東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
福井教授の研究室は、大規模な健康データを活用した実世界の医学的・公衆衛生的課題の解明を柱としています。特に、生涯にわたる健康行動(食事速度など)が肥満や生活習慣病に与える影響、および高齢化に伴う外科的合併症(MRSA感染など)の医療資源負担の評価を重点的に研究しています。また、COVID-19ワクチンの有効性と安全性を追跡する大規模なデータプラットフォーム構築にも貢献しており、日本における予防医療の科学的根拠の構築を目指しています。
Watanabe教授の研究室は、高齢者の健康と生活習慣の関連を解明する高齢者医学・予防医学を柱としています。特に、肥満度(BMI)と虚弱の関連、運動量の増加が虚弱予防に与える影響、および高齢者における栄養摂取の評価手法の妥当性について、大規模なコhort研究を基盤にした疫学的・臨床的研究を展開しています。また、高齢者における早期の虚弱リスクのスクリーニング手法の開発にも注力しています。
Naoko Yoshie教授の研究室は、生体模倣の知見を応用したスマートポリマーの開発を柱としています。特に、ミドリガエルの足糸にヒントを得た可逆的自己修復性を持つエラストマーの設計や、水分を用いた自己修復メカニズムの創出に注力しています。また、水素結合や微相分離構造を制御することで、高い延性・靭性・回復性を併せ持つ新規ポリマー網状構造の創出を進めています。
Naoki Shinohara教授の研究室は、無線電力伝送(WPT)技術の実用化に向け、特にマイクロ波を用いた電力伝送と受電素子(レクティナント)の高効率化を主な研究テーマとしています。1990年代のマイクロ波電力伝送実験を皮切りに、高効率なレクティナントの開発や、空間的最適配置による受電効率向上の研究を進めてきました。近年では、IoTセンサーや電気自動車への無線充電技術の応用にも注力しており、実環境での実用性を追求しています。
Sato教授の研究室は、ナノ材料を用いた次世代触媒の開発を柱としており、特にレアメタルの代替や触媒の耐久性向上に注力しています。60GHz帯のミリ波通信における電波伝搬の可視性向上や、アンモニアからの水素生成プロセスの常温起動技術の開発も進めています。また、白金を極限まで低減した合金触媒の設計とその電子状態制御による反応性向上の研究も展開しています。
Akiyama教授の研究室は、遺伝性がん症候群、特に非ポリポーシスコロレタルがん(HNPCC)様症候群の遺伝的背景を解明する研究を主軸としています。特に、hMSH6遺伝子のゲノム変異が腫瘍形成に寄与するメカニズムを、微小相同定性(MSI)や体細胞二段階不活性化の観点から解析しています。また、慢性膀胱炎の病態解明にも注力し、Hunner病変を有するインターティシャル cystitis(IC/BPS)が特異的な免疫反応と関連するという新たな病態概念を提唱しています。
Haruo Kasai教授の研究室は、脳のシナプス可塑性と記憶形成の細胞・分子機構を、主に二光子顕微鏡を用いた生体膜内でのリアルタイムイメージングと光遺伝学的手法を組み合わせて解明しています。特に、シナプススパインの形態的変化(拡大・縮小・消失・新生)が学習や記憶にどのように関与するかを、ニューロンの活動と神経伝達物質(ドーパミン、グルタメート)の時系列的作用に注目して研究しています。また、cAMP・PKA・BDNF・アクチン系のシグナル伝達経路がスパインの長期的安定化に果たす役割にも焦点を当てています。
Takashi Tsuboi教授の研究室は、てんかんやパーキンソン病をはじめとする神経変性疾患における深部脳刺激術(DBS)の効果と副作用の解明を柱としています。特に、嚥下障害や発声異常といった運動器症状や非運動症状の管理に注力しており、DBSの最適標的や神経回路の機能的・構造的つながりの解析にも取り組んでいます。臨床的意義の高い神経内科学的知見の提供を目的とした、多施設共同の疫学的・神経画像解析研究が特徴です。
石橋慎文教授の研究室では、銅を含む金属酵素の反応機構、特にモノオキシゲナーゼ活性を示すジカルボン酸型銅錯体の酸化反応機構を、模型錯体を用いた精密な電子分光学的・赤外分光的・ラジカル捕捉実験を組み合わせて解明しています。主な研究対象はチロシナーゼやドーパミンβ-モノオキシゲナーゼなどの生体酸化酵素の反応中間体であり、過酸化物やジカルボン酸(III)種の生成・反応性を解明しています。また、反応機構の理解を応用し、有機合成への応用や新しい酸化触媒の開発にも取り組んでいます。
Peihao Geng教授の研究室では、摩擦溶接を含む固体状態溶接技術の基礎的メカニズムとプロセス制御を解明することを主眼としています。特に、ニッケル基超合金やアルミ合金、CFRPを含む異種材料の接合において、熱・機械的応力場の連成挙動、微細組織の変化、界面遷移メカニズムを数値シミュレーションと実験で一体的に解明しています。高精度なプロセスモデリングとパラメータ最適化を通じて、航空宇宙分野向けの高強度・高信頼性接合技術の開発を推進しています。
