東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Maeda教授の研究室では、細胞の自己組織化や微生物の集団運動を、物理的・合成的手法を用いて解明しています。特に、シロアリクズダマネズミの細胞が外部刺激なしに自発的に形状を秩序だてて動くメカニズムや、人工膜内でのMreBフィラメントの自己組織化を再現する研究が特徴です。また、熱フラクチュエーションを利用したDNA分離技術や、幾何制約下でのバクテリアの渦運動制御など、生物物理学と材料科学の境界を拓く研究を展開しています。
M. Asai教授の研究室は、流体・固体力学の数値解析を柱とし、特に滑らかさと安定性を重視した粒子法(SPH)の理論的・応用的発展に注力しています。自由表面流れや衝突・衝撃を伴う流体-構造連成問題のシミュレーション技術の確立を目的とし、非圧縮性SPHの安定化手法や、粒子間相互作用の高精度モデル構築を進めています。また、原子核物理学分野においても、短寿命アクチノイド核の崩壊測定や励起状態の解明を通じて、核構造の理解を深める実験的・理論的アプローチを展開しています。
Mostafa A. Rushdi教授の研究室では、次世代の持続可能なエネルギー技術の開発を柱として、特に高高度風力利用に特化したキート・パワーシステム(KPS)の研究が進められています。実験データを活用した機械学習モデルの構築や、非線形予測制御を用いた自律飛行制御技術の開発も並行して実施されており、環境負荷低減と効率的エネルギー収集の両立を目指しています。特に、風力発電の効率化と小型化を実現するための新規エネルギーテクノロジーの実用化に注力しています。
W. Horiuchi教授の研究室は、ハートリー=フォック法やグレイバー・モデルを用いた多体系量子系の高精度な理論的解析を柱としています。特に、中性子ハローやドリップライン核の構造・反応性を、実験データと一致するように精密に記述する研究が進んでいます。核子間の強い相互作用や相関効果を考慮した波動関数の構築、ならびに反応断面積の理論的予測が、新規核種の性質解明に貢献しています。
山本正信教授の研究室は、主に新生代から最近の気候変動を解明するための海洋堆積物記録を用いた古海洋学的研究を展開しています。特に、北西太平洋と米国西海岸周辺の海面水温変動をアルケノン法を用いて高分解能で再構築し、気候変動の軌道的スケールでの反位相的変動や、エルニーニョ・サンアクゼルの長期的挙動との関連を解明しています。また、冬季モンスーンの変動やオホーツク海流の強弱が気候系に与える影響についても、堆積物組成や鉱物比を用いた多角的アプローチをとっています。
Iwata教授の研究室では、びまん性びらん性疾患や自己免疫性 blistering 皮膚疾患の発症メカニズムや診断法の解明を主眼としており、特にエピデルモリシス・ボルロイダス・アキュイレータ(EBA)やムコサス・ペムフィゴイド(MMP)といった疾患における自己抗体の病態メカニズムと治療反応の関連を、臨床的・免疫病理学的アプローチで解明しています。動物モデルを用いた疾患発症の遺伝的要因や免疫応答の個体差の解明も進めており、今後の臨床的応用に繋がる基盤を構築しています。
Kotaro Oka教授の研究室では、細胞内ミネラルイオン(特にマグネシウムとカルシウム)の動態をリアルタイムで可視化するための新規蛍光プローブの開発に取り組んでいます。特に、ミトコンドリア内マグネシウムの測定が可能となる特異的で高感度なプローブを創出し、細胞内シグナル伝達のダイナミクスを解明しています。また、FRETを用いた多色同時イメージング技術の開発を通じて、生きた細胞内での迅速かつ高精度なイオン濃度変化の可視化を実現しています。
Kei Yoshimura教授の研究室は、大気中の水素同位体比(D、18O)を用いた水循環の高精度な再現と解析を柱としています。主に大気一般循環モデルに同位体プロセスを組み込み、観測データに近い大規模な気象場を再現するスペクトラルヌーディング技術を応用したグローバルスケールの同位体再分析データセットの構築を進めています。また、降水量や水蒸気中の同位体比の短期的変動要因の解明や、水蒸気の輸送・混合・凝結プロセスとの関連を、モデルと観測の統合的分析によって解明しています。
Hiroyuki Tajima教授の研究室は、超冷卻原子系を用いた強い相関電子系の理論的研究を柱としています。特に、フェルミポラロンやBCS-BEC断絶 crossoverにおける量子相関、スピンギャップ、超伝導転移温度の揺らぎ効果に注目し、強相関系の臨界現象や熱的性質を精密に解明しています。実験と密接に連携した強コヒーレントな理論フレームワークを構築し、量子多体系の非摂動的性質を高精度で予測することを目指しています。
Taketo Kawai教授の研究室は、尿路上皮癌や前立腺がんをはじめとする泌尿器がんの治療戦略と予後予測因子の解明を柱としています。特に、免疫チェックポイント阻害薬(ペムブロリズマブ)の効果と副反応の関連、再発・再投与治療の有効性、ならびにがん抗原としてのHsp105の臨床的意義について、統計的・病理学的アプローチを駆使して研究を進めています。また、年齢に伴うがんの病態変化や治療動向の変化についても、日本国内の臨床データを基にした包括的分析が特徴です。
