東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
吉成 知人教授の研究室では、チオールを有するアミノ酸を配位子として用いた多核金属錯体や金属スーパーマルチスケール構造の設計・合成を柱としています。特に、金(I)と3d金属イオンを組み合わせたキラルな多核錯体や、イオン移動性を示すイオン性結晶の創出に注力しており、キラリティと機能性を併せ持つ新規金属錯体の創製をめざしています。
Christoph Gerle教授の研究室は、ミトコンドリア膜における膜タンパク質の構造と機能に焦点を当てており、特にF-ATP合成酵素が細胞死を制御するペルメアビリティ遷移孔(PTP)の分子的基盤であることを解明しています。高分解能電子線顕微鏡(cryo-EM)を用いた構造生物学的手法と、脂質二重層への膜タンパク質再統合技術(LAiR)を組み合わせ、生体膜タンパク質の機能的・構造的解析を進めています。特に、ミトコンドリアのエネルギー代謝と細胞死の制御機構の解明を目指しています。
Ichiro Tanabe教授の研究室は、ナノスケールの金属粒子や半導体酸化物の光学的性質を制御するための新規な光誘導制御技術を開発しています。特に、銀ナノ粒子と酸化チタンの界面で発現する局在プラズモンモードの独立制御により、色の多彩な散乱光を実現する研究が進んでいます。また、アルミニウムを用いた深紫外領域の表面プラズモン共鳴センシング技術の確立や、イオン液体やチタニア系材料の紫外分光特性の解明も行っています。これらの研究は、次世代の光デバイス、センサー、および光触媒応用に貢献する基盤技術の構築を目的としています。
ピーター・ホルメ教授の研究室では、複雑ネットワークの構造的・動的特性に注目し、ネットワークの耐障害性、コア・ペリフェリー構造、スケールフリーや高クラスタリングの特性を持つネットワークモデルの構築を進めています。特に、頂点やエッジの攻撃に対するネットワークの脆弱性や、情報伝播・意見形成のダイナミクス、負荷に伴う自己組織的崩壊現象の解明を主な研究テーマとしています。実世界のネットワーク(科学者間の共同研究網、インターネットトラフィックなど)を対象に、定量的指標を用いた分析も積極的に行われています。
Rajib Kumar Biswas教授の研究室は、鉄筋コンクリート構造物の耐久性と耐震性を高めるための先進的コンクリート材料の開発・応用を主軸としています。特に、超高強度鉄筋繊維強化コンクリート(UHPFRC)や超高性能コンクリート(UHPC)を用いた構造物の補強技術、ならびに腐食損傷を受ける橋梁の耐震性能評価に注力しています。非一様腐食や施工性の課題を踏まえた実験的・数値的アプローチにより、持続可能なインfraストラクチャーの実現に貢献しています。
Takeuchi教授の研究室は、がんやウイルス感染の病態メカニズムを解明するため、特に受容体チロシンキナーゼの機能異常やウイルスタンパク質の宿主細胞への影響に注目しています。がん治療の標的としてのRTKやEGFRの阻害機構、HCVの遺伝子安定性、およびセンドウウイルスCタンパク質が宿主のタンパク質合成を制御するメカニズムの解明を進めています。また、薬物排泄に関与するABCトランスポーターの機能解明も併行して行っています。
Shungo Natsui教授の研究室は、高炉の低還元剤操作によるCO2排出削減を実現するため、固体と気体の連成挙動を高精度に予測するDEM-CFD複合シミュレーション技術の開発を柱としています。大規模高炉におけるガス透過性の低下やブンダーリングの悪化といった運転課題を、粒子レベルの挙動と流れ場の連成解析によって解明しています。特に、酸素高炉やトップガスリサイクル技術におけるガス注入効果の最適化にも応用しています。
Wataru Yashiro教授の研究室では、X線回折や散乱を利用した高感度な位相対比イメージング技術の開発に注力しています。特に、ターブル効果を応用したグレーティング干渉法を用いて、微小構造に起因する波面ゆらぎとその統計的特徴(分散、相関長、フラクタル指数)を定量的に評価する手法を確立。微細構造の非対称性やビームハードニング効果がもたらす干渉縞の可視度低下のメカニズム解明も進めており、生体組織やポリマー材料のナノスケール構造解析に応用可能です。
Ueda教授の研究室は、植物の発生において核となる細胞極性形成と細胞分裂のダイナミクスを、ライブセルイメージングを駆使して解明しています。特に、受精直後の胚細胞における微小小胞体やアクチンフィラメント、ミトコンドリアの動的分布とその制御機構に注目し、細胞極性の形成メカニズムを分子レベルで解明しています。また、根・芽の根分生の維持機構やプロテアソームの細胞型特異的機能についても、遺伝学的・細胞生物学的手法を用いて研究を進めています。
西波曹教授の研究室は、6G通信を支える再構成可能知能表面(RIS)や時間変調技術を応用した反射アレイの設計・応用を主軸としています。特に1ビット時間変調反射アレイ(TMRA)を用いた環境認識・目標定位技術や、生体内部での無線パワー伝送効率の向上、THz帯における可変特性を持つグラフェンベースの二帯域吸収体の開発が進んでいます。また、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイス向けに高効率で小型なマルチバンドアンテナの設計にも貢献しています。
