東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Shinji Yamashita教授の研究室では、カーボンナノチューブやグラフェンをはじめとする一次元・二次元ナノ材料の光・電気特性に着目し、超短パルスレーザーの実現や非線形光デバイスの開発を主な研究方向としています。特に、カーボンナノチューブを用いたサチュレーティング・アブソーバーの開発を通じて、50MHzの繰り返し周波数でサブピコ秒パルスを発振するファイバー・レーザーの実現に成功しています。また、多波長発振や非線形効果を活用した光通信・光情報処理デバイスの応用にも注力しています。
Noguchi教授の研究室では、細胞膜やリン脂質二重層を模倣したモデル系を用いて、膜の力学的性質や自己組織化挙動を数値シミュレーションによって解明しています。特に、赤血球の形状変化やリン酸アミド性分子の自己集合、膜融合のメカニズムに注目し、流体力学的・熱力学的要因が細胞膜の構造的・動的特性に与える影響を追求しています。マルチスケールなシミュレーション手法を駆使し、生体膜の機能的挙動の理解を深めることを目的としています。
Yukiko T. Matsunaga教授の研究室では、生体適合性の高いスマートハイドロゲルやマイクロfluidicを活用した3次元バイオインク・チップ技術を用い、血管新生や組織形成のメカニズムを解明する再生医療向けの新規バイオマテリアル開発を進めています。特に、温度応答性ポリマーにムール貝由来のカテコール基を導入した接着性・機械的強度を向上させたハイドロゲルの開発や、加齢に伴う細胞老化が組織微小環境に与える影響をリアルタイムで評価する「組織チップ」モデルの構築が特徴です。これらの技術は、がんや加齢関連疾患の研究や、機能的で精密な人工組織の作製に応用可能です。
Chris Nagele教授の研究室は、初期宇宙に存在した超大質量星の進化とその崩壊メカニズムに焦点を当てており、一般相対性理論の効果が顕著な状態での星の不安定性や爆発挙動を高精度な数値シミュレーションで解明しています。特に、金属豊富な超大質量星がCNOサイクルや一般相対性理論的不安定性によって爆発的に崩壊するプロセスが、高赤方偏移のクェーサーと超大質量ブラックホールの形成にどのように関与するかを研究しています。また、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)で観測可能な光度曲線の特徴づけも行い、理論と観測の橋渡しを目指しています。
Tsunoda教授の研究室では、ゲノム配列の機能的解釈を目的としたバイオインフォマティクス的手法の開発を進めています。特に転写因子の結合部位予測や、遺伝子発現調節機構の解明に焦点を当てており、ゲノム情報の解釈を支援する計算ツールの開発も行っています。これらの研究は、がんや遺伝疾患のメカニズム解明や、個別化医療の基盤を築くことを目指しています。
Hironori Kato教授の研究室は、都市・交通政策の実証的分析を柱とし、都市インfra整備の地域的影響や移動行動、時間利用の意思決定メカニズムを、計量経済学的手法と大規模な調査データを活用して解明しています。特に、鉄道投資の空間的効果、都市環境要因と移動選択の関係、旅行時間の価値(VTTS)の推定が主な研究テーマです。また、持続可能な都市発展を意識した教育プログラムの開発や、家族内時間配分の分析を通じた社会的要因の解明にも取り組んでいます。
平岡秀一教授の研究室は、金属リガンド自己組織化に基づく超分子化学を柱とし、Pd(II)やAg(I)を用いた動的平衡を示すキラルなカゴ状・カプセル状錯体の形成を専門としています。特に、金属イオンの種類や反応条件の制御により、構造が精密に制御された金属有機フレームワークや、外部分子を効率的に包み込む機能性超分子を創出し、その可逆的変化や機能化を解明しています。研究は、動的自己組織化、分子認識、超分子の機能制御に広がりを持ちます。
Katayama教授の研究室では、酸化物半導体や多フェロイック酸化物を用いた次世代エレクトロニクス材料の開発を主眼としています。特に、大面積で高品質な単結晶酸化物シートの創出技術や、酸化物のエピタキシャル成長・構造制御により、室温で強い磁性と電気分極を併せ持つ多フェロイック酸化物の創出を目指しています。また、水素化物やフルオライドドーピングを用いた新規酸化物の合成や、その電子状態・スピン状態の精密制御にも注力しています。
Qing Yu教授の研究室は、深層学習の信頼性向上と持続可能なエネルギー技術の実現を柱としています。特に、分布外入力の検出や森林バイオマスからのバイオエナジー変換、がん治療における光ダイナミック療法の効率化といった分野で、AIと環境・医療の融合研究を推進しています。また、都市の交通行動をモバイルデータで分析する都市スケールのデータ解析手法の開発も手がけています。
Riki Matsumoto教授の研究室は、脳の高次機能を解明するため、臨床的・神経生理学的手法を用いて人間脳における皮質間接続を生体内で解明することを目的としています。主に、言語、運動、感覚運動統合に関与する皮質領域間の神経接続を、Cortico-Cortical Evoked Potentials(CCEP)という新規な電気的追跡法で解析しています。特に難治性てんかん患者を対象とした侵襲的脳波モニタリングにより、脳機能マップの高精度化と神経回路の可視化を進めています。
