東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
モトムラ教授の研究室では、大腿骨頭壊死(ONFH)の発症メカニズムと治療戦略の解明を目的として、実験的・臨床的・計算的アプローチを統合した研究を推進しています。特に、ステロイド誘因性ONの予防に効果を示す薬剤の併用や、壊死巣周囲の骨の力学的変化、ならびに患者個別に再構築した有限要素モデルを用いた応力分布解析が特徴です。微小CTを用いた組織レベルの評価と画像診断(MRI・CT)の統合的解析により、早期段階の変化を高精度に捉える研究が進められています。
Kentaro Tanaka教授の研究室は、免疫調節とがんの発症メカニズムに焦点を当てた研究を推進しています。特にT細胞のシグナル制御に関与するSOCS1の機能や、がん治療におけるエピジェネティクス的変化の解明が主な研究テーマです。また、がんの性差やホルモン関連要因が発がんに与える影響についても、臨床的疫学的手法を用いて解明を進めています。
城野章造教授の研究室では、海馬の機能的・構造的多様性に注目し、神経回路の可塑性やニューロンの分布・マッピングの定量的解析を主軸としています。特に、GABA作動性ニューロンの長距離投射、神経新生、ミクログリアの局所的分布、およびPNNとパルバブインの関係といった神経回路の制御機構を、立体的・定量的アプローチ(ステレオロジー、画像解析)を用いて解明しています。海馬の背腹軸・トランスバース軸に沿った領域特異的ニューロン分布の解明は、学習・記憶・情動の神経基盤を理解する上で極めて重要です。
高崎弘教授の研究室は、巻き毛虫門(Nemertea)の分類学・形態学に焦点を当てており、特に古新形巻き毛虫(Palaeonemertea)の種の定義と系統関係の解明を主な研究テーマとしています。近年の分子系統解析と形態的比較を統合した研究により、新種の記載や既存種の再評価を進めています。また、日本近海に生息する巻き毛虫の種のリスト作成や、タイプ標本の再検証を通じて、分類の整合性を高める研究も実施しています。
田野慶治教授の研究室は、有機合成化学を軸に、天然物の全合成と新規反応の開発を主眼としています。特に、ジコバルトアセチレン錯体を用いた新しい[5+2]環化反応や、ケイ素を用いた立体選択的多アルコール合成法の開発で知られ、天然物の複雑な骨格を効率的に構築するための戦略的アプローチを展開しています。また、蛍光ラベルとしての応用を視野に入れた新規オルトエステル誘導体の開発も進めています。
Mamoru Morikawa教授の研究室は、妊娠中の高血圧症や糖尿病が母体・胎児に及ぼす影響を解明することを主眼としています。特に、妊娠高血圧症や妊娠性糖尿病の予後予測因子、胎児成長に与える血糖制御の影響、および妊娠中の安全対策(例:シートベルト着用)の有効性について、臨床的根拠を重視した疫学的研究を展開しています。母体・胎児の健康を守るための予防的・支援的アプローチの確立を目指しています。
Mariko Morimoto教授の研究室は、消費者行動と広告の心理的・文化的要因に注目した研究を展開しています。特に、心理的反発(Psychological Reactance)や説得知識の枠組みを用いて、スパムメールやパーソナライズド広告に対する消費者の反応を分析しています。また、文化的要因が広告の信頼性に与える影響や、モデルの民族的・文化的背景が広告効果に与える影響についても、日本およびアジア系アメリカ人の視点から探求しています。
中澤陽輔教授の研究室では、褐藻に含まれるカロテノイド「フコキサントシン」の異性体が各種がん細胞の増殖に与える抑制効果を解明しており、特に全便宜体型が強い抗増殖作用を示すことが明らかになっています。また、白内障の予防や治療に有効な天然フラノイド「ヘスペルチン」の生体利用可能性を高めるために、糖エステル化やグルコシル化した誘導体の開発も進めています。さらに、レンズの水分透過機構とTRPVチャネルの関連性についても、分子機構の解明を進めています。
Sado教授の研究室は、日本における精神疾患の社会的・経済的負担に注目し、特に統合失調症、うつ病、不安障害、認知症の社会的コストの実態を解明しています。特に、医療費以外のコスト要因、たとえば労働力喪失や家族介護者の心理的負担の分析が特徴です。また、薬物療法に効果を示さない患者を対象とした心理療法(MBCT)の有効性についても臨床的・政策的意義を併せて探求しています。
松林信夫教授の研究室では、企業戦略と市場構造の関係に注目し、特に製品の質戦略、ブランドのシグナル効果、ネットワーク外部性、およびデジタル環境下での小売戦略を柱としたゲーム理論的分析を行っています。特に、企業の製品ポジショニングや新製品導入におけるコスト・リスク、ブランドスプライバー効果、eコマースと実店舗の競合・連携の在り方について、理論的・定量的アプローチで解明しています。また、消費者行動と企業戦略の相互作用に着目した、実務的・政策的意義の高い研究が特徴です。
