東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Yoshihiro Kamada教授の研究室は、核融合プラズマの安定性と高性能制御を目的とした高機能トカマク研究を推進しています。特に、JT-60UおよびJT-60SA装置を用いた高閉じ込めモードやELM制御の実験的・理論的解明が中心であり、ITERやDEMO向けのプラズマ運転概念の確立に貢献しています。高エネルギー粒子挙動、ペディューストラクチャ、スクラップ・オフ層・ディバーター特性の解明も重要な研究テーマです。
Tomoaki Kudo教授の研究室は、胸腹部大動脈瘤や大動脈疾患の治療において、特に血管内修復(TEVAR)の技術的・臨床的最適化に注力しています。特にゾーン0〜2のプロキシマル留置領域におけるステント graft 選定や、バード・ビーク形状の予防、Type 1a内漏れの早期モニタリングが主な研究テーマです。また、高リスク患者を対象としたカスタムメイド型ブランチドステント graft の適用や、術後の脳血管イベントの予防戦略の確立にも取り組んでいます。
Haruna Yamasawa教授の研究室では、建物内の空気質と熱環境を高精度に予測・制御するための新規空気分配方式、特に衝突ジェット換気(IJV)の基礎的特性と実用的応用を研究しています。主に、CFD解析や全スケール実験を用いて、温度・汚染物質の垂直分布や換気効率の向上を定量的に評価しています。特に、床面に沿って広がるジェット流の流れの特徴と、障害物や供給条件の変化が室内環境に与える影響を解明しています。
kasai教授の研究室では、有機微小結晶のナノスケール制御とその光学的性質の解明を柱として、特にペリレン系有機半導体の結晶化メカニズムとそのサイズ依存性の光物性を研究しています。再沈着法を用いたシンプルなプロセスで、数ナノメートルから数マイクロメートルの結晶を精密に調製し、そのサイズに応じた励起子遷移のエネルギーシフトや強力な発光特性を発見しています。医薬品用ナノ粒子の創製にも応用し、がん治療への応用可能性を追求しています。
Kanako Nozawa-Kumada教授の研究室は、有機合成化学の分野において、特にC–H結合の選択的機能化に注力した研究を展開しています。銅触媒を用いたC(sp³)–H官能基化や、過酸化物を用いた酸化的ラクタライゼーション、さらにはRuppert-Prakashレーゲントを用いた脱プロトン的シルレーションなど、環境に配慮した反応系の開発が特徴です。これらの反応は、過剰な前処理を不要とし、多様な機能基を耐える高い機能群耐性を示しており、医薬品や生体活性分子の合成に応用可能です。
Kinya Toriyama教授の研究室は、植物の雄性不稔(CMS)とその回復機構に注目し、核遺伝子がミトコンドリアRNAの処理を制御するメカニズムを解明しています。特に、PPR(ペントタリコペプチドリピート)タンパク質がミトコンドリア遺伝子のスプライシングや翻訳調節に果たす役割を分子遺伝学的手法で解明しています。また、アブラナ科植物における花粉形成異常やタペトゥムのプログラム細胞死(PCD)の制御機構についても、細胞生物学的・遺伝的アプローチを用いて研究を進めています。
福岡大学の岡田史貴教授の研究室は、神経再生と幹細胞工学を柱とした中枢神経系の再生医療を研究しています。特に、ヒト胚性幹細胞および induced pluripotent stem (iPS) 細胞を用いた定義された培養法により、網膜細胞へと効率的に分化誘導する技術を開発しています。また、網膜の Müller 細胞が傷害後に再び多能性様の状態へと脱分化し、神経細胞を再生可能であることを解明し、Wnt/β-カチニンシグナルがその過程を促進することを明らかにしています。これらの知見は、網膜変性疾患の治療への応用に向けた基盤を提供しています。
Kushima教授の研究室では、精神疾患の遺伝的背景に迫るため、希少な遺伝子変異と精神疾患の関連を解明するゲノム研究を推進しています。特に、KALRN遺伝子に由来する1%未満のまれなスプライス変異が統合失調症の感受性に寄与する可能性を示す画期的な知見をもとに、神経発達障害の遺伝子機構を解析しています。近年では、次世代シーケンシングを活用した大規模な患者集団解析も展開しており、疾患メカニズムの解明と個別化医療の基盤構築を目指しています。
Chairunnisa教授の研究室は、持続可能な資源を活用した高性能な吸着材料の開発を主眼としています。特に、地域の廃棄物由来のアーモンドの殻を原料とした活性化炭素の合成と、その水蒸気吸着特性の向上に注力しています。低温再生が可能な高効率なデシュミディフィケーション用吸着材の開発や、植物由来化合物の抗菌活性に関する研究も並行して実施しています。環境負荷低減とエネルギー効率の向上を両立する材料科学の分野で、革新的なソリューションの創出を目指しています。
Ken Natsuga教授の研究室は、皮膚のバリア機能と接着力を担う細胞外マトリックスおよび細胞骨格タンパク質の分子機構を解明することを主眼としています。特に、コラーゲンXVII(COL17)とプレクチンの機能・病態メカニズムを、大疱性天疱瘡やエピデルモリシス・ボリュータスなどの難治性皮膚疾患を通じて解明しています。また、皮膚幹細胞の微小環境や表皮の恒常的バリア形成機構についても、遺伝子欠損モデルや臨床例の解析から多角的なアプローチを展開しています。
