東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Satoshi Utsunomiya教授の研究室は、環境中の微量金属・放射性元素のナノスケールでの挙動を解明することを目的としています。特に、電子顕微鏡を用いた原子レベルの構造・化学状態解析により、鉛、ウラン、セシウムなどの希少元素がどのようにナノ粒子や鉱物に閉じ込められているかを解明しています。都市大気中の微粒子や原発事故由来の微小粒子、地下水中のコロイド状ナノ粒子など、環境中での移動・安定性に寄与するナノ構造の特定が主な研究テーマです。
Kato教授の研究室は、がん関連タンパク質の翻訳後修飾と細胞内シグナル伝達のメカニズムを解明する一方で、子宮内膜の間葉幹細胞やがん幹細胞の機能・特性にも焦点を当てています。特に、Rasオノコゲンのプロセシング機構や、子宮内膜の受容態反応に寄与する幹細胞の役割を分子・細胞生物学的手法を用いて解明しています。また、がん幹細胞に対する新規薬剤の作用機構についても革新的な知見を提供しています。
トーマス・リッパート教授の研究室では、レーザーを用いた材料の微細加工や薄膜成長に注力しており、特にポリマーのUVレーザー焼戻しやパルスレーザー堆積法(PLD)を用いた酸化物薄膜の成長メカニズムを、化学的・分光的観点から解明しています。高機能性薄膜の構造・物性制御を目指し、レーザーと物質の相互作用、スケールの異なる界面現象の制御を研究しています。
ポドルスキー教授の研究室は、氷河の動態とその周辺環境の力学的・物理的プロセスを、地震計測技術を活用して解明する分野に専念しています。特に、氷河の微小地震活動(マイクロセイスミックティ)と氷の応力・変形の関係、潮汐や気温変動が氷河に与える影響を高精度な観測と数値解析で解明しています。また、ヒマラヤ地域のデブリ被覆氷河における熱的応力や氷の熱収縮現象の研究も進めており、気候変動下での氷河の不安定化予測に貢献しています。
佐口和泰教授の研究室は、がん抑制遺伝子p53の機能制御に焦点を当てた分子細胞生物学的研究を展開しています。特に、p53の機能を調節する翻訳後修飾(酢酸化、リン酸化)やテトラマー形成のメカニズムを解明しており、がん発症におけるp53の機能不全の分子機構を解明することを目的としています。また、p53の核内局在やDNA結合能の制御機構についても、細胞応答の精密な制御を解明する研究が進められています。
Sato教授の研究室は、電磁デバイスの高性能設計を目的として、深層学習を活用した高速な最適化手法の開発を主軸としています。特に、有限要素解析の計算コストを大幅に削減するための代理モデル(スラグレートモデル)として、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)や変分オートエンコーダー(VAE)を用いた新規な最適化フレームワークを提案しています。また、モンテカルロツリーサーチや適応的ニューラルネットワークを組み合わせることで、多目的最適化における探索効率と予測信頼性を高めています。主な応用対象は、永久磁石同期モーター(IPMモーター)の構造・磁石配置最適化です。
Jia教授の研究室は、酸化物半導体薄膜の電子構造と物性を解明することを柱としています。特に、アルミニウムドープ亜鉛酸亜鉛(AZO)や酸化インジウムガリウム亜鉛酸化物(a-IGZO)をはじめとする透明酸化物半導体のキャリア輸送、バンド構造、欠际構造の制御に注力しています。高効率で安定なフレキシブルなトランジスタデバイスの実現に向け、材料のエネルギーバンドギャップ、フェルミ準位の遷移、欠际状態の温度履歴やプロセス条件への依存性を精密に解明しています。
阿部教授の研究室は、気候変動対策としてのエネルギー効率化と排出削減政策の経済的効果を、実証的・計量経済学的手法を用いて分析しています。特に、電力会社が負担する需要側管理(DSM)やエネルギー効率投資のコスト効率、東京排出量取引制度(Tokyo ETS)の実効性について、施設レベルのデータを活用した分析が特徴です。また、炭素価格や排出取引制度が企業行動に与える影響や、国際的なエネルギー市場の変動が気候政策に与える影響についても幅広く研究しています。
W. L. Quint Oga-Baldwin教授の研究室は、主に外国語教育における動機づけと学習者の心理的ニーズに焦点を当てた研究を行っています。特に、小学校低学年から中学生の段階における英語学習動機の性差や、自己決定理論に基づいた教師の支援的行動の実態を、定量的・定性的な手法を組み合わせて分析しています。また、生徒の母国語を効果的に活用する授業実践のあり方や、動機づけの理論的枠組みの再考についても探求しています。
Rei Yamashita教授の研究室は、スポーツ観光とイベントマネジメントを軸に、観光客の行動や帰属意識、地域への愛着の形成を解明する研究を行っています。特に、観光者の事前知識やブランドイメージ、目的地の評判が、帰属意識や再訪意向にどのように影響するかを分析しており、地域振興に資する実践的知見の提供を目的としています。また、国際的スポーツイベントにおける観光客の体験と帰属意識のメカニズムについても、定量的手法を用いて体系的に検証しています。
