matsunaga教授の研究室は、植物の3次元構造を高分解能で観察するための透明化技術「TOMEI」の開発を柱とし、植物の器官の構造解析や遺伝子機能の解明を進めています。特に、性染色体の進化や雄花特異的遺伝子の同定を通じて、被子植物における性分化の分子機構を解明しています。また、細胞分裂におけるクロモソーム接着機構の解明や、非揮発性メモリを応用した次世代集積回路の開発にも取り組んでいます。
Yoshinaga教授の研究室は、淡水・海水魚に寄生する原生動物寄生虫、特にシラミ・コウイソギンチャク・モノジョウネアンなど、養殖業に深刻な被害を及える寄生虫の人工培養技術の確立を柱としています。特に、日本鰹の貧血の原因とされる単洞虫類「ネオヘテロボスルム・ヒラメ」や、クローリング・シラミ「クロウチコウイソギンチャク」の培養・生活環解明に貢献しています。また、病原性のメカニズム解明と、効果的な予防・制御法の開発に向けた基盤技術の構築を進めています。
Yokoyama教授の研究室は、人工知能(AI)の社会的受容と倫理的課題に焦点を当てた社会的・文化的要因の解明を進めています。特に、日本におけるAI利用に関する一般市民の意識や価値観の変化を、実際のシナリオを用いた定量的調査によって分析しています。また、STEM分野における女性の進出を促す要因として、家族のジェンダー役割に関する意識の影響にも注目しており、教育的・社会的支援の在り方を考察しています。
大庭潤一郎教授の研究室では、化学ループイングをはじめとする次世代エネルギー変換技術の開発を主軸としており、酸化物系酸素キャリアの反応挙動と微細構造変化の連携解析、ならびに高温電気化学的アンモニア合成のための効率的電極材料の開発を行っています。特に、酸化鉄/酸化アルミナ系酸素キャリアの反復サイクルにおける反応速度論と微細組織変化の関係を画像解析を用いて解明し、バイオマス燃焼に適した高効率な酸素キャリアの設計を追求しています。また、酸化物イオン伝導体やプロトン伝導体を用いた固体電解質型燃料電池を応用したアンモニア合成技術の実用化に向けた触媒開発も進めています。
Tomosato Hioki教授の研究室では、磁性体におけるスピン波(磁気モード)の励起・伝播・制御を、時間分解磁気光学顕微鏡を用いて直接観測することで、スピンデバイスやスピントロニクスの基盤を築く研究を行っています。特に、フォノンや磁気モードのコherentな振動、スピン波の屈折・反射、磁化ダイナミクスの状態トモグラフィーなど、量子的性質を示すスピン系の動的挙動に注目しています。室温でも高精度な時間・空間分解測定が可能であり、次世代の情報処理デバイス開発に貢献する基盤技術の確立を目指しています。
伊原正朗教授の研究室は、環境中における医薬品・内分泌攪乱物質・抗生物質耐性の環境動態を、バイオアッセイと分子生物学的手法を融合して解明する分野に従事しています。特に、生体への影響を的確に評価するためのin vitroバイオアッセイ(例:エストロゲン受容体報告遺伝子系、TGFαシーピングアッセイ)の開発と応用に注力しており、環境モニタリングにおけるバイオロジカルアクティビティの評価基準を確立しています。また、遺伝子解析を用いた耐性菌の起源特定や、薬物の環境挙動と健康影響の関連解明にも取り組んでいます。
Rocky Talchabhadel教授の研究室は、ヒマラヤ地域の水循環と気候変動の影響に焦点を当てた水文・気象学的研究を推進しています。特にネパールを対象に、降水量の空間的・時間的変動、極端な降雨イベントの評価、および気候変動が水資源と農業に与える影響を、地上観測データと衛星推定降水データを統合して分析しています。水文モデル(SWAT)を用いた流域スケールの水収支評価や、農家の気候変動への認識調査を通じて、科学的知見と現地の知恵の統合を目指しています。
Kokuryo教授の研究室では、プラスチックごみの効率的リサイクルを実現するため、ゼオライトを用いた触媒的分解反応に注力しています。特に、酸性サイトの種類や分布、金属ドーピングによる表面特性の制御が、低密度ポリエチレン(LDPE)の効果的かつ選択的な分解に与える影響を解明しています。また、コークス生成の抑制や軽オレフィンの選択的生成といった実用的課題の解決にも貢献しています。
