東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
張耀忠教授の研究室では、がんゲノム解析や次世代シーケンシング技術を応用したがんのメタボリズム・遺伝子調節機構の解明を主な研究テーマとしています。特に、子宮体癌(UCEC)における転写後調節機構や、メチル化修飾の高精度な検出に向けた深層学習ベースの解析手法を開発しています。また、ナノポアシーケンシングを活用したエピジェネティクス解析や、バクテリオファージと宿主の関係解明にも取り組んでいます。
竹田俊太郎教授の研究室は、光を用いた量子計算の実現に向け、連続変数(CV)光量子技術と離散変数(DV)量子情報処理を融合する画期的なアプローチを展開しています。特に、時間分割多重(time-domain multiplexing)を活用したループ型アーキテクチャにより、スケーラブルで故障耐性のある量子計算を実現する仕組みの構築を進めています。また、確率的ではなく決定的に行える量子ゲートや、高精度な量子状態の測定・評価手法の開発も柱です。
東大の久志武夫教授の研究室は、金融市場の情報非対称性やインcentive問題が企業投資に与える影響を、主に日本の企業と金融機関の関係を事例として分析しています。特に、主銀行制度下における企業の資金調達行動や、財務的困難に直面した際のクレーム・リニューアルの難しさに注目し、金融中間機関の役割とその失敗が経済停滞に与える影響を解明してきました。また、金融自由化が企業の資金調達行動に与えた影響や、公的債務市場の発展が企業の資金調達構造に与えた変化についても、実証的・理論的分析を展開しています。
Yu Takahashi教授の研究室は、幹細幹細胞を用いた臓器オルガノイド技術の開発と応用を柱とし、腸・肝臓由来の3次元培養系を用いて臓器機能の生理的・代謝的特性を解明しています。特に、脂肪代謝や脂肪滴形成に関与する分子機構(PPARγ、Plin2、SREBP-1など)の制御機構を、幹細幹細胞を用いた分化系モデルを通じて解析しています。また、臓器オルガノイドの高スループットなスクリーニングに適した培養系の構築にも貢献しています。
郭強教授の研究室は、気候変動が水文・環境に与える影響を解明するため、気候モデルのバイアス補正技術や高解像度気候モデルを用いた極端な降水現象の予測に注力しています。特に、都市部における湿bulb温度やヒートアイランド効果が人間の健康に与える影響、および農業灌漑が都市の熱ストレスに与える影響について、世界的な都市を対象に実証的研究を展開しています。近年では、高解像度再解析データを活用した都市ヒートストレスの評価や、水墨画のリアルな描画を再現する物理ベースのインタラクティブシステムの開発にも取り組んでいます。
長沼松健史教授の研究室は、妊娠における胎盤形成と胎盤循環の形成メカニズムに注目し、特に酸素濃度が胎盤由来の血管内皮増殖因子(VEGF)系に与える影響や、胎盤幹細幹細胞(DSCs)やマクロファージが胎盤免疫恒常性をどのように調節しているかを分子・細胞生物学的手法を用いて解明しています。また、妊娠維持に寄与するリソホスファチジルエタノールアミン(LPA)やスフィンゴシンモノフルオロホスファート(S1P)のシグナル伝達機構や、preeclampsiaの早期診断に有用なsFlt-1/PlGF比の臨床的応用についても革新的な研究を進めています。
Simon Wallis教授の研究室は、超高温・高圧変成帯の成因と変成過程を解明することを主眼としています。特に、東中国・蘇魯地帯や西南日本・三浦帯における変成岩の成因と、それらがプレート境界のダイナミクスとどのように関係するかを、岩石学的・地球化学的・熱力学的アプローチで解明しています。また、部分溶融や変形・変成の連携が変成帯の上昇・露頭に与える影響にも注目しています。
K. Wimmer教授の研究室は、放射性線を用いた反応実験を通じて、極端に歪んだ形状や殻の崩壊を示す「奇妙核」の構造を解明することを目的としています。特に、逆運動学における2ニュートロン移動反応や、陽子散乱を用いた電磁遷移確率の精密測定により、核の対称性やスロットリング効果の理解を進めています。核殻模型の限界を検証するような異常な励起状態の発見は、理論的枠組みの再考を促す重要な成果を生んでいます。
Zhenzhi Ying教授の研究室では、医療手術における安全で高精度な骨削り加工を実現するため、音響信号と力覚フィードバックを活用した状態認識技術の開発を主軸としています。特に、手術中の切削状態(例えば、神経への過剰な侵入)をリアルタイムで検出する自律的認識システムの構築が進んでいます。音響信号と力の関係を数値モデル化し、深層学習を応用した状態推定手法の開発が特徴です。また、金属の難削り加工(例:チタニウム合金)における工具寿命延長や表面品質向上のためのレーザー支援切削技術の最適化にも取り組んでいます。
Jonathan Woodward教授の研究室は、反応機構におけるルビジルペア(Radical Pair)の役割に注目し、磁気場効果やスピン状態の制御が化学反応に与える影響を解明しています。特に、光誘起電子移動反応や生物的反応系におけるルビジルペアの生成とその磁気的制御を、単一細胞イメージングや磁気分光法を用いて直接観察・分析しています。また、酵素の固定化技術と組み合わせて、反応メカニズムの理解を深める応用研究も展開しています。
