東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Gaku Tsuji教授の研究室は、皮膚のバリア機能と炎症反応の分子メカニズムに注目し、特にアトピー性皮膚炎の発症に関与する遺伝子(FLG、OVOL1)や転写因子(AHR)の機能解明を進めています。特に、AHR活性化がフィラグリリンやロリクラインの発現を制御し、皮膚の分化・バリア機能に与える影響を細胞・分子レベルで解明しています。また、IL-31やIL-1βを介したかゆや炎症の制御機構についても、皮膚上皮細胞や樹状細胞を用いた実験的アプローチを展開しています。
Yoshihiro Izumi教授の研究室は、がん細胞が放出する膜小胞(EVs)の脂質プロファイルとそのがん進展への寄与を解明する脂質動態学的アプローチを展開しています。特にトリプルネガティブ型乳がん由来のEVsにおける脂質代謝の異常を、超臨界流体クロマトグラフィーを用いた高スループットな脂質体ーム解析によって解明しています。また、代謝プロファイリングと安定同位体ラベル追跡を組み合わせた動的代謝解析により、脂肪酸の代謝特性とがん微小環境への影響を解明しています。
Hida教授の研究室では、がんの転移を制御する重要なメカニズムの一つである腫瘍血管新生に注目し、腫瘍内皮細胞(TECs)の異常な遺伝的・機能的特性の解明を進めています。特に、TECsが通常の内皮細胞とは異なり遺伝子発現や薬剤耐性、幹細胞様特性を示す点に着目し、抗がん血管新生療法の効果を高めるための新規標的の同定を目指しています。また、CXCR7やMDR1などの分子がTECsの生存・移動に果たす役割の解明も重要な研究テーマです。
石川章太教授の研究室では、高次元理論やトーラス・オルビフォールド上の磁場を伴うコン팩ティファイケーションを基盤に、モジュラー対称性に基づく素粒子のフラバー構造を解明しています。特に、クォークの質量階層やCKM行列の混合角を微調整なしに説明できるモデルの構築を目的とし、モジュラー形式を用いた質量行列の構成が中心的です。また、固定点近傍でのモジュラー形式の性質や、スケルク・シュバルツ位相を導入した有限フラバー群の構成についても深く研究しています。
Ya-Lun Ho教授の研究室では、半ペロブスカイト量子ドットやナノスケール光子材料を用いた次世代光デバイスの開発を主眼としています。特に、リソグラフィーによる集積化が可能な高品質な単一モードレーザーやプラズモン波ガイド型ナノレーザーの実現を目指しており、紫外領域の光バインド状態(BIC)レーザーや熱キャリアを活用した高感度フォトダイオードの開発も進んでいます。ナノ構造と光・電気の相互作用を制御する新規ナノフォトンイクス技術の創出が、研究の柱です。
宮嶋健介教授の研究室は、造血幹細胞の自己再生と線分化を制御する微小環境(ナラティブエコロジー)に焦点を当て、骨髄におけるリンパ球や顆粒球の発生機構を分子・細胞生物学的手法で解明しています。特に、CD44 や VLA-4 といった細胞接着分子とそのリガンド(ヒアルロン酸やVCAM-1)の相互作用が、造血細細胞の骨髄への留まり方や分化に果たす役割を解明しています。また、リンパ球の成熟に不可欠なストローマル細胞との相互作用メカニズムについても、モノクローナル抗体を用いた精密切な解析を進めています。
Yang Li教授の研究室は、主に3次元点群処理と生体模倣組織工学を柱とした研究を展開しています。特に、非剛体な形状の動的変形を高精度に追跡するための学習ベースの点群マッチング技術や、4D時間的空間的埋め込みを用いた欠損形状の補完手法を開発しています。また、ヒト由来の脳オルガノイドや肝臓オルガノイドを用いた疾患モデル構築や、免疫細胞を統合した機能的肝臓モデルの開発を通じて、再生医療・疾患メカニズム解明に貢献しています。
佐々田健二郎教授の研究室は、卵巣がんの発症・進行メカニズムの解明を柱とし、特に腫瘍マイクロ環境や細胞接着分子、シグナル伝達経路に注目した基盤研究を展開しています。E-cadherinやα5β1インテグリン、c-Met、CD47、IL-6Rといったがん関連分子の機能解明を通じて、転移・再発のメカニズムを解き明かし、がん治療の新たな標的を模索しています。また、アルエンドロン酸のような既存薬の再利用可能性についても実験的に検証しており、翻訳的医療応用への道を模索しています。
張佳欣教授の研究室は、都市環境における生態的・文化的要因の統合的分析を柱とし、特に都市の景観パターンと生息環境質の関係を地理的・時系列的空間分析手法を用いて解明しています。また、深層学習を活用した街路画像からの建物外壁色測定や、オブジェクト除去・外壁修復技術の自動化、建築遺産の修復支援に向けたAIエージェントの開発も進めています。都市のデジタルツインとAI技術を融合させた、持続可能で文化的に意義ある都市空間の設計・管理を支援する研究が特徴です。