本研究室は神経変性疾患の病理機構を解明することを目的としており、特にアルツハイマー病やレビー小体病、ピック病に代表されるタンパク質蓄積疾患の神経病理学的特徴を、免疫染色・電子顕微鏡的解析を用いて詳細に解析しています。特にアービルグリーン(AG)、リン酸化αシヌクレイン、TDP-43、およびタウタンパク質の異常蓄積に注目し、加齢に伴う脳の変性メカニズムの解明を進めています。また、疾患の進行段階を定量化するためのステージング法の確立にも貢献しています。
Farzad Zamani教授の研究室は、金属-有機フレームワーク(MOFs)を用いたグリーンケミストリーの分野に注力しており、多成分反応における高効率で選択性の高い触媒反応の開発を進めています。特に、ボロン含有体やアリールアルキン誘導体を用いた新しい炭素-炭素結合形成反応、ならびに金属触媒を用いたエナンチオ選択性やジアステレオ選択性の精密制御が特徴です。また、天然物類似の有機触媒や金属ナノ材料を組み合わせたハイブリッド触媒の開発も進んでいます。
Hirao教授の研究室は、有機分子におけるスピン状態や電子移動挙動に着目し、特に多スピン系や間隔性状態を示す有機分子の合成とその電子的性質を解明することを主眼としています。特に、π結合に依存しないブリッジを介したスピン伝達や、空間的共有結合が関与する多ラジカル系の構造的・電子的特徴を、電気化学的・磁気的・結晶構造的アプローチで統合的に解明しています。また、高スピン状態を示す多アミン系分子や、歪んだ骨格がもたらす反応性・磁気的性質の制御にも注力しています。
Satoshi Kaneko教授の研究室では、分子レベルでの電荷輸送メカニズムを解明するため、単分子接合を用いたナノスケール電気伝導の基礎的研究を進めています。特に、金属-分子界面の構造的特徴とその電気的性質の関係を、表面増強ラマン散乱(SERS)と電流-電圧測定を組み合わせた新規分析法により解明しています。このアプローチにより、分子の吸着サイト選択性やπ-π相互作用に起因する非共有結合輸送のメカニズムを精密に特定することを目的としています。
吉口祐教授の研究室では、構造用接着剤の力学的・破壊特性に注目し、特に低弾性率のポリウレタンやアクリル系接着剤を対象に、破壊靭性の高精度な評価手法の確立を目的としています。DCB試験における接着層の変形や塑性領域の影響を理論的に解析し、疲労挙動や温度・速度依存性のメカニズムを解明しています。また、実用的応用を視野に入れた、接着接合部の耐久性と信頼性の向上に貢献する研究が進められています。
Yumiko Nakajima教授の研究室は、主に遷移金属を用いた新しい触媒反応の開発に取り組んでいます。特に、シリル化反応やヒドロシルレーション反応を効率的・選択性高く実現する触媒系の創出が特徴です。また、医療分野との接点も持つ研究として、カンナビノイド系物質の生理的役割や、ポリマーの環境にやさしい分解法の開発にも関与しています。
中田俊彦教授の研究室は、エネルギーと環境の持続可能性を実現するための革新的な技術開発を柱としています。特に、クリーンコals技術の導入促進や電気自動車のリサイクル技術、リチウムイオン電池からのレアメタル回収の最適化をめぐるエネルギーマネジメントのモデル構築が主な研究テーマです。また、半導体デバイスの高効率化に関する基礎的技術開発も並行して進められており、産業界と連携した実用的応用を重視しています。
Yusuke Osawa教授の研究室は、主に整形外科学分野に焦点を当てており、特に人工関節置換術や脊椎・下肢のバイオメカニクスに関する長期間にわたる臨床的成果の評価を進めています。特に、股関節形成術(CVO)や前側アプローチ(CPP)を用いた人工股関節置換術の長期的成績と合併症のリスクを、患者選択や手術技術の精度と結びつけて分析しています。また、高精度な時間測定技術を応用した医療機器の開発や、信号処理的手法を用いたバイオセンサーの評価にも関与しています。
奈良原教授の研究室は、頭頸部がんのリンパ節転移を正確に同定するための分子イメージング技術の開発に注力しています。特に、抗エピデルマル成長因子受容体抗体を蛍光プローブに結合した「パニトゥマブ-IRDye800CW」を用いた写真音響分子イメージングや、蛍光画像ガイド手術の実用化を目指した臨床的応用を進めています。また、顔顔面再建や声帯麻痺の再生医療的治療法の開発にも関与し、画像診断と治療の融合を図る先端的研究を展開しています。