Hideko Koshima教授の研究室は、光応答性結晶や光誘導力学的変化を示す有機結晶を主な対象としており、特に紫外光照射による高速な曲げ運動を示す新規分子結晶の開発とそのメカニズム解明を進めています。光熱効果に基づく速いアクチュエーションは、従来の光異性体化に依存する手法では達成できない厚い結晶の駆動を可能にし、微小機器やバイオデバイスへの応用が期待されます。また、分子設計と結晶構造制御を組み合わせたスマートマテリアルの創出を狙っています。
Siro Simizu教授の研究室では、がんの転移や細胞死の分子機構に焦点を当てた細胞生物学的研究を進めています。特に、アポトーシスの後続機構としての過酸化水素の役割や、がん細胞の侵襲・転移に関与する酵素(ヘパランアーゼ、RECK、ITGB1など)の糖鎖修飾と機能の関係を解明しています。抗がん薬の作用メカニズムと酸化的なシグナル伝達の関連についても、細胞応答の分子基盤を解明する研究が中心です。
Woosub Roh教授の研究室では、気象・気候モデルにおける雲と降水の微物理プロセスを、人工衛星観測データと数値モデルを融合して精密に評価する研究が進められています。特に、TRMMやCALIPSO、EarthCAREなどの衛星データを活用し、雲の相変化や降水エコー高さ、ドップラー速度といった観測指標とモデル出力を照合する新しい評価手法の構築が柱です。高解像度大気モデル(NICAMなど)を用いたトロピカル・極域における深対流系の再現性向上にも貢献しています。
大和大学の小澤武章教授の研究室は、タンパク質間相互作用のリアルタイム可視化を可能にする新規バイオセンシング技術の開発を柱としています。主に、タンパク質スプライシング(inteinを用いた自己切断・結合反応)と分裂型蛍光タンパク質を組み合わせた「スプライシング駆動型補完系」を用い、生きた哺乳類細胞内でのタンパク質相互作用や細胞小器官へのタンパク質輸送を非破壊的に可視化する技術を開発しています。特に、エンドプラズミックリトゥーリクムへの輸送や、酸化的なストレス応答における生物時計の再設定メカニズムの解明にも応用しています。
Bingchao Zhang教授の研究室は、流体力学的・風工学的現象の高精度な数値シミュレーションと構造的解析を柱としています。主に大済み乱流シミュレーション(LES)とスペクトル固有値分解(SPOD)を用いて、高層建物周囲の乱流構造や風圧分布のメカニズムを解明しています。また、農業用自動移植機器の開発や、異例の観光地への旅行行動の分析など、応用分野にも広がるマルチスケールな研究を展開しています。
Suzuki教授の研究室では、マイクロマシンセンサーやエネルギーハーベスティングデバイスの開発を柱として、MEMS技術を応用した高効率な電磁気的エネルギー変換素子の研究が進められています。特に、電極材料としてのエレクトレットを用いた静電的浮上構造や、バイステーブルな力学的特性を有するエネルギー変換素子の設計・実装に注力しており、人の運動から得られる微小エネルギーを効率的に回収する技術の実現を目指しています。また、液体中や大気中を問わず安定に動作する静電的リーブィング機構の実証も進んでいます。
Murata教授の研究室は、免疫系における抗原処理のメカニズムを解明するため、リボソームの一種であるプロテアソームの構造と機能に焦点を当てています。特に、胸腺上皮細胞に特異的に発現する新規サブユニットβ5tや、PA28γというプロテアソームアクセサリー因子の機能を解析しており、T細胞の選別や自己免疫のメカニズム解明に貢献しています。これらの研究は、がん免疫療法や自己免疫疾患の治療戦略の基盤を築くことを目指しています。
Takahiko Moteki教授の研究室は、酸化物およびゼオライトを用いた新規触媒の開発を柱としており、バイオマス由来アルコールのC–C結合形成反応(ギュルベーツ反応)やメタンの酸素化変換を効率的に行う触媒反応機構の解明を進めています。特に、ヒドロキシアpatサイトや純珪酸ゼオライトを用いた新しい構造・機能を有する触媒の創出が特徴で、反応機構の解明にはin situ分光法や同位体ラベル実験を駆使しています。また、ガス分離用ミックスドマトリックス膜への応用や、高Si/Al比ゼオライトの新規合成法の開発にも取り組んでいます。
Omiya教授の研究室では、重力波・ブラックホール・超軽いスカラー場(特にアクシオン)の相互作用に注目し、宇宙における新物理の探査を目的とした理論的研究を展開しています。特に、回転するブラックホール周辺に形成されるアクシオンクランプの非線形な時間発展や、重力波による検出可能性の評価に注力しています。また、双対ホログラフィーを用いた因果構造の解明や、LISA-Taijiネットワークを用いた異常モードの検出可能性分析など、理論的・観測的両面からのアプローチをとっています。
Satoshi Ninagawa教授の研究室では、エンドプラズミック・リトゥーリクルス(ER)におけるたんぱく質の折りたばみ異常とその品質管理メカニズムに注目し、特に糖鎖修飾を介したER-associated degradation(ERAD)の分子機構を解明しています。特に、酵母におけるHtm1に類縁するEDEM1/2/3の機能解明を通じて、糖鎖のマンノース修飾が誤折りたばみタンパク質の標識に果たす役割を解明しています。また、ゲノム編集技術を応用した細胞モデルを用いた機能解析により、神経疾患や代謝疾患の病態解明にも貢献しています。