[論文レビュー] The Micro-Aggregated Profit Share
本稿では、販売高(ドマール加重)で加重された企業レベルの Compustat データを用いて、集計的利益率を計算するための新規手法「マイクロ集計的利益率」を導入する。この手法により、微視的市場力とマクロ的収益性の直接的な関連が可能になる。1970年から2020年にかけて、限界原価に対する価格上乗せ率(マークアップ)が10%から23%に上昇し、規模収穫不変性が1.00から1.13に上昇したにもかかわらず、固定費の増加と技術的変化の相殺効果により、米国の利益率はGDPの18%で一定に保たれた。
How much has market power increased in the United States in the last fifty years? And how did the rise in market power affect aggregate profits? Using micro-level data from U.S. Compustat, we find that several indicators of market power have steadily increased since 1970. In particular, the aggregate markup has gone up from 10% of price over marginal cost in 1970 to 23% in 2020, and aggregate returns to scale have risen from 1.00 to 1.13. We connect these market-power indicators to profitability by showing that the aggregate profit share can be expressed in terms of the aggregate markup, aggregate returns to scale, and a sufficient statistic for production networks that captures double marginalization in the economy. We find that despite the rise in market power, the profit share has been constant at 18% of GDP because the increase in monopoly rents has been completely offset by rising fixed costs and changes in technology. Our empirical results have subtle implications for policymakers: overly aggressive enforcement of antitrust law could decrease firm dynamism and paradoxically lead to lower competition and higher market power.
研究の動機と目的
- 理論的根拠があり会計的整合性を持つ、モデル化の仮定を避ける企業レベルのデータを用いた集計的利益率の計算手法を開発すること。
- 市場力の主要指標(マークアップ、規模収益性、生産ネットワークにおける二重マージン)と結びつけることで、集計的利益率の決定要因を理解すること。
- 1970年から2020年までの米国経済における市場力と収益性の推移を、Compustatの企業レベルデータを用いて再評価すること。
- 上昇する市場力が独占禁止法政策に与える影響を評価すること、特に、厳格な執行が競争を減少させ、結果として市場力を高めるリスクを検討すること。
提案手法
- 基本的な会計恒等式に基づき、販売高加重(ドマール加重)平均として集計的利益率を構築する。
- 標準的な価格受容行動の仮定を緩和し、マークアップ、モノポソン条件、固定費、規模収益性を用いた企業の利益率の一般式を導出する。
- ハーモニック平均を用いた販売高加重マークアップを用いて、企業レベルのマークアップを集計し、大手企業の全体的マークアップトレンドへの支配的影響を捉える。
- 生産ネットワークにおける二重マージンをモデル化するための十分統計量を組み込み、利益が下流から上流の生産者へ伝播する仕組みを再現する。
- 利益率を独占的リターンと固定費のGDP比に分解し、収益性への相対的貢献度を評価する。
- 理論的枠組みを1970年から2020年までの米国Compustatデータに適用し、マークアップ、規模収益性、利益率の推移を推定する。
実験結果
リサーチクエスチョン
- RQ11970年から2020年にかけて、マークアップと規模収益性で測定される市場力は米国経済でどのように変化したか?
- RQ2企業レベルのマークアップと規模収益性の変化は、集計的利益率の推移をどの程度説明できるか?
- RQ3生産ネットワーク全体を通じて、二重マージンは集計的利益率にどのように影響を及ぼしているか?
- RQ4上昇する固定費と技術的変化は、市場力の上昇とどのように相互作用し、利益率の時間的安定性を維持しているか?
- RQ5固定費の上昇する環境下で、独占禁止法の厳格化はどのような意図しない結果をもたらすか?
主な発見
- ハーモニック平均を用いた販売高加重集計マークアップは、1970年の価格に対する限界原価上乗せ率10%から2020年には23%に上昇した。
- 同期間に規模収益性は1.00から1.13に上昇し、固定費の増加と技術的変化を反映している。
- 1970年から2020年にかけて、集計的利益率はGDPの18%で一定に保たれたが、市場力の上昇にもかかわらずである。
- 高マークアップが引き起こす独占的リターンの上昇は、固定費の増加と技術変化の影響によって完全に相殺された。
- 高マークアップ企業への資源再配分と、企業内でのマークアップ上昇の両方が、集計マークアップ上昇の約25%ずつを寄与した。
- 独占禁止法の厳格化は、逆に市場力を高める可能性があり、高コスト企業の市場退出を促し、生き残り企業のリターンを押し上げるおそれがある。
より良い研究を、今すぐ始めましょう
論文の読解から最終レビューまで、研究時間を劇的に削減しましょう。
クレジットカード登録不要
このレビューはAIが作成し、人間の編集者が確認しました。