東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Takagi教授の研究室は、主に自然災害と環境変動の影響を数値シミュレーションと実地調査を融合して解明する分野に従事しています。特に津波・高潮の発生メカニズムや、土地の沈下・海面上昇に伴う沿岸域の洪水リスク評価に注力しており、都市部における水害の長期的影響を予測するためのハイドロダイナミクスモデルの構築を進めています。また、気象・海洋データと地上観測を統合した逆問題手法を用いて、CO2の陸上・大気循環を解明する研究も展開しています。
和田坂正紀教授の研究室では、分子機能材料の設計と創出を柱とし、特に金属錯体や金属有機フレームワークを用いた新規機能性材料の開発を進めています。光誘導反応や低次元スピン・電子系の制御を核に、ナノスケールの金属酸化物・カーバイド、分子磁性体、および分子 heterostructure の構築を目指しています。特に、貴金属に依存しない触媒や、量子スピン特性を示す金属有機フレームワークの創出が、次世代エネルギー材料やスピントロニクスデバイスの基盤を提供する可能性を追求しています。
Nagendra S. Chauhan教授の研究室では、コスト効率が高く熱安定性に優れたHfフリー半ヘスルターミカル材料の開発に注力しています。主にバリウムやニッケルをドープしたZrNiSn系やZrCoSb系半ヘスルターミカル合金を対象とし、格子熱伝導率の低減と電気伝導度の向上を両立するための不純物工学や非化学 stoichiometry による欠陥制御を実践しています。その結果、873 KでZT ≒ 1.4の優れた性能を達成し、12%の熱電変換効率を予測するなど、実用化に向けた重要な進展をもたらしています。
Jinnai教授の研究室は、高分解能3次元イメージング技術を駆使して、ポリマーの自己組織化構造、特にブロックコポリマーの複雑なナノ構造やスピンodal分離によるバイコントゥニウス構造の動的形成を解明しています。特に、電子線トモグラフィー(TEMT)を応用し、界面の曲率分布を直接測定することで、界面エネルギーとパッケージングフレストレーションの競合がナノ構造の安定化に寄与することを実証しています。この研究は、物質の微視的構造とそのエネルギー的安定性の関係を解明する上で、革新的なアプローチを提供しています。
Mizuho Yabushita教授の研究室は、金属有機フレームワーク(MOF)やゼオライト、カーボン材料を用いた高機能触媒・吸着材料の開発を柱としています。特に糖類の選択的変換や希少なバイオマス誘導体の効率的合成に向け、酸性サイトの精密制御と分子認識機構の解明を進めています。反応機構の解明には同位体 tracer分析やキネティクス測定を応用し、工業的応用に向けた材料設計の基盤を構築しています。
Muramatsu教授の研究室では、酸化亜鉛やスズ酸化インジウム(ITO)を含む機能性酸化物ナノ材料の精密合成に注力しています。特に、溶媒熱法を用いた結晶性・形状制御されたナノ粒子の創出が特徴で、反応条件の最適化によりサイズや形状を精密に制御する技術を開発しています。また、金属酸化物の表面活性種や触媒機構の解明にも取り組んでおり、炭素モノ酸化物と水素からのアルコール合成触媒の活性種特定にも貢献しています。
稲田俊哉教授の研究室は、精神医学・神経心理学分野において、日本独自の臨床的・遺伝的要因に着目した精神疾患の病態解明を主眼としています。特に日本人群における薬物感受性や薬物感受性関連遺伝子(COMTなど)の影響、治療抵抗性症候群(TD)の神経化学的基盤の解明が進んでいます。また、日本で用いられる評価尺度(DIEPSS、EPDS、MADRSJなど)の信頼性・妥当性の検証を通じて、臨床的・疫学的データの質を高める研究も展開しています。
Sakurai教授の研究室は、高齢者における認知機能低下や神経変性疾患の予防に焦点を当てた総合的アプローチを展開しています。特に糖尿病や代謝シンドロームが脳・筋肉・栄養状態に与える影響を、神経画像・認知機能・行動症状・栄養状態の多角的評価で解明しています。予防的介入や生活機能維持に向けた多領域的支援戦略の有効性の検証も重要な研究テーマです。
Hotaek Park教授の研究室は、北極地域の陸上環境における水・熱・炭素循環の連携を、モデルと観測の統合的アプローチで解明しています。特に、河川からの熱輸送、凍土の融解挙動、モス層の熱的・水的影響に注目し、気候変動が北極の海氷・土壌・エコシステムに与える影響を定量的に評価しています。陸面モデル(CHANGE)を基盤に、河川氷、活動層厚さ、炭素収支の変化を高分解能で再現・予測しています。
Leila Mohammadi教授の研究室は、主に農産物の収穫後品質管理と微生物の耐性メカニズムに焦点を当てた研究を展開しています。食用コーティング(アロエベラゲルとバジル精油の組み合わせ)を用いたきのこ、イチゴ、ピーチの劣化抑制に関する研究が中心であり、特に生理的劣化や酵素的褐変の抑制に効果を示しています。また、医療分野では皮膚糸卷菌のテルビナフィン耐性に関連するSQLE遺伝子の突然変異についても解析しています。