Takahiro Mori教授の研究室は、炎症性疾患とがんの発症・進行におけるシグナル伝達分子の役割に注目し、特にSTAT3やTNFαといった炎症関連分子が慢性炎症やがんの進行をどのように駆動するかを分子メカニズムレベルで解明しています。また、天然物の多様化を促す酵素(例えば、プレニルトランスフェラーゼ)の機能解明や、腸内微生物がC-グリコシドを代謝する酵素の構造的基盤についても革新的な研究を展開しています。特に、疾患関連酵素の構造と機能の解明を通じて、がんや自己免疫疾患の新たな治療標的に向けた基盤を築いています。
Titus Masese教授の研究室は、リチウムイオン電池に次ぐ次世代エネルギー貯蔵技術としてのカリウムイオン電池の実現に向け、高電圧・高安定性を特徴とする新規層状フレームワーク材料の設計と開発を主眼としています。特に、カリウムイオンの可逆挿入を可能にする酸化物正極材料や、高電圧で安定なイオン液体電解質の開発が進んでいます。ナノ構造材料の設計と物性評価を通じて、持続可能で高効率なエネルギー変換・貯蔵技術の創出を目指しています。
本研究室では、corundum構造を有する酸化物半導体に注目し、特にガリウム酸化物を基盤とした超広Bandgap半導体材料の開発を進めています。α-Ga₂O₃を用いたショットキーバリアダイオードやpnヘテロジャンクションデバイスの実現、ならびにFeやIr、Ir固溶体をドーピングしたp型半導体酸化物の創出が主な研究テーマです。高品質なエpitaxial薄膜の成長と、その物性・界面構造・磁性・電気的特性の解明を通じて、次世代パワー半導体の実用化に貢献することを目的としています。
大木博継教授の研究室では、音響的・電磁的特性を用いた非破壊的材料評価技術の開発を柱としています。主にレゾナントウルトラサウンド分光法(RUS)を応用し、導電性・半導体性・誘電性結晶材料の全独立な弾性定数、内部摩擦、およびピエゾ効果係数を高精度に同時に測定する技術を開発しています。特にレーザー・ドップラー干渉計を用いた振動モードの直接観測により、モード識別という長年の難関を克服し、高精度な材料定数の決定を実現しています。
田貫千裕教授の研究室は、3次元的かつAIを活用した歯科・顔貌評価技術の開発を柱としています。特に、頭部側位画像における骨格および軟組織の自動認識技術と、その応用による治療予測の精度向上を追求しています。cleft lip・palateを有する患者の唇形評価や、顔貌変化の予測における信頼性の高い評価基準の構築も重要な研究テーマです。
楊慈教授の研究室では、生体材料とナノスケールの表面構造が幹細胞の挙動に与える影響を、機械的ストレスや表面トポグラフィーの観点から解明しています。特に、骨髄由来間葉幹細胞(hMSCs)の線維芽細胞・腱様細胞への分化を制御するシグナル伝達経路(RhoA/ROCK、FAK)や、細胞骨格の役割を詳細に解析しています。また、半導体ウェハーの非接触電気的特性評価や、ICパッケージのデラミネーション検出に応用するミリ波技術の開発も進めています。
R. Takagi教授の研究室は、スピン揺らぎやトポロジカルなスピン構造に注目し、磁性体におけるスピンキュリー状態やスピンスカラー場の発生を解明する研究を推進しています。特に、磁性スカイム粒子やスピンナノ構造の形成機構、スピン波・スピン流の制御、ならびにスピントロニクス応用に向けた新規材料の開発を柱としています。実験的手法(X線散乱、電子顕微鏡、スピン波分光)と理論的・シミュレーション的手法を融合した多角的アプローチが特徴です。
Sugino教授の研究室は、第一原理量子力学に基づく材料の物性・反応機構の予測を柱としています。特に、密度汎関数理論を用いた第一原理計算を通じて、固体・液体の熱力学的性質や相転移挙動、電子動力学、不純物拡散、界面電気化学反応のメカニズムを高精度に解明しています。計算手法の開発と応用を両輪として、実験と一致する予測を可能にする革新的なシミュレーション技術の確立を目指しています。
Hiroshi Suzuki教授の研究室は、細胞老化とがんの発症メカニズムを解明するため、特にマイクロルナ(miRNA)の機能とその調節機構、ならびにABCトランスポーターによる生理活性物質の輸送機構に注目しています。特に、miR-135bがNPM-ALK陽性のがん細胞における腫瘍微小環境の形成を促進するメカニズムの解明や、TGF-βシグナルと細胞老化の関連性についても探求しています。これらの研究を通じて、がんの治療標的の同定や、老化関連疾患のメカニズム解明を目指しています。
Tadashi Matsuda教授の研究室は、成長因子・サイトコイ닌のシグナル伝達とホルモンのクロストークメカニズムに注目し、特にTGF-β、IL-6、エストロゲン受容体の相互作用が再生・炎症・がんに与える影響を分子レベルで解明しています。特に、STAT3やSmad7、PDLIM2といったシグナル分子を標的にした制御機構の解明が進んでいます。炎症性疾患やがんの病態メカニズムの解明と、それらを標的にした新規治療戦略の開発を目指しています。
高木潤一教授の研究室は、細胞接着受容体であるイントグリンの構造的・機能的メカニズムを解明することを柱としています。特に、イントグリンの活性化機構、リガンド認識の特異性、および神経変性疾患に関連する受容体SORLAの機能解明に注力しています。近年の構造生物学的手法(Cryo-EM、NMR、結晶構造解析)を駆使し、細胞接着とシグナル伝達の分子基盤を解明しています。