東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Danilo Ambrosio教授の研究室では、摩擦 stir 焊接(FSW)のプロセス最適化と高品質接合の実現を主眼としており、特に異種金属接合や高張力アルミ合金、チタニウム合金における溶接性の向上に注力しています。ヘミスフィカルな溶接工具の応用や、熱・機械的プロセスの制御による微細組織の制御、さらには機械学習を用いた欠陊予測手法の開発も進めています。これらの研究を通じて、産業応用に耐える信頼性の高い接合技術の確立を目指しています。
Takumi Sannomiya教授の研究室は、ナノスケールのプラズモン共鳴を利用した高感度センシング技術の開発を主眼としています。特に、局所表面プラズモン共鳴(LSPR)や表面プラズモン極性波(SPP)を応用したバイオセンシング、電気化学的プロセスとの統合、およびナノ構造における光場の制御を研究しています。金属ナノ粒子やナノホールの精密設計を通じて、分子検出の感度と選択性を向上させる新規デバイスの創出を目指しています。
長尾大輔教授の研究室では、ナノ粒子と高分子の複合構造を制御的に設計するための新規エマルジョンポリマー化法を開発しています。特に、反応性シリランカップリング剤を用いた二段階エマルジョンポリマー化により、形状が不斉な高分子粒子や、磁性酸化物・酸化チタン・チタン酸バリウムなどの機能性酸化物を内包する複合ドームベル形状粒子の創出を実現しています。外部電場を用いた粒子の配列制御や、耐熱処理によるテンプレート除去技術の応用も進めており、透明で高誘電率なナノコンposite膜の開発にも貢献しています。
Suzuki教授の研究室では、太陽電池に応用可能な酸化物半導体材料の開発を主軸としており、特にスニンクス硫化物(SnS)と銅ガリウム酸化物(CuGaO₂)を用いた新規ヘテロジャンクション・ホモジャンクション太陽電池の構造設計と物性評価を行っています。DFT計算を用いた電子状態の理論的解析と、XPSや電導度測定を組み合わせた実験的手法により、界面特性や不純物準位の解明を進めています。特に、低コストで環境に優しい材料を用いた高効率な太陽電池の実現に貢献することを目的としています。
Yoshiharu Tamaki教授の研究室では、非構造格子を用いた高精度な乱流シミュレーション技術の開発に注力しています。特に、カルテシアングリッド上での浸漬法(Immersed Boundary Method)を応用した乱流解析手法の改良が中心であり、壁関数やWMLES(壁モデル化大渇乱シミュレーション)を用いた高雷ノルズ数流れの予測精度向上をめざしています。近年では、翼型や機体形状を対象とした3次元非定常乱流シミュレーションを通じて、騒音・抗力予測や流れ分離現象の解明にも貢献しています。
阿部光一教授の研究室は、抗生物質の新規設計と標的指向型タンパク質分解技術を柱とする創薬化学を展開しています。特に、バンコマイシン誘導体の多価化による耐性菌対策や、アポトーシスに類似した選択性の高いタンパク質分解機構(AUTACs)の開発が目立ちます。天然物のエナンチオ選択的全合成を通じて、新規合成手法の開発も並行して行っています。
桑野正樹教授の研究室は、主に樹木の酸素同位体比(δ18O)を用いた古環境・古気候復元を柱としています。特にヒマラヤや東南アジアの樹木から得られる樹輪記録を活用し、モンスーン気候の長期的変動や乾害の歴史を解明しています。また、樹木の成長と気候の関係を定量的に解明するための応答分析や、複数の樹種・地域でのクロノロジー構築にも力を入れており、モンスーン循環の過去の変動を高分解能で捉える研究を推進しています。
ムバラシャル・ドゥガル教授の研究室は、気候変動の主要因である火山噴火やENSO、北大西洋振動(NAO)などの気候変動モードが、特にアフリカ・アジアのモンスーン地域や中東・北アフリカ(MENA)地域に及ぼす影響を、観測データと高解像度大気モデルを用いて解明しています。特に、火山噴煙が大気循環や降水量に与える間接的影響、およびその気候応答のメカニズムに注目しており、気候変動の予測精度向上に貢献することを目的としています。
Atsuko Nakayama教授の研究室は、循環器疾患や骨・関節疾患の予防・治療に向けた臨床的・基礎的アプローチを統合的に展開しています。特に心不全後のリハビリテーション(遠隔リハビリテーション)や、動脈瘤の進行予測因子の解明、骨折再発の予防戦略の確立が主な研究テーマです。また、酸化的な損傷に関連する心臓のリモデリングに対する抗酸化化合物の効果についても、天然フラノイドの有用性を解明する基礎的研究も進めています。
Naoto Yokoya教授の研究室では、高スペクトル解像度と高空間解像度を併せ持つ画像融合技術に注力しています。特に、ハイパースペクトル画像とマルチスケール画像の融合による高精度な画像生成や、非線形スペクトル混合モデルに基づく画像分離技術の開発が進められています。深層学習を活用したSARから光学画像へのシミュレーションや、環境モニタリングに応用可能な画像処理アルゴリズムの研究も展開しています。
