東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Aizaki教授の研究室は、統計的分析と意思決定理論を応用した選好測定法の開発と忦用を柱としています。特に、選択実験(Choice Experiments)やベスト・ワーストスケーリング(BWS)を用いた消費者行動の分析に注力しており、R言語を活用した分析ツールの開発も進んでいます。環境経済学、健康経済学、食料・農業経済学などの分野での実証的研究を通じて、実社会の意思決定メカニズムを解明することを目的としています。
Koichiro Oka教授の研究室は、行動科学と公衆衛生を柱として、特に健康行動の変容メカニズムや運動行動の促進に寄与する要因を解明することを目的としています。特に、トランスセラピーモデル(TTM)を用いた中高年層の運動行動の段階的変化や自己効力感の関連を分析しており、健康政策や予防医学への応用を視野に研究を展開しています。また、ペットの所有が身体活動に与える影響や、COVID-19下での勤務スタイル変化が生活習慣行動に与える影響についても、大規模なオンラインサーベイを活用した実証的研究を実施しています。
大塚知明教授の研究室では、光通信における高効率で安定した多重アクセス技術の開発を主眼としています。特に、光CDMAシステムの性能評価や、スクリーニング効果を持つ二重光ハードリミッタの導入による干渉抑圧技術の研究が進んでいます。また、大気中を伝わる光通信におけるスキャインティレーションやノイズの影響を考慮した高レート通信の実現手法についても、脈幅変調(PPM)を用いた分析が行われています。
Hagiwara教授の研究室は、酸化物ペロブスカイト系材料、特にBi1/2K1/2TiO3(BKT)をはじめとする複雑なAサイトペロブスカイトの誘電・Piezo特性と相転移挙動を、微細構造制御と高精度な電気的測定を組み合わせて解明しています。特に、ナノスケールの極性ナノ領域やリラクサー・フェロエレクトリック転移のメカニズムに注目し、材料設計と応用展開を両立する研究を推進しています。また、高機能セラミックスの高耐久化・高効率化を目的としたドーピングや焼結条件の最適化も重要な研究テーマです。
Nakamura教授の研究室は、がんの分子病態解明と個別化医療の実現を目指しており、特に乳癌・卵巣癌・子宮体癌などの女性のがんにおいて、遺伝子異常やバイオマーカーの特定を通じて治療戦略の最適化を図っています。ERBB2の遺伝子コピー数評価やLynch症候群に伴うがん発症のメカニズム解明、高汎用性ゲノム解析を用いた腫瘍内異質性の解析が主な研究テーマです。臨床的応用に直結する分子標的治療の開発をめざした、基礎と臨床の融合型研究が特徴です。
Jun Yoshinobu教授の研究室は、表面科学と界面反応の微視的メカニズムを解明することを目的としています。主に半導体(Si)および貴金属(Pt、Cu)表面における分子の吸着状態、反応機構、および光誘起反応を、高分解能分光法(EELS、AP-XPS、IRRAS)や顕微鏡法(STM)を用いて精密に解析しています。特に、炭化水素・酸化物・炭酸ガスなどの小分子が金属や半導体表面でどのように化学的に反応するか、ならびに表面不純物やステップ構造が反応性に与える影響を解明しています。
Akira Okada教授の研究室は、主に臓器障害の発症・進行に関与するメタボロミクス的要因や物理的ストレス(振動・騒音)の生体影響を解明することを目的としています。特に慢性腎疾患におけるD-セリンの細胞傷害作用や、振動が末梢循環・神経機能に与える影響を、細胞・動物モデルを用いて分子機構から解明しています。また、高齢化社会における疾患予防や公衆衛生政策に資する基盤データの構築にも貢献しています。
Machel Reid教授の研究室は、自然言語処理と表現的対話生成に焦点を当てた先端的研究を推進しています。特に、感情を考慮した会話生成や、定義の自動モデリング、低リソース言語向けの機械翻訳ベンチマーク構築といった分野で革新的な貢献をしています。モデルの効率化やパラメータ削減技術の開発を通じて、生成モデルの性能と実用性の両立を追求しています。
鄭憲憲教授の研究室では、シーンテキスト認識(STR)の分野において、合成データに依存しない実データベースの学習手法や、多言語間の知識伝達を活用した多言語STRの研究が進められています。特に、手書きやアートテキスト、日本語の擬音語など、従来の手法では難しい不規則なテキストの認識に注力しており、限られたラベルで効果的に学習する仕組みの構築を目指しています。また、公平なモデル比較のための統一フレームワークの構築や、切断されたテキスト間の意味的リンク予測という新規タスクの提案も行っています。
Haruo Kawamoto教授の研究室では、木質バイオマスに含まれるリグニンやセルロースの高温分解挙動に着目し、その分子機構を解明することで、高効率で選択的なバイオ燃料・バイオケミカル生産技術の開発を目指しています。特に、リグニンのエーテル結合の切断機構やセルロース分解の中間体であるレボグルコサンのガス化挙動を、模型化合物を用いた実験と理論的解析で解明しています。これらの知見は、タールやコークスの生成を抑えたクリーンなガス化プロセスの設計に貢献します。