福本賢治教授の研究室は、非線形システムのバランス型実現とモデル低次元化を柱とした制御理論の研究を展開しています。特に、ハンケル作用素の特異値解析を基盤に、システムの可制御性・可観測性と入出力特性のバランスを明確にし、非線形系におけるモデル簡略化やシステム同定の新手法を構築しています。また、ハミルトニアン系やポート・ハミルトニアン系を対象とした学習制御やスライディングモード制御の研究も進められており、エネルギー関数に基づく安定性保証型制御の構築が特徴です。
山崎和良教授の研究室は、感染症の迅速診断を目的とした分子生物学的手法の開発を柱としています。特に、LAMP法を用いた Vibrio バイオーム(O157やリステリアなど)やセリアコール属菌の特異的・感度の高い検出技術の確立に注力しています。また、工学的応用分野では、偏微分方程式の数値解法と組み合わせた高精度な補間モデル(Krigingに基づく勾配・ヘッセ行列強化型サーモンモデル)の構築も進めています。
岡野拓也教授の研究室は、プロトン伝導メカニズムの解明と、その応用を柱としたエネルギー材料の開発を進めています。特に、水を必要としない「パックド酸メカニズム」に基づく高効率なプロトン伝導体や、低湿度下でも優れた性能を示す固体電解質の設計に注力しています。また、燃料電池や水素発生技術の効率化に不可欠な触媒材料の開発や、計算科学的手法を用いた新規材料の予測・評価も実施しています。
袁智成教授の研究室では、生体物理学的・生体材料的メカニズムに基づく疾患メカニズムの解明と、その応用を柱とした研究が進められています。特に、急性肺傷害や急性呼吸窮 迫症候群(ARDS)における炎症・肺浮腫の発症機構に注目し、RAGE受容体やフォルミルペプチド受容体-1(FPR1)の機能解明が行われています。また、表面科学的アプローチを用いた水弾き性表面の安定性制御や、ドロップレットの非対称挙動の数値解析など、多様なスケールの物理現象の理解にも取り組んでいます。
Konishi教授の研究室では、次世代二次電池としてのフラーレンシフト電池(FSB)の開発を主軸としており、特にビスマスフッ化物(BiF3)を活用した高容量・高サイクル性能の電極材料の創出を目指しています。有機溶媒に溶解性を高めるための添加剤(トリフェニルボロン誘導体)の開発や、ナノコンposite化による電極の導電性・安定性向上の研究が進んでいます。また、化学的関与に基づく脂肪酸配列制御技術(レジオステレオ選択的エステル交換)を応用したバイオ由来油脂の機能化にも取り組んでいます。
Sukyoung Hwang教授の研究室では、高マンガン鋼をはじめとする金属材料の微細組織と力学的挙動の関係を、デジタル画像相関(DIC)やシンクロトロンX線回折を用いた高精度な実験的手法で解明しています。特に、Lüders帯やPortevin-Le Chatelier帯といった局所化した塑性変形のメカニズムや、微細組織の制御が変形挙動に与える影響を、ナノスケールからマクロスケールまで統合的に解析しています。また、プラズマ堆積法を用いた高分子薄膜の成長動力学についても、AFMを用いた詳細な解析を実施しており、材料設計に応用可能な基礎知見の構築を目指しています。
新井教授の研究室では、酸化物半導体やスピントロニクス材料を対象に、エピタキシャル薄膜の成長と物性制御を柱とした研究を行っています。特に、スピン分極と垂直磁気異方性を併せ持つ逆スピンルービン酸化物NiCo₂O₄の物性解明や、2次元酸化物膜におけるメタスタブル相の発現とフェロエレクトリシティのスケールフリー特性を追求しています。電場効果によるプロトンドーピングを用いた物性制御技術の開発も進めており、次世代ナノデバイスの実現に向けた基盤技術の確立を目指しています。
Koichi Hosomi教授の研究室は、脳の可塑性を利用した神経疾患の治療法開発を柱としており、特に難治性の神経障害性疼痛や脳卒中後の運動機能障害に対して、反復的经頭olin刺激(rTMS)の効果とメカニズムを解明しています。高周波rTMSが運動皮膚や痛みの中枢調節に与える影響を、臨床的・神経生理学的アプローチで評価しており、特に中枢性疼痛(CPSP)や脊髄損傷に伴う疼痛の神経基盤を解明しています。
Ryu Kanzaki教授の研究室は、がんの微小環境、特にがん関連線維芽細胞(CAFs)の異質性とその機能解明に注力しています。がん治療の新たな標的として注目されるCAFsのサブセットごとの役割を単細胞解析を用いて解明し、がんの進行メカニズムの解明と新規治療戦略の開発を目指しています。特に、化学療法がCAFsに及ぼす影響や、Gas6/Axlシグナル伝達の役割についても詳細に研究しています。
王一迅教授の研究室では、溶接構造物の疲労寿命と破壊挙動を高精度に予測するための、溶接部の応力集中係数(SCF)の高精度な評価手法を開発しています。特に、実際の溶接形状をより正確に再現するスプラインモデルを用いたパラメトリック式の構築や、数値解析(FEM)と実験(DIC、XRD)を融合した局所ひずみ・平均応力の影響評価が特徴です。また、溶接不能とされる高リン鋼の接合技術(線形摩擦 welded など)の開発や、疲労修復技術の最適化についても実践的で応用指向の研究を進めています。