大倉麻呂教授の研究室は、金属酸化物やゼオライトを含む多孔質材料の設計・合成ならびにその応用に注力しています。特に、メソポーラス構造の制御、界面におけるナノコーティング技術、および熱エネルギー貯蔵用複合材料の開発が主な研究テーマです。酸化ジルコニウムの内側コーティングや、相変化材料の封入による漏れ防止型エネルギー貯蔵デバイスの開発は、実用応用に向けた重要な一歩です。
Taku Kitanosono教授の研究室は、水を反応媒体とする持続可能な有機合成を柱としており、特に水中での触媒反応のメカニズム解明と新規反応開発に注力しています。水が反応性や選択性を劇的に向上させる「オン・ウォーター」効果の発見や、金属錯体触媒を用いたエナンチオ選択性の高い反応系の構築が特徴です。また、水に不溶な固体触媒の開発や、反応条件の最適化を通じて、環境に配慮した高効率な合成手法の確立を目指しています。
Shuo Cheng教授の研究室では、自律走行車両の安全で安定した走行を実現するため、モデル予測制御(MPC)を基盤とした制御理論の研究が進められています。特に、タイヤの非線形特性や走行速度の変動、路面摩擦の変動といった実用的課題を踏まえたロバストな制御アルゴリズムの構築が焦点です。また、車両の横方向安定性と衝突回避の統合制御、高精度なスリップ角推定技術の開発も進んでいます。
本研究室では、消化器がんや胃食道逆流症(GERD)をはじめとする消化器疾患の発症メカニズムを、分子生物学的・エピジェネティックな視点から解明しています。特に、miR-21やBrmといったがん関連非コーディングRNAや染色体リモデリング複合体の機能異常が、がんの発生・進行に与える影響を、臨床的バイオマーカーの開発と結びつけた研究を推進しています。また、生活習慣要因と消化器疾患の関連性についても、大規模疫学データを活用した多変量解析を実施し、予防戦略の構築を目指しています。
T. Katayama教授の研究室では、海洋ミドリムシを用いたバイオマテリアルの高効率生産を目的として、特にエイコサペンタエンオイック酸(EPA)やフコクサントシンといった高付加価値化合物の生産メカニズムを解明しています。特に、光強度や希釈率を制御した連続培養系における細胞サイズと代謝産物の関係を詳細に解析しており、バイオ燃料や機能性食品への応用が期待されています。また、光ストレスや栄養欠乏にさらされた状態での光合成系の応答や色素代謝のダイナミクスについても、光合成効率の向上に資する基盤的研究を進めています。
Kubo教授の研究室は、構造生物学と計算生物学を融合したアプローチで、細胞内マシンの構造的・動的メカニズムを解明しています。特に、マイクロチューブルやATP合成酵素の回転メカニズム、および高時間分解能な原子間力顕微鏡(HS-AFM)を用いた生体分子の動的挙動の解析を主な研究テーマとしています。近年では、cryo-EMと分子動力学シミュレーション、さらには画像処理技術の統合による高精度な動的構造解析の開発も進んでいます。
石川慎平教授の研究室は、がんの組織画像解析を核とした画像情報学の分野で、深層学習を用いたがん組織の定量的解析を推進しています。特に、深層テクスチャ表現(DTR)を用いた非教師あり画像表現技術により、がん組織の形態的多様性を普遍的に表現し、画像検索や予後予測への応用を実現しています。また、大規模な組織画像データセットの構築と、がんの転移や治療反応に関連するバイオマーカーの同定にも貢献しています。
奥村俊教授の研究室は、電子の動きが磁性に与える影響に注目し、特にトポロジカルなスピン構造と電子系の相互作用を理論的に解明することを主眼としています。磁性体におけるスピンホッジポグ、スキモリオン格子、キラルスピン配置といった非古典的スピンテクスチャーの安定性とその輸送特性を、イタinerant電子モデルや長距離相互作用を考慮した理論的手法で解明しています。また、光励起・磁気的性質の相関や、スピン波動の不安定性、スピン流によるスピン構造の制御など、物性物理学の最先端の問題に取り組んでいます。
Sawayama教授の研究室は、地下の破壊面や多孔質媒体における流体の流れと物理的性質の関係を、実験的・数値的・数理的アプローチを統合して解明しています。特に、地熱や地下資源開発、地震発生機構の理解に不可欠な、破壊面の透水性、電気的性質、弾性波速度の変化を、応力・水圧・微細構造の変化と関連づけて研究しています。近年では、デジタル・ロックス・フィジックス(DRP)と機械学習を融合した、微細構造と物理的性質の相関を可視化する新規な解析手法の開発にも注力しています。
Ryoichi Sakata教授の研究室では、光子結晶を用いた次世代レーザー技術の開発に注力しています。特に、機械的移動部を不要にした高出力・高ビーム品質な2次元ビームスキャンが可能な「二重に変調された光子結晶レーザー(DM-PCSEL)」の創出が主な研究テーマです。LiDARやスマートモビリティ、フラッシュ照明、光通信への応用を視野に入れ、オンチップ化と効率向上を追求しています。また、近接場THzイメージングを用いた薄膜電気光学材料の特性評価手法の開発も並行して行っています。