Tetsuya Taketsugu教授の研究室では、分子反応の動的挙動を高精度で解析するための理論的・計算的手法の開発を柱としています。特に、反応座標の幾何的構造やトンネル効果が顕著に現れる系(水ダブルトンやトリプレット系など)において、内在反応座標(IRC)に基づく動的反応経路の再構築や、分岐反応経路の特定に向けた新しい幾何的アプローチを展開しています。Ab initio計算を用いた高精度なエネルギー・振動数計算と、基底関数の収束性・高精度な基底関数の選定にも注力しており、反応機構の詳細な理解を図っています。
Akinobu Nakamura教授の研究室は、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)や2型糖尿病の発症メカニズムを解明することを目的としており、特にグルコースキナーゼの機能とその代謝制御における役割に注目しています。グルコースキナーゼの活性化がインスリン分泌やβ細胞質量に与える影響を、遺伝子改変マウスモデルや臨床的疫学的解析を用いて解明しています。また、長期的な血糖制御効果の限界や、脂肪細胞から分泌されるヒドロキシル化型アディポネクチンの役割についても、代謝シグナル伝達の観点から研究を進めています。
福井教授の研究室は、自己免疫疾患、特に抗リボソームP抗体関連疾患やSystemic Lupus Erythematosus(SLE)および抗磷脂質症候群(APS)の神経・血管障害の病態解明を主眼としています。特に、SLEに合併する神経精巣疾患(NPSLE)や後頭側頭葉脳症(RPLS)の臨床像、予後因子、ならびに治療反応の予測要因を、画像診断やバイオマーカー(PSEPなど)を用いて解明しています。また、APSにおける動脈血栓症の予防的治療戦略(DAPT療法)の有効性についても臨床的エビデンスを構築しています。
Shotaro Chubachi教授の研究室は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)をはじめとする呼吸器疾患の合併症、特に骨量減少や肺高血圧症、がんリスクのメカニズムを解明することを主眼としています。遺伝的要因(例:LRP5遺伝子多型)や画像所見、代謝異常(尿酸値)がCOPDの進行や合併症に与える影響を、大規模コhortを用いた疫学的・臨床的アプローチで解明しています。特にCOPD患者における骨・肺・循環器系の連関や、新型コロナウイルス感染症の病態と呼吸器疾患の関連についても積極的に研究を進めています。
Ryo Yokokura教授の研究室では、4次元の量子場理論における高次対称性(高次フォーム対称性)と高次群構造の解明を主眼としています。特に、axion電磁力学やトポロジカル場理論における非可逆的対称性や3群・4群構造の出現、それらがもたらす物理的効果(例:分数電荷の誘起、タイプ-B対称性の spontaneously broken)を、相関関数や双対変換の手法を用いて分析しています。また、トポロジカル秩序やインスタビリティのメカニズムについても、電場に起因する一般化されたキラル不安定性など、新しい視点から探求しています。
Takuo Tanemura教授の研究室では、光ファイバーを用いた次世代光通信・信号処理技術の基盤を構築することを目的としています。特に、表面プラズモン極化波の多重波長集光、非線形効果を活用した波長選択的フィルタリング、および光パケットスイッチングに不可欠な光バッファ技術の開発が中心です。これらの研究は、光通信の高速化・集積化・省面積化を実現するための革新的なソリューションを提供しています。
神田教授の研究室では、集団意思決定や社会的影響のメカニズムに注目し、認知的ネットワークや社会的規範の形成を通じて、集団の合意形成や公正な資源配分のプロセスを解明しています。特に、グループ内での情報共有の度合い(社会的認知ネットワーク)や、群れとしての意思決定がどのように「群れ思考」や「集団的固定観念」へと発展するかを、実験的・計算的アプローチで分析しています。また、進化的視点から共感的資源共有の規範がどのように生まれるのかも探求しています。
福井大輔教授の研究室では、光ファイバーや集積光素子を用いた次世代の高精度イメージング技術を研究しています。特に、マルチモードファイバを用いた内視鏡的イメージングや、集積型光フェーズドアレイを用いたスフィアパターンを用いた単画素イメージングの新規手法を開発しています。小型化・高速化・低コスト化を実現するため、従来の空間光変調器に代わる光スイッチング技術の実用化を目指しています。
Shiori Amemiya教授の研究室は、機能的マグネティックリソナンス画像(fMRI)を活用し、脳の静止状態における神経活動の自己生成的パターンや血流遅延の非侵襲的評価を主眼としています。特に、全身の血流パターンと関連するrsfMRIのグローバル平均信号の時間遅れメカニズムや、感情認識に関与する扁桃体の反応メカニズムの解明に注力しています。臨床応用を視野に入れ、脳転移の画像診断支援技術の開発にも取り組んでいます。
パスクアーレ・マルラ教授の研究室は、トポロジカル物性と量子情報の交差点に位置し、特にトポロジカル超伝導体におけるマヨラナフェルミオンの実現と制御を主眼としています。低次元系における非代替的量子状態の生成・操作、特にマヨラナフェルミオンの局在化と相互作用の制御を理論的に探求しており、トポロジカル量子コンピューティングの基盤を築く研究を推進しています。また、実験的特徴とトポロジカル不変量の関係を解明することで、マヨラナ状態の明確な識別手法の確立にも貢献しています。