Yuta Ozawa教授の研究室では、超音速流れとその音響特性を対象とした実験的・数値的解析が中心であり、特に超音速ジェットの乱流遷移や音源メカニズムの解明に注力しています。PIVやシュレーディンガー法、音響測定を用いた高精度な流れ場・音場の再構築や、ノズル形状やジェット間干渉が音響特性に与える影響の解明が進められています。また、実験と数値シミュレーションを融合したデータ同化手法の応用にも取り組んでいます。
Hasegawa教授の研究室は、半導体物理と光通信技術の分野で、特にシリコン単結晶における応力誘起電子状態の制御や、光ベースの情報処理技術の高度化を主な研究テーマとしています。特に、サイクロトロン共鳴を用いた電子状態の精密測定や、光的リザボアーコンピューティング、空間多重光伝送ネットワークの構築に向けた新規アーキテクチャの開発が進んでいます。これらの研究は、次世代の高効率・高帯域光通信インfraや、次世代AI処理技術の基盤を築くことを目指しています。
吉田康介教授の研究室は、がんの発症・進行機構、特に卵巣がんの治療抵抗性と微小環境のダイナミクスに注目し、特にがん幹細胞とマイクロルナ(miRNA)の機能を解明しています。特に、がん由来のエクソソームが運ぶmiRNAが腫瘍微小環境に与える影響や、再発・再発巣に特徴的なmiRNA発現パターンの解明を進めています。これにより、がんの予後予測や新規標的治療法の開発に貢献することを目的としています。
Yusuke Mikura教授の研究室では、一般相対性理論の一般化であるメトリック・アフィン幾何学を基盤に、インフレーション宇宙論や量子重力の分野における新しい理論的枠組みを展開しています。特に、局所的共形対称性を保存する形式で高次元場の曲がった位相空間を扱い、HiggsインフレーションのUV完備化やk-インフレーションの最小実現を追求しています。重力理論の構造的多様性を解明する中で、ゴーストやタキオンの発生を回避する新しい重力理論の構築にも貢献しています。
Kozo Kaibuchi教授の研究室は、細胞骨格のダイナミクスと細胞接着機構を解明するため、RhoファミリーGTPアーゼとその効果分子であるRhoキナーゼ(Rho-kinase)の細胞内シグナル伝達機構に焦点を当てています。特に、細胞の形態形成、細胞接着、筋収縮、細胞運動性の制御におけるRho・Rhoキナーゼの役割を分子・細胞生物学的手法を用いて解明しています。また、神経障害や高血圧、緑内障など疾患との関連性にも注目し、治療的標的になる可能性を追求しています。
Kawahara教授の研究室では、高張力性ステンレス鋼の微視的メカニズムに着目し、窒素添加が微細組織と力学的特性に与える影響を、電子顕微鏡法と原子プローブトモグラフィーを用いて原子スケールで解明しています。特に、積層欠険エネルギー(SFE)の変化が塑性変形メカニズムや高温強度に与える影響を重点的に研究しており、窒素とクロムの短距離秩序や不純物原子と不純物欠陊の相互作用の解明を目指しています。
Murakami教授の研究室は、相転移に伴う微細構造変化と磁気的・電子的秩序の発現を、電子線を用いた高分解能観察と電子回折を駆使して解明しています。特に、形状記憶合金やペロブスカイト酸化物における前駆状態の揺らぎや、アンチフォース境界に伴う磁気的異常を、電子ホログラフィーやエネルギー分散型電子顕微鏡法によって直接観察・分析しています。この研究は、物質の微視的構造と macrosopic 性能の関係を解明する上で、材料設計の基盤を提供しています。
Maeda教授の研究室は、歯牙・歯周組織の加齢変化と再生医療に注力しています。特に、歯周膜由来幹細幹細胞の同定とその神経修復・組織再生機能の解明を柱としており、老化に伴う歯の組織変化や、栄養制限が老化関連疾患に与える影響についても、マウスモデルを用いて研究を進めています。臨床応用に結びつく幹細胞の機能解明と、組織工学的治療戦略の確立を目指しています。
Hayasaka教授の研究室は、火災燃焼現象の基礎的メカニズム解明と、その応用としての火災予測・火災リスク評価に焦点を当てています。特に、小規模プール火災における燃料温度の変化が燃焼速度に与える影響や、北極圏・ペタランド・バーリング森林における大規模火災の気象的要因の解明を進めています。近年では、衛星データと気象解析を融合した火災動態の定量化手法や、放射熱移動の高精度・高速計算を目的とした新規数値手法の開発も並行して実施しています。
Satoshi Ishizuka教授の研究室は、呼吸器や消化管における感染・炎症反応の分子メカニズムを解明することを主眼としています。特に、アデノウイルス感染が肺炎球菌の肺上皮細胞接着を促進するメカニズムや、酸性環境が細菌接着に与える影響を、PAF受容体やNF-κB経路の観点から解析しています。また、腸内微生物と胆汁酸代謝の関連、運動・食事介入が腸内環境やがんリスクに与える影響についても、動物モデルを用いて体系的に研究しています。