Wang教授の研究室は、地理的情報システム(GIS)、人工知能(AI)を活用した都市・健康・環境問題の分析を柱としています。特に、人間の移動行動データやオープンデータを活用した感染症の拡散予測、都市公園の空間的アクセスの評価、スマートシティにおける住民参加型の都市政策立案の仕組みづくりを進めています。近年では、大規模言語モデル(LLM)を応用した地理的情報科学の応用についても体系的なレビューを実施しており、テクノロジーと社会課題の融合的アプローチを強みとしています。
三浦博紀教授の研究室では、遷移金属を用いた高効率で環境に配慮した触媒反応の開発を柱としています。特にパラジウム・ゴールド合金触媒やルトヘニウム触媒を用いたC–H官能基化、C(sp³)–O結合の切断によるアルキルラジカル生成、および酸化物支持白金族金属触媒を用いたクロスカップリング反応の開発が進んでいます。これらの研究は、持続可能な有機合成や炭素ニュートラルの実現に貢献する革新的な触媒技術の構築を目的としています。
Fujun He教授の研究室は、ネットワーク関数仮想化(NFV)やクラウド・データセンターにおけるリソース管理に焦点を当てており、障害に強いシステム設計を目的としています。特に、物理的または仮想的なリソースのバックアップ割り当てにおいて、故障確率やリソース制約を考慮した最適化モデルを提案しています。主に、確率的保護保証、リソースの共有型バックアップ、および計算・帯域幅の共同最適化をテーマとしています。
Tomohiro Ono教授の研究室では、放射線治療の高度化と安全性向上を目的とした、AIを活用した治療計画支援技術や患者個別品質保証(QA)手法の開発を進めています。特にIMRTやVMATといった高精度放射線治療における効率的で信頼性の高いQAプロトコルの構築が主な研究テーマです。また、ロボット技術を応用した医療支援システムの開発や、呼吸運動を高精度にモニタリングするセンシング技術の応用にも取り組んでいます。
Kazushi Izawa教授の研究室は、主に自己免疫疾患や炎症性疾患の分子メカニズムを解明することを目的としています。特に、STING経路の異常やIFN-1シグネチャーの上昇に関連する遺伝的変異(例:COPA変異、NLRP3 somatic mosaicism)が、自己炎症性疾患や肺疾患を引き起こすメカニズムを解析しています。また、T細胞のコ-stimulation(CD27/CD70)がウイルス感染に与える影響や、自己免疫疾患の病態におけるT細胞機能異常の解明にも取り組んでいます。
井上拓海教授の研究室では、金属ハライドペロブスカイトを用いた高感度X線検出器の開発を主軸としており、特にスケーラブルな溶液プロセスによる大面積・厚膜ペロブスカイト膜の形成に注力しています。ミスト堆積法を応用し、Cu₂OやCs₂AgBiBr₆、CsPbBr₃などの酸化物・ハロゲン化ペロブスカイト膜の高品質化と、そのデバイス応用を追求しています。また、透明導電膜やUVセンサーの開発にも展開しており、次世代のフォトニクス・エレクトロニクス材料の創出を目指しています。
Kamikawa教授の研究室は、栄養獲得に依存する非光合成性の葉緑体(色のない葉緑体)を有する微細藻類をモデルとして、葉緑体の進化と遺伝的・代謝的維持機構を分子生物学的・ゲノム解析的手法で解明しています。特に、光合成機能を失った葉緑体がどのように機能を維持しているか、ATP合成酵素やTat輸送系の遺伝子の役割に注目しています。また、内共生由来の葉緑体の進化的起源や、核に移行した遺伝子の機能の解明にも取り組んでいます。
Tsukahara教授の研究室は、再生医療に不可欠なヒト induced 人工多能性幹細胞(hiPSC)の接着・生存・分化制御を、細胞外マトリックスとシグナル伝達機構の観点から解明しています。特に laminin-511 と α6β1 インテグリンが E-cadherin と協働して細胞死を回避するシグナル経路を解明しており、iPSCの安定な培養と臨床応用に向けた基盤を構築しています。また、個別患者向けのiPSC治療を実現するための3Dクローズドプロダクションシステムの開発も進めています。
Sho Yamasaki教授の研究室は、マクロファージや樹状細胞に発現するC型レクチンレセプター「Mincle」に注目し、損傷関連分子パターン(DAMPs)や病原体由来リガンドの認識機構を解明しています。特に、傷ついた細胞から放出されるグリコスフィンゴリピッド(β-グルコシルセラミド)やコリンステロール結晶がMincleを活性化するメカニズムを解明しており、自己免疫疾患や皮膚炎の発症機構の解明に貢献しています。また、Mincleのシグナル伝達経路や関連するシグナル分子の機能解明も進めています。
Akira Kikuchi教授の研究室は、Wntシグナル伝達経路とcAMP/PKA経路のクロストーク、特にβ-ケイテンリンの制御機構やWntリガンドの翻訳後修飾(グリコシル化・パルミトイル化)がシグナル伝達に与える影響を解明しています。また、Ras効果子としてのRGLの同定や、Wnt5aが発生過程における極性形成や組織形成に果たす多様な役割についても研究を展開しています。これらの研究を通じて、発生とがんの共通のシグナル機構の解明を目指しています。