K. Hagino教授の研究室は、陽子数や中性子数が極端に偏った不安定核の反応・構造を、多体系の量子力学的記述に基づいて解明することを目的としています。特に、弱い結合核やハローカーブス核における多体相関や対相関の役割、および反応過程における連続状態の励起や崩壊の寄与を、微視的かつ実験的根拠に基づいたカップルドチャネル計算で解明しています。また、融合断面積のエネルギー依存性やバリア分布の形状に及ぼす核の構造的寄与を、高精度な実験データと照らし合わせながら解明しています。
Yoshinori Yoshida教授の研究室は、再生医療と心血管疾患の病態解明を柱として、ヒト induced pluripotent stem cells(iPSC)を用いた疾患モデルの構築と、遺伝子編集を活用した疾患特異的治療戦略の開発を進めています。特に、長QT症候群やコントラル・ペルテッド・ビート(CPVT)などの心電疾患に対して、iPSC由来心筋細胞を用いた電気生理的・薬理学的解析を実施しており、個別化医療への応用を視野に入れています。また、仮想現実を活用した歯科教育用デバイスの開発など、医療技術の分野にも広がる応用的研究も展開しています。
Saito教授の研究室は、ヒト幹細胞を用いた血液細胞の機能的分化メカニズムの解明と、神経炎症性疾患・筋萎縮症などの神経筋疾患の病態解明を柱としています。特に、iPS細胞を用いたニューロン・筋接合部(NMJ)の3次元自己組織化モデル構築や、CIAS1遺伝子のモザイク性が関与する自己炎症性疾患の病態解明に貢献しています。臨床応用に向けた幹細胞由来の機能的細胞の生成系構築と、疾患モデルを用いた薬剤スクリーニングも重要な研究テーマです。
Matsumura教授の研究室は、腸内細菌である大腸菌の耐性獲得機構とその流行伝播メカニズムに焦点を当てており、特にESBL産生大腸菌の国際的拡散を解明するための全ゲノム解析や、ST131というパンデミック的クローナルラインナジの遺伝的特徴と耐性遺伝子の関連を解明しています。特に、CTX-M型βラクタマーゼを有するST131のサブクローナルグループ(C2/H30Rx、C1/H30R)の発生と拡散メカニズム、ならびにIS26やISEcp1といった可動遺伝子要素の役割にも注目しています。臨床的意義も併せた耐性菌の疫学的・分子疫学的解析が特徴です。
Masato Katahira教授の研究室は、核酸の構造・動態・機能に注目し、特にG-四重子やA-tractを含む特殊なDNA配列の立体構造とその生物学的意義をNMR分光法を用いて解明しています。特に、生理的条件下でのGGA反復配列が形成する並行型G-四重子の構造解明や、RNA二重鎖における特異的塩基対の安定性、さらには生きたヒト細胞内での核酸のNMR観測技術の確立にも貢献しています。これらの研究を通じて、遺伝子発現調節や遺伝子再結合のメカニズムを原子レベルで解明することを目指しています。
Hye-Won Shin教授の研究室は、膜交通と細胞小器官の機能制御を解明するため、リン脂質の代謝とその調節因子、特に小GTPアーゼやキネーシン、トランスポーター、シグナル結合タンパク質の機能に注目しています。特に、PI3キナーゼやリン酸化酵素、P4-ATPアーゼ、KIF1Aキネーシンとの相互作用を通じて、内因性小胞体系の動態とシナプス形成の分子機構を解析しています。この研究は神経細胞のシグナル伝達と膜交通の基本メカニズム解明に貢献しています。
Yan Jun Li教授の研究室は、原子分解能を有する原子間力顕微鏡(AFM)とケルビンプローブ力顕微鏡(KPFM)を駆使し、金属酸化物半導体表面における酸素原子や水酸基の原子レベルでの構造・電子状態の解明を進めています。特に、酸化チタン(TiO₂)表面の酸素アトムの酸化状態を精密に制御・測定する画期的な研究で知られ、電子状態の操作と化学結合の制御を分離して行う新規なアプローチを確立しました。この研究は、光触媒や触媒材料の開発における表面反応機構の理解に貢献しています。
佐藤孝博教授の研究室は、高分子の自己集合挙動やヘリカル構造の分子設計に注力しており、特にキラルなポリシルレンやキサンタンなどの多糖類、ならびにポリマー混合系における相分離ダイナミクスの解明を進めています。光散乱や屈折率測定を用いた溶液中での構造解析を通じて、分子の次元的性質や相互作用のメカニズムを解明しています。また、液晶的相転移や疎水性相互作用に基づく自己組織化機構の理論的・実験的解明も重要な研究テーマです。
高村宏正教授の研究室は、ヒトの視覚系における神経回路のマッピングを、fMRI、拡散MRI、トレイステグラフィー、3D偏光光イメージングなどの先進的画像技術を融合して行っています。特に、縦行頭内側縁(VOF)をはじめとする視覚に関連する白質路の構造的・機能的連結を解明しており、ヒトとマカクザルの視覚系の比較研究でも独自の知見を生んでいます。視覚情報の伝達メカニズムや、網膜疾患に伴う視覚路の微細構造的変化の解明にも取り組んでいます。
本研究室では、視覚系の神経メカニズムを解明するため、自然な視覚刺激下における脳の応答を高精度に捉えるための神経生理学的・計算モデル的手法を開発しています。特に、マカクザルのMT野における運動処理や、ネズミやネコの視覚皮質における受容 field 特性の高解像度解析を、自然映像やスペクトル解析を用いた新規な逆相関法によって行っています。また、音楽や感情的な映像といった複雑な刺激に対する脳内表現の解明にも取り組んでいます。