Hotta教授の研究室では、高分子の構造と相挙動の制御を核に、結晶性ブロックコポリマーと熱可塑性エラストマーの設計・合成・物性評価を進めています。特に、立体規則性を制御したポリプロピレンを用いた三重ブロックコポリマーの合成と、その微相分離構造と機械的性質の関係を解明しています。また、液晶性エラストマーにおけるスローリラックス挙動や時間温度同等性の応用にも注力しており、高分子材料の応用的性質の理解を深めています。
宮脇颯教授の研究室は、脳血管障害、特に閉塞性動脈症に関連する遺伝子変異の解明を柱としています。特にRNF213遺伝子のc.14576G>A変異が、日本人群中で特徴的な脳動脈硬化性虚血性脳症(ICASO)の原因となる可能性を示しており、新たな疾患実体の提案を進めています。また、脳虚血後の神経変性機構や、心臓合併症を伴う頸動脈手術のリスク管理についても臨床的・病理的アプローチを併用した研究を展開しています。
Choi教授の研究室では、スマートベアリングの実現を目指し、三体効果を応用した自己駆動型センシング技術と、ナノスケールの潤滑膜制御技術を融合した先端摩擦・潤滑技術を研究しています。特に、自己診断・自己保守が可能なスマートベアリングの開発や、磁気ディスクの潤滑膜における表面被覆率と摩擦特性の関係解明が主な研究テーマです。AIとIoTを連携した次世代スマートマシンの実現に貢献する材料・界面技術の創出を目指しています。
Yokoyama教授の研究室は、インフレーション宇宙論と初期宇宙の非一様性に注目し、特に初期宇宙における密度揺らぎがもたらす高密度な構造形成、とりわけ原始ブラックホール(PBH)の生成とその宇宙論的制約を主なテーマとしています。インフレーションの途中で発生する不安定なエネルギー状態や、スカラー場のダイナミクスがもたらす非摂動的揺らぎの特徴を理論的に解明し、観測的制約と照らし合わせた精密な予測を展開しています。また、PBHが銀河の暗黒物質の候補となり得るメカニズムの構築にも貢献しています。
Miyatake教授の研究室は、銀河団や銀河の分布から宇宙の大規模構造を解明する研究を柱としています。特に、弱引力レンズ効果と銀河の空間相関関数を組み合わせることで、銀河とハローの関係や宇宙論的パラメータを同時に制約する手法を開発しています。近年では、ハロー形成バイアスの観測的証明や、宇宙の「くずれ」の不一致(clumpiness discrepancy)といった、標準コスモロジー模型の限界を検証する研究にも取り組んでいます。
北野望子教授の研究室は、細胞内脂質代謝とその異常が関与する代謝疾患の病態解明を柱としています。特に、肝細胞におけるトリグリセリド合成の新規経路や、ビタミンEの輸送を制御するα-TTPの機能、酸化的に損傷を受けるリン脂質の除去機構について、分子機構から細胞・動物モデルまでを統合的に解明しています。また、内質網の unfolded protein response(UPR)が脂質異常によってどのように活性化されるのかも、膜の物理的性質に着目して解明しています。
Wataru Sato教授の研究室では、脳の社会的認知機能、特に表情の動的変化や感情の認識に関連する神経メカニズムを、ERPやMRIを用いて解明しています。特に、自閉症スペクトラム症候群(ASD)における表情認識の障害の神経基盤や、主観的な幸せの脳内基盤の特定に注力しています。動的顔貌の自然さ評価や表情の模倣が感情共有に与える影響についても、行動と脳の両面から研究を展開しています。
Kazuya Otsubo教授の研究室は、金属-有機フレームワークス(MOFs)をはじめとする機能性ナノ材料の結晶的制御と薄膜化に注力しています。特に、3次元的な多孔性MOF薄膜の高精度なエpitaxial成長とその結晶性・配向制御に成功し、次世代ナノデバイスへの応用を展望しています。また、金属酸化物半導体レーザーやナノスケールの金属有機ナノワイヤーの電子状態制御についても、電気的・構造的特性の創出を目指した研究を展開しています。
Yamashiro教授の研究室は、加齢黄斑変性症(AMD)の遺伝的背景に注目し、特にCFH、ARMS2遺伝子の変異とAMDの亜型(乾性AMD、PCV、RAP)との関連を解析しています。特に、CFH Y402HやARMS2 A69Sといった遺伝子多型がAMDの発症に与える影響を解明しており、PCVやRAPがtAMDとは異なる遺伝的背景を持つ可能性を示唆しています。
Mizuki Takenaka教授の研究室は、被子植物の葉緑体とミトコンドリアにおけるRNA編集の分子機構を解明することを主眼としています。特に、C→U変換を特異的に制御するPPRタンパク質やMORFタンパク質の機能解明を進め、RNA編集の標的認識機構とその調節因子の役割を遺伝学的・分子生物学的手法を用いて解明しています。また、遺伝子の変異が編集効率に与える影響を解析することで、RNA編集の精密な制御メカニズムの解明を目指しています。