Yiyi Ju教授の研究室は、自動車産業の持続可能性とリサイクル資源の最適活用を柱とした環境・産業政策の研究を展開しています。特に、廃棄自動車からのリユース資源の潜在的規模とその経済的価値の予測、ならびに中国西部における低炭素開発のための排出削減戦略の分析が主な研究テーマです。また、政策意思決定に役立つ定量的モデルの構築や、国別の脱炭素化移行の実現可能性に関する包括的評価フレームワークの開発にも取り組んでいます。
Chikashi Toyoshima教授の研究室は、膜タンパク質の構造生物学に特化しており、特にカルシウムポンプ(SERCA1a)の構造と機能の解明を主眼としています。X線結晶構造解析と低温電子顕微鏡を用いて、イオン輸送のメカニズムやリン酸化状態、調節因子(例如:プロスタグランジン)との相互作用を原子レベルで解明しています。特に、Ca²⁺結合状態と非結合状態の構造的変化、およびATP加水分解サイクルにおけるドメイン間の力学的連動を解明しています。
佐々木祐介教授の研究室は、有機合成化学と医療・バイオ分野の橋渡しを目的として、特に金属触媒を用いた高エナンチオ選択性反応の開発に取り組んでいます。特に銅(I)触媒を用いた1,3-ジエンのモノボリル化反応により、光学活性なホモアリル・アリールボロン酸エステルを高効率で合成する新規手法を確立しています。一方で、脂肪肝疾患の治療的アプローチや和牛のミスカルビング形成の遺伝的メカニズムについても、分子生物学的手法を用いて多角的な研究を展開しています。
Keiko Yamada教授の研究室では、神経細胞とグリア細胞の相互作用に注目し、特にグルタメートトランスポーターの細胞内局在と神経回路形成における役割を、免疫組織酵素染色および電子顕微鏡を用いて解明しています。特に、小脳におけるベルマン星細胞の形態形成と、プルキンジェ細胞に特異的に発現するEAAT4トランスポーターのシナプス後膜への局在を解明しており、神経伝達物質のシグナル制御機構の理解を深めています。発達段階におけるグルタメートトランスポーターのダイナミックな発現変化も解析しており、神経疾患のメカニズム解明に貢献しています。
A. Yamamoto教授の研究室は、気候変動が海洋エコシステムに及える影響を、地球システムモデルを用いて定量的に解明することを目的としています。特に、海洋の酸素減少、酸性化、栄養塩の変化、および一次生産の変動といった環境要因の21世紀予測を、CMIP6のモデルデータを基に分析しています。長期的な海洋循環と酸素分布の変化についても、大気二酸化炭素濃度の倍増や4倍シナリオを用いた長期シミュレーションを実施しており、気候変動の持続的影響を解明しています。
Aoyama教授の研究室では、慢性腰痛が看護師の業務パフォーマンスに与える影響を時間管理や人間関係、生産性の観点から解明しており、特に慢性腰痛と抑うつ症状の関連性に注目しています。また、軟骨特異的遺伝子の発現制御機構を解明するため、転写因子Sp3とDNAメチル化の役割に焦点を当てた分子機構の研究も実施しています。これらの研究を通じて、疾患予防や再生医療への応用が期待される基盤を構築しています。
佐藤進教授の研究室では、希土類元素を用いた発光材料のエネルギー移動メカニズムに注目し、特にイットリア系発光体やルチル系キレート錯体における三重状態から希土類イオンへのエネルギー移動の詳細を時間分解分光法を用いて解明しています。また、臨床応用としても、てんかん治療薬の有効性と副作用の比較研究を通じて、薬理学的応用の可能性を追求しています。
Obama教授の研究室は、胆管癌をはじめとする消化器がんの発がんメカニズムの解明を主眼としており、特に遺伝子発現プロファイル解析を用いたがん関連遺伝子の同定や、早期診断・新規治療標的の探索を進めています。特に、肝内胆管癌におけるPSF2遺伝子の上昇発現に注目し、がんの増殖機構の解明と、臨床応用に繋がる分子標的の発見を目指しています。
山本健司教授の研究室では、ヘリカル構造を有するポリキサリン誘導体を基盤とした新規キラルリガンド・触媒の開発に取り組んでいます。特に、分子の螺旋性と金属配位機能を併せ持つ高分子触媒を用いた高エナンチオ選択的反応(ハイドロシリル化、スズヤルド・ミヤウラカップリング、アセチル移動反応など)の開発が中心です。分子量制御された生長重合を応用し、触媒の効率性(Turnover Number)と再利用性を両立する新しい触媒設計を実現しています。
金林直哉教授の研究室は、金属錯体を用いた新しい有機合成反応の開発と、その応用として機能性ポリマーの設計・合成を柱としています。特に、プラナーチラルなルトエニウム錯体を用いた不斉アリール置換反応や、サイクロコポリマー化を活用したπスタックド構造を有するヘリカルポリマーの創出が特徴です。これらの研究は、エナンチオ選択的合成と分子集合体の精密制御を融合した、次世代有機材料の創出を目指しています。