Yamamoto教授の研究室は、宇宙・高エネルギー天体物理学とナノ材料・エネルギー変換技術の分野を融合した革新的な研究を展開しています。X線望遠鏡や宇宙ステーション搭載機器を用いた天体観測を通じて、高精度なX線スペクトル解析や磁場強度の測定を実現しており、特にサイクロトロン共鳴散乱特徴の検出に貢献しています。一方で、ポテンシャルな電池材料としてのイオン液体やナノ結晶の高圧安定化、ナノスケールの光・電気的性質の制御にも注力しており、次世代エネルギー貯蔵デバイスの開発をめざしています。
横川隆児教授の研究室では、細胞内輸送を模倣したバイオハイブリッドナノ輸送システムの構築を主眼としています。kinesinと微小小管を用いた分子モーター駆動型のナノスケール輸送技術を開発しており、微小流路内での微小小管の極性制御と固定技術により、方向性のある輸送を実現しています。さらに、kinesinとdyneinを併用することで双方向輸送を達成し、多様な分子操作を可能にする基盤技術の確立を目指しています。
京都大学防災研究所に所属する上田恭平教授の研究室は、土壌の動的挙動、特に液状化挙動とそのメカニズムの解明を主眼としています。特に、土の初期異方性や相対密度、K₀状態の影響を実験的・数値的に解明し、地震動に対する土構造系の非線形挙動を高精度に予測するためのモデル開発を進めています。近年では、離心模型実験と数値シミュレーションを融合した、大規模なオффショア風力タービンの基礎挙動の評価にも応用しています。
Inui教授の研究室では、高エントロピー合金の相安定性や原子配置、機械的・機能的特性の解明を柱として、新規合金の設計と物性の理解を進めています。特に、シンクロトロンX線回折と原子分解能走査型透過電子顕微鏡を用いた精密な構造解析により、Fe-Zn系インタメタル化合物の結晶構造の構築原理を解明しています。また、マイクロピルラーアイソトロピー圧縮試験を用いて、微小な試料で測定された塑性変形挙動とすべり系の特定を通じて、材料の力学的挙動のメカニズムを解明しています。
デニス・ルビアン教授の研究室は、磁気共鳴画像法(MRI)を応用した生体組織の微細構造解析を主眼としています。特に、水分子の拡散運動と微小循環(微小血管内血流)を分離して可視化する「IVIM(intravoxel incoherent motion)法」の開発・応用に貢献しており、脳疾患の早期診断や腫瘍の評価に応用されています。また、熱力学的温度変化に敏感な拡散測定を用いた非侵襲的熱イメージング技術の確立も進めています。
Yoko Hamazaki教授の研究室は、細胞接着機構と免疫調節の分子メカニズムに焦点を当てた研究を推進しています。特に、クロニン(claudin)スーパーファミリーが細胞接着界面を形成するメカニズムや、そのシグナル伝達機能に加え、T細胞の老化に伴う免疫応答の変化、ならびに腸管内分泌細胞の精密な分離技術の開発にも貢献しています。これらの研究は、がん、自己免疫疾患、ワクチン効果の最適化など、臨床的応用に直結する基盤を提供しています。
三浦豊教授の研究室は、がん治療における標的性薬物送達システムや、バイオメディカル分野における合成生物学的アプローチを柱としています。特に、cRGDペプチドを用いたポリマー微小粒子によるがん細胞への効率的薬物送達や、食品グレードのイーストを用いたカロテノイドのバイオ合成など、医療応用に向けた革新的な材料開発を進めています。また、がん関連タンパク質のスプライシングバリアントや成長因子の遺伝子調節機構の解明にも取り組んでおり、がんの分子メカニズム解明と新薬開発の両面で貢献しています。
中村修一教授の研究室では、細菌の鞭毛モーターがどのようにエネルギーを効率的に転換し、細胞の運動を制御しているかを、構造生物学とバイオフィジックスの視点から解明しています。特にスピロヘート類の特異的な内鞭毛構造とその力学的運動機構、および病原性細菌の運動阻害に寄与する宿主因子や乳酸菌由来代謝産物のメカニズムに注目しています。細菌の運動制御が感染症の病態に与える影響を分子レベルで解明する、バイオメディカルな応用を視野に研究を展開しています。
Jae-Hyeok Park教授の研究室では、金属とカーボン材料(カーボンナノチューブやダイヤモンド)を組み合わせた複合皮膜の開発を柱としており、特に燃料電池用 bipolar プレートや熱拡散材としての応用を狙った耐腐食性・低接触抵抗性・高熱伝導性を兼ね備えた新規電気めっき技術の確立を進めています。酸化モリブデンの電気析出やグラフェンの添加によるFe-W合金の特性制御など、環境に配慮した代替材料の開発にも注力しています。
Hiroki Hashimoto教授の研究室は、がん治療における画像診断と治療戦略の高度化を目的としており、特にPET画像を用いたがんマーカーの開発や、免疫チェックポイント阻害剤に伴う皮膚炎の病態解明に注力しています。特に、11C-PBB3を用いたアルツハイマー病関連タンパク質のイメージングや、外陰部・尿路などに発生する難治性がん(EMPD)の治療成績と最適な治療戦略の確立を目指しています。また、アジア人群における免疫関連皮膚症の組織所見の包括的解析も進め、個別化医療の実現に貢献しています。