Toda教授の研究室は、顕微鏡技術を基盤に、生体分子の動きや熱的性質を非標識で高感度に可視化する新規光デバイスとイメージング手法の開発を進めています。特に、中赤外光を用いたフォトリスケラブルな熱的イメージングや、相位変化を精密に測定する定量的位相顕微鏡技術を応用し、細胞内の温度勾配や熱伝導特性を非破壊で解明しています。また、ラマン散乱や赤外吸収に代わる高感度・高分解能な化学的コントラスト取得手法の開発も進め、医療・バイオ分野への応用を視野に研究を展開しています。
Mizuguchi教授の研究室は、遺伝子治療や再生医療に応用可能な効率的なアデノウイルスベクターの開発を柱としています。特に、E1/E3やE1/E4欠失型アデノウイルスベクターのin vitroリガーション法による簡便な作成技術の確立が特徴です。また、iPS細胞やES細胞への効率的遺伝子導入、ゲノム編集技術の応用による肝細胞への効率的分化誘導など、幹細胞の機能制御と医療応用に向けた基盤技術の構築を進めています。
Mina Okochi教授の研究室は、バイオセンシングとナノマテリアルの融合を柱として、特異的で高感度な病原体同定やタンパク質のフォールディングメカニズムを解明する研究を行っています。特に、人工ナノポアを用いたウイルスのデジタル分類や、抗体の抗原認識部位を模倣したペプチド探査、ZnOナノ粒子のペプチド指向的ナノアセンブリーテクノロジーの開発が特色です。また、電気化学的プローブの開発を通じて、小型化可能なアッセイ技術の構築にも貢献しています。
Satsuki Tsuji教授の研究室では、環境DNA(eDNA)を活用した水生生物のモニタリング技術の開発と応用を主軸としています。特に、eDNAの分解挙動や温度・細菌量との関係、高深度シーケンシングを用いた遺伝的多様性の正確な評価手法の確立に注力しています。非侵襲的で高精度な生態モニタリング技術の構築を通じて、生物多様性の保全と生態系の健全性評価に貢献することを目的としています。
中野正義教授の研究室は、分子の構造と第三準位非線形光学特性の関係を、半経験的分子軌道法や電子構造計算を用いて解明する研究を展開しています。特に、ジラジカル性(開殻性)を有する分子系が示す顕著な非線形光学応答のメカニズムを理論的に解明し、新規高効率NLO材料の設計原理を提案しています。分子の電子構造的性質と光学的性質の相関を深く理解するための理論的枠組みの構築にも注力しています。
Masafumi Kuzuya教授の研究室は、動脈硬化や再狭窄の発症に関与するマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の役割に注目し、特にMMP-2が血管壁の細胞移動や extracellular matrix(ECM)分解を通じて血管リモデリングを促進するメカニズムを解明しています。また、酸化ストレスやプロビオティクスの影響が血管内皮細胞に与える影響についても、細胞傷害作用の抑制機構を実験的に解明しています。これらの研究は、虚血性心疾患や高齢者の健康維持に寄与する新たな治療戦略の開発に繋がる可能性を秘めています。
Mingoo Jin教授の研究室では、結晶状態における分子の回転運動とその発光特性の制御を核に、機械刺激応答性発光材料の設計と開発を進めています。特に、金(I)錯体を用いた結晶内分子ローターの開発や、aurophilic相互作用を活用した発光の制御、さらには機械的刺激による発光色変化や結晶の移動・跳躍現象(サリエンス効果)の発現を解明しています。これらの研究は、次世代のスマートセンサーや発光デバイスの創出に貢献するものです。
岡沢克彦教授の研究室は、医療分野における人工知能の実装を支援する解釈可能で信頼性の高いAI技術の開発を柱としています。特に、深層学習の黒ボックス性を解消するための解釈手法(例:Grad-CAM)を応用し、医療画像や医療テキストの分析において意思決定の根拠を可視化する研究を進めています。また、AIの医療現場への導入に伴う社会的・法的懸念を解消するための政策提言や、テレメディスンの国際的展開の障壁を解明する社会的要因分析も実施しています。
Hisayoshi Yurimoto教授の研究室は、太陽系の起源と惑星形成のメカニズムを解明するため、隕石や小惑星の酸素同位体比を精密に分析する研究を展開しています。特に、原始太陽系円盤内での同位体分馏や、分子雲からの物質輸送メカニズムに注目し、酸素同位体異常の起源を解明しています。また、HayabusaやHayabusa2の小惑星サンプルを用いた現地分析を通じて、太陽系天体の化学的・同位体的起源を解明する国際共同研究も推進しています。
Ryo Kurokawa教授の研究室は、神経腫瘍学と画像診断の分野において、特に脳腫瘍の画像所見と分子病理の関連を解明することを目的としています。AIを活用した診断支援や、多施設にまたがるMRIデータの標準化(ハーモナイゼーション)による脳ネットワーク解析の高度化も進めています。特に、腫瘍の予後予測や免疫チェックポイント阻害剤に起因する副腎皮質機能不全の画像所見の特